「機知(ウイット)に富む人」とは、その場の状況に即応して気の利いたことを言える才気・才知に恵まれた人のことです。
機知に富む人の多くは、物事の本質を捉えたユーモアにも優れています。
機知(ウイット)に富む人にはどのような特徴があるのでしょうか?「機知(ウイット)に富む人の類語・使い方・例文」についても詳しく解説していきます。
- 「機知(ウイット)に富む人」とは?
- 「機知(ウイット)に富む人」の類語
- 「機知(ウイット)に富む人」の特徴
- 「機知に富む」の使い方
- 「機知に富む」の例文
- ウイットの定義とウイットの利いた言葉・やり取り
- まとめ
1. 「機知(ウイット)に富む人」とは?
「機知(ウイット)に富む人」とは、その場の状況や相手の反応に応じて気の利いたことを言える才気がある人のことです。
あるいは、その時々の雰囲気や相手の態度に即座に合わせてユーモアの利いた発言ができる人のことであり、機知(ウイット)のある人がいると場の雰囲気が和やかになります。
機知(ウイット)に富む人は、「下品で不快な笑い」を生むのではなく「上品で知性を感じさせる笑い」を生む人であり、機知に富む人と会話をしていると自然に楽しくて愉快な気分になってきます。
機知(ウイット)に富む人は、人を笑いや驚きに引き込む「知性・知恵・発想力」に優れた人であり、その時々の状況や相手に合わせて「臨機応変・当意即妙な面白いやり取り」をすることができるのです。
機知(ウイット)に富む人は、単純な面白い人や気の利いたことを言える人ではなく、「知性・教養水準に裏打ちされた品のある笑い」を即興で提供できる人なのです。
2. 「機知(ウイット)に富む人」の類語
「機知(ウイット)に富む人」と似た意味を持つ類語には、どのようなものがあるのでしょうか?「機知(ウイット)に富む人」の類語について紹介していきます。
2-1. 「ユーモアがある人」
「機知(ウイット)に富む人」の類語として、「ユーモアがある人」があります。
ユーモアの意味は、「人の笑いを誘うような上品で知的なしゃれ・人の心を和ませるような面白さ・人情味のあるおかしみや諧謔精神(かいぎゃくせいしん)」になります。
ユーモアとウイット(機知)の境界線は必ずしも明確なものではありませんが、ユーモアの方が「人間的(ヒューマン)な温かみのある面白さや笑い」とされることが多くなっています。
ウィットは「その場に即応して面白いことを言える才気・知性」とされます。
「ユーモアがある人」の言葉を用いた例文としては、「ただ堅苦しくて生真面目なだけの人よりも、気持ちに余裕があってユーモアがある人のほうが人間的魅力に優れていると認識されやすい」などがあります。
2-2. 「エスプリがある人」
「機知(ウイット)に富む人」の類語として、「エスプリがある人」があります。
エスプリの意味は「機知・知性・才気・精神・精髄」などになりますが、元々はフランス語の「esprit」の音写です。
そのため、フランス人やフランスの哲学者に独特の機知を意味する言葉として「エスプリ」が用いられることもありますが、現在では一般的に「機知・知性・機敏に働く精神」のことを意味することが多くなっています。
エスプリの原義は「霊魂・精神」にあります。
「エスプリがある人」の言葉を用いた例文としては、「近代フランス哲学・フランスの精神分析を主導した哲学者たちには、ジャック・デリダやミシェル・フーコー、アンリ・ベルクソン、ジャック・ラカンなどの超一流のエスプリのある人が勢ぞろいしていた」などがあります。
2-3. 「機転が利く人」
「機知(ウイット)に富む人」の類語として、「機転が利く人」があります。
機転の意味は、「その時々の状況や変化に合わせて機敏で適切な言動をすることができる心の働き」になります。
機転が利く人は、「臨機応変にその場や相手に合わせて上手く行動ができる人」や「スピーディーにその場で求められている判断・行動ができる人」といった意味になります。
「機転が利く人」の言葉を用いた例文としては、「機転が利く人の見事な避難の判断によって、台風と大雨の被害を最小限に抑えることができた」などがあります。
2-4. 「頓智が利く人」
「機知(ウイット)に富む人」の類語として、「頓智(とんち)が利く人」があります。
頓智の意味は、「その場に即応して気の利いたことをいえる才気・知恵」で機知とほぼ同じ意味合いになります。
頓智には「咄嗟(とっさ)の場合に有効に働く知恵・知性」というニュアンスもあり、アニメ「一休さん」でおなじみの「頓智」も咄嗟に働かせられる知恵の働きという意味になっています。
「頓智が利く人」の言葉を用いた例文としては、「とっさの判断で頓智が利く人であれば、その場で出されるパズル的・数理的な問題に上手く答えることができるだろう」などがあります。
3. 「機知(ウイット)に富む人」の特徴
「機知(ウイット)に富む人」には、どのような特徴があるのでしょうか?機知(ウイット)に富む人の特徴について、分かりやすく紹介していきます。
3-1. その場その場に即応した面白い発言をすることができる
機知(ウイット)に富む人の典型的な特徴として、「その場その場に即応した面白い発言をすることができる」ということを上げることができます。
機知(ウイット)に富む人は、その場の状況や相手の反応に合わせて、臨機応変な気の利いた発言をすることができます。
状況判断のスピードが速くて、相手の気持ちに共感する能力も高いことが多いので、機知(ウイット)に富む人は即座に相手を楽しませる「知的で面白い発言」をすることができるのです。
3-2. 生真面目ではなくて適度にリラックスしていて精神に余裕がある
「生真面目ではなくて適度にリラックスしていて精神に余裕がある」ということが、機知(ウイット)に富む人の特徴です。
機知(ウイット)に富む人は、「几帳面で生真面目なタイプ」ではなくて「気持ちに余裕のあるリラックスしたタイプ」であることが多いのです。
向かい合っている相手をクスリと笑わせるような発言をするためには、自分自身の心が「柔軟な発想力+堅苦しくない気持ちの余裕」を保っている必要があるのです。
3-3. 人間の心理・感情・行動についての深い洞察力を持っている
機知(ウイット)に富む人が概ね持っている特徴として、「人間の心理・感情・行動についての深い洞察力を持っている」ということがあります。
機知(ウイット)に富む人は、「この場面でどういった発言をすれば相手がおかしみを感じるのか」ということをかなり正確に理解しています。
今までの人生経験とコミュニケーションスキルに裏打ちされた「人間の心理・感情・行動に対する深い洞察力+正確な理解力」を持っていることが多いのです。
3-4. 人を知的に刺激するアイデアが豊富で発想力に優れている
「人を知的に刺激するアイデアが豊富で発想力に優れている」というのが、機知(ウイット)に富む人の典型的な特徴です。
機知(ウイット)に富む人は基本的に、次から次に「インテリジェントな笑いのネタ(下品にならない笑いの材料)」が浮かんでくるアイデアマンなのです。
人を知的に刺激する有効なアイデアを思いつきやすく、「人を喜ばせる発想力」が人並み外れて優れていることが多いのです。
3-5. 人を喜ばせるために頭脳を使うことを惜しまないサービス精神がある
機知(ウイット)に富む人によく見られる特徴として、「人を喜ばせるために頭脳を使うことを惜しまないサービス精神がある」ということがあります。
機知(ウイット)に富む人というのは、手間や時間を惜しまずに「当意即妙な面白い対応」をしようとする人であり、基本的に相手を楽しませようとするサービス精神が旺盛なのです。
どういった発言や対応をすれば相手が笑ってくれるのかということを考える「頭脳労働をすること」を惜しみません。
人を笑わせる知的な話題・返事を考えること自体が好きなことが多いのです。
3-6. 人生経験や人間関係が豊かで世間知に長けている
「人生経験や人間関係が豊かで世間知に長けている」ということが、機知(ウイット)に富む人の特徴の一つです。
機知(ウイット)に富む人は、今まで豊富な人間関係を経験してきているからこそ、その場に応じた面白い発言や気の利いたしゃれをすぐに言うことができるのです。
様々な相手と色々な人生経験を積み重ねてきているからこそ、「当意即妙な機知(ウイット)の材料となる世間知(世間で通用する実践的な知識)」にも長けているのです。
3-7. 喜劇的で悲劇的な存在である不完全な人間を基本的に愛している
機知(ウイット)に富む人の注目すべき特徴として、「喜劇的で悲劇的な存在である不完全な人間を基本的に愛している」ということが上げられます。
人間の心を知的に揺さぶって笑わせようとする機知(ウイット)に富む人は、人間のことが基本的に大好きなのです。
人間のことが嫌いであれば、わざわざ人を笑わせるために様々なアイデアや発言内容を考えること自体をしないでしょう。
機知(ウイット)に富む人は、喜劇的あるいは悲劇的である人間存在(不完全な人間)のことを深く愛していることが多いのです。
3-8. 下品にならない笑いを生むための知識・教養の基盤を持っている
「下品にならない笑いを生むための知識・教養の基盤を持っている」ということが、機知(ウイット)に富む人の大きな特徴になっています。
機知(ウイット)に富む人は、「下品・粗暴な笑い」を好まずに「上品で知的に洗練された笑い」を好む傾向が強くあります。
機知(ウイット)に富む人は、品のあるインテリジェントな笑いを生み出すために、「知識・教養の豊かな基盤」をすでに築き上げていることが多いのです。
機知(ウイット)に富む人は、「勉強ができる人」とは限りませんが、実際の人間関係に合わせて使い分けることができるだけの「知識・教養のリソース」を持っていることが多いのです。
4. 「機知に富む」の使い方
「機知に富む」の使い方は、相手の話し方や話の内容にその場面に合った「当意即妙な面白さ(おかしさ)」を感じた時に使うのが基本です。
機知に富むという言葉は、「話し言葉」に対してだけではなく「書き言葉」に対しても使うことができます。
機知に富む言葉や文章は、「下品さ・粗雑さ・わいせつさを感じさせない知性の裏打ちがある面白さ」を感じさせてくれます。
その場面や相手に即応した「気の利いた面白い言葉」や「知性・ユーモアを感じさせる言い回し」があった時に、「機知に富む」という言葉を使うことが多いのです。
相手の持っている「知力(知恵)・知性・教養水準・発想力」などに驚かされるような面白い発言・文章に出会った時に、「機知に富む」という言葉を使ってその人のユーモアのセンスや洗練された知性を高く評価することがあります。
5. 「機知に富む」の例文
「機知に富む」という言葉を使った例文を紹介していきます。
5-1. 機知に富むを使った例文1
私の姉は機知に富んだ性格をしていたので、相手から何かを問いかけられた時にもストレートに答えるのではなく、少しひねったアクロバティックな返事をするのが常でした。
機知に富む女性というのは現代でこそ多くなっていますが、戦争が終わったばかりの苦しい時代に、姉のように高い知性と教養を兼ね備えた機知に富んだ女性は非常に珍しい存在だったのです。
そのため、男性によっては、姉のことを高慢な鼻持ちならない小賢しい女だと思って、敢えて挑発的な物言いで論争を吹っかけてくることもあったのです。
知的な側面において、完全な男女平等主義などは誰も想像だにしない時代だったのです。
5-2. 機知に富むを使った例文2
ミステリー小説の大家であるアガサ・クリスティーにしてもコナン・ドイルにしても日本の江戸川乱歩にしても、機知に富んだ文章を書かせたら超一流の作家であることに異論はないでしょう。
現代の文壇においても、特に本格ミステリーのジャンルでは機知に富んだ登場人物のやり取りを、知的な面白い文章で書くことが強く求められている状況があります。
シャーロック・ホームズや明智小五郎、刑事コロンボ、金田一耕助をはじめ機知に富んだ名探偵の人物像をリアルに文章で描写したいのであれば、作家本人が高い知性・豊かな発想力を持った機知に富んだ人物でなければなりません。
知的で緻密なミステリーの物語世界を論理的に創造していく一流の作家というのは、ほぼ例外なく機知に富んだ人物だとも言えるのです。
6. ウイットの定義とウイットの利いた言葉・やり取り
ウイット(wit)の定義とはどのようなものなのでしょうか?ウイットの意味を表す定義を示して、「ウイットの利いた言葉・やり取りの例」を紹介していきます。
6-1. ウイットの定義
ウイット(wit)とは、その場の状況や相手の反応に応じて気の利いたこと(面白いこと)を当意即妙に言う才知・機知のことです。
ウイットの元々の意味は「知力・知恵」ですが、17世紀頃のイギリスにおいてウイットは「当意即妙・臨機応変な発想力」や「人を驚かす面白いアイデア」を主に意味するようになりました。
18世紀になると更に「都会的・文明的なしゃれた発想力」や「下品さや粗雑さのない都会的な面白い発想力」といった意味が加わってきます。
ウイットは必ずしも嫌味や皮肉を伴うものではないのですが、18世紀以降はイギリスのポープの詩やスウィフトの文章を典型として、「辛辣さ(しんらつさ)・皮肉の要素がある風刺(政治風刺)」もウイットの一部に含まれるようになりました。
ウイットとユーモアは似ていますが、ユーモアが人間味のある洗練された面白さや気の利いた発想(人間的な温かみがある発想)を意味するのに対して、ウイットはハッとして新たな発想・面白さに気づかされる「驚き・発見」に特異的な意味があるとされます。
6-2. ウイットの利いた言葉・やり取りの例1
しつこく勧めるケータイショップの店員A 「この最新のスマホが一台あれば、トリプルカメラで解像度の高い動画や写真が撮影できたり、マルチタスクで複数のアプリを同時に使ったりして何でもすることができますよ」
お客さんB 「確かに最新スマホのスペックは高くて便利だと思いますが、何でもできるといっても遊び・ゲームに使うものばかりで、現実で私が抱えている仕事をすぐに終わらせられるわけではないでしょう?」
しつこく勧めるケータイショップの店員A 「いえ、この最新スマホを使えば簡単に文字・音声でメモを取ったり、マイクロソフトOfficeのどんなファイルでもモバイルで編集したりして仕事を短時間で片付けるお手伝いができますよ」
お客さんB 「すみません、やっぱり猫に小判のようです。
僕の仕事は精密機械製造で、作業のほぼ全てがオフラインなんです。
仕事場にスマホを持ち込んではいけない決まりまでできましたので」
6-3. ウイットの利いた言葉・やり取りの例2
Aさん 「旦那さんと別れてから暫くはあんなに落ち込んで泣いていたのに、最近はとても明るくて元気になってきたよね。
家の中も何だか綺麗に整理整頓されて片付いてきているし」
Bさん 「あんな浮気男のことをいつまでも考えていても人生の時間がもったいないなと思うようになって、最近は家の片付けをして旦那のものも全部捨てていっているの。
旦那の世話もしなくて良くなったから、逆に時間にも心にも余裕が出来てきたみたい」
Aさん 「風のうわさによると旦那さんは浮気していた女からすぐに捨てられて、今は家事もまともにできずに生活・部屋がボロボロになっているそうよ。
「男やもめに蛆がわき女やもめに花が咲く」とは良く言ったもので、最後はやっぱり正しい生き方をしてきたあなたの方に花が咲いたんだと思うよ」
Bさん 「秋の扇」みたいに惨めな気分になっていたけど、あの人の方こそ凍える真冬に扇であおがれていたみたいね」
6-4. ウイットを使った言葉の種類
ウイットを使った言葉の種類として、「ウイットに富む」「ウイットを交える」「ウイットのある人」「ウイットを話に織り込む」「ウイット感がある」「ウイットが効いた(ウイットが利いた)」などを上げることができます。
まとめ
「機知(ウイット)・機知(ウイット)に富む人」について徹底的に解説してきましたが、いかがだったでしょうか?機知に富む人とは、その時々の状況に即応した面白い対応をしたり気の利いた発言をしたりすることができる人のことです。
機知(ウイット)に富む人の特徴には、「その場に即応した面白い発言をすることができる」「人を知的に刺激するアイデアが豊富で発想力に優れている」などがあります。
機知(ウイット)に富む人について詳しく調べたい時には、この記事を参考にして下さい。
5. 「機知に富む」の例文
「機知に富む」という言葉を使った例文を紹介していきます。
5-1. 機知に富むを使った例文1
私の姉は機知に富んだ性格をしていたので、相手から何かを問いかけられた時にもストレートに答えるのではなく、少しひねったアクロバティックな返事をするのが常でした。
機知に富む女性というのは現代でこそ多くなっていますが、戦争が終わったばかりの苦しい時代に、姉のように高い知性と教養を兼ね備えた機知に富んだ女性は非常に珍しい存在だったのです。
そのため、男性によっては、姉のことを高慢な鼻持ちならない小賢しい女だと思って、敢えて挑発的な物言いで論争を吹っかけてくることもあったのです。
知的な側面において、完全な男女平等主義などは誰も想像だにしない時代だったのです。
5-2. 機知に富むを使った例文2
ミステリー小説の大家であるアガサ・クリスティーにしてもコナン・ドイルにしても日本の江戸川乱歩にしても、機知に富んだ文章を書かせたら超一流の作家であることに異論はないでしょう。
現代の文壇においても、特に本格ミステリーのジャンルでは機知に富んだ登場人物のやり取りを、知的な面白い文章で書くことが強く求められている状況があります。
シャーロック・ホームズや明智小五郎、刑事コロンボ、金田一耕助をはじめ機知に富んだ名探偵の人物像をリアルに文章で描写したいのであれば、作家本人が高い知性・豊かな発想力を持った機知に富んだ人物でなければなりません。
知的で緻密なミステリーの物語世界を論理的に創造していく一流の作家というのは、ほぼ例外なく機知に富んだ人物だとも言えるのです。
6. ウイットの定義とウイットの利いた言葉・やり取り
ウイット(wit)の定義とはどのようなものなのでしょうか?ウイットの意味を表す定義を示して、「ウイットの利いた言葉・やり取りの例」を紹介していきます。
6-1. ウイットの定義
ウイット(wit)とは、その場の状況や相手の反応に応じて気の利いたこと(面白いこと)を当意即妙に言う才知・機知のことです。
ウイットの元々の意味は「知力・知恵」ですが、17世紀頃のイギリスにおいてウイットは「当意即妙・臨機応変な発想力」や「人を驚かす面白いアイデア」を主に意味するようになりました。
18世紀になると更に「都会的・文明的なしゃれた発想力」や「下品さや粗雑さのない都会的な面白い発想力」といった意味が加わってきます。
ウイットは必ずしも嫌味や皮肉を伴うものではないのですが、18世紀以降はイギリスのポープの詩やスウィフトの文章を典型として、「辛辣さ(しんらつさ)・皮肉の要素がある風刺(政治風刺)」もウイットの一部に含まれるようになりました。
ウイットとユーモアは似ていますが、ユーモアが人間味のある洗練された面白さや気の利いた発想(人間的な温かみがある発想)を意味するのに対して、ウイットはハッとして新たな発想・面白さに気づかされる「驚き・発見」に特異的な意味があるとされます。
6-2. ウイットの利いた言葉・やり取りの例1
しつこく勧めるケータイショップの店員A 「この最新のスマホが一台あれば、トリプルカメラで解像度の高い動画や写真が撮影できたり、マルチタスクで複数のアプリを同時に使ったりして何でもすることができますよ」
お客さんB 「確かに最新スマホのスペックは高くて便利だと思いますが、何でもできるといっても遊び・ゲームに使うものばかりで、現実で私が抱えている仕事をすぐに終わらせられるわけではないでしょう?」
しつこく勧めるケータイショップの店員A 「いえ、この最新スマホを使えば簡単に文字・音声でメモを取ったり、マイクロソフトOfficeのどんなファイルでもモバイルで編集したりして仕事を短時間で片付けるお手伝いができますよ」
お客さんB 「すみません、やっぱり猫に小判のようです。
僕の仕事は精密機械製造で、作業のほぼ全てがオフラインなんです。
仕事場にスマホを持ち込んではいけない決まりまでできましたので」
6-3. ウイットの利いた言葉・やり取りの例2
Aさん 「旦那さんと別れてから暫くはあんなに落ち込んで泣いていたのに、最近はとても明るくて元気になってきたよね。
家の中も何だか綺麗に整理整頓されて片付いてきているし」
Bさん 「あんな浮気男のことをいつまでも考えていても人生の時間がもったいないなと思うようになって、最近は家の片付けをして旦那のものも全部捨てていっているの。
旦那の世話もしなくて良くなったから、逆に時間にも心にも余裕が出来てきたみたい」
Aさん 「風のうわさによると旦那さんは浮気していた女からすぐに捨てられて、今は家事もまともにできずに生活・部屋がボロボロになっているそうよ。
「男やもめに蛆がわき女やもめに花が咲く」とは良く言ったもので、最後はやっぱり正しい生き方をしてきたあなたの方に花が咲いたんだと思うよ」
Bさん 「秋の扇」みたいに惨めな気分になっていたけど、あの人の方こそ凍える真冬に扇であおがれていたみたいね」
6-4. ウイットを使った言葉の種類
ウイットを使った言葉の種類として、「ウイットに富む」「ウイットを交える」「ウイットのある人」「ウイットを話に織り込む」「ウイット感がある」「ウイットが効いた(ウイットが利いた)」などを上げることができます。
まとめ
「機知(ウイット)・機知(ウイット)に富む人」について徹底的に解説してきましたが、いかがだったでしょうか?機知に富む人とは、その時々の状況に即応した面白い対応をしたり気の利いた発言をしたりすることができる人のことです。
機知(ウイット)に富む人の特徴には、「その場に即応した面白い発言をすることができる」「人を知的に刺激するアイデアが豊富で発想力に優れている」などがあります。
機知(ウイット)に富む人について詳しく調べたい時には、この記事を参考にして下さい。
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