腑抜けであると言われた時、どんな印象を持つでしょうか。
今回は、腑抜けと言う言葉、また腑抜けの特徴などを紹介します。
- 腑抜けとは?
- 腑抜けの類語や似た言葉
- 腑抜けを使った言葉
- 腑抜けの人の特徴
- 腑抜けになる原因
- 腑抜けの英語
- 腑抜けの対義語
- まとめ
1. 腑抜けとは?
腑抜けとは、気力がないこと、しっかりしていないことを指します。
また、その状態である人そのもののことも言います。
一般的にいい意味で使われることはありません。
腑抜けの腑とは、はらわた、つまり内臓のことです。
体から内臓を抜かれてしまったように頼りなくふにゃふにゃとしている状態という意味で使われています。
2. 腑抜けの類語や似た言葉
腑抜けという言葉は、古くから存在する蔑称です。
人を良く言う言葉に種類は多くありませんが、蔑み言葉は類語、同義語を含めてたくさんあるのが常です。
今回は、似たような言葉をいくつかご紹介します。
2-1. 腰抜け
腰が抜けたよう、という体の部位を表したところが腑抜けと似ている腰抜け。
こちらも、なにか驚くようなことがあった時に腰が立たず、直立できなくなることから、小心者で意気地なしという意味で使われます。
腑抜けという言葉と少々違うのは、腑抜けには知性や気質などの頼りなさをあざける意味があるのに対し、腰抜けは勇気や気持ちといった感情の勢いのなさを貶める言葉であることです。
よって、腑抜けと腰抜けという言葉を比較した時、より意味の広いあざけり言葉は腑抜けの方であると言えます。
2-2. 臆病
こちらも、腰抜けと同じように気持ちの弱さやびくびくとした小心さを表す言葉です。
病という文字が使われていることから、病的な気の弱さという揶揄を感じます。
しかし、臆病という言葉は実は悪口だけにとどまりません。
臆病であるがゆえ、リスクヘッジを重々することはビジネスにも必要なこととして注目を集めているからです。
臆病だから成功したというビジネスパーソンの発言は数多く見ることができます。
一方、腑抜けで成功したという文章は成立しません。
臆病という言葉は用心深さと言い換えることもできそうです。
2-3. 覇気がない
字面こそ似ていませんが、意味で言えば腑抜けという言葉に近いのは覇気がないという言葉です。
覇気とは辞書上、あふれるばかりの意気込み、あるいはその分野で覇者になろうと思う心、野心のことです。
その覇気がないということは、そういった意気込みやギラギラした向上心を感じることができないぼんやりとした印象を持たれると言うことです。
これは、腑抜けという言葉のイメージにかなり近くなります。
2-4. 意識が低い
勇気や気持ちという意味より、知性の部分で「腑抜け」と重なる意味の言葉が「意識が低い」という言葉です。
近年は「意識高い系」など、その分野に異常なまでに固執する、あるいは自己承認欲求を満たすために意識を高く持っているなど、意識が高いということに逆にいい印象がありません。
しかし、だからといって意識が低いということもまたいいイメージではありません。
物事に対する興味や欲求が薄く、なげやりな印象を受けます。
腑抜けという言葉にも、やる気が感じられず適当な様子を表すイメージがあります。
3. 腑抜けを使った言葉
腑抜けという言葉は特に男性に使われることが多い言葉です。
勇気や知性という言葉を誉め言葉としてとらえる男性は、その反対である腑抜けという言葉を嫌います。
嫌うがゆえ、相手をあざける時にはよく使われる言葉です。
3-1. 腑抜ける
これは、腑抜けという名詞の活用です。
腑抜けた状態になる、ということを腑抜けると表記します。
例えば、「大きなプロジェクトが終わって腑抜ける」あるいは「腑抜けてしまった理由は彼女に振られたからだ」などのように使います。
腑抜けと単体で使うより、より状態を表す意味合いで使われるようになります。
また、腑抜けと言えば知性や勇気などが劣ることとみなされますが、腑抜けると活用することにより状態を示すイメージになります。
そのため、変化があまり無い知性について指すことは少なく、状態により変化する勇気や気持ちが劣ったという意味で使われることが多くなります。
3-2. 男を腑抜けにする
腑抜けという言葉でよく使われるのが、頭に「男を」と入れるこの使い方でしょう。
これは、女性がその魅力で、悪い意味で男を虜にすることです。
その結果、対象となった男は仕事ができなくなる、決断が鈍るなどのマイナス作用が出るイメージで使われます。
ただし、これは客観的なイメージであり、主観的には優しくなる、気遣いができるようになった等腑抜けというイメージを持っていないこともあります。
特に、男性が男性を見る時に言う言葉のひとつです。
3. 腑抜けの人の特徴
腑抜けな女、という言葉はあまり使いません。
そのため、男性が腑抜けであるという特徴を見ていきます。
そして、腑抜けとは元のギャップにより感じられる特性を持っています。
そのため、そもそもは○〇だったという場合に強く感じられることが多くあります。
ビジネスや社会の場でよく言われる「腑抜け」というケースをご紹介します。
3-1. 元はしっかりしていた
元はしっかりした意見を持ち、おじけづくことなく自らの意見を発信していた人が、自分の言葉を濁すようになった時人は「腑抜けになった」と揶揄します。
それが自信にあふれ、いくばくか威圧的であった時に特に言われやすくなっています。
ネット上での発言が強い人などは、言論が翻った時、しかもそれがマイルドで中道な意見に変わった時などに言われる言葉です。
元が強い言葉だった分、その落差によって腑抜けと思われてしまうパターンです。
3-2. 元々から自信がない
そもそも自分に自信がなく、発言が少ない、あったとしてもすぐに撤回するなど、頼りない発信しかできない人もまた「腑抜け」であると言われてしまいます。
特にビジネスシーンにおいて、発言が少ないか0であることはその場にいなくても良いという自己主張のようなもの。
生き馬の目を抜くような現場において、少々の引っ込み思案でもすぐに腑抜けと言われてしまうのが現状です。
3-3. 元は勇気にあふれていた
チャレンジングなことを厭わなかった人が、急に行動を制限するようになった。
あるいは、進行中のプロジェクトで、方向性が明らかに縮小想定に変わった。
そういった時、人は「日和った」あるいは「腑抜けた」と言われます。
今までのギャップからそういわれてしまうのですが、このパターンにおいては自分の都合よりも周囲の都合、例えば予算の変更などのケースがほとんど。
そのため、腑抜けになったと言われても、虎視眈々と逆転のチャンスを狙っていることが多い状態です。
そのため、このケースだと本来の意味での腑抜けではなく、風評としての腑抜けという意味合いになるでしょう。
3-4. 元々から後ろ向きである
もとから後ろ向きで、英断ができない人は腑抜けと呼ばれるようになります。
しかし、最初から腑抜けと決めつけられることはよほどでない限りありません。
人間、どんな判断にも何らかの意味を見出すもの。
その結果、それが注意深く慎重な判断でなく、単なる臆病な判断ミスだったとわかった時、人は落胆します。
それが何回も続くことによって、腑抜けの烙印を押されるのです。
しかし逆にその印象を持たれた後の普通の判断は、信用されづらいものの効果的な面もあります。
そのため、狡猾なビジネスではあえて腑抜けと見せるやり方も存在します。
3-5. 元は素早い判断ができた
最良ではないにしろ、速い決断を下すことはビジネスの場において歓迎されています。
そのスピードが鈍った時、残るのは凡庸な結果です。
すると、スピードを差し引いた分人は腑抜けになったと揶揄します。
例えば心的な疲労がたまった時、もっと言えば精神に病などを抱えた場合はこのように言われることも増えてくるでしょう。
精神は他人には見えません。
一見健康なようでも、判断力は明らかに落ちてしまいます。
しかし、そのような批判をされることでますます精神に負担が増え、最終的には休職などの事態にもなりかねません。
3-6. 元々から判断力に欠ける
そもそもが判断力に欠けるパターンも腑抜けと呼ばれます。
しかし、この場合は特に部下を持った上司が言われるケースが多いです。
一人判断で仕事ができる場合、判断力がないことに困るのは自分だけだったりするからです。
その場合、上司になるという実力はあったわけですから、判断の対象が向いていないことがあります。
例えば事務方で結果を残してきた人が、いきなり営業畑で部長職などに就任すると起こりがちな出来事です。
逆の場合はあまり言われることはないかもしれませんが、事務、技術系のビジネスパーソンが営業部の指揮を執る場合は十分に注意が必要です。
3-7. 元は独断的だった
元々が独善的で威圧的だった場合、それが緩和することによって「腑抜けた」と言われてしまうことがあります。
この場合、それを言うのは独断的だったことで恩恵を受けていた人間たちです。
例えば規律を違反した部下に厳しい制裁を与える上司が、ある時からめっきり丸くなって制裁もなくなった。
その結果、規律が乱れて迷惑をこうむった…という人などが感じるイメージです。
そのようなケースの場合、本来の組織としての自浄作用などは忘れ、独断的な上司の個人に規律を丸投げしていたのが問題なのですが、そういったことも含めて上司に責任を押し付けてしまう怖さがあります。
3-8. 元々優しい
元々が厳しいことが言えず、穏やかで優しい場合も腑抜けと言われることが在ります。
しかし、この場合には2パターンあります。
優しいことで、自分に恩恵があずかれないパターン。
そして、例えば業務に差しさわりがあるほどにものが言えないパターンです。
前者は言うまでもありませんが、逆恨みでしかありません。
その人が厳しいことによって自分が楽できる、あるいは他者より優遇されると言うメリットがないことに腹を立てて揶揄しているにすぎません。
このケースの場合は、対象となる人が言うべきことは言い、言わなくていいことは丸く収めているということになります。
逆に、言うべきことも言えないというのは本当に腑抜けです。
特にビジネスシーンにおいて、相手、あるいは自分に不都合があったりしても、言わなくてはいけない場面というものはあります。
それを優しいからという理由で言えないのは腑抜けとしか言いようがないでしょう。
4. 腑抜けになる原因
腑抜けとは、どちらかと言えば逆の状態から変化した結果のことです。
元から腑抜けと言われる人でも、一度きりのミスで腑抜けと言われることはあまりありません。
腑抜けとは、「腑抜けになる」理由があるのです。
その原因とはなんでしょうか。
4-1. 色ボケ
女性に入れ込み、判断力が低下したり、ビジネスにやる気をなくしてしまうことを「色ボケ」と言います。
色とは性を表しますが、恋愛感情や結婚生活まで含めると思っても間違いないでしょう。
これはビジネスとプライベートのバランスと言っても良いでしょう。
というのも、色ボケで腑抜けになったと言われるほどであれば、もともとは大変な辣腕をふるっていたビジネスパーソンだからこそ言われてしまうことだからです。
今まで、会社に泊まり込みも休日出勤もいとわず、また個人に対して残酷なリストラなども行ってきた人間が、プライベートが充実してきたときにその行動が鈍る時に特に言われます。
4-2. 平和ボケ
ビジネスパーソンが「あの人は平和ボケで腑抜けになった」と言われるなら、それは大変な侮辱です。
安穏としたぬるま湯に漬かり、仕事に鋭さがなくなったと言われているに等しいからです。
これももちろん、もともとが行動に切れ味のあった人だから言われることです。
しかし、仕事には様々なジャンルがあります。
平穏無事に運用することこそ大切な仕事に就いた時、逆にキビキビとした方向転換などをすることが邪魔になることもあります。
それも分からず、ただ目立った動きがないからと揶揄してくる輩は無視して差し支えないでしょう。
もちろん、本当に平和ボケで業務に支障があるならそれは正すべき状況です。
5. 腑抜けの英語
腑抜けと言う言葉を英語で訳すには、2つの言葉が適当です。
5-1. FOOL
腑抜けは、英語でいちばん近い訳は「FOOL」です。
使われる意味としては、馬鹿、阿呆などの直感的で大きい意味でのあざけり言葉として使われます。
欧米、特に日本で一般的であるアメリカ英語の母国北米では、勇気がないことは愚と見なされる傾向があります。
そのため、腑抜けという判断力がない、覇気のない状態のこともFOOLという大きなあざけり言葉に含めていると予想されます。
意気地がないことをあざけるスラング英語もたくさん存在します。
それだけ、腑抜けであるということは軽蔑の対象であり、また言われた人に強烈な印象を与えるものなのでしょう。
5-2. coward
また、「coward」と腑抜けを訳す場合もあります。
これは腰抜け、弱虫、臆病者など、より腑抜けのイメージに近いものになっています。
FOOLの項でも述べましたが、北米で勇気がない、決断力に欠けることは大変愚かしく、なんなら知性は劣っていたとしても蛮勇さえあれば男らしいとみなされる傾向があります。
そのため、そういった気持ちが弱いことをあざける蔑称が特別にあるものと思われます。
もちろん、これは大変侮辱的な言葉ですから、絶対に使わないようにしましょう。
日本人の抱くイメージと北米人が抱くイメージではその意味合いの深さが異なります。
6. 腑抜けの対義語
腑抜けと言う言葉の対義語をいくつかご紹介します。
6-1. 雄々しい
男らしくて勇ましいという意味合いの「雄々しい」。
本来の対義語としてクレジットされるべきは「女々しい」ですが、腑抜けの対義語として使うのも違和感はありません。
と言うのも、腑抜けと言われる要素は、雄々しいイメージとすべて真逆のものだからです。
腑抜けであれば、男らしくない。
腑抜けであれば、勇ましくもない。
そう考えた時、腑抜けた状態から立ち直った人を評するときに「雄々しい」というのは決して誤りではありません。
そもそも、女々しいという言葉には腑抜けと重なる部分も多くあります。
6-2. 力強い、頼りがいがある
腑抜けである人が持ちえない印象、それが力強さです。
また、頼りになる、頼りがいがあるといったイメージも真逆と言えます。
これは、腑抜けた人が自立できていないから。
まるではらわたを抜かれたように頼りない人は、力強い輝きも弱った人の寄る辺となることもできません。
力強さ、頼りがいを感じたなら、その人はもう腑抜けではないでしょう。
6-3. 明晰
知性にフォーカスした腑抜けの対義語です。
そもそも腑抜けとは、間抜けという意味合いで使われることもあります。
考えが足りず、思考に穴がある状態ということですから、明晰という頭の良さを賞賛する言葉とは反対の意味であると言えます。
6-4. 独断的
腑抜けはいい意味ではありませんが、その対義語にいい意味の言葉があるとも限りません。
腑抜けとは勇気がなく、思い切った判断などができないことを指します。
一方威圧的であるということは、勇気がありジャッジも鋭くできますが、それは恐怖と偏った思考に満ちたものであると言えます。
「前の上司は腑抜けだったけど、今の上司は独断的過ぎて…」というのは、逆から逆の意味ではありますがどちらもいいことではないでしょう。
まとめ
元が辣腕だったからこそ言われてしまう「腑抜け」。
当然憂慮すべきことですが、過度に気に病むこともないと言えます。
それは、あくまで客観評価であり、その上経過のみの評価だからです。
ビジネスの現場において、大切なのはあくまで結果。
方法の鋭さを揶揄する言葉に耳を貸さないようにしましょう。
3. 腑抜けを使った言葉
腑抜けという言葉は特に男性に使われることが多い言葉です。
勇気や知性という言葉を誉め言葉としてとらえる男性は、その反対である腑抜けという言葉を嫌います。
嫌うがゆえ、相手をあざける時にはよく使われる言葉です。
3-1. 腑抜ける
これは、腑抜けという名詞の活用です。
腑抜けた状態になる、ということを腑抜けると表記します。
例えば、「大きなプロジェクトが終わって腑抜ける」あるいは「腑抜けてしまった理由は彼女に振られたからだ」などのように使います。
腑抜けと単体で使うより、より状態を表す意味合いで使われるようになります。
また、腑抜けと言えば知性や勇気などが劣ることとみなされますが、腑抜けると活用することにより状態を示すイメージになります。
そのため、変化があまり無い知性について指すことは少なく、状態により変化する勇気や気持ちが劣ったという意味で使われることが多くなります。
3-2. 男を腑抜けにする
腑抜けという言葉でよく使われるのが、頭に「男を」と入れるこの使い方でしょう。
これは、女性がその魅力で、悪い意味で男を虜にすることです。
その結果、対象となった男は仕事ができなくなる、決断が鈍るなどのマイナス作用が出るイメージで使われます。
ただし、これは客観的なイメージであり、主観的には優しくなる、気遣いができるようになった等腑抜けというイメージを持っていないこともあります。
特に、男性が男性を見る時に言う言葉のひとつです。
3. 腑抜けの人の特徴
腑抜けな女、という言葉はあまり使いません。
そのため、男性が腑抜けであるという特徴を見ていきます。
そして、腑抜けとは元のギャップにより感じられる特性を持っています。
そのため、そもそもは○〇だったという場合に強く感じられることが多くあります。
ビジネスや社会の場でよく言われる「腑抜け」というケースをご紹介します。
3-1. 元はしっかりしていた
元はしっかりした意見を持ち、おじけづくことなく自らの意見を発信していた人が、自分の言葉を濁すようになった時人は「腑抜けになった」と揶揄します。
それが自信にあふれ、いくばくか威圧的であった時に特に言われやすくなっています。
ネット上での発言が強い人などは、言論が翻った時、しかもそれがマイルドで中道な意見に変わった時などに言われる言葉です。
元が強い言葉だった分、その落差によって腑抜けと思われてしまうパターンです。
3-2. 元々から自信がない
そもそも自分に自信がなく、発言が少ない、あったとしてもすぐに撤回するなど、頼りない発信しかできない人もまた「腑抜け」であると言われてしまいます。
特にビジネスシーンにおいて、発言が少ないか0であることはその場にいなくても良いという自己主張のようなもの。
生き馬の目を抜くような現場において、少々の引っ込み思案でもすぐに腑抜けと言われてしまうのが現状です。
3-3. 元は勇気にあふれていた
チャレンジングなことを厭わなかった人が、急に行動を制限するようになった。
あるいは、進行中のプロジェクトで、方向性が明らかに縮小想定に変わった。
そういった時、人は「日和った」あるいは「腑抜けた」と言われます。
今までのギャップからそういわれてしまうのですが、このパターンにおいては自分の都合よりも周囲の都合、例えば予算の変更などのケースがほとんど。
そのため、腑抜けになったと言われても、虎視眈々と逆転のチャンスを狙っていることが多い状態です。
そのため、このケースだと本来の意味での腑抜けではなく、風評としての腑抜けという意味合いになるでしょう。
3-4. 元々から後ろ向きである
もとから後ろ向きで、英断ができない人は腑抜けと呼ばれるようになります。
しかし、最初から腑抜けと決めつけられることはよほどでない限りありません。
人間、どんな判断にも何らかの意味を見出すもの。
その結果、それが注意深く慎重な判断でなく、単なる臆病な判断ミスだったとわかった時、人は落胆します。
それが何回も続くことによって、腑抜けの烙印を押されるのです。
しかし逆にその印象を持たれた後の普通の判断は、信用されづらいものの効果的な面もあります。
そのため、狡猾なビジネスではあえて腑抜けと見せるやり方も存在します。
3-5. 元は素早い判断ができた
最良ではないにしろ、速い決断を下すことはビジネスの場において歓迎されています。
そのスピードが鈍った時、残るのは凡庸な結果です。
すると、スピードを差し引いた分人は腑抜けになったと揶揄します。
例えば心的な疲労がたまった時、もっと言えば精神に病などを抱えた場合はこのように言われることも増えてくるでしょう。
精神は他人には見えません。
一見健康なようでも、判断力は明らかに落ちてしまいます。
しかし、そのような批判をされることでますます精神に負担が増え、最終的には休職などの事態にもなりかねません。
3-6. 元々から判断力に欠ける
そもそもが判断力に欠けるパターンも腑抜けと呼ばれます。
しかし、この場合は特に部下を持った上司が言われるケースが多いです。
一人判断で仕事ができる場合、判断力がないことに困るのは自分だけだったりするからです。
その場合、上司になるという実力はあったわけですから、判断の対象が向いていないことがあります。
例えば事務方で結果を残してきた人が、いきなり営業畑で部長職などに就任すると起こりがちな出来事です。
逆の場合はあまり言われることはないかもしれませんが、事務、技術系のビジネスパーソンが営業部の指揮を執る場合は十分に注意が必要です。
3-7. 元は独断的だった
元々が独善的で威圧的だった場合、それが緩和することによって「腑抜けた」と言われてしまうことがあります。
この場合、それを言うのは独断的だったことで恩恵を受けていた人間たちです。
例えば規律を違反した部下に厳しい制裁を与える上司が、ある時からめっきり丸くなって制裁もなくなった。
その結果、規律が乱れて迷惑をこうむった…という人などが感じるイメージです。
そのようなケースの場合、本来の組織としての自浄作用などは忘れ、独断的な上司の個人に規律を丸投げしていたのが問題なのですが、そういったことも含めて上司に責任を押し付けてしまう怖さがあります。
3-8. 元々優しい
元々が厳しいことが言えず、穏やかで優しい場合も腑抜けと言われることが在ります。
しかし、この場合には2パターンあります。
優しいことで、自分に恩恵があずかれないパターン。
そして、例えば業務に差しさわりがあるほどにものが言えないパターンです。
前者は言うまでもありませんが、逆恨みでしかありません。
その人が厳しいことによって自分が楽できる、あるいは他者より優遇されると言うメリットがないことに腹を立てて揶揄しているにすぎません。
このケースの場合は、対象となる人が言うべきことは言い、言わなくていいことは丸く収めているということになります。
逆に、言うべきことも言えないというのは本当に腑抜けです。
特にビジネスシーンにおいて、相手、あるいは自分に不都合があったりしても、言わなくてはいけない場面というものはあります。
それを優しいからという理由で言えないのは腑抜けとしか言いようがないでしょう。
スポンサーリンク