本人はそんな気はさらさらないようですが、なぜか話していると腹が立ったり、わざわざ言わなくてもいいのにというような事を言う人に出会った事はありませんか。
いちいち「傷付いた」「気分が悪い」などと言い返すことも、いい大人がなぁと思ってしまって結局は我慢をする羽目になり、言われっ放しになってしまいます。
ではこんな「悪気なく人を傷つける人」とは何を考え、どんな特徴を持っているのでしょう。
- 「悪気なく人を傷つける人」の意味とは?
- 「悪気なく人を傷つける人」に似た言葉
- 「悪気なく人を傷つける」人の特徴や行動
- 「悪気なく人を傷つける」人に多い性格
- 「悪気なく人を傷つける人」の心理
- まとめ
1. 「悪気なく人を傷つける人」の意味とは?
人には"わざと"他人に対し迷惑行為や傷付ける行為をする人もいれば、無意識に"悪気なく"迷惑行為や傷付ける行為をする人もいます。
前者は誰の目から見ても悪意がある事は明らかなので、程度が酷く場合によっては然るべき対応を取る必要が出てくる場合もあるのですが、後者は本人に罪の意識がありません。
本人に話したところで理解してもらえるかどうかすらわかりませんし、逆ギレされてしまうかもしれません。
そしてこの"悪気がない"というのが何よりも一番の罪であり厄介なのです。
よく「良かれと思って」という人が居ますが、結局は勝手に自分のエゴで動いて迷惑を掛けているという事です。
「悪気が」なければ何をしてもいいわけではありません。
極端な話、先程の"わざと"他人を不愉快にさせる人が『罪人』なら"悪気がない"人は『悪人』かもしれません。
悪気がないため本人は自らの行動や発言の悪影響に気付いていないので、受ける側は永遠に続く事になるわけです。
軽く受け流せるようなものならまだしも、やはり毎回不愉快になったり、プライドを傷付けられるような事はそう簡単には許せるものではありません。
2. 「悪気なく人を傷つける人」に似た言葉
2-1. デリカシーがない
デリカシー【delicacy】は名詞であり繊細、優雅、上品などを意味します。
また他人の感情を害しないように努める事、思いやり、心遣いなどを表します。
ちなみにデリケイト【delicate】は形容詞であり、形状・容姿・色などの繊細さ、優雅さ、上品さを表します。
2-2. 無神経
感覚が鈍く、感じ方が弱いこと、また、その様子を表します。
感性や神経が鈍感で、他人を不快な気持ちにさせたり、またそのような人物の事を言います。
恥や外聞もなく、他人の気持ちなどを気にする事もなく神経を尖らせることもない事をいいます。
3. 「悪気なく人を傷つける」人の特徴や行動
3-1. 傷付けている自覚がない
悪気がないので、当然本人は傷つけている意識など全くなく、本人にとっては"いつも通り普通に"話や行動をしています。
自覚がないからこそ悪気がないのであって、繰り返すわけなので、本人の発言や行動によって不愉快になり傷ついている人がいることを知れば変化が見れる場合もあるようです。
それで改善しようと思う節があるのであればまだ見込みはあるでしょう。
ですが指摘を受けたのにも関わらず、いまいちよく分かっていなかったり、自分は傷付けるつもりはないと開き直るようであれば、今後もずっとそのままでしょうし、「悪気がない人」から指摘されたのにもう関わらず直さない無神経な人に変わってしまうでしょう。
傷付けるとは相手が傷付いた時点で本人にその自覚や意識がなくても傷付けた事になるのです。
そんな事も分かっていない時点で、やはり人としての配慮や思いやりに欠けるのではないでしょうか。
3-2. 異常なほどマイペース
悪気がない人の殆どがマイペースな人が多いと言えるでしょう。
それも通常のマイペースではなく異常なほど自分のペースにこだわる人が多いといえます。
マイペースとはあまり周りのことを気にせずに物事を自分の配分や調子で進めることですが、あまりにも協調性や順応性がないと周囲からは自分勝手だと思われますし、無神経だと思われてしまうでしょう。
ここで問題になるのはマイペースが悪いわけではないと言うことです。
それぞれ誰にでもペースがあり、乱されたくなんかありません。
自分一人なら好きなように自分らしく進めればいいのですから気楽なのです。
ですが単独ではない以上悪気があろうがなかろうが、他人にはそんなこと関係ありませんし、ただの迷惑に過ぎません。
その辺の理解ができていない人は悪気なく他人のことを傷付けてしまうでしょう。
3-3. 自分の傷には敏感
他人に無意識とは言え、平気で傷つけたり不愉快な思いをさせるのに、自分が傷ついたり不快な思いをした際には、酷く反応したり落ち込んだりして他人を批判したり悪く思うところがあります。
そこで「あの人も悪気があった訳じゃないしな」と考えるのであればマシですがそれはなく、他人には何て酷いのだと厳しくなります。
なぜそうなってしまうかというとやはり結局自分が人に対して傷つけているという意識がないため、いつも傷や痛みを受けるのは自分だけだと思っているからです。
自分の事しか見えていないので、悪気のない行動に出てしまうのですが、繊細さや気配り、想像力などが欠けている象徴だと言えるでしょう。
またこのタイプはモラハラになりやすいので関わるには注意が必要です。
3-4. 感覚が分からない
通常であれば人は想像力が働くので、これを言えば傷付くかなや、言い過ぎたかななどと自分の中で考え反省したり振り返ったりするものですが、悪気がない人はその想像力がないため何がダメだったのか、傷付けてしまうのかがわかりません。
自分にはそんなつもりがないため「なんでそんなことくらいで傷つくのか」という疑問を抱く人もいるかもしれません。
ですが単純に気持ちがわかれば素直に改善して謝る人もいるでしょう。
全員が好きで傷付けているわけではないですし、むしろなぜか自分の周りから人が去っていくと悩んでいる人もいるかもしれません。
機会があればそれとなく伝える事も大切かもしれません。
3-5. 口が悪い
悪気なく人を傷付ける人の中には、口が悪い人がいることも特徴です。
口が悪いとは汚い言葉遣いをしたり、ズバズバ・ズケズケと自分の意見を言ったりする事ですが、その言葉遣いや表現法に傷付いたりびっくりしてしまう事は少なくありません。
例えば「お前」や馬鹿やアホはいくら親しみを込めて言っていたとしても、普段からそんな言葉遣いに慣れない人にとっては引いてしまう言葉です。
本人にとっては普段通りでも、相手や他人には普段ではないですし、このタイプの人は逆に引いている人に対し「上品ぶりやがって」という事さえあるので直す事は難しいかもしれません。
また相手が悩み落ち込んでいても、気持ちを気遣うことなく、あくまでも自分の"通常"の口調で相手を気遣うので、当然相手には響きませんしむしろ、更に傷つけようとしてるんじゃないかと思われてしまうかもしれません。
3-6. 物事を深く考えない
殆どの人は発言をする時に一度頭で考えてから口に出すものですが、悪気がない人は頭に浮かんだまま、心で思ったまま発言するので相手を傷つけてしまう確率が上がってしまうのです。
まず考えるという事自体をしない場合が多く、常に行き当たりばったりで行動したり発言するクセがあるのかもしれません。
子供ならともかく、大人が考えもせず発言や行動をする事は非常にリスクを伴いますし、後で問題になってしまう事が多くなってしまいます。
自己責任は当然ですが相手がいる事だという意識を持たなければいけません。
3-7. 自分は普通だと思ってる
誰でも自分の事を普通と思って過ごしています。
自分の感覚が普通でその感覚で生きてきたわけなので、疑う方がおかしいかもしれません。
ですが社会に出ると人は自分以外の感覚や考え方に触れる事になります。
そこで殆どの人は自分とは違う感覚や育ちのいる人がいる事を学び、自分と比べ色々と吸収したり排除したりして人生を整えていくのです。
ですが悪気なく人を傷付けるような人は、そこで学ぶ事はなく比べたり参考にする事もありません。
常に自分の"普通"で話すので、相手が不快そうにしていたり反論してきても、なぜそうなるのか全く理由がわからないのです。
相手としては毎回無神経な行動や言動に傷付けられ、プライドまでへし折られてきたかもしれないので当然な行為なのですが、とにかく全ての物事を自分基準で考えるので、周りからすれば一緒にいる意味がありません。
3-8. 発達障害の場合がある
最近は発達障害の存在が知られるようになったので悩んでいた沢山の人は生きにくい生活から救われる事が多くなったと思います。
何となく自分は周りとズレていると感じていたり、毎回同じような注意や指摘を受け失敗してしまうと、自分はなんらかの障害かもしれないと疑う人もいるかもしれません。
ですが自分が発達障害だと勘づく人は珍しく、殆どの場合がそんな事を思ってもみず、ましてや障害だなんて非常にショックを受けて放置して終わってしまいます。
発達障害は自分では気付きにくく、周囲の人が病的だと感じないとなかなか本人に伝える事ができず受診まで辿り着く事が少なくなってしまうのですが、周囲も繊細な事のためあまり言い出す事が出来ないのも事実でしょう。
また発達障害には沢山種類があるので、本人のケースと同じものを見極める必要があります。
どちらにせよ傷付く側にとっては障害があってもなくても関係のない事なので、しっかり治療しなければいけません。
そして仮に発達障害であったとしても、本人も周囲もきちんとしたそれぞれの対応の仕方があるので、お互いに負担が減るはずです。
4. 「悪気なく人を傷つける」人に多い性格
4-1. ノーテンキ
楽観的というか、何も考えていないというか、とにかくその場その瞬間を生きています。
他人の感情がどうかとか、コミュニケーションを取ろうとか、発言や行動には責任が伴う事とか全く考えていません。
自分が思った事を言っただけ、したい事をしただけ、そのあとはその時に考えればいいと思っているので当然周囲ともうまくいきませんし、うまくいく・いかないの感覚すらないのかもしれません。
「何とかなる」とは何とかなるように普段から基礎を築いていないと無理なのですが、ノーテンキなのでそんな思考もなく、本当に自然と何とかなると思っているところがあります。
4-2. ガサツ
繊細で上品、他人との距離感に神経質な人が悪気がないからといって行動したり発言する事はありません。
他人の機微に敏感で自分の感情にも丁寧であれば、まず何かする前に想像しますし、考えるからです。
ですがそこがガサツで品がない人は平気でズカズカと人の心に入ってきては荒らしていきます。
他人の悲しみや辛さの感情に対しても「気にしすぎ」と「大したことじゃない」と平気で言ったり、悩み事や相談に対しても「何とかなるんじゃない」など関心が無いような事を言って話題を変えてしまいます。
興味がないならないでいいのですが、いちいち一応反応したり中に入ってきては掻き回して出て行くので迷惑以外の何者でもありません。
4-3. 厚かましい
他人のことを考えないという事は必然的に厚かましくなったり図々しくなっている場合が多いと言えるでしょう。
自分の事しか見えていないので当然自分がしたいようにしますし、やりやすいように物事を変えようとするからです。
他人が傷ついたり不快な思いをしてもそこに神経がいく訳ではなく、常に自分に対して神経が向いているので配慮も遠慮もありません。
ですから発言も行動も厚かましく自分を優先させ、周囲の人から引かれていても気づかないのです。
他人からどう見られているかということが気にならない事はいいかもしれませんが、それと無配慮や無神経は区別しなければいけません。
5. 「悪気なく人を傷つける人」の心理
5-1. 自信過剰
他人には平気で何も考えず発言したり行動したりしますが、自分が言われると酷く傷付き激昂するという事は、自分はそうじゃない・そんなんじゃないと思っているという事です。
他人の弱点やコンプレックス、繊細な部分の事を平気な顔で話すという事は、あくまでも自分ではその部分に自信があると思っている事になります。
通常人は自分にコンプレックスがあれば人に言ったりはしません。
他人の気持ちがわかりますし、あなただってあるでしょと言われたらそれまでだからです。
そもそも自分にコンプレックスがあるかどうかすら分かっているかどうかも分かりませんが、自分が他の人と違う事も分かっていませんし、足りていない部分などないと思っています。
5-2. 他人に興味がない
「この人は悪気がないんだな」と感じているのは何かをされた方であり、した方は悪気も何もありません。
むしろいい事をしたとすら思っている可能性があります。
そしてそこにあるのはその相手に対し何かをした事ではなく、自分がやった事への自分からの賞賛であり満足に他なりません。
つまり他人は自分を満足させる道具に過ぎないのです。
ですが本人はそこまで考えてはいないでしょう。
他人に興味がないからこそ相手がどう思うか、感じるかを考えず言動できる訳なのですが、自分に対しても神経質ではありますが興味があるかは分かりません。
5-3. コミュニケーションがわからない
他人との距離感や接し方、関わり方が根本的に分かっていない、分からない傾向があります。
本人は分からないことが分からないのかもしれません。
人が離れたり反論してくる、不愉快な顔をしたり怒っている、それがなぜなのかさっぱり分かっていませんし、まず考えようともしませんし考えられないのでしょう。
自分の言った事が図星だったから怒ってしまったのかもとすら考えているのでしょう。
コミュニケーションとは、コンコンと話し合うべき事ではありません。
自然と生まれてくる感覚や感情であり、他人に言われてどうこうできるものではないからです。
人を傷付けているなんて全く思っていませんし、自分なりにいい人間関係が保てていると思っているのではないでしょうか。
もしくは逆に本人は、通常人が考えて言動する事に対し理解ができていないので、人というのは自分のように感情が濃くなく、あまり何も感じないのかもと思っているかもしれません。
まとめ
「悪気はなかった」という言葉はある意味非常に便利です。
この言葉を言えば言われた相手はある程度、許さざる得ないからです。
限度はありますが、悪気がないのに怒るのは大人気ないと思ってしまいますし、一応親切心なのかもと切り替えるからです。
ですが回数を重ねるごとにそうではなく、ただ自分主体で、相手の気持ちを汲んでる訳ではない事に気付いてきます。
中にはもちろん本気で「良かれと思って」行動している人もいますが、それでもやはり結果的に相手のためになっていないのですから自己満足なのです。
悪気がないからと言って許される事はありませんし、その上傷付けてしまっているのなら尚の事いい事ではありません。
人を変える事は出来ないので、鑑にしてみればいいと思います。
5. 「悪気なく人を傷つける人」の心理
5-1. 自信過剰
他人には平気で何も考えず発言したり行動したりしますが、自分が言われると酷く傷付き激昂するという事は、自分はそうじゃない・そんなんじゃないと思っているという事です。
他人の弱点やコンプレックス、繊細な部分の事を平気な顔で話すという事は、あくまでも自分ではその部分に自信があると思っている事になります。
通常人は自分にコンプレックスがあれば人に言ったりはしません。
他人の気持ちがわかりますし、あなただってあるでしょと言われたらそれまでだからです。
そもそも自分にコンプレックスがあるかどうかすら分かっているかどうかも分かりませんが、自分が他の人と違う事も分かっていませんし、足りていない部分などないと思っています。
5-2. 他人に興味がない
「この人は悪気がないんだな」と感じているのは何かをされた方であり、した方は悪気も何もありません。
むしろいい事をしたとすら思っている可能性があります。
そしてそこにあるのはその相手に対し何かをした事ではなく、自分がやった事への自分からの賞賛であり満足に他なりません。
つまり他人は自分を満足させる道具に過ぎないのです。
ですが本人はそこまで考えてはいないでしょう。
他人に興味がないからこそ相手がどう思うか、感じるかを考えず言動できる訳なのですが、自分に対しても神経質ではありますが興味があるかは分かりません。
5-3. コミュニケーションがわからない
他人との距離感や接し方、関わり方が根本的に分かっていない、分からない傾向があります。
本人は分からないことが分からないのかもしれません。
人が離れたり反論してくる、不愉快な顔をしたり怒っている、それがなぜなのかさっぱり分かっていませんし、まず考えようともしませんし考えられないのでしょう。
自分の言った事が図星だったから怒ってしまったのかもとすら考えているのでしょう。
コミュニケーションとは、コンコンと話し合うべき事ではありません。
自然と生まれてくる感覚や感情であり、他人に言われてどうこうできるものではないからです。
人を傷付けているなんて全く思っていませんし、自分なりにいい人間関係が保てていると思っているのではないでしょうか。
もしくは逆に本人は、通常人が考えて言動する事に対し理解ができていないので、人というのは自分のように感情が濃くなく、あまり何も感じないのかもと思っているかもしれません。
まとめ
「悪気はなかった」という言葉はある意味非常に便利です。
この言葉を言えば言われた相手はある程度、許さざる得ないからです。
限度はありますが、悪気がないのに怒るのは大人気ないと思ってしまいますし、一応親切心なのかもと切り替えるからです。
ですが回数を重ねるごとにそうではなく、ただ自分主体で、相手の気持ちを汲んでる訳ではない事に気付いてきます。
中にはもちろん本気で「良かれと思って」行動している人もいますが、それでもやはり結果的に相手のためになっていないのですから自己満足なのです。
悪気がないからと言って許される事はありませんし、その上傷付けてしまっているのなら尚の事いい事ではありません。
人を変える事は出来ないので、鑑にしてみればいいと思います。
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