破壊衝動とは？原因や抑える方法を心理学的に解説 | SPITOPI

あなたはどうしようもなく、イライラしてしまい、何かをぶち壊してしまいたい、といった破壊衝動にかられる事はありませんか? でも、後でどうして破壊してしまったのだろう、と後悔しているはずです。

今回は、そんな破壊衝動が起きる心理や、破壊衝動を抑えるために大切な事について解説していきます。

1. 破壊衝動とは?

破壊衝動とは、抑えきれない衝動にかられて、ついつい何かを破壊してしまう激動の事です。

破壊するものは、物だけでなく、ある人の生活、気持ちなども含まれます。

2. 破壊衝動が起こる心理

2-1. 怒りを抑えきれなくなる

自分で怒りを抑えきれない人は、何かトラブルが起きた時にどうしていいかわからなくなり、破壊衝動にかられてしまうようです。

でも、人生において怒りを感じる瞬間ってたくさんあると思うのです。

そんな時にいちいち何かを破壊して回っていたら、あなたは人生において何も築き上げる事ができなくなってしまいます。

怒りを抑えるためには、自らの力で環境を浄化したり、心を鎮められる訓練を積む事が大事です。

環境を浄化するためには、普段から家の中をきれいに掃除したり、インテリアコーディネートを整えていく習慣を身につけていくと、自分の生活環境を整えていく力を養う事ができます。

心を鎮めるためには、古来の日本伝統文芸である華道や茶道、書道、香道などの練習を積みながら心を静に保つ訓練をしていくと良いでしょう。

特にビジネスシーンでは、怒りを抑えきれないと仕事として成り立たないから、何が起きても冷静な対応ができるように頑張って下さい。

2-2. キレやすい

普段からギャンブル、ゲーム、アルコール、薬、タバコなどの依存症を抱えている人は、どうしても攻撃的な性質が優位になっているので、何かちょっと嫌な事があっただけでも破壊衝動にかられてしまいます。

例えば、親に「宿題したの?」と聞かれただけでも、ゲームばかりして全然宿題が進んでいない事に対しての自分の行動を邪魔されたと思い込んで、キレて大声を出したり、物を投げたりするといった破壊衝動にかられます。

他にもキレやすくなる傾向としては、食事の栄養バランスが悪いとカルシウムが不足してイライラしてしまうようです。

カルシウムは、精神面の安定化だけでなく骨を作るために欠かせない栄養分なので、普段から積極的に摂取していきましょう。

カルシウムが多く含まれる食品には、牛乳、チーズ、小魚、小松菜、桜海老、ヨーグルトなどがあります。

2-3. 冷静に物事に対処できない

破壊衝動が起きる心理としては、冷静に物事に対応できない場合が多いようです。

目の前で起きている状況に対していきなり結果を出そうとすると、それが上手くいかない場合に、「もうダメだ」とすぐに諦めて破壊衝動にかられ、暴力を振るってしまうといった問題行動に出てしまいがちです。

普段から目の前で起きている状況に対して、じっくりと観察してから行動するといった心理が働いているのであれば、破壊衝動にかられるといった事はありません。

解決策としては、普段から冷静に脳内で起きている物事を処理できるように、頭で考えた事を書き記す習慣を身につけていくと良いでしょう。

自分の心の中や自分の周りで起きている状況を、言語化して紙に記していく事によって、その問題解決の道筋も一つずつ浮かんでくるようになるのです。

3. 破壊衝動に駆られる原因

3-1. 誰かに攻撃された場合

誰かに攻撃された場合にこちらも負けてはいけないと思い、破壊衝動にかられる事があります。

最近ではインターネットで世界中の人と簡単に繋がる事ができるので、世界中の国々の人とでも友達を作る事ができます。

その反面、不特定多数の人に攻撃されやすい状況にもさらされやすいという事なので、誰もがネット上でいじめにも遭いやすくなってしまうのです。

不特定多数の人にネット上で攻撃された場合に、どうしていいかわからなくなり、混乱して破壊衝動にかられて、自分もネット上で攻撃してしまったり、思い切ってパソコンやスマホを破壊してしまう人もいるようです。

どちらにしても良い解決策とはいえないので、冷静になってまずは全体の状況を見極められる目を養っていって下さい。

3-2. 自分の縄張りを荒らされた時

自分が長年かけて大切に育ててきた人間関係や、仕事仲間など、縄張りを荒らされた時に、破壊衝動にかられる事があるようです。

それは当然といえば当然ですが、特に長い月日と労力、お金をかけて育ててきたものほど、何ものにも耐え難いぐらいの価値があるので、そういった大切なものを壊されたら衝動的な行動に出てしまうのです。

特に家庭といった自分のサンクチュアリを荒らされると、相手の浮気相手を裁判で訴えたり、暴力を振るったりといった破壊衝動に駆られる人はたくさんいます。

人の縄張りを荒らすといった行為をすると、その報復が怖いと心得ておいて、安易に他人の縄張りを破壊して回らないように注意しましょう。

3-3. 自分の大切な人を取られた場合

自分の大切な人、パートナーや恋人、友達、お客さんなどを略奪された場合に、相手の何かを壊してやろうと破壊衝動にかられる事があるようです。

誰かに自分の大切な人を奪われても、「また他に探せばいいや」とすぐに開き直れる人は良いのですが、この人だけは自分の大切なパートナーといった場合には、その大切な人を略奪された場合には、奪った相手に対して「絶対に許せない」といった破壊衝動にかられてしまうのです。

3-4. 自分の夢を邪魔された場合

誰かに自分が長年必至で努力して叶えようと頑張ってきた夢を邪魔されたら、キレて破壊衝動にかられる事があるようです。

例えば、長い年月をかけて描いてきた絵画に汚れをつけられた場合には、どうしようもない破壊衝動にかられて、絵画に汚れをつけた相手に暴言を吐いたり、暴力を振るう、もしくは描いていた絵画をめちゃくちゃに破壊するといった事です。

一般的にアドレナリンは、交感神経が優位な状態の時に分泌されます。

交感神経は、緊張したり、興奮すると活発化するので、ストレスにさらされたり、空腹感、運動中、恐怖感や怒り、悲しみなどにさらされた時に、アドレナリンが多く分泌されるようです。

だから普段から、ストレスにさらされた生活を繰り返していたり、怒りや悲しみの体験が続く生活を繰り返していたら、いつも交感神経優位な状態で、リラックスできない日々が続いてしまいます。

それによってちょっとした事に対しても、冷静に対応できなくなり、破壊衝動にかられてしまい、生活が波状していくのです。

3-5. アドレナリンの分泌が過剰な時

アドレナリンの分泌が過剰な人は、いつも攻撃的で怒りっぽくイライラしています。

それでちょっとした事に対しても、キレて破壊衝動にかられてしまうのです。

アドレナリンの分泌過剰は、体質的な問題もあります。

体力や精力増進のためにと飲み続けているサプリメントに、実はアドレナリンの分泌を促す成分が含まれている場合もあるので、興奮しすぎるサプリメントの摂取には注意して下さい。

3-6. ホルモンバランスが乱れている時

ホルモンバランスが崩れていると、破壊衝動にかられて自分を抑えられなくなるようです。

例えば、甲状腺機能を患っているのを知らずに、適切な治療をしていなかった場合に、どうしてもホルモンバランスが乱れて精神状態も混乱してしまうといった事もあるようです。

甲状腺機能の症状は、自分ではなかなか気が付きにくいので、いつもイライラして破壊衝動にかられてしまうのは性格的な問題だと勘違いしがちです。

もしも、いつも自分で精神状態をコントロールできずに破壊衝動にかられてばかりいるようでしたら、一度甲状腺機能といったホルモンの数値が正常かどうか検査してみて下さい。

3-7. ストレスが溜まっている時

ストレスが溜まると、どうしても緊張状態が続いてしまいます。

それによって交感神経が優位な状態になるので、興奮状態が続き、何気ない事にでも腹を立ててしまい、破壊衝動を抑えきれなくなってしまうのです。

ストレス解消として運動をする人もいますが、運動の種類もジョギングやエアロビクス、ダンスといったリズム感のある有酸素運動であれば、幸せホルモンであるセロトニンの分泌が活発化するので、ストレス解消効果も高まります。

でも、セレクトする運動が、ボクササイズやファイドゥといった格闘技系だと、どうしてもアドレナリンの分泌が活性化してしまうので、破壊衝動力がアップしてしまいます。

もしもストレス解消のために何か運動を取り入れるとしたら、楽しくリズミカルに取り組めるダンスやエアロビクス、リラクゼーション効果を味わえるヨガやピラティスなどをセレクトしていって下さいね。

3-8. 何もかもが嫌になった時

人生の何もかもが嫌になった時に、人は破壊衝動にかられてしまうようです。

ただし、仕事も恋愛も家庭も何もかもが上手くいかないからといって、安易に破壊衝動にかられて何かに八つ当たりしても何も解決にはなりません。

まずは、どうして仕事も恋愛も家庭も上手くいかないのか?といった原因について、深く考える事が大事です。

全ての事が上手くいかないのは、おそらく本人に何か重大な原因がある事が考えられるので、その原因をまずは取り除かないと状況は改善されません。

何もかもが上手くいかないからと、破壊衝動にかられる人の特徴としては、自分の悪いところを客観視できずに、周りの人が全て悪いと考えてしまう点です。

もしくは、自分はどうせダメな人間だからと諦めてしまい、破壊衝動にかられてしまうようです。

どちらのパターンにしても、解決策を破壊衝動といったマイナスの形で決着をつけようとしてしまいがちなので、まずは冷静に自分の言動について深く理解できるような分析力を養う事が大事です。

4. 破壊衝動に駆られやすい人の特徴

4-1. 言語失調症

生きていく上で、人間は様々な場面の境遇します。

そんな時にどのように対応していいのかわからない状況が起きた時に、言語としてその状況を適切に表現して、理解したり、相手に説明できない場合に、自分の中でどうしようもできない衝動にかられる事があります。

それが、言葉ではなく暴力となって表現してしまうのです。

一般的に攻撃的な人は、普通に会話していても、話し方が乱暴であったり、早口になったりします。

そう、単純にエキサイトしやすい性格なので、何かちょっとしたトラブルがあった場合に、冷静に対処できずに、破壊活動といった暴力によって無理やり解決していこうとするのです。

4-2. 暴力的

普段から暴力的なシーンがたくさん登場する、戦争映画やスプラッタ映画、ホラー映画ばかり観ている人は、自然と性格が攻撃的になっていきます。

いつも観ている世界が、攻撃性、残虐性の高いものばかりだと、破壊的な世界が潜在意識としてインプットされてしまうのです。

それで何か自分気に食わない事が起きてしまうと、破壊衝動にかられるのです。

4-3. 短絡的思考

破壊衝動にかられる人の特徴としては、短絡的思考といった脳の思考パターンが伺えます。

考えるよりも、目の前の状況を破壊したいといった衝動にかられてしまうのです。

5. 破壊衝動を抑える方法

5-1. リラックスする

破壊衝動を抑えるのにおすすめの方法は、リラックスする事です。

破壊衝動が起きる原因としては、交感神経が優位な状態が続いて、アドレナリンの分泌が過剰になってしまい、それで自分の感情や行動をセーブできなくなり、破壊衝動にかられてしまうので、まずは落ち着いて日々を過ごせる努力をしましょう。

おすすめはアロマエッセンスの香りで癒されたり、ヒーリング音楽を聴いたり、一緒にいて癒される人と会話する事です。

普段から意識してリラックスできる時間を作るようにすると、自然と交感神経が優位な状態の動の自分と、副交感神経が優位な状態のリラックスしている静な状態の自分とを上手に使い分ける事ができるようになります。

動と静な状態は、どちらも生きていく上で大切なので、どちらかに傾かないようにバランスを取る事が大事です。

5-2. 気分転換をする

何か異常に不愉快な事に巻き込まれて破壊衝動にかられてしまった時には、即気分転換できるようにすると良いでしょう。

例えば、恋人との仲を邪魔されてしまった場合には、仕事や趣味を充実させていくと、自然と忘れられる事もあります。

もしも仕事の邪魔をされてイライラして破壊衝動にかられた場合には、今度は恋愛や趣味に没頭すると良いです。

仕事や恋愛は、誰か相手との関わりがどうしても重要になってくるので、どちらも上手くいかずに破壊衝動にかられてしまう事もあります。

そんな時には、誰にも邪魔されない趣味に没頭して気分転換をするのがおすすめです。

常に恋愛や仕事などは、他人に干渉されて邪魔されるリスクが潜んでいると心得ておいて、誰にも邪魔されない、自分だけで楽しめる趣味をいくつかキープしておくと、自分だけのサンクチュアリを作る事ができます。

サンクチュアリとは、聖域の事で、誰も入ってこれない神聖な場所といった意味があります。

一人でも満ち足りた気持ちになれる趣味の世界があると、その趣味に没頭している時間は充実して幸せな時を過ごす事ができるので、自然と破壊衝動もセーブしていけるのです。

おすすめの趣味としては、読書、映画鑑賞、ドライブ、登山、料理、手芸、音楽鑑賞、工芸、絵画などです。

一人でも楽しめる事がたくさんあると、誰かに人生を邪魔されて破壊衝動にかられて、生活が波状していくといったリスクも自然と回避していけるでしょう。

5-3. つらい気持ちを浄化させる

何か自分の思い通りにならない事があると、破壊衝動にかられてしまうという事は、つらい気持ちを浄化させる力があれば、自然と破壊衝動を回避できるようになります。

浄化する方法としては、香りの効果を活用したり、パワーストーンの力を借りたり、ヒーラー的な存在の人と会話して気持ちを鎮めていく事です。

まとめ

今回は、破壊衝動が起きる心理や、破壊衝動を抑えるためにはどうしたらいいのか?といった事についてレクチャーしていきました。

破壊衝動も一時的なものであれば問題ないのですが、人間の思考や行動の癖として、破壊的な思考回路が強い人は何度でも繰り返してしまうので、注意して下さいね。