環境適応力が高い人の特徴・高める方法・メリット・低いデメリット | SPITOPI

適応力のある人とは、どんな人でしょう?その特徴や、適応力を身に付けるにはどうすれば良いかなど、解説します。

1. 「適応力」の意味とは?

適応力とは、自分の置かれた状況や環境に応じて、最適な判断をして行動することができる能力のことを言います。

現代社会は刻々と状況が変化する目まぐるしい社会です。

状況を把握して、柔軟に対応することができないと、すぐに置いて行かれてしまいます。

特にビジネスでは、刻々と変わる状況にスピーディーに対応することが求められますので、適応力を高められると、仕事の効率が上がり、質の良い仕事ができるようになります。

こういった人材は、どこの会社でも即戦力になりますので、自分の可能性を広げる上でも大いに役に立つ能力です。

2. 「適応力が高い」の類語や似た言葉

2-1. 「順応性が高い」

どんな環境にも馴染んで、変化に柔軟に対応できる能力が高いことをいいます。

順応性が高い人は、引っ越しをして知らない環境で生活する場合でも、新しい環境や生活スタイルにも戸惑うことなくすぐに溶け込み、不便を感じません。

近所を探検するような感覚で、周辺になにがあるか情報を収集しますので、どこへ行けば必要なものが手に入るのか、病院や役所の場所など、今すぐ用事はなくても、知らないと困る機関などもすぐに把握してしまいます。

又、会社で馴染みのない部署へ異動になっても、周りの人間ともすぐに打ち解けて、異動先の部署のカラーにすぐに馴染むことができます。

仕事を覚えるのも早いので、即戦力として、すぐに活躍することもできます。

2-2. 「柔軟性がある」

何事にも臨機応変に対応ができることをいいます。

今までのやり方に固執せず、固定観念にとらわれない柔軟な考えかたが出来るために、その時その時で最適な選択をし、最適な行動をすることができます。

ビジネスに限らず、杓子定規な対応では不十分なことは多々あります。

融通が利かない人という印象を持たれると敬遠されてしまうこともありますが、融通が利く人は、色々な場面で頼りにされます。

様々な経験をしていて、冷静に状況分析できる能力と、先を見通す力がなくては、柔軟な対応をすることが出来ません。

頭の回転が速く、勘がいいことも、柔軟性がある人の特徴です。

3. 「適応力」が高い人の特徴

3-1. 人目を気にしすぎない

適応力が高い人は、周りの状況を即座に察して、冷静に状況を判断し把握しています。

人目を気にしすぎたり、相手の些細な一言を気にして引きずってしまう人は、感情に左右されるので、冷静な状況判断をすることが難しくなります。

適応力が高い人は、細かいことは気にせず、周囲の目を必要以上に気にすることがありませんので、いつでも自分の基準で物事を判断することができ、感情に流されないので、いつでも冷静に周囲の状況を観察し、分析することができます。

人目を気にしないというのは、全く周囲を顧みないというのとは違います。

適応力が高い人は、周囲への気配りや、その場の空気を読むことを怠りません。

3-2. 選択肢が多い

適応力が高い人が、どんな状況でも柔軟に対応できるというのは、頭の中に、沢山の選択肢がストックされているからです。

その豊富なストックの中から、今の状況に最適な選択肢を選んでいるのです。

選択肢のストックが少ない人は、決まったことを正確にこなすことはできても、予想外の状況や、急な状況の変化に臨機応変に対応することは難しいものです。

それは、頭の中にある数少ないパターンに当てはまらないことに遭遇すると、どうしてよいか分からず戸惑ってしまうからです。

勢いで対処したとしても、スムーズに事が運ぶことは少ない傾向にあります。

3-3. 波風立てない

適応力が高い人は、平和主義者で、周囲とぶつかったり、波風を立てるようなことは好みません。

できるだけ揉め事を起こさないように、周囲の空気を読みながら、その場の雰囲気が悪くならないように気配りをしています。

適応力が高い人が、新しい人間関係にもすぐに馴染めるのは、そういった気遣いができるからなのです。

人の気持ちを読み取る能力が高いので、相手を不快にさせない会話術も身に付けています。

ビジネスでもプライベートでも、人とのコミュニケーションを円滑にできる能力は、とても大切です。

誰とでも上手く付き合えることで、仕事の効率も上がりますし、友人も多くできることから、プライベートも充実させることができます。

3-4. 周到に準備する

適応力が高い人は、準備を怠りません。

どんな状況にも臨機応変に自信を持って対応できるのは、様々な可能性を事前にチェックして、対応策をきちんと用意しているからです。

例えば、大きな商談があったとします。

大口の商談ができる優良な相手先であれば、ライバルが多いのが常です。

ライバルである他社よりも有利に商談を進めるためには、好印象を残すことも大切です。

人間同士のやり取りですので、相手の気持ちを動かす上で、相手が気持ちよく商談を進められるように準備しておくことは欠かせないことです。

相手の情報を事前に集めておくことで、商談場所のセレクトにも役立ちますし、どんな疑問を抱くか、どんな風に商談を進めたがるかなど、傾向が分かれば、対策をとることもできます。

3-5. 勘が良い

適応力が高い人は、勘が良いという特徴があります。

勘というのは、相手の気持ちの動きを敏感に察知し、その場の空気の変化を敏感に感じ取る能力です。

どんな人にも適応するためには、どんな相手であっても相手が不快に感じないように対応しなくてはいけません。

適応力が高い人は、会話をしながらでも相手の反応の変化を見逃さないようにして、話題を変えたり、相手に話を振ったり、相手の話の聞き役に回ったり、必要であれば敢えて席を外して相手を一人にしたりと、相手の気持ちの動きに応じて柔軟に対応しています。

そのため、適応力が高い人は、どんな相手からも不快に思われることがなく、人間関係が上手くいくのです。

3-6. 決断力がある

適応力が高い人には、決断力があります。

目まぐるしく変化する状況にも柔軟に対応できるのは、瞬時に状況を判断して、適切な決断をすることができるからです。

優柔不断で決断のタイミングを逃してしまっては、どんな物事に対しても柔軟に対応することはできません。

対応力が高い人は、行動力があり、色々な物事を積極的に経験しているので、未知の状況であっても、豊富な経験と結び付けて適切な判断をすることができます。

一つ決断をしたら、また次の決断を迫られる、というように、決断を下さないといけない状況が連続でやってくることも少なくありません。

しかもスピーディーに。

そんな時でも、経験と応用力を生かして、なんなくこなしてしまいます。

3-7. 想像力が豊か

適応力が高い人は、想像力が豊かです。

想像力の乏しい人には、他人の気持ちを思いやることができません。

相手のちょっとした反応を見て瞬時に会話の話題を変えたり、相手の気持ちを汲んで行動を起こせるのは、相手の気持ちを想像することができるからです。

想像力を働かせることで、他人の気持ちに寄り添うことができるのです。

又、新しいことを始める時には、自分の行動が招く結果がどうなるか、という想像をして、良いイメージを頭に植え付けています。

3-8. ポジティブ思考

適応力が高い人の多くは、ポジティブ思考です。

新しい環境や、予想外の状況に不安を感じて戸惑ってしまう人は、最初に、失敗するかもしれないという考えが頭に浮かんでしまうからです。

ポジティブ思考の人は、初めて遭遇する物事に対しても、失敗するというマイナスのイメージが沸きません。

うまくいくというプラスのイメージが常に頭にあるので、どんな状況に置かれても、不安を感じないのです。

そして、過去の成功体験も多いことから、うまくやれる自信もあり、さらに物事をプラスの方向に導くことになります。

そうやって新しい成功体験が積み上がり、さらにポジティブ思考が強固なものとなります。

3-9. いつも冷静である

適応力が高い人は、いつでも冷静さを失いません。

思いもよらないことが起こっても、慌てふためいて何をしてよいか分からなくなるということがないのです。

冷静でいることで、現状を正しく理解し、分析することができます。

どんなに頭脳明晰な人でも、取り乱していては正しい判断をすることはできません。

冷静さは、適切な判断をするためにはなくてはならないものです。

適応力が高い人が、どんな時でも冷静さを失わないのは、どんなことでも上手く対処できる自信があるからです。

その自信は、ポジティブ思考ができるという性質によってもたらされたものです。

4. 「適応力」を高める方法

4-1. 相手の意見を尊重する

適応力を高めるためには、自分の考えを相手に押し付けないことが大切です。

人にはそれぞれ、その人なりの考え方や、やり方があります。

自分に合ったやり方が、万人にとってのベストなやり方だと考えないようにしましょう。

相手の考えや意見を頭から否定せずに、一旦、受け入れてみましょう。

その上で、自分の考えと少しずつすり合わせるようにしましょう。

相手の考えを尊重するというのは、自分の考えを持たない、又は、相手の考えに流されるというのとは違います。

自分の信念を持たない人は、相手から信頼されません。

他人から信頼されない人は、適応力が高い人とはいえません。

4-2. ネガティブに考えない

適応力を高めるためには、前向きな考え方をすることが大切です。

柔軟な対応、臨機応変な行動を取るためには、マニュアルにはない事や、想定外の事にも前向きに対応しなくてはいけません。

「やったことないけど、大丈夫だろうか?」「誰もやってないから無理」などと考えていては、決まりきった対応しかすることができません。

「なんとかなる」「なんとかしてみせる」という、ポジティブな気持ちを持って行動するようにしましょう。

そうすると、引き寄せの法則で、自ずと結果はついてくるものです。

4-3. 新しいことに挑戦する

適応力を高めるためには、柔軟な発想ができるようになることが大切です。

固定観念にとらわれていては、決まりきったことしかでず、臨機応変な行動はできません。

柔軟な発想力を鍛えるためには、新しいことに挑戦するのが効果的です。

それは、小さなことでも良いのです。

いつも決まったランチメニューしか頼んでいない人は、オーダーしたことのないメニューを頼んでみましょう。

行きつけの店にしか足を運んでいない人は、知らない店に行ってみましょう。

いつも同じ電車に乗って、同じルートで同じ場所へ行っている人は、違った路線を使って、別のルートで行ってみましょう。

たとえ日常の小さなことであっても、「いつもと違う事」を積極的にしてみましょう。

4-4. お手本になる人を見つける

適応力を高めるためには、お手本になる人を見つけるのも効果的です。

お手本があることで「適応力の高い人」のイメージが明確になります。

なりたいイメージは明確であればあるほど行動に反映されやすくなるものです。

5. 「適応力」が低いデメリット

5-1. 世界が狭まる

適応力が低い人は、行動範囲も狭く、友人も少ない傾向にあります。

考えが偏って視野が狭くなってしまうことが多く、適応力が低いために、自分の可能性を十分に広げられていないこともあります。

適応力が高いと、どんな場所へ行っても、どんな環境に置かれても、どんな人とでも上手くやっていくことができます。

この能力は、言葉も文化も違う海外で活躍するためには欠かせません。

海外で活躍することも視野に入れられれば、自分の可能性は、これまでとは比べ物にならないほど広がります。

又、今ではビジネスもボーダーレスになっていますので、この能力はビジネスをする上でも欠かせないものとなってきています。

5-2. 即戦力になれない

適応力が低い人は、ビジネスでは即戦力になれません。

即戦力になる人材というのは、どこでも重宝されるものです。

適応力が高い人は、新しい事にも積極的に取り組み、行動力もありますので、常に誰かに必要とされている人材になることができます。

5-3. 交友範囲が広がらない

適応力が低い人は、積極的に新しいことをしようとしません。

慣れ親しんだ現状から外に出たがらないからです。

そのため行動範囲が広がらず、新しい友達や知人も増えません。

知人や友人が多いと、仕事で相談に乗ってくれたり、協力してくれたり、又、困った時には助けてくれたりする頼りになる人も多くなります。

プライベートな時間も、多くの人と様々な交流を持つことで充実したものになります。

プライべートが充実している人は、人生が楽しいと感じているので、気持ちにも余裕があり、見た目も生き生きと輝いています。

6. 「適応力」の高い人のメリット

6-1. 変化に強い

適応力が高い人は、変化することを恐れません。

どんな環境に変わっても、どんな状況に変わっても、適応力が高い人にとっては、取るに足らない問題なのです。

新しいことにも果敢に挑戦することができるので、やりたいことを実現する、なりたい自分になる、といった目標をクリアできる能力があります。

変化を恐れて、新しいことを始める第一歩を踏み出す勇気が持てない人が多いものですが、適応力が身に付けば、第一歩が踏み出しやすくなります。

変化することに抵抗がなくなれば、人生を豊かにするための選択肢は大幅に増えます。

6-2. ストレスが溜まらない

適応力が高い人は、コミュニケーション能力も高く、どんな環境でもすぐに円滑な人間関係を築くことができます。

いつでも相手を思いやる気持ちがあるので、相手からも思いやってもらえるのです。

余計な争いを起こさない、その場の雰囲気が悪くならないように気遣う、誰とでも分け隔てなく接する、といった態度は、敵を作りません。

そうやって周囲の人達と信頼関係を作り上げることができるので、人間関係の悩みとは無縁になります。

人間関係の悩みがないということは、多くの人が抱えるストレスがないということで、いつでも良好な精神状態でいることができます。

6-3. 困難に強い

適応力が高い人は、どんな困難な状況でも、気持ちに余裕があります。

焦る気持ちは困難な状況を更に拗らせて、負のスパイラルに陥る原因になります。

適応力が高い人が、そんな状況でも気持ちに余裕を持っていられるのは、どんなことにも対処できるという自信があり、なんとかなるという楽観的な考えができるからです。

適応力が高い人は、新しい事に積極的に取り組んでいるので、経験も豊富です。

前向きな姿勢と自信は、様々な経験があることから生まれています。

7. まとめ

適応力が高いと、ストレスを抱えることがなく、毎日を楽しく送ることができます。

又、自分の世界を広げることにも繋がり、いままで見えていなかった新しい自分に出会うことも出来るようになります。

適応力を鍛えて新しい自分を発見してみましょう。