「割れ窓理論」という用語をご存知でしょうか。
この言葉はアメリカの犯罪学者が考案したのですが、どういった理論なのかを説明すると共に、ビジネスや恋愛に応用する方法も紹介していきます。
それでは一緒に割れ窓理論とは何なのかを見ていくことにしましょう。
- 割れ窓理論とは何?
- 割れ窓理論、治安が悪化する経過とは
- 割れ窓理論は様々な場所で応用できる
- 学校においての割れ窓理論
- 仕事においての割れ窓理論
- 介護の場においての割れ窓理論
- 恋愛、人間関係においての割れ窓理論
- まとめ
1. 割れ窓理論とは何?
割れ窓理論とは、破れ窓理論、壊れ窓理論、ブロークン・ウィンドウ理論などとも呼ばれるのですが、軽い犯罪も、徹底的に取り締まることで、凶悪な犯罪を含めた犯罪を抑止できるとする理論のことを言います。
アメリカの犯罪学者ジョージ・ケリングが考案しました。
例えば、1枚の窓が割れている建物があったとします。
それを放置することで誰からも注意されていないと思われて、いずれは全ての窓が割られてしまうという考え方です。
似たような例えとして、ゴミ問題があります。
誰かがゴミをある場所にポイ捨てしたとします。
誰もが片付けず放置することで「ここは散らかして良い場所だ」と勝手に認識されてあっという間にゴミだらけになってしまうのです。
つまり、それを逆手にとり、いつも清潔にしておけば「ここは汚してはいけない場所」と思われて綺麗な環境が保たれるということになるのです。
「割れ窓理論」はもともとは犯罪を抑止する理論ですが、ビジネス、恋愛、人間関係にも応用できますので、覚えておくことをおすすめします。
2. 割れ窓理論、治安が悪化する経過とは
割れ窓理論とはもともと、犯罪を抑止する為の理論として考案されたものです。
では割れ窓理論の言うところの、治安が悪化する経過というものを見ていくことにしましょう。
小さなことを放置することの恐ろしさがわかるかと思います。
2-1. すべては「放置」から始まる
窓が割れている、ドアが壊れているといったものを気づきながら、放置することは実はとても危険なことなのです。
小さな「放置」から問題は始まるのです。
割れた窓を放置することは「誰も、この地域、建物に関心を持っていない」ということを発信していることになるのです。
2-2. 「軽犯罪」が起こり出す
割れた窓を放置された場所がどうなるかと言えば「誰も気を留めていない」=「どうでもいい場所」という風に思われるのです。
結果的にその場所にゴミをポイ捨てしたりということが行われるようになります。
一旦、ゴミが溜まり始めますと、真似をする輩が出てくるのです。
まるでそこがゴミ捨て場のような場所になってしまうのも時間の問題となるでしょう。
2-3. モラルの低下、非協力
住民のモラルの低下や非協力がさらに浮き彫りになってきます。
誰も関心を払わず「自分には関係ない」とか「自分が片付ける必要はない」といった風に我関せずといった態度になります。
また「あの場所には近づかない方がいい」といった感じで避けるようにもなりますので、なおさら場所が荒れていくのです。
2-4. 環境を悪化させる
割れた窓を放置したばかりに、その建物や周辺は荒れて、まるでゴミ捨て場のような雰囲気になってしまうこともあるでしょう。
こうなれば、環境そのものが悪化していくのです。
徐々に治安が悪化していくことになります。
2-5. 犯罪の多発、凶悪犯罪が起こる
割れた窓を放置したことがきっかけとなり、その場所は荒れて、やがては犯罪が多発、凶悪な犯罪が起こるようになります。
これが「割れ窓理論」なのですが、この理論は犯罪だけでなく、ビジネス、恋愛、人間関係にも同じことが言えるのではないでしょうか。
何事も最初が肝心とも言いますし、小さなことから大ごとになっていくものです。
この理論をもとに、治安を回復させる為に必要なことはちょっとした秩序違反行為でも取り締まること(ゴミは捨てない、分別をするなど)、パトロールや交通違反の取り締まりを強化すること、地域社会は警察職員に協力し、秩序の維持に努力することを行えば良いということになります。
3. 割れ窓理論は様々な場所で応用できる
さて、割れ窓理論が何であるかがわかったかと思います。
この割れ窓理論は、様々なシーンで応用できるのです。
例えば、学校の秩序を守る為であったり、職場環境を良くする為だったりはもちろんのこと、恋愛や人間関係(人づきあい)においても応用することはできます。
大したことではないだろうと、気に留めず流してしまうことで後で問題になることは、人が沢山集まる場所では多いものです。
それではここからは、それぞれの場において割れ窓理論を応用していく方法や事例などを紹介しましょう。
4. 学校においての割れ窓理論
学校という場において、割れ窓理論を応用している事例を見ていきましょう。
4-1. 生徒指導、人間関係
今は小学校においても「学級崩壊」などといった問題が起こるようになりました。
学級崩壊とは生徒たちが授業を妨害したり、好き勝手なふるまいをしたり、教師の言うことを聞かなかったりと傍若無人な言動をすることを言います。
生徒側に問題があることもあれば、教師側が生徒に対して愛情がなかったり、うわべだけの指導だったりということもあります。
学級崩壊やいじめ、生徒同士の人間関係の悪化など何かしら最初に兆候があった時に見過ごさずにしっかり向き合うことが大事であると言えるでしょう。
それは学校だけでなく家庭内でも同じです。
小さな不信感、それをしっかりキャッチして対応していれば防げることもあるのです。
4-2. 校内の美化、環境を良くする
学校の備品の扱い方、上靴の並べ方、自転車などの並べ方など、あらゆることに気を配り、校内を清潔に保とうとすることは大事なことです。
学校が綺麗になれば環境も良くなりますし、みんなが「汚してはいけない」「綺麗に保たねばならない」といった気持ちになります。
雑然とした箇所が多くなればなるほど手をかけておらず荒れた印象が強まります。
そのような場所を学校内からなくすことで、生徒、教師、職員などの意識も良い方向へ変わっていくのです。
5. 仕事においての割れ窓理論
職場において、割れ窓理論を応用することでどのような良い効果を期待できるのでしょうか。
考えられることを見ていきましょう。
5-1. 整理整頓の行き届いた環境、仕事の効率が上がる
書類、仕事道具など整理整頓の行き届いた環境とそうでない環境であれば仕事のやる気、効率が違ってきます。
整理整頓が行き届いていればすぐに仕事にとりかかれますし、必要なものがさっと取り出せるので仕事の時間も短縮できるのです。
デスク周りが汚い人は、必要なものを探す時間が多くなりますし、最悪な場合は紛失、破損してしまうこともあります。
割れ窓理論を職場に応用する場合、綺麗な職場環境を維持することは基本中の基本とも言えるでしょう。
お金持ちの家はとても綺麗で片付いているというのも割れ窓理論を当てはめて考えてみれば、納得ではないでしょうか。
5-2. 余計な出費が減る、経費節減に繋がる
職場において、割れ窓理論を取り入れて、整理整頓を日頃から徹底していますと、余計な出費が減ってきます。
例えば整理整頓ができていない環境ですと「あれがない」「これがない」と小さな備品、文房具などを次から次に買ってしまうといったことが起こりやすいのです。
少額な文房具であっても重なれば大きな出費となります。
のりやボールペンなど古くなったものが後で見つかっても使えない状態であることも多いのです。
目に見える場所に置く、みんなが使ったものは元に戻すなどを周知徹底させることで、経費節減に繋がっていくのです。
5-3. パワハラ、モラハラ、セクハラの防止
職場という場所は色々な人間がいます。
なかにはパワハラ、モラハラ、セクハラといった行為を無意識に行っている人もいるのです。
そのような人の特徴としては指摘されても「冗談のつもり」だったと言い「気にする方が性格に問題があるのでは」と相手に非があるようにすり替えるのです。
こういったことを小さなことと放置すると、その職場は荒れますし、パワハラ、モラハラ、セクハラがまかり通り、ストレスを溜める人が増えてくるのです。
当然ながら仕事の効率も悪くなります。
ハラスメントは許さないという環境にすることはとても大事なことなのです。
5-4. 良い人材が逃げない
職場において割れ窓理論を応用することはとても大事なことです。
なぜならば、割れ窓理論を応用することで良い人材が働きやすい職場環境になるからなのです。
職場環境が悪化すれば良い人材から退職していくものです。
なぜならば、良い人材であれば他にも働き先はいくらでも見つかるからなのです。
悪い環境で耐える必要はなく、また良い人材というのは賢いものですから、見切りも早いのです。
良い職場環境を保つことで良い人材を失うということを防げるのです。
6. 介護の場においての割れ窓理論
介護施設など、介護の場においても割れ窓理論を応用することでより良い介護が行えるとされています。
6-1. 言葉遣い
介護というのは、大変な仕事です。
相手は体が不自由だったり、認知症があったりということもあり、理不尽なことを言われる職員もいることでしょう。
また職員の不足により忙しく精神的にも余裕がなくなっていくこともあります。
そうなるとどうなるかと言えば、利用者に雑な言葉かけになったり、場合によっては乱暴な雰囲気の介護現場になってしまいやすいのです。
しかしそれでは利用者やその家族との信頼関係が損なわれることにもなるかもしれません。
丁寧な言葉遣いを意識することで雰囲気も良くなりますし、感情的になることを抑えることにも繋がるのです。
6-2. 人間関係を良好に保つ、虐待の防止
介護の場において、丁寧な言葉遣い、態度を徹底することはとても大事なことなのです。
「これぐらい、いいだろう」と雑な態度をとったり、イライラするからと言い返したり、乱暴な物言いをするとそれが当たり前となってしまいます。
そうなりますと、弱肉強食ではありませんが、弱い方が従うという状態になり、どうかすると虐待へと繋がってしまう恐れもあるのです。
介護の現場に限らずですが、言葉遣いが荒れますと態度も悪くなります。
人間関係を良好に保つ、虐待を防止するには、丁寧な言葉と態度からなのです。
7. 恋愛、人間関係においての割れ窓理論
恋愛、人間関係において割れ窓理論を当てはめて考えることはあるでしょうか。
実は割れ窓理論は犯罪抑止の理論ではありますが、恋愛や人づきあいにも応用することができるのです。
それでは、使い方を見ていきましょう。
7-1. 同じレベルでしか争いは起こらない
割れ窓理論とは、たった一つの窓が割れているのを放置することで、他の窓もいずれ壊れていくという事例から、問題は小さい時に解決させることで大きな問題を起こすことを防ぐことができるという理論なのですが、人間関係においてもこの理論を当てはめて考えることができるのではないでしょうか。
人間関係でよく起こる争い、喧嘩といったものは相手と同じレベルだから起こることなのです。
つまり割れた窓同士ということなのです。
相手の窓が割れているからと言って、自分の窓も割ってはならないのです。
また相手の窓を直してあげる努力をすべきでしょう。
相手と同レベルと言い争ったりせず思いやりを示して正しい方向へ導いてあげることが大事です。
相手がそれを拒否したのであれば、方向性の違いとして、それ以上はお互いに関わらないことが望ましいでしょう。
7-2. 小さな違和感を放置しない
人間関係や恋愛関係において、相手に対して小さな違和感を覚えることがあります。
「気のせい」と放置してしまうことで、後で問題になることがあるのです。
違和感を覚えたならば、相手に質問するなど相手と向き合う努力をする方がいいでしょう。
それをしないことで後で「無関心だった」と責められたり、関係性が悪化してしまうことがあるのです。
7-3. 不満を感じさせたままにしない
相手が自分に対して、不満を感じている様子の時、どうしているでしょうか。
そのままで放置していたり、自分は悪くないと突っぱねてはいないでしょうか。
そのようなことを続けていればいずれ関係性は冷えたり、悪化してしまうかもしれません。
すべての期待に応えて上げることはできないにしても、不満を感じさせたままにしておくことはいいこととは言えないでしょう。
不満を聞く、受け止めるということまではできるのではないでしょうか。
聞いた上で「応えることができなくてごめんなさい」と誠意を持って謝ればいいのです。
放置すれば不満は増大し、憎しみをつのらせてしまうのです。
7-4. 感情が安定していることは安心感を与える
恋愛、人間関係において、自分ができる努力というのは割れ窓理論を当てはめて考えれば「いつも感情を安定させておく」ということではないでしょうか。
感情的で、日によって態度が変わったりする人と接しますと最初は「たまたま機嫌が悪かったのかな」と思う程度ですが、続くことで、だんだんと嫌気がさしてきます。
また機嫌が悪くても「いつものことだ」と思うようになります。
そのうち「どうでもいい」という存在になってしまうのです。
一方でちょっとしたことでいちいち怒ったりしない、大らかで、いつも感情が安定している人はどうでしょうか。
人当たりが良く、相手に安心感を与えます。
そのような人は自然と人から好かれますし、大切にも扱われるでしょう。
感情をむき出しにして自己主張する人はまずは自分の感情を安定させることが必要でしょう。
7-5. 自分の精神的なレベルが上がれば、終わる縁はある
割れ窓理論を応用すれば、自分のレベルを上げることの大切さがわかることでしょう。
荒れた言葉遣い、態度であれば同じようなレベルの人が集まってくることでしょう。
努力して自分を高めていけば、同じように高める努力をしている人と出会う機会が多くなります。
努力していればレベルは自然と上がります。
レベルが上がる時に起こることは、人間関係の変化です。
これまで仲が良かったと思っていたのに合わなくなることがあります。
これはどちらかのレベルが上がったか、下がるかした時によくあることなのです。
悲しいことに人間関係、恋愛においては「窓を割ろうとする人(レベルを引き下げようとする人)」「割れた窓の人(レベルが低い人)」と出会うこともあります。
そのような時には、自分を高める為にはどうするべきなのか、冷静に考えてみてください。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
割れ窓理論とは何か、またビジネス、恋愛、人間関係といったものに応用することも併せて紹介しました。
努力することで、自分の意識を高めて、精神レベルを上げることは可能です。
反面、悪い影響を及ぼす人と一緒にいれば疲れますし、消耗します。
最悪な場合悪影響を受けて流されたり、同化してしまうこともあるのです。
そのようなことにならない為に割れ窓理論を思い出し、小さな問題も放置せず一つ、一つ真摯に向き合うことを意識して行うようにしてください。
5. 仕事においての割れ窓理論
職場において、割れ窓理論を応用することでどのような良い効果を期待できるのでしょうか。
考えられることを見ていきましょう。
5-1. 整理整頓の行き届いた環境、仕事の効率が上がる
書類、仕事道具など整理整頓の行き届いた環境とそうでない環境であれば仕事のやる気、効率が違ってきます。
整理整頓が行き届いていればすぐに仕事にとりかかれますし、必要なものがさっと取り出せるので仕事の時間も短縮できるのです。
デスク周りが汚い人は、必要なものを探す時間が多くなりますし、最悪な場合は紛失、破損してしまうこともあります。
割れ窓理論を職場に応用する場合、綺麗な職場環境を維持することは基本中の基本とも言えるでしょう。
お金持ちの家はとても綺麗で片付いているというのも割れ窓理論を当てはめて考えてみれば、納得ではないでしょうか。
5-2. 余計な出費が減る、経費節減に繋がる
職場において、割れ窓理論を取り入れて、整理整頓を日頃から徹底していますと、余計な出費が減ってきます。
例えば整理整頓ができていない環境ですと「あれがない」「これがない」と小さな備品、文房具などを次から次に買ってしまうといったことが起こりやすいのです。
少額な文房具であっても重なれば大きな出費となります。
のりやボールペンなど古くなったものが後で見つかっても使えない状態であることも多いのです。
目に見える場所に置く、みんなが使ったものは元に戻すなどを周知徹底させることで、経費節減に繋がっていくのです。
5-3. パワハラ、モラハラ、セクハラの防止
職場という場所は色々な人間がいます。
なかにはパワハラ、モラハラ、セクハラといった行為を無意識に行っている人もいるのです。
そのような人の特徴としては指摘されても「冗談のつもり」だったと言い「気にする方が性格に問題があるのでは」と相手に非があるようにすり替えるのです。
こういったことを小さなことと放置すると、その職場は荒れますし、パワハラ、モラハラ、セクハラがまかり通り、ストレスを溜める人が増えてくるのです。
当然ながら仕事の効率も悪くなります。
ハラスメントは許さないという環境にすることはとても大事なことなのです。
5-4. 良い人材が逃げない
職場において割れ窓理論を応用することはとても大事なことです。
なぜならば、割れ窓理論を応用することで良い人材が働きやすい職場環境になるからなのです。
職場環境が悪化すれば良い人材から退職していくものです。
なぜならば、良い人材であれば他にも働き先はいくらでも見つかるからなのです。
悪い環境で耐える必要はなく、また良い人材というのは賢いものですから、見切りも早いのです。
良い職場環境を保つことで良い人材を失うということを防げるのです。
6. 介護の場においての割れ窓理論
介護施設など、介護の場においても割れ窓理論を応用することでより良い介護が行えるとされています。
6-1. 言葉遣い
介護というのは、大変な仕事です。
相手は体が不自由だったり、認知症があったりということもあり、理不尽なことを言われる職員もいることでしょう。
また職員の不足により忙しく精神的にも余裕がなくなっていくこともあります。
そうなるとどうなるかと言えば、利用者に雑な言葉かけになったり、場合によっては乱暴な雰囲気の介護現場になってしまいやすいのです。
しかしそれでは利用者やその家族との信頼関係が損なわれることにもなるかもしれません。
丁寧な言葉遣いを意識することで雰囲気も良くなりますし、感情的になることを抑えることにも繋がるのです。
6-2. 人間関係を良好に保つ、虐待の防止
介護の場において、丁寧な言葉遣い、態度を徹底することはとても大事なことなのです。
「これぐらい、いいだろう」と雑な態度をとったり、イライラするからと言い返したり、乱暴な物言いをするとそれが当たり前となってしまいます。
そうなりますと、弱肉強食ではありませんが、弱い方が従うという状態になり、どうかすると虐待へと繋がってしまう恐れもあるのです。
介護の現場に限らずですが、言葉遣いが荒れますと態度も悪くなります。
人間関係を良好に保つ、虐待を防止するには、丁寧な言葉と態度からなのです。
7. 恋愛、人間関係においての割れ窓理論
恋愛、人間関係において割れ窓理論を当てはめて考えることはあるでしょうか。
実は割れ窓理論は犯罪抑止の理論ではありますが、恋愛や人づきあいにも応用することができるのです。
それでは、使い方を見ていきましょう。
7-1. 同じレベルでしか争いは起こらない
割れ窓理論とは、たった一つの窓が割れているのを放置することで、他の窓もいずれ壊れていくという事例から、問題は小さい時に解決させることで大きな問題を起こすことを防ぐことができるという理論なのですが、人間関係においてもこの理論を当てはめて考えることができるのではないでしょうか。
人間関係でよく起こる争い、喧嘩といったものは相手と同じレベルだから起こることなのです。
つまり割れた窓同士ということなのです。
相手の窓が割れているからと言って、自分の窓も割ってはならないのです。
また相手の窓を直してあげる努力をすべきでしょう。
相手と同レベルと言い争ったりせず思いやりを示して正しい方向へ導いてあげることが大事です。
相手がそれを拒否したのであれば、方向性の違いとして、それ以上はお互いに関わらないことが望ましいでしょう。
7-2. 小さな違和感を放置しない
人間関係や恋愛関係において、相手に対して小さな違和感を覚えることがあります。
「気のせい」と放置してしまうことで、後で問題になることがあるのです。
違和感を覚えたならば、相手に質問するなど相手と向き合う努力をする方がいいでしょう。
それをしないことで後で「無関心だった」と責められたり、関係性が悪化してしまうことがあるのです。
7-3. 不満を感じさせたままにしない
相手が自分に対して、不満を感じている様子の時、どうしているでしょうか。
そのままで放置していたり、自分は悪くないと突っぱねてはいないでしょうか。
そのようなことを続けていればいずれ関係性は冷えたり、悪化してしまうかもしれません。
すべての期待に応えて上げることはできないにしても、不満を感じさせたままにしておくことはいいこととは言えないでしょう。
不満を聞く、受け止めるということまではできるのではないでしょうか。
聞いた上で「応えることができなくてごめんなさい」と誠意を持って謝ればいいのです。
放置すれば不満は増大し、憎しみをつのらせてしまうのです。
7-4. 感情が安定していることは安心感を与える
恋愛、人間関係において、自分ができる努力というのは割れ窓理論を当てはめて考えれば「いつも感情を安定させておく」ということではないでしょうか。
感情的で、日によって態度が変わったりする人と接しますと最初は「たまたま機嫌が悪かったのかな」と思う程度ですが、続くことで、だんだんと嫌気がさしてきます。
また機嫌が悪くても「いつものことだ」と思うようになります。
そのうち「どうでもいい」という存在になってしまうのです。
一方でちょっとしたことでいちいち怒ったりしない、大らかで、いつも感情が安定している人はどうでしょうか。
人当たりが良く、相手に安心感を与えます。
そのような人は自然と人から好かれますし、大切にも扱われるでしょう。
感情をむき出しにして自己主張する人はまずは自分の感情を安定させることが必要でしょう。
7-5. 自分の精神的なレベルが上がれば、終わる縁はある
割れ窓理論を応用すれば、自分のレベルを上げることの大切さがわかることでしょう。
荒れた言葉遣い、態度であれば同じようなレベルの人が集まってくることでしょう。
努力して自分を高めていけば、同じように高める努力をしている人と出会う機会が多くなります。
努力していればレベルは自然と上がります。
レベルが上がる時に起こることは、人間関係の変化です。
これまで仲が良かったと思っていたのに合わなくなることがあります。
これはどちらかのレベルが上がったか、下がるかした時によくあることなのです。
悲しいことに人間関係、恋愛においては「窓を割ろうとする人(レベルを引き下げようとする人)」「割れた窓の人(レベルが低い人)」と出会うこともあります。
そのような時には、自分を高める為にはどうするべきなのか、冷静に考えてみてください。
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