古来から伝わる陰陽道には、呪文や占術といった不思議な魔力が備わっていました。
そんな中で、式神を使徒し、方位学や天文学を駆使しながら祭祀を司ってきた陰陽師。
今回は、そんな陰陽師が呪詛として活用していた急急如律令の呪文の謎について紐解いていきますね。
- 急急如律令とは?
- 急急如律令について
- 急急如律令の呪文とセットの呪詛
- 急急如律令が使われた例
- 呪詛の仕組み
- 陰陽師のスキル
- まとめ
1. 急急如律令とは?
1-1. 急急如律令の読み方
急急如律令は、きゅうきゅうにょりつりょうと呼びます。
声に出してみると不思議なフレーズが漂いますが、実はこの呪文は、「ただ急いでやりなさい」といった意味なので、急急如律令だけでは使用する事はありません。
急急如律令は、呪文の終わりに添える悪魔祓いの語として、道家や陰陽師、祈祷僧などが用いていました。
陰陽師が、式神に命令する時や護符やお札に書き込む時に、指令となる呪文とセットになって用いられます。
式神とは、陰陽師が使役する鬼神の事で、人の心から発する悪行や善行を見定める役を務めています。
式神の式とは用いるという意味があるので、陰陽師の代わりに様々な事を使役する役目を果たしているのです。
急急如律令の呪文は、陰陽道以外でも密教や修験道でも用いられます。
2. 急急如律令について
2-1. 急いでやりなさい
急急如律令には、急いでやりなさいといった意味が込められているのですが、式神を使役する際に、指令となる呪文の末尾に急急如律令の命を添えて、邪魔が入らないようにと急がせていたのです。
日本の陰陽師の呪文として用いられる前までは、中国の漢代の公文書の末尾に書かれていた決まり文句として用いられていました。
急急如律令には、「早々に退散せよ」といった意味が込められていて、悪鬼を祓う呪文だったのです。
神様の偉大なる力と祝福を受けるための誓詞(誓いの言葉)の末尾にも記されていました。
誓詞といった神様に誓いの言葉を唱える重大な儀式なので、規律通りに迅速に済ませなさいといった意味が込められていたようです。
この世には、様々な人々の恨みや悲しみ、憎しみといったマイナスの想念だけでなく、魑魅魍魎といった魔界へ通じる邪念も漂っています。
式神への指令や、神様への誓詞といった命を遂行するためには、そういった邪念に邪魔されてしまうと陰陽師の呪文も叶わなくなってしまうので、「急急如律令〜とにかく早くしなさい」といった呪文を必ず添えていたのです。
2-2. 急急如律令の解釈
急急如律令の令の字は、平声、零となります。
この零とは、雷の側にいる鬼の事で、雷と共にスピーディーに疾走する事から、急急如律令とは「とにかく急いでやりなさい」といった意味が込められているのです。
2-3. 結界の定着のため
急急如律令の前に、指令となる呪詛の言葉を必ず添えます。
呪詛においては、一心に念じて意識を集中させてから念力を飛ばしていくので、とにかくスピードが命なのです。
それで急急如律令の呪文を必ず添えて、念力の中に周りの邪念が入り込まないように気をつけていたのでしょう。
陰陽師が術をかける時には、その術が現実化するための結界が生じます。
指令となる呪詛の結界を造って、呪詛をいち早くターゲットとなる物(者)へと定着させるために、急急如律令という急ぎの呪文をつけていたのです。
世にさまよう魑魅魍魎といった邪気に邪魔されないために、陰陽師も必至だった様子が伺えますね。
3. 急急如律令の呪文とセットの呪詛
3-1. 六根清浄
六根清浄と書いて、ろっこんしょうじょうと読みます。
どのような意味かというと、六根である目、耳、鼻、舌、身体、意識を清めて浄化するといった意味なので、六根清浄急急如律令と書いたら、早く六識を清めなさい、そうすれば五感プラス第六感が研ぎ澄まされ、自然の摂理といった事物を了知し、識別できるようになりますといった念が込められています。
六識は、仏教用語で、眼識、耳識、鼻識、舌識、身識、意識の総称です。
六識によって、過去、現在、未来の一切の対象を認識して、推理していきながら、今自分の周りで起きている事の意味を知り、過去世から引きずっている宿命にかなった生き方を現在で行い、未来に起きる事を推理して行動していきなさいといった指令なのです。
陰陽師が六根清浄急急如律令の命を出す時には、今のあなたは過去世もわからず、未来も見えず、現在をさまよっているといった意味が込められているので、「今はとにかく邪気を祓う事に専念しなさい」といった指令になるのです。
3-2. 休息万命
休息万命と書いて、くそくまんみょうと読みます。
略して、くさめとも言われているのですが、どのような意味かというと、くしゃみをすると鼻から魂が抜け、数を重ねる程寿命が縮むと古来の人は、くしゃみという行為を恐れていました。
そういった魂が抜けていくのを防ぐための呪文が、休息万命です。
魂が抜けないように、長生きできますように、といった意味を込めて、休息万命急急如律令の呪文を唱えていたのです。
風邪をひくとくしゃみが出るので、「早くくしゃみが止まり、風邪が治りますように」といった意味が込められていたのでしょう。
4. 急急如律令が使われた例
4-1. 浄瑠璃
急急如律令の言葉は、浄近松門左衛門の浄瑠璃「女殺油地獄」のセリフの中にも登場します。
4-2. 歌舞伎
歌舞伎十八番「勧進帳」の富樫と弁慶との問答の中にも、急急如律令のセリフ我出てきます。
4-3. 拾芥抄
拾芥抄とは、今でいう百科事典のような物で、歳時や経史、風俗、年中行事などが記された中世版の公家の信仰や習俗、教養、諸制度などを知るための資料の中にも、「教えに違う事なかれ」といった意味合いで、急急如律令の言葉が記されています。
5. 呪詛の仕組み
5-1. 陰陽師の呪詛の飛ばし方
陰陽師が飛ばす呪詛は、念力です。
呪詛を飛ばすターゲットは、人であったり、物、場所といった風に様々です。
呪詛は、陰陽師の感情を伴った想念となるのですが、呪詛を有効化するためには、自然の中に存在している目に見えない神霊や精霊の力と一体化する事が呪文を効かせるポイントとなります。
神霊や精霊が、陰陽師がいつも呪詛を飛ばす時に操っている式神達です。
5-2. 陰陽師の役目
この世界は、目には見えない魑魅魍魎とした妖魔が漂っています。
この世の憎しみ、悲しみ、苦しみの念が、魂魄となり悪や魔として地を這いながら、朝廷や民に取り憑いて苦しめていきます。
都には、朝廷がいるので、いつもどこからともなく現れる百鬼夜行達に大変迷惑していました。
妖魔に普通の人間達では簡単に取り付かれていってしまうので、世の中にはびこる邪気を飛ばして、朝廷や民を守るための陰陽師という役職が都といった生活共同体の中に必要だったのです。
5-3. 吉田神道
代々陰陽師の家系として呪術を継承しているのが、吉田神道です。
吉田神道の思想では、神は観念的なものではなく、天地よりも先立って、陰陽を超えた存在であると説いています。
そう、陰陽師が天文学や占星術を駆使しながら、運命を操る事ができるのは、天体や神霊、万物のエネルギーを自由自在に操る事ができたからです。
5-4. 式神
式神とは、紙やわらを使い、人形(人形)の形代を作って、そこに術を封じ込めて使役していたものです。
人形に六根清浄急急如律令といった呪詛を書いて、念力を封じ込むと、人間や動物などの式神として動き出して、妖魔を追い払う役目を果たしていました。
陰陽師は、いかなる場面でも、ササッと式神を輩出していきながら、様々な術を駆使していました。
5-5. 12人の神将
陰陽師が使役していた式神には、12人の神将がいました。
12天将とも呼ばれていたのですが、仏教の十二の誓願というこの世を救うための12種類の願いとして、12の時間、12の月、12の方角を守っていました。
メジャーな守護式神としては、青龍、白虎、朱雀、玄武がいます。
式神の役目は、偵察や探索、雑用の他にも守護や護衛、影武者的な働きもしていたようです。
陰陽師一人では、都の警備や占い、遷都の都市計画のプラン造りといったたくさんの仕事をこなしていく事が難しいので、式神達を上手に使いながら様々な業務を行っていたようです。
5-6. 陰陽師の呪術
陰陽師の呪術は、呪詛を用いて式神を使役するだけでなく、方位学や地相学、天体観測、占星術を用いながら、宮中においての行事を行う際の吉日を剪定したり、土地や方角などの吉凶を占って、遷都の際に重要な助言を与えていたのです。
地相学に優れていた陰陽師は、現代でいうところの風水師のような役目もしていたので、遷都といった都市計画の際に鬼門を封じるために、神社の建設や仙木や仙果(神仙に力を与える樹木や果実)の桃の木を植えて、守護符を用いて結界を張りながら百鬼夜行から都を守っていました。
桃には、古来から魔を祓う力があるとして呪術に用いられてきました。
イザナミギノミコトが、黄泉の国から逃げ帰る時に、追ってきた妖魔に桃の実を投げつけて退散させるシーンも有名ですね。
道教でも、魔に取り憑かれた人を、桃の枝で叩いて祓う習慣がありました。
このように桃の木には、魔除けの力があるのです。
陰陽師は、万物に備わっているエネルギーについても熟知していたので、魔力が強いのは、桃の木だと知っていたのでしょう。
6. 陰陽師のスキル
6-1. 天文学
陰陽師は、12の星座を通して、占星術や日食、月食、彗星などの現象についての意味を説いていく役割をしていました。
安部晴明神社のトレードマークは、星だから、陰陽師は占星術に精通していたという様子が伺えますね。
6-2. 結界造り
陰陽師は、百鬼夜行といった悪霊を鎮めるために、結界を造る仕事をしていました。
生霊の場合には、瓶の中に生霊を閉じ込めて、式神や護符で口を塞いで結界に封印して魔を封じ込めていました。
魔を瓶に詰める以外でも、魔が寄り付かないようにと、式神や護符を活用しながら、都の鬼門の警備に当たっていました。
陰陽師は、暇さえあれば、せっせと呪詛を記した護符造りに励んでいたのです。
陰陽師の世界では、最初に出来た結界を封印呪と読んでいました。
結界を造る目的としては、魔を封じ込めるといった役目だけでなく、風のようにふわふわとあちこちをさまよっている神様を神社に封じ込めながら、神様のパワーを一箇所に集中させていくといった事も行っていたようです。
神様といった目には見えないエネルギー体を神社の中に留めておくためには、場を清めたり、方位や方角、地相の調査をしながら、神様が留まるのに相応しい場所かどうか?といった事を調べていく必要があったのです。
古来に陰陽師が、神様を神社へと封じ込めてパワースポットを建築したおかげで、現在でも神社にお参りするだけで、神様からご利益を得られるのです。
6-3. 占星術
陰陽師は、占星術に長けていました。
12の星座の星の位置を探りながら、これから起きる近未来の事について占っていました。
古来の人々は、災害がいつ起きるのか?戦で勝てるのか?といった事に対して、いつも不安な気持ちを抱いていたので、占星術に長けた陰陽師の存在って、朝廷だけでなく、人々の生活には、とても重大な役割を示していたのです。
陰陽師が用いていたのは、陰陽五行を活用した陰陽道です。
陰陽道では、六壬神課と呼ばれる占いが用いられていました。
六壬神課は、12時間といった時刻を元にして、12の星座といった天文学と12支の術を駆使しながら占うので、十二天祥占星術とも呼ばれています。
六壬神課で占う際には、専用の式盤を使います。
それぞれの人が持って生まれた宿命を示す事ができるから、その後の人生において、その人の運命がどのように変動していくのかを的確に予測できるといった驚異的な占術です。
陰陽道の様々な呪術は、陰陽師以外は門外不出の秘術として、現代まで密かに伝承されてきています。
誰でもが気軽に使える術という訳でなく、代々陰陽師の血筋を引く、才能溢れる限られた人物だけしか、使いこなせない秘術なのです。
まとめ
今回は、陰陽師が用いた急急如律令という呪文の終わりに添える、悪魔祓いの語について説明していきました。
急急如律令の呪文だけでなく、呪術を用いていた陰陽師という不思議な存在についてもレクチャーしました。
陰陽師という神秘的な存在が、世の中の魑魅魍魎の邪気を祓っていたといった事を理解していただけたと思います。
現代にも陰陽師の呪術は活かされているので、皆さんももっと神道の世界に興味関心を高めていきながら、陰陽師ワールドの素晴らしい呪術のパワーについて深く学んでみて下さい。
4. 急急如律令が使われた例
4-1. 浄瑠璃
急急如律令の言葉は、浄近松門左衛門の浄瑠璃「女殺油地獄」のセリフの中にも登場します。
4-2. 歌舞伎
歌舞伎十八番「勧進帳」の富樫と弁慶との問答の中にも、急急如律令のセリフ我出てきます。
4-3. 拾芥抄
拾芥抄とは、今でいう百科事典のような物で、歳時や経史、風俗、年中行事などが記された中世版の公家の信仰や習俗、教養、諸制度などを知るための資料の中にも、「教えに違う事なかれ」といった意味合いで、急急如律令の言葉が記されています。
5. 呪詛の仕組み
5-1. 陰陽師の呪詛の飛ばし方
陰陽師が飛ばす呪詛は、念力です。
呪詛を飛ばすターゲットは、人であったり、物、場所といった風に様々です。
呪詛は、陰陽師の感情を伴った想念となるのですが、呪詛を有効化するためには、自然の中に存在している目に見えない神霊や精霊の力と一体化する事が呪文を効かせるポイントとなります。
神霊や精霊が、陰陽師がいつも呪詛を飛ばす時に操っている式神達です。
5-2. 陰陽師の役目
この世界は、目には見えない魑魅魍魎とした妖魔が漂っています。
この世の憎しみ、悲しみ、苦しみの念が、魂魄となり悪や魔として地を這いながら、朝廷や民に取り憑いて苦しめていきます。
都には、朝廷がいるので、いつもどこからともなく現れる百鬼夜行達に大変迷惑していました。
妖魔に普通の人間達では簡単に取り付かれていってしまうので、世の中にはびこる邪気を飛ばして、朝廷や民を守るための陰陽師という役職が都といった生活共同体の中に必要だったのです。
5-3. 吉田神道
代々陰陽師の家系として呪術を継承しているのが、吉田神道です。
吉田神道の思想では、神は観念的なものではなく、天地よりも先立って、陰陽を超えた存在であると説いています。
そう、陰陽師が天文学や占星術を駆使しながら、運命を操る事ができるのは、天体や神霊、万物のエネルギーを自由自在に操る事ができたからです。
5-4. 式神
式神とは、紙やわらを使い、人形(人形)の形代を作って、そこに術を封じ込めて使役していたものです。
人形に六根清浄急急如律令といった呪詛を書いて、念力を封じ込むと、人間や動物などの式神として動き出して、妖魔を追い払う役目を果たしていました。
陰陽師は、いかなる場面でも、ササッと式神を輩出していきながら、様々な術を駆使していました。
5-5. 12人の神将
陰陽師が使役していた式神には、12人の神将がいました。
12天将とも呼ばれていたのですが、仏教の十二の誓願というこの世を救うための12種類の願いとして、12の時間、12の月、12の方角を守っていました。
メジャーな守護式神としては、青龍、白虎、朱雀、玄武がいます。
式神の役目は、偵察や探索、雑用の他にも守護や護衛、影武者的な働きもしていたようです。
陰陽師一人では、都の警備や占い、遷都の都市計画のプラン造りといったたくさんの仕事をこなしていく事が難しいので、式神達を上手に使いながら様々な業務を行っていたようです。
5-6. 陰陽師の呪術
陰陽師の呪術は、呪詛を用いて式神を使役するだけでなく、方位学や地相学、天体観測、占星術を用いながら、宮中においての行事を行う際の吉日を剪定したり、土地や方角などの吉凶を占って、遷都の際に重要な助言を与えていたのです。
地相学に優れていた陰陽師は、現代でいうところの風水師のような役目もしていたので、遷都といった都市計画の際に鬼門を封じるために、神社の建設や仙木や仙果(神仙に力を与える樹木や果実)の桃の木を植えて、守護符を用いて結界を張りながら百鬼夜行から都を守っていました。
桃には、古来から魔を祓う力があるとして呪術に用いられてきました。
イザナミギノミコトが、黄泉の国から逃げ帰る時に、追ってきた妖魔に桃の実を投げつけて退散させるシーンも有名ですね。
道教でも、魔に取り憑かれた人を、桃の枝で叩いて祓う習慣がありました。
このように桃の木には、魔除けの力があるのです。
陰陽師は、万物に備わっているエネルギーについても熟知していたので、魔力が強いのは、桃の木だと知っていたのでしょう。
6. 陰陽師のスキル
6-1. 天文学
陰陽師は、12の星座を通して、占星術や日食、月食、彗星などの現象についての意味を説いていく役割をしていました。
安部晴明神社のトレードマークは、星だから、陰陽師は占星術に精通していたという様子が伺えますね。
6-2. 結界造り
陰陽師は、百鬼夜行といった悪霊を鎮めるために、結界を造る仕事をしていました。
生霊の場合には、瓶の中に生霊を閉じ込めて、式神や護符で口を塞いで結界に封印して魔を封じ込めていました。
魔を瓶に詰める以外でも、魔が寄り付かないようにと、式神や護符を活用しながら、都の鬼門の警備に当たっていました。
陰陽師は、暇さえあれば、せっせと呪詛を記した護符造りに励んでいたのです。
陰陽師の世界では、最初に出来た結界を封印呪と読んでいました。
結界を造る目的としては、魔を封じ込めるといった役目だけでなく、風のようにふわふわとあちこちをさまよっている神様を神社に封じ込めながら、神様のパワーを一箇所に集中させていくといった事も行っていたようです。
神様といった目には見えないエネルギー体を神社の中に留めておくためには、場を清めたり、方位や方角、地相の調査をしながら、神様が留まるのに相応しい場所かどうか?といった事を調べていく必要があったのです。
古来に陰陽師が、神様を神社へと封じ込めてパワースポットを建築したおかげで、現在でも神社にお参りするだけで、神様からご利益を得られるのです。
6-3. 占星術
陰陽師は、占星術に長けていました。
12の星座の星の位置を探りながら、これから起きる近未来の事について占っていました。
古来の人々は、災害がいつ起きるのか?戦で勝てるのか?といった事に対して、いつも不安な気持ちを抱いていたので、占星術に長けた陰陽師の存在って、朝廷だけでなく、人々の生活には、とても重大な役割を示していたのです。
陰陽師が用いていたのは、陰陽五行を活用した陰陽道です。
陰陽道では、六壬神課と呼ばれる占いが用いられていました。
六壬神課は、12時間といった時刻を元にして、12の星座といった天文学と12支の術を駆使しながら占うので、十二天祥占星術とも呼ばれています。
六壬神課で占う際には、専用の式盤を使います。
それぞれの人が持って生まれた宿命を示す事ができるから、その後の人生において、その人の運命がどのように変動していくのかを的確に予測できるといった驚異的な占術です。
陰陽道の様々な呪術は、陰陽師以外は門外不出の秘術として、現代まで密かに伝承されてきています。
誰でもが気軽に使える術という訳でなく、代々陰陽師の血筋を引く、才能溢れる限られた人物だけしか、使いこなせない秘術なのです。
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