「インスタ映え」という言葉が流行語になるほど、若い女性を中心に普及しているインスタグラム。
かわいいペットやグルメ、風景写真と並んで自分自身の顔を写した「自撮り」写真も中心的な題材のひとつです。
SNSというと、不特定多数の人が見るもの。
誰に見られているかもわからないのに、気持ち悪くない?
そんな風に思う人がいる反面、加工を重ね、とびきりかわいい自撮り写真を毎日のようにアップしているユーザーも。
ここではインスタグラム(以下インスタと略)に自撮りを数多くアップする女性の心理や、男性はそれをどんなふうに見ているか、また自撮りばかりアップしている女性はどんな人か、また承認欲求との関連についても見ていきます。
- 自撮りは承認欲求?
- インスタ自撮りする女性の心理
- 自撮りを見た男性の心理(女性が好みの場合)
- 自撮りを見た男性の心理(女性が好みではない場合)
- インスタに自撮りばかり上げる女性の特徴
- 誰もが「こういう風に見られたい」「こうありたい」と思っています。
- まとめ
1. 自撮りは承認欲求?
1-1. 承認欲求とは
この言葉を作ったのはアメリカの心理学者エイブラハム・マズローです。
これは人の欲求は成長するにつれて変わっていくという理論に基づいています。
生まれてすぐの赤ちゃんは、おなかが空いたからミルクが飲みたい、おむつが濡れたからさっぱりしてほしい、という「生理的」な欲求を持ちます。
やがてそこから意識はどんどん育って、抱っこされて安心したい、不安のない安全な場所にいたいという「安全」の欲求を持つようになります。
赤ちゃん期を脱すると、今度は友達と遊びたい、友達に好きになってもらいたい、という「社会的欲求」を持つようになります。
それからさらに成長し、中学生ぐらいになると、今度はみんなに注目されたい、すごいと思われたいという欲求を持つようになります。
これが「承認欲求」です。
ほとんどの人がこの段階にまでは到達すると言われています。
承認欲求が十分に満たされる人はそれほど多くないのですが、たとえば会社のCEOとなり、非常に大きな利益を上げ、社会的にも尊敬されて承認欲求が認められると、ごく一部の人が「自己実現の欲求」を持つようになります。
他者から認められるのではなく、自分自身が「これでいい」と満足できるような価値を見つけ、それを楽しみ、自分を成長させる段階に入ります。
たとえばマイクロソフトを世界企業に育て、巨額の財産を持ち、ビジネスからは引退して社会活動にいそしむビル・ゲイツなどが現在この段階にいると言えるでしょう。
マズローがこの理論を発表したのは1950年代のことだったのですが、特にこの4段階目の「承認欲求」という言葉が、SNSという従来はなかったまったく新しいツールの登場によって、改めて注目を浴びるようになりました。
以前は自分の作品や意見を不特定多数の人に向けて発表することができるのは、ほんのひとにぎりの作家や研究者、芸術家などの限られた人でした。
ところがSNSによって誰でも全世界に向けて、しかも時間差なしに、自分の「作品」を公開できるようになったのです。
SNSの爆発的普及の背景には「私の作ったものを見てほしい」「私の考えていることを知ってほしい」「私を見てほしい」という「承認欲求」があるのではないか、という考え方が、多くの人に、非常に納得のいくものとして受け入れられました。
そこで1954年に発表された理論が、改めて脚光を浴びることになったのです。
1-2. 自撮り=承認欲求?
学校でも会社でも、地域社会でも、また家庭でも、人間が社会と少しでも接触を持っているかぎり、ほとんどの行動は「評価されたい(他者承認)」「自分で納得のゆく仕事がしたい(自己承認)」という「承認」を求める行動です。
もちろん自撮りもまた承認欲求を満たそうとする行為にほかなりませんが、同様にYouTubeで動画を投稿することにしても、あるいはまた仕事で良いプレゼンをしようとすることにしても、災害地でボランティア活動をすることも、承認欲求の一種といえるでしょう。
自撮りをアップする人だけがことさらに「承認欲求の強い人」とはいえません。
2. インスタ自撮りする女性の心理
インスタ自撮りをする背景には、どんな心理があるのでしょうか。
2-1. 自分を素材に写真を撮りたいという心理
鏡を前にすると、男性と女性では自分の顔を見る時間が違います。
男性がいくつかのポイントをざっと見るだけなのに対し、女性の多くは時間の許す限り、肌の具合から目じりのシワ、そばかすのひとつひとつまで、自分の顔を細かくチェックします。
自分の顔のここが好き、ここがキライ、この角度から見たら、ここから光を当てたら、髪がこんな風に顔にかかったら…と、男の子が恐竜や昆虫に夢中になるように、多くの女性は自分の顔に好奇心を持ち、チャームポイントや欠点をよく知っています。
こんなタイプの女性が自撮りを何度もアップするのは、自分のバイクの写真を飽きずにアップする男性と同じ心理と言えるでしょう。
彼女たちにとって、素材としてもっとも身近で興味のある対象が、自分の顔なのです。
2-2. ちょっとだけ「いい気分」を味わいたいという心理
モデルや芸能人をのぞけば、自撮りをアップする女性の中で、自分の写真を見て「わー、すごい美人だ」などと思ってほしい人はそれほど多くはないでしょう。
それでも少しでもよく見られたい、かわいく見られたいと思って写真をアップし、ちょっとしたモデル気分、アイドル気分を味わってみたい、そんな気持ちの人は多くいます。
美人と思ってほしいわけじゃない、スカウトされたいと思っているわけでもない、ただ「いいね」をポチっと押してもらうとうれしいなー、ぐらいの心理です。
ストレスの多い仕事や、職場の人間関係のトラブルがあっても、「いいね」や好意的なコメントで、明日も元気に生きていける、そんな気つけ薬にインスタグラムを活用している人も多いのです。
2-3. メイクやヘアメイク、おしゃれのテクニックを見てほしい
YouTubeでメイクのテクニックをアップしている人もいますが、特にプロになるつもりではなくても、テクニックを磨いている人は大勢います。
眉の形ひとつで人間の顔はずいぶん変わりますから、こういう人にとっては、自分の顔は楽しむ素材として創造力をかきたてられるものなのです。
人は特に目に注目するので、印象を変えるために、カラーコンタクトを入れたり、目の周りを工夫したりするのは、大きな効果を上げます。
アイシャドウで10%目は大きく見せることができ、アイラインを濃くすれば5%、マスカラをつければ6%大きく見せることができる、という統計があります。
メイクに凝る人が、アイメイクに力を入れるのも当然と言えるでしょう、
自分の得意な料理の写真をアップするように、自分のメイクやおしゃれのテクニックを見てほしい、また見てもらうことをモチベーションに、テクニックの向上に取り組んでいる人たちです。
2-4. コスプレを楽しむように自分の顔で楽しみたい
コスプレの楽しみは自分以外の何か(誰か)に変身する楽しみです。
コスプレイヤーが衣装やヘアスタイル、メイクまで含めて作り上げるのに対し、メイクだけならもっと気軽に楽しめます。
いつもとまったく違う自分、別のキャラクターになるのを楽しみ、同じく変身を楽しむ人と交流したいという気持ちで自撮りをアップしている人も多くいます。
3. 自撮りを見た男性の心理(女性が好みの場合)
3-1. 興味を持つ
好きなタイプの女の子だったら、男性はまずフォローして、もっと投稿を見たいと思うでしょう。
どんな子なんだろう、といろいろ想像するはずです。
3-2. ストーリーやライブ動画を見る
24時間経てば消えてしまう気軽さから、利用者も多いストーリー。
自撮りが気になる女の子のストーリーを見るためには、まめなチェックが必要です。
またライブ配信だと、もっとその子の日常や素顔がうかがえるので、チェックするようになります。
3-3. 親しくなりたいと思う
「いいね」するだけでなく、もっと親しくなろうとして、コメントを残したり、ダイレクトメッセージを送ったりします。
自分のことを知ってほしいと、個人的なことを書いたり、ちょっとしたアピールをしたりします。
4. 自撮りを見た男性の心理(女性が好みではない場合)
4-1. 関心をまったく持たない
好きなタイプの女性でなければ、多くの男性はほとんど気に留めることもなく、通り過ぎ、忘れてしまうでしょう。
4-2. 嫌悪感を抱く
好みでないだけでなく、もっと強い嫌悪感を抱いた場合は、自分がなぜ嫌なのか分析を始めるでしょう。
この自撮り写真のどんなところが自分に嫌悪感を抱かせるのか、顔なのか、メイクなのか、雰囲気なのか、映り込んでいるものなのか。
きっとこの女はこんなやつに違いない、と頭の中で想像することもあります。
4-3. 仲間内で悪口を言ったり、SNSでさらしたりする
人によっては、友達に「ちょっと見てみろよ」と見せて、一緒に悪口を言って楽しんだりすることもあります。
さらにそれを拡大して、SNSで拡散する人もいます。
中には「ブスなのに、まるでわかってない」と変な正義感を刺激されて、批判的なコメントを投稿したりする人もいます。
5. インスタに自撮りばかり上げる女性の特徴
5-1. こだわりが強い
インスタに自撮りを上げるには、いろいろな動機がありますが、写真に興味がある人も、メイクに興味がある人も、自分に興味がある人も共通して言えるのは、何かに非常に強い「こだわり」を持っている人といえるでしょう。
5-2. 美意識が高い
自撮りをアップする人は、決してどうでも良い写真をアップしようとは思いません。
たとえそれが一般的な美意識とは異なる独自のものであったとしても、自分なりの美意識を持って、その基準で表情を作り、写真を撮り、その基準をクリアしているものをアップしています。
自分の美の基準を持つ、美意識の高い人といえます。
5-3. テクニックを向上させることに興味がある
写真のテクニック、画像加工のテクニック、メイクやヘアメイクのテクニック、表情を作るテクニックなど、その人が何に意識を向けているかによって差はありますが、自撮りを繰り返しアップする人は、自分のテクニックを向上させることに余念のない努力家です。
5-4. 自分に強い関心がある
人は自分が一番関心のあるものをテーマにするものです。
自撮りを上げる動機はさまざまであっても、自分を題材にする人にとって一番関心があるのは、自分自身だと考えることができます。
5-5. 「こうありたい自分」のイメージを持っている
自撮りばかりアップする人の中には、現実社会で楽しくやっている人も、引っ込み思案で自分を表現することが苦手な人もいます。
けれども共通しているのは、それが現実の自分に近い人もいれば、まったく遠い人もいるのですが、それぞれに「こうありたい自分」のイメージがあり、自撮り写真はそのイメージか、それに近いものなのです。
誰もが「こういう風に見られたい」「こうありたい」と思っています。
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自撮りをインスタに載せる人は、そのイメージが、よりビジュアル的に確立された人といえるでしょう。
たとえば自撮りをアップしない人が「自分は頭のいい人だと思われたい」と漠然と思っているのに対し、インスタに自撮りをアップする人は「頭がいいと思われるのは、こんなことをしている自分」というイメージ通りに、小道具を持ち、そのような表情をします。
まとめ
ここではインスタに自撮りをアップする女性の心理や、それを見る男性の心理、好みのタイプだったときとそうでないとき、また自撮りばかりアップしている女性はどんな人かについて見てきました。
インスタが登場して以降、自分の興味のあるものをアップし、シェアすることが、従来以上に簡単になりました。
撮りたいものをカメラで撮って、そのままアップし、ハッシュタグで見つけてもらう、そのシンプルさがヒットして、多くのユーザーを獲得しています。
それとともに自撮りをアップする人も増えてきました。
中には芸能人のインスタのように、自分の写真ばかりをアップしている人もいます。
その人たちの動機もさまざまで、よく言われるように「承認欲求が強い人」とばかりは言えないことも見てきました。
SNSの出現によって、表現行為はかつてのように、一部の芸術家や特権層の娯楽ではなくなりました。
誰もが自分にとって一番興味のあることを題材に、自分自身を表現できるようになったのです。
自撮りばかりアップする人は、その人にとって一番興味のある対象は「自分自身」なのでしょう。
親からもらった顔のままで大満足、というラッキーな人は、そう多くはありません。
自分の顔が好きな人でも「もっとこうだったらいいのに」という悩みはいくらでもあるでしょう。
インスタの自撮りは、そんな満足のいかない自分の顔を、少しでも満足のいくものに作り上げていく、一種の創造行為と考えることができるのではないでしょうか。
3. 自撮りを見た男性の心理(女性が好みの場合)
3-1. 興味を持つ
好きなタイプの女の子だったら、男性はまずフォローして、もっと投稿を見たいと思うでしょう。
どんな子なんだろう、といろいろ想像するはずです。
3-2. ストーリーやライブ動画を見る
24時間経てば消えてしまう気軽さから、利用者も多いストーリー。
自撮りが気になる女の子のストーリーを見るためには、まめなチェックが必要です。
またライブ配信だと、もっとその子の日常や素顔がうかがえるので、チェックするようになります。
3-3. 親しくなりたいと思う
「いいね」するだけでなく、もっと親しくなろうとして、コメントを残したり、ダイレクトメッセージを送ったりします。
自分のことを知ってほしいと、個人的なことを書いたり、ちょっとしたアピールをしたりします。
4. 自撮りを見た男性の心理(女性が好みではない場合)
4-1. 関心をまったく持たない
好きなタイプの女性でなければ、多くの男性はほとんど気に留めることもなく、通り過ぎ、忘れてしまうでしょう。
4-2. 嫌悪感を抱く
好みでないだけでなく、もっと強い嫌悪感を抱いた場合は、自分がなぜ嫌なのか分析を始めるでしょう。
この自撮り写真のどんなところが自分に嫌悪感を抱かせるのか、顔なのか、メイクなのか、雰囲気なのか、映り込んでいるものなのか。
きっとこの女はこんなやつに違いない、と頭の中で想像することもあります。
4-3. 仲間内で悪口を言ったり、SNSでさらしたりする
人によっては、友達に「ちょっと見てみろよ」と見せて、一緒に悪口を言って楽しんだりすることもあります。
さらにそれを拡大して、SNSで拡散する人もいます。
中には「ブスなのに、まるでわかってない」と変な正義感を刺激されて、批判的なコメントを投稿したりする人もいます。
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