「スリーセット理論」とは、他者に対する印象や評価は3回会った時にほぼ決まってしまうという心理学の理論です。
スリーセット理論は第一印象とその後の二回の印象の重要性を示している理論ですが、スリーセット理論は「恋愛・仕事・人間関係」に幅広く応用することができます。
この記事では、異性や他者に好印象を与えられるスリーセット理論について徹底的に解説していきます。
- スリーセット理論とは何か?
- スリーセット理論における「3回目までの印象・評価の形成」
- スリーセット理論の恋愛関係への応用:恋人を作るためには第一印象と良いギャップが大切
- スリーセット理論の仕事(営業)への応用:営業活動では初期のイメージが大切
- スリーセット理論の職場の人間関係・友人関係への応用
- スリーセット理論を有効活用するポイント:第一印象とは異なる良い意味のギャップ
- まとめ
1. スリーセット理論とは何か?
スリーセット理論は、「恋愛関係・対人関係の印象形成と評価の固定」に関連する心理学の理論の一つです。
スリーセット理論では人間の他者に対する印象と評価の形成は、「3回目に会う時」までにほぼ固定されて決まってしまい、それ以降はその印象・評価が大きく変わることはないと言われています。
そのため、異性との恋愛関係でも、職場の同僚との人間関係でも、新しい環境における友人関係でも、「3回目に会う時」までに好印象を相手に植え付けることがとても大切になってきます。
3回目に会う時までに自分に強い好印象を持ってもらうことが、「その後のスムーズな関係の構築・維持」につながってくるのです。
1-1. スリーセット理論では「3回目」までに自分に対する相手の対人評価が概ね決まってしまう
スリーセット理論を前提にすると、どんなに本当の性格・人格(人間性)が素晴らしくても、3回目までに良い印象や評価を固められないと、そこから相手に自分のことを好きになってもらうことは難しいということになります。
人間関係における第一印象の大切さは、「人は見た目が9割」などの本でも有名になっていますが、「スリーセット理論」は更に踏み込んで「第一印象+その後の二回の印象・評価」によって自分が好かれるかどうかが決まるということを伝えている理論なのです。
2. スリーセット理論における「3回目までの印象・評価の形成」
スリーセット理論では、3回目に会う時までに「その人に対する印象・評価」が概ね決まってしまうと考えられています。
スリーセット理論における「1回目・2回目・3回目」の印象形成と評価固定のプロセスはどのようにして進んでいくことになるのでしょうか?スリーセット理論で「1回目・2回目・3回目に相手と会う時」に、どのような印象の形成や評価の確定が起こっているのかを具体的に説明していきます。
2-1. 1回目に会った時の印象・評価の形成:第一印象の影響が非常に強い
スリーセット理論における1回目に会った時の印象・評価の形成は、「容姿・スタイル・清潔感などの見た目」と「非言語的コミュニケーション」によって大まかな好き嫌い(好感度の高低)の印象が分かれやすくなります。
見た目というのは、美人や可愛い人、イケメンなどの「顔の造り・容姿の善し悪し」だけではなくて、「服装・髪型・表情・髪や爪などの清潔感」も含めた総合的な見た目の印象になります。
ここで「極端にイケていない印象+好みから大きく外れている印象」を相手に与えてしまうと、親密な友人関係や恋愛関係に発展していくことが難しくなってしまいます。
見た目に加えて、「メラビアンの法則」で「視覚情報55%・聴覚情報38%・言語情報7%」とされているように、「表情・話し方・声の大きさやトーン・話す速さ・ボディランゲージ」などもとても大切になってきます。
2-2. 2回目に会った時の印象・評価の形成:第一印象が強化されたり転換したりする
スリーセット理論における2回目に会った時の印象・評価の形成は、「1回目に会った時の第一印象を再評価すること」によって、あなたの印象と評価が良い方向にも悪い方向にも変わるということになります。
2回目に会うチャンスがあったというだけでも、「1回目に会った時の印象は普通か普通以上(平均以上)」であった可能性が高くなります。
1回目に完全に嫌われたり悪印象を持たれたりすると、「2回目に会う機会」そのものが無いことも多いので、2回目に会ってくれただけでも少し自信を持っても良いのです。
2回目に会った時の印象・評価の形成過程で大切なのは、「1回目で与えた良いイメージを悪い方向に崩さないこと」と「1回目の第一印象を良い意味でひっくり返すギャップを与えること」になります。
1回目の印象・評価を、できるだけ良い方向に固定したり転換したりするようにしましょう。
2-3. 3回目に会った時の印象・評価の形成:相手を再チェック・関係性の確定
スリーセット理論における3回目に会った時の印象・評価の形成は、「1回目の印象+2回目の印象」を合わせた総合的評価になり、あなたという人間・異性の「相手にとっての価値・意味づけ」が概ね決まってしまいます。
そのため、恋愛関係への発展を望んでいたり、親密な友人関係の構築を期待していたりする場合には、「3回目に会った時」に告白したり友達になってほしいと言ったりして関係を決定するようなアプローチをした方が良いのです。
3回目に会った時に、「2回目までの印象・イメージ」が劇的に変わることは少なく、今まで相手に対して抱いてきたイメージや印象を再チェックするような感じになります。
3回目までも会ってくれた時点で、あなたに対する印象が悪くないのはほぼ確実なので、相手があなたに求めている関係性とあなたの希望が一致すれば「恋人・友達」になれる可能性はアップするでしょう。
3. スリーセット理論の恋愛関係への応用:恋人を作るためには第一印象と良いギャップが大切
スリーセット理論を恋愛関係に応用する時には、「1回目・2回目・3回目に会う時」にどのようなポイントに注意すれば良いのでしょうか?スリーセット理論の「恋愛関係・異性関係に対する応用」について詳しく解説していきます。
3-1. 異性と「1回目に会う時」には徹底的に見た目と話し方の印象を良くする
スリーセット理論を前提にして、異性と「1回目に会う時」には徹底的に「見た目・清潔感」と「話し方・雰囲気」の印象を良くするように努力しましょう。
1回目に会う時は、「第一印象」ができるだけ良いものになるように工夫することが効果的であり、「第一印象で作られたあなたの大まかなイメージ」はその後も長期にわたって影響を及ぼすことが多いのです。
第一印象の大部分は「見た目の視覚情報」から形成されますが、必ずしも美人(可愛い人)やイケメンでないとダメというわけではありません。
笑顔の明るい表情、相手の話に丁寧に耳を傾ける態度、ちょうど良い大きさやスピードの話し声、別れ際の見送り方、清潔感のある服装、流行も取り入れたメイクやヘアスタイルなどで、第一印象は格段に良くしていくことが可能なのです。
3-2. 異性と「2回目に会う時」には良い意味でのギャップや親しみやすさをアピールする
異性と「2回目に会う時」には、「1回目で形成されたあなたの相手に対するイメージ」が良い方向にも悪い方向にも変わる可能性があります。
1回目に会った時の第一印象で抜群に良い自己イメージを植えつけられたのであれば、「清楚で上品なイメージ+可愛らしくて優しい雰囲気のイメージ」や「男らしくて頼りがいのあるイメージ+スマートで女心を理解してくれそうな態度・会話のイメージ」をより強めていくようなやり取りを心がければ大丈夫でしょう。
一方、2回目に会う時にもっとも効果的なコミュニケーションは、「真面目で誠実なイメージだった人がユーモアのある楽しい会話もできるところを見せる」や「大人しくて清楚なイメージだった人が意外にアウトドアの活発な遊びも好きなところを見せる」といった良い意味のギャップをアピールすることになります。
親しみやすさと良いギャップによって、相手はますますあなたに興味を持ちやすくなります。
3-3. 異性と「3回目に会う時」には恋愛関係を意識してほしいという提案を思い切ってする
スリーセット理論を応用して恋人を作りたいのであれば、異性と「3回目に会う時」には「その後の関係性をどのようなものにするか」について大まかに決定してしまった方が良いとされています。
スリーセット理論では「3回目以上の会合・対話」をしても、「3回目までに形成・固定された印象(イメージ)や評価」を大きく覆すことは概ね不可能になるので、3回目まで会った人に恋人になってほしいのであれば、「3回目の時点」で思い切って告白した方が成功確率は上がってくるのです。
3回目に会った時に、相手が笑顔で受容的な態度を示してくれて、「次もまた約束してどこかに食事・遊びに行きましょう」という反応なのであれば、あなたを「異性としても魅力的だと思ってくれている可能性」はかなり高いでしょう。
そういった好印象や好反応を確信できたのであれば、「恋人になってほしいという告白・提案」をした方が良いのです。
下手に先延ばしにしても、その人にアプローチする別の異性が出てきたりして、成功する可能性は逆に下がってきます。
4. スリーセット理論の仕事(営業)への応用:営業活動では初期のイメージが大切
スリーセット理論を仕事(営業・交渉)に応用する時には、「1回目・2回目・3回目に会う時」にどのようなポイントに注意すれば良いのでしょうか?スリーセット理論の「仕事(営業・交渉)に対する応用」について詳しく解説していきます。
4-1. 仕事(営業)で「1回目に会う時」には身だしなみを整えて笑顔でハキハキした受け答えをする
スリーセット理論を仕事(営業・販売)に応用して、「1回目に会う時」に絶対にしなければならないことは、「TPOに合わせた身だしなみを整えること」と「髪型や服装、体臭(口臭)などで不潔感を感じさせないこと」です。
取引先の相手や顧客に自社の商品・サービスを購入してもらったり、自分の提案を受け入れてもらったりする場合には、やはり「見た目の第一印象」とその印象に伴う「清潔感+信頼感」がとても大切になってきます。
法人営業であれば、TPOに合わせてスーツやカジュアルフォーマルで取引先に向かうのが礼儀であり無難でしょう。
個人の顧客相手の営業・販売(接客業)であっても、不潔感を感じさせるヨレヨレの服装やボサボサのヘアスタイルなどは完全にNGであり、「見た目の清潔感」と「ハキハキした受け答え」で好感度を上げる必要があるのです。
4-2. 仕事(営業)で「2回目に会う時」には相手の顔と名前を覚えておく・嬉しい条件を用意する
スリーセット理論を仕事(営業・販売)に応用する場合、「2回目に会う時」に絶対にミスをしてはいけないことは、「相手の顔・名前をきちんと覚えておいて自分から明るく挨拶をすること(前回は○○様にとてもお世話になりました。
今日もよろしくお願い致しますの声かけ)」です。
これをするかしないかで、仕事上の人間関係がスムーズにいくかどうか、自社・自分が売りたい商品やサービスが売れるかどうかが決まってしまうほどに重要になってきます。
1回目に会った時にある程度良い印象を持ってもらえれば、2回目に会った時に「顔と名前を覚えての丁寧な声かけ」で、仕事相手としての印象・評価がかなり上昇します。
それに加えて、営業の価格交渉などをしている時に、「前回よりも相手が喜んでくれそうなサプライズの条件・金額」を提示することで、相手の契約(購入)の意思決定を促すことができます。
4-3. 仕事(営業)で「3回目に会う時」には誠実で安心できる態度をきちんと維持する
スリーセット理論を仕事(営業・販売)に応用して、「3回目に会う時」は「相手が売り込んでくる商品・サービスを購入するかどうかの意思決定」や「今後も継続的にビジネスの取引を続けていける相手なのかどうかの最終チェック」をすることになります。
1回目、2回目に会った時に、ビジネスパーソンとしての自分の信頼感と有能性、誠実さを十分にアピールして、取引先の担当者や個人の顧客に気に入られているのであれば、3回目で「契約のクロージング作業(締結作業)の交渉」を本格的に進めた方がいいでしょう。
相手に契約して貰えた後も、自分が誠実さと正直さを備えた安心できるビジネスパーソンであることを示すことで、その後の「継続的な良い取引関係」にも結びつけていくことができます。
個人の顧客が相手の販売・接客業においても、リピーターが増えやすくなるでしょう。
5. スリーセット理論の職場の人間関係・友人関係への応用
スリーセット理論を職場の人間関係・友人関係に応用する時には、「1回目・2回目・3回目に会う時」にどのような事柄を工夫すれば良いのでしょうか?スリーセット理論の「職場の人間関係・友人関係に対する応用」について分かりやすく解説していきます。
5-1. 職場の人間関係・友人関係で「1回目に会う時」には明るくて共感的なイメージが大切
良好な職場の人間関係や友人関係を築くために、スリーセット理論を応用する場合、「1回目に会う時」は「明るくて打ち解けやすい雰囲気+相手の話を納得しながら聴く共感的な態度」が大事になってきます。
1回目に会った時に、「この人と職場で仲良くやっていけそうかどうか」や「この人と友達になれそうかどうか」が大まかに決まってくるので、「明るくて笑顔が多い+共感的で話しかけやすいなどの第一印象」はとても重要なのです。
職場の同僚や学校のクラスメイトと初めて会う時には、明るい笑顔で話しかけたり、相手が話しかけてきたら「あなたの意見・気持ちが分かる」といった共感的な返事を返したりするようにしましょう。
5-2. 職場の人間関係・友人関係で「2回目に会う時」には自分の内面・趣味などを開示する
望ましい職場の人間関係や友人関係を築くために、スリーセット理論を応用する場合、「2回目に会う時」は「自分の性格・内面・価値観・趣味(休日の過ごし方)」を少しずつ自己開示していくようにしましょう。
相手が自分のプライベートな情報や気持ちについて話してくれた時には、自分もできるだけ「相手と同程度以上のプライベートな情報・気持ち」を伝えるようにすると、人間関係の距離感が縮まって友達になりやすくなります。
自分の性格や内面、趣味などについて何も話してくれない人とは、基本的に人は親しい人間関係を作り上げることができません。
ですから、2回目に会った時には、自分のことについて少し積極的に話すくらいがちょうどいいのです。
5-3. 職場の人間関係・友人関係で「3回目に会う時」には親しみやすさと安心感のある態度で接する
継続的な職場の人間関係や友人関係を築くために、スリーセット理論を応用する場合、「3回目に会う時」は「相手と今後どのような関係性になるのか」が概ね決まってしまいます。
そのため、「2回目までで与えた自分の好印象・良い評価」を維持していくような自然なアプローチが大切になってきます。
「3回目に会う時」に重要になってくるのは、「私は今後もあなたと良い人間関係・友達関係を維持していきたいという意思や気持ち」を分かりやすく伝えることです。
親しみやすい笑顔を出して居心地の良い雰囲気を作ったり、「話しかけられればいつでも共感的に反応するよ」という安心感のある誠実な態度で接するようにして下さい。
6. スリーセット理論を有効活用するポイント:第一印象とは異なる良い意味のギャップ
スリーセット理論を有効活用するためには、どのようなポイントに気をつければ良いのでしょうか?スリーセット理論を恋愛・仕事・友人関係などに応用する時に、効果が高まりやすいポイントについて紹介していきます。
6-1. 「1回目」では見た目・話す声の大きさ・話す速さに気をつける
スリーセット理論で「1回目に会う時」には、第一印象を最大限に良くしていくことが大切です。
そのためには、第一印象に大きく影響する「視覚情報」と「聴覚情報」の評価を高めることが有効です。
視覚情報とは簡単に言えば「見た目」ですが、生まれつきの容姿・スタイルの良し悪しはどうしようもないとしても、「おしゃれな服装をする・流行に合った髪型やヘアカラーにする・笑顔を多くして優しい表情を出す・清潔感を意識する」などで第一印象を何倍も良くすることができます。
聴覚情報では、「適度な話し声の大きさ・不快でない声の高さ・速すぎない(遅すぎない)話すスピード」などを意識して声の大きさ・高さを調整することで、相手に対する印象を良くすることができます。
6-2. 「2回目」では会話の内容を工夫して良い意味のギャップをアピールする
スリーセット理論で「2回目に会う時」には、1回目で形成された第一印象を良い方向に強化していくことがポイントになります。
「2回目」は自分に対するイメージや対人評価が概ね決まってしまう重要な段階であり、「相手の性格・内面・価値観・生活態度」などに対する興味関心が高まりやすくなります。
1回目は見た目や話し方といった表面的な情報でイメージが形成されましたが、2回目では「会話・コミュニケーションの内容」によって自分に合うかどうかが判定されることになりますから、「相手を楽しませる相手に合わせた会話」というのも大切になります。
「大人しそうに見えたのに会話をしてみると楽しい」とか「行動力がないように見えたのに意外に外遊びや旅行も好き」とかいった良い意味のギャップをアピールできれば、相手の評価は格段に高まります。
6-3. 「3回目」では相手とどんな関係になっていきたいのかをアピールする
スリーセット理論で「3回目に会う時」は、2回目までの相手の反応が十分に良ければ、「異性(恋人)として自分を見て欲しい」とか「これからも友達として付き合っていきたい」とかいうことをアピールする絶好の機会になってきます。
反対に、2回目までの相手との会合で、自分に対して良いイメージや好印象を持ってもらえなかったのであれば、3回目に告白したり友達になりたいと提案したりしても、「親密な人間関係・恋愛関係」に発展させることは難しいでしょう。
3回目に会った時は、「相手と自分がこれからどのような関係になっていきたいのか」を具体的にアピールすることがポイントになってきます。
自分に対する相手の好意・高評価を確信できたのであれば、曖昧なやり取りをするよりも、直球勝負で「あなたとお付き合いをしたい」や「あなたと友達になりたい」と言ってみた方が良い結果につながりやすくなります。
まとめ
「スリーセット理論」とは他者(異性)に対する印象や評価は、「3回目に会う時」までにほぼ固定されてしまいそこから大きく変えることは難しいという心理学理論です。
スリーセット理論では、「1回目の第一印象」「2回目の第一印象の強化・転換(ギャップ)」「3回目の印象や評価の固定=相手の魅力の再チェック(関係性の確定)」という流れで相手の印象や評価が固まっていくことになります。
「スリーセット理論」について詳しく調べたい時には、この記事を参考にしてみて下さい。
5. スリーセット理論の職場の人間関係・友人関係への応用
スリーセット理論を職場の人間関係・友人関係に応用する時には、「1回目・2回目・3回目に会う時」にどのような事柄を工夫すれば良いのでしょうか?スリーセット理論の「職場の人間関係・友人関係に対する応用」について分かりやすく解説していきます。
5-1. 職場の人間関係・友人関係で「1回目に会う時」には明るくて共感的なイメージが大切
良好な職場の人間関係や友人関係を築くために、スリーセット理論を応用する場合、「1回目に会う時」は「明るくて打ち解けやすい雰囲気+相手の話を納得しながら聴く共感的な態度」が大事になってきます。
1回目に会った時に、「この人と職場で仲良くやっていけそうかどうか」や「この人と友達になれそうかどうか」が大まかに決まってくるので、「明るくて笑顔が多い+共感的で話しかけやすいなどの第一印象」はとても重要なのです。
職場の同僚や学校のクラスメイトと初めて会う時には、明るい笑顔で話しかけたり、相手が話しかけてきたら「あなたの意見・気持ちが分かる」といった共感的な返事を返したりするようにしましょう。
5-2. 職場の人間関係・友人関係で「2回目に会う時」には自分の内面・趣味などを開示する
望ましい職場の人間関係や友人関係を築くために、スリーセット理論を応用する場合、「2回目に会う時」は「自分の性格・内面・価値観・趣味(休日の過ごし方)」を少しずつ自己開示していくようにしましょう。
相手が自分のプライベートな情報や気持ちについて話してくれた時には、自分もできるだけ「相手と同程度以上のプライベートな情報・気持ち」を伝えるようにすると、人間関係の距離感が縮まって友達になりやすくなります。
自分の性格や内面、趣味などについて何も話してくれない人とは、基本的に人は親しい人間関係を作り上げることができません。
ですから、2回目に会った時には、自分のことについて少し積極的に話すくらいがちょうどいいのです。
5-3. 職場の人間関係・友人関係で「3回目に会う時」には親しみやすさと安心感のある態度で接する
継続的な職場の人間関係や友人関係を築くために、スリーセット理論を応用する場合、「3回目に会う時」は「相手と今後どのような関係性になるのか」が概ね決まってしまいます。
そのため、「2回目までで与えた自分の好印象・良い評価」を維持していくような自然なアプローチが大切になってきます。
「3回目に会う時」に重要になってくるのは、「私は今後もあなたと良い人間関係・友達関係を維持していきたいという意思や気持ち」を分かりやすく伝えることです。
親しみやすい笑顔を出して居心地の良い雰囲気を作ったり、「話しかけられればいつでも共感的に反応するよ」という安心感のある誠実な態度で接するようにして下さい。
6. スリーセット理論を有効活用するポイント:第一印象とは異なる良い意味のギャップ
スリーセット理論を有効活用するためには、どのようなポイントに気をつければ良いのでしょうか?スリーセット理論を恋愛・仕事・友人関係などに応用する時に、効果が高まりやすいポイントについて紹介していきます。
6-1. 「1回目」では見た目・話す声の大きさ・話す速さに気をつける
スリーセット理論で「1回目に会う時」には、第一印象を最大限に良くしていくことが大切です。
そのためには、第一印象に大きく影響する「視覚情報」と「聴覚情報」の評価を高めることが有効です。
視覚情報とは簡単に言えば「見た目」ですが、生まれつきの容姿・スタイルの良し悪しはどうしようもないとしても、「おしゃれな服装をする・流行に合った髪型やヘアカラーにする・笑顔を多くして優しい表情を出す・清潔感を意識する」などで第一印象を何倍も良くすることができます。
聴覚情報では、「適度な話し声の大きさ・不快でない声の高さ・速すぎない(遅すぎない)話すスピード」などを意識して声の大きさ・高さを調整することで、相手に対する印象を良くすることができます。
6-2. 「2回目」では会話の内容を工夫して良い意味のギャップをアピールする
スリーセット理論で「2回目に会う時」には、1回目で形成された第一印象を良い方向に強化していくことがポイントになります。
「2回目」は自分に対するイメージや対人評価が概ね決まってしまう重要な段階であり、「相手の性格・内面・価値観・生活態度」などに対する興味関心が高まりやすくなります。
1回目は見た目や話し方といった表面的な情報でイメージが形成されましたが、2回目では「会話・コミュニケーションの内容」によって自分に合うかどうかが判定されることになりますから、「相手を楽しませる相手に合わせた会話」というのも大切になります。
「大人しそうに見えたのに会話をしてみると楽しい」とか「行動力がないように見えたのに意外に外遊びや旅行も好き」とかいった良い意味のギャップをアピールできれば、相手の評価は格段に高まります。
6-3. 「3回目」では相手とどんな関係になっていきたいのかをアピールする
スリーセット理論で「3回目に会う時」は、2回目までの相手の反応が十分に良ければ、「異性(恋人)として自分を見て欲しい」とか「これからも友達として付き合っていきたい」とかいうことをアピールする絶好の機会になってきます。
反対に、2回目までの相手との会合で、自分に対して良いイメージや好印象を持ってもらえなかったのであれば、3回目に告白したり友達になりたいと提案したりしても、「親密な人間関係・恋愛関係」に発展させることは難しいでしょう。
3回目に会った時は、「相手と自分がこれからどのような関係になっていきたいのか」を具体的にアピールすることがポイントになってきます。
自分に対する相手の好意・高評価を確信できたのであれば、曖昧なやり取りをするよりも、直球勝負で「あなたとお付き合いをしたい」や「あなたと友達になりたい」と言ってみた方が良い結果につながりやすくなります。
まとめ
「スリーセット理論」とは他者(異性)に対する印象や評価は、「3回目に会う時」までにほぼ固定されてしまいそこから大きく変えることは難しいという心理学理論です。
スリーセット理論では、「1回目の第一印象」「2回目の第一印象の強化・転換(ギャップ)」「3回目の印象や評価の固定=相手の魅力の再チェック(関係性の確定)」という流れで相手の印象や評価が固まっていくことになります。
「スリーセット理論」について詳しく調べたい時には、この記事を参考にしてみて下さい。
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