日本語独特の言い回しとして、普段何気なく書いている「々」という字がありますが、その「々」を使った言葉で「賑々しい」という言葉を聞いたことはありますか?
「賑やか」とどう違うのか、意味を深く調べていきましょう。
- 「賑々しい」の意味とは?
- 「賑々しい」の類語や言い換え
- 「賑々しい」の使い方
- 「賑々しい」を使った言葉を解釈
- 「賑々しい」の対義語や反対語
- まとめ
1. 「賑々しい」の意味とは?
「賑々しい」とは、「たいへん賑やかである」という意味です。
「賑やか」というのは「人出が多く、繁盛するさま」、「うるさいほど陽気によくしゃべる」という意味です。
例えば、お祭りなどの人が出入りして場が盛り上がっている様子です。
ポジティブな意味での混雑や話し声などで、場が明るく盛り上がっている様子を表します。
その賑やかさの度合いが大きい場合に「賑々しい」という言葉で表現をします。
「賑々しい」という字に使われている「々」は「賑」の漢字に置きかえられて使われていますので、本来は「賑賑しい」と書きます。
同じ字が2字続いており、非常に賑わっているという様子が表れている言葉です。
しかしながら、普段の生活ではあまり使う機会がありません。
普段使う言葉というよりも、歌舞伎や能などの舞台で使われる言葉です。
1-1. 「賑々しい」の読み
「にぎにぎしい」と読みます。
「賑やか(にぎやか)」という訓読みの読み方を繰り返しますので注意しましょう。
1-2. 「賑々しい」の「々」
「賑々しい」にも使われている「々」という字は、他の言葉にも使われており目にした事がある人は多い事でしょう。
「々」というのは「踊り字」や「躍り字」と呼ばれ、同じ字が続くときに1字だけ書いて付け足す記号のことを指します。
例えば「騒々しい」や「早々」など、本来は同じ漢字が2字続く場合に、その漢字の代わりに「々」で置き換えて書き表します。
パソコンでは「々」は1字だけ入力する機会はほぼありませんが、どうしても変換したい場合には「おなじ」で変換できます。
2. 「賑々しい」の類語や言い換え
「賑々しい」と似たような、場のにぎやかさや繁盛している様子を表す表現は他にもあります。
3つご紹介します。
2-1. 「盛り上がる」
「もりあがる」と読みます。
「物事の勢いが高まったり、盛んになる」という意味です。
人々の会話でたとえてご説明します。
例えばAさんがBさんに、車の話題を持ちかけたとします。
Bさんもたまたま車が好きで、色々会話しているうちにお互いの趣味が合い、会話が途切れず続き、気持ちも高揚して話が止まらなくなってしまいました。
これを、「会話が盛り上がる」と表現します。
物事の勢いや雰囲気が、それまでの様子と異なり高まったり盛んになるということです。
2-2. 「華やいでいる」
「はなやいでいる」と読みます。
「雰囲気や催しが賑やかで明るい」や「人の様子が明るい、陽気」という事を表現する言葉です。
ただ雰囲気が明るいだけでなく、見た目から賑わいや装いの豪華さがわかるような様子を表しています。
2-3. 「盛大な」
「せいだいな」と読みます。
「集会や事業、催しなどが非常に盛んで大仕掛けなこと」を表します。
例えば「盛大にお祝いする」であれば、ただ「おめでとう」と声掛けしてお祝いするのではなく、祝賀会を開催するとか、たくさん人を呼んで大仕掛けにお祝いをするという意味合いです。
3. 「賑々しい」の使い方
それでは実際にどういった場面で使うのか、例文を確認しながら理解を深めていきましょう。
3-1. 「賑々しい」の例文1
「いつもは閑散としている商店街がお祭りで賑々しい」
「閑散(かんさん)」とは、「ひっそりとして暇なこと」を表す言葉です。
普段は人があまりいないような場でも、お祭りとなるとその地元の人たちだけでなく、あらゆる場所から人が集まってきて賑わいを見せるものです。
この場合、賑わっているというよりも更に、人で混雑して活気にあふれている様子を表すのに「賑々しい」という繰り返された言葉を使う事で、賑わいを強調することができます。
3-2. 「賑々しい」の例文2
「遠方からわざわざ出向いてくれる叔母を、家族みんなで賑々しく出迎えた」
「賑々しく」という言葉には、「たいへん賑やかである」という意味がありましたね。
例文のように使用することで、ただ単に誰かを「出迎える」と表現するよりも、歓迎の気持ちを表に出して喜んで迎え入れた様子が表れています。
また、「賑やかに」と表現するよりも「賑々しく」と表現すると、かしこまった雰囲気が出ます。
4. 「賑々しい」を使った言葉を解釈
普段の生活ではあまり使う機会のない「賑々しい」という言葉ですが、かしこまった場で使われることが多々あります。
他には、古文や、歌舞伎や能などのセリフに入っている事が多い言葉です。
実際に使われている言葉を解釈します。
4-1. 「賑々しくご来場くださりありがとうございます」
かしこまった場や会などで、来客や来賓に対しての挨拶としてよく使われています。
意味合いとしては、「この場に来てくれてありがとうございます」というのを、その場の盛り上がりや華やかさに合わせて「場を賑やかに盛り上げ、華やかにしてくれて」という意味で「賑々しく」と挨拶に盛り込んである形です。
厳かに行われるような式や会ではなく、お祝い事や祭りなどの催しで使われます。
4-2. 「賑々しく執り行う」
「執り行う」というのは、式や祭りなどを始まりから終わりまで行うという意味です。
「行う」というのを改まった表現にしています。
主に冠婚葬祭や会議などのかしこまった式や集会に対して使います。
この場合、「賑々しく」がついておりますのでお祝い事などのおめでたい場であることがわかります。
そういった会は、しんと静まりかえるよりも盛大に盛り上がりを見せた方が良いものです。
賑やかで盛り上がるように、式や祭りなどを行うという事です。
5. 「賑々しい」の対義語や反対語
「賑々しい」という言葉の正反対の対義語は特にありませんが、賑わいの逆の言葉と考えられます。
逆の意味を持つ言葉を2つご紹介します。
5-1. 「閑散」
「かんさん」と読みます。
「賑々しい」の例文でも出てきましたが、「ひっそりと静まり返っていて暇なこと」を表す言葉です。
「賑々しい」とは逆の意味で反対語と言えます。
「賑々しい」とは人で混雑し繁盛している様子ですが、「閑散」は全くの逆で、人出はほとんどないかゼロに近く、雰囲気も静まり返っている様子を表現しています。
商売に関してよく使われることの多い言葉で、お客様があまりお店に来ない時期や、売り上げが落ちる時期のことを「閑散期」と表します。
5-2. 「さびれる」
「賑やかだった場所や雰囲気が衰えてさびしくなる」ことを表した言葉です。
「賑々しい」がたいへんにぎやかであるという意味で考えると、全くの逆の意味の言葉となります。
また、「荒廃する」という意味もあります。
それまでは人で賑わっていた場所が誰も訪れなくなると、建物が急に老朽化してきたり、寂しい雰囲気となりますが、それを表すのにぴったりの表現です。
鉄などのサビとは関係ありませんので注意しましょう。
漢字で表す場合には「寂れる」となります。
送り仮名にも注意して使いましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
「賑々しい」というのはあまり聞きなれない言葉ですが、使ってみると深い味わいのある言葉です。
日本語独特の言い回しと言えます。
元々普段の会話では使われない表現の為、使う場面は限られるかもしれませんが、何かかしこまった場の挨拶、おめでたい式などの挨拶に是非活用してみて下さい。
きっと、聞いている側の方も感心すること間違いありません。
ぜひ取り入れてみて下さいね。
3. 「賑々しい」の使い方
それでは実際にどういった場面で使うのか、例文を確認しながら理解を深めていきましょう。
3-1. 「賑々しい」の例文1
「いつもは閑散としている商店街がお祭りで賑々しい」
「閑散(かんさん)」とは、「ひっそりとして暇なこと」を表す言葉です。
普段は人があまりいないような場でも、お祭りとなるとその地元の人たちだけでなく、あらゆる場所から人が集まってきて賑わいを見せるものです。
この場合、賑わっているというよりも更に、人で混雑して活気にあふれている様子を表すのに「賑々しい」という繰り返された言葉を使う事で、賑わいを強調することができます。
3-2. 「賑々しい」の例文2
「遠方からわざわざ出向いてくれる叔母を、家族みんなで賑々しく出迎えた」
「賑々しく」という言葉には、「たいへん賑やかである」という意味がありましたね。
例文のように使用することで、ただ単に誰かを「出迎える」と表現するよりも、歓迎の気持ちを表に出して喜んで迎え入れた様子が表れています。
また、「賑やかに」と表現するよりも「賑々しく」と表現すると、かしこまった雰囲気が出ます。
4. 「賑々しい」を使った言葉を解釈
普段の生活ではあまり使う機会のない「賑々しい」という言葉ですが、かしこまった場で使われることが多々あります。
他には、古文や、歌舞伎や能などのセリフに入っている事が多い言葉です。
実際に使われている言葉を解釈します。
4-1. 「賑々しくご来場くださりありがとうございます」
かしこまった場や会などで、来客や来賓に対しての挨拶としてよく使われています。
意味合いとしては、「この場に来てくれてありがとうございます」というのを、その場の盛り上がりや華やかさに合わせて「場を賑やかに盛り上げ、華やかにしてくれて」という意味で「賑々しく」と挨拶に盛り込んである形です。
厳かに行われるような式や会ではなく、お祝い事や祭りなどの催しで使われます。
4-2. 「賑々しく執り行う」
「執り行う」というのは、式や祭りなどを始まりから終わりまで行うという意味です。
「行う」というのを改まった表現にしています。
主に冠婚葬祭や会議などのかしこまった式や集会に対して使います。
この場合、「賑々しく」がついておりますのでお祝い事などのおめでたい場であることがわかります。
そういった会は、しんと静まりかえるよりも盛大に盛り上がりを見せた方が良いものです。
賑やかで盛り上がるように、式や祭りなどを行うという事です。
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