偉そうで思いやりの欠片もない人に出会った事はありませんか。
笑ってしまうくらい勝手に人を見下し横柄な態度を取る、いわゆる傲慢な人ですが、この類の人に印象が良いと感じたり仲良くしたいという人をあまり見かけた事はありません。
「傲慢な人だ」と聞くだけでイメージは悪く関わりたくなくなるものです。
誰がそんな態度を取られて心から慕うのかと考えれば分かりそうなものですが、そこも傲慢なので周りが全く見えていないのかもしれません。
では傲慢な態度や人になる理由には、一体どんなものが潜んでいるのかみていきたいと思います。
- 傲慢の意味とは
- 傲慢な人の特徴
- 傲慢な態度とはどんな態度
- 傲慢な性格になる原因
- 傲慢な性格の改善方法
- まとめ
1. 傲慢の意味とは
1-1. 傲慢の読み方
傲慢は(ごうまん)と読み、おごりたかぶって人を見下す事を言います。
つまり、他人を侮り、調子に乗って思い上がった態度を取る事ですが、漢字では「傲り高ぶる」と表記します。
この傲慢の「傲」という漢字には、「いばる・態度が大きく、相手を軽く見る・いい気になる」という意味があります。
また「慢」という漢字は、仏教が教える煩悩の一つであり、「他と比べて自らを過剰に評価したり、またその評価に拘ったり、徳を積む事も悟りを開いてもいないのに、それらを修得しているかのように振る舞う事」という意味を持っています。
この漢字二つを合わせた言葉が「傲慢」なので、漢字それぞれの意味をきちんと理解し、簡略化した意味にすると、「何の努力もせず、おまけに中身もないのに、勝手に自分で満足して偉そうに威張って人を馬鹿にする態度」になります。
こう砕いてみると恥ずかしい言葉だと思いますが、この漢字を地で行く人がいる事も確かです。
ちなみに傲慢は、キリスト教では神の恩恵を理解する事の妨げになる七つの大罪になると言われています。
1-2. 傲慢の使い方
- あの人はとても傲慢なので嫌われている
- あんな傲慢な人間にはなりたくない
- 傲慢なやり方では誰もついてきません
- あいつは新人のくせに、非常に傲慢無礼(ごうまんぶれい)「態度が大きく、礼儀がなっていない」な奴だ
- 何のために大臣になったのかわからいくらい、傲慢な態度や発言をする
- 中身もないのに傲慢だなんて恥ずかしい
2. 傲慢な人の特徴
2-1. プライドが高い
傲慢な人の最たる特徴といってもいいプライドの高さは異常な程高いです。
適度なプライドはだれにでもあり、多少は持つべきかもしれませんが、傲慢な人のプライドの高さは桁外れです。
とにかく自分は一番偉く、素晴らしく、絶対的であり法律だとでも思っているのかもしれません。
自己評価が高く、自分を馬鹿にする奴は潰しにかかる性質を持っているので関わると厄介なのも特徴だと言えます。
何故それ程までに自分に価値を見出せているのかは分かりませんが、大概傲慢な人は周りではなく本人が持ち上げてもらうために偉そうにする事が多く、周囲は冷めている事が多いです。
2-2. 自慢ばかりする
聞いてもいない、周囲からするとどうでもいい自慢をする事が多々あります。
大袈裟ではなく呼吸の回数ほど自慢しているかもしれません。
とにかく自分の人脈や経歴、家柄や資産などあらゆる事を自慢します。
勝手に喋ってくれているのならいいですが、立場上話を聞かなくてはいけない場合が殆どだと思うので苦痛でしかなく、また何のためにもならない自慢ばかりなので疲れ果ててしまうでしょう。
ほぼパワハラやモラハラになっている場合が多いのですが、そんな自慢であっても人脈を使って助けてもらえたり、何らかのサポートをして周囲にチャンスが巡ってくるような内容であれば我慢して聞く耳を持つかもしれませんが、そうではないので一緒にいる人は苦しむのです。
2-3. 自分の非を認めない
プライドが高く、自分が一番の人なので当然自分の非など認める事はありません。
もしかすると「非の打ち所などない自分が、なぜ非を犯すのか」と思っているかもしれません。
そのため当然謝りませんし、責任転嫁し続けます。
相手を責め自分を正当化し偉そうに上から文句を言います。
高圧的で威圧感満載な態度や言い方で、自分の意見が通るまで押し通そうとする姿は、傲慢そのものですし、近づきたくない人物だと思われているでしょう。
2-4. 感謝の気持ちがない
誰かに支えてもらっていると感じたり、自分は恵まれているなと思う事が傲慢な人にはありません。
自分の親くらいには多少思う人もいるかもしれませんが、基本的に"自分はいつでも一人でやってきた"と思っています。
他人に頼る事などなく、全て自らの努力であり、能力があるからこそ成し遂げられたと考えているので態度が大きくなり偉そうになるのです。
それにしても傲慢な人というのは偏った考え方が得意な人なのかもしれません。
誰の力も借りず本当に一人でやってきたのであれば、肩書きなどなくても困らないはずです。
どこでもいつでも実力を出せばやっていけるのですから。
また一人なら「肩書き」がつくはずがありません。
もしあるなら自分で勝手に付けて勝手に昇格して勝手に名付けてある事になります。
ですがそういう部分は都合よく抜け落ちるのが傲慢な人なのです。
2-5. 人の話や意見を聞かない
自分が正しく全てだと思っているので、人の話や意見などを聞きません。
自分より格下の相手の話などに興味などありませんし、地位や名誉がない人の話など価値がないと思っています。
ではそこまで思うのですから、本人はさぞ素晴らしい話をするかと思いきや、傲慢な人はあまり会話力や語彙力がないので「自分に従っていればいい」「自分の言う通りにしておけば間違いない」などといった根拠もない言葉でその場を押し切ろうとします。
独断で物事を進める割には内容が全くなく、説明も出来ないので説得力などは皆無です。
威張りちらし横柄な割には、人の話が聞けず力任せでしか物事を動かせないので、中身は空っぽなことが多いでしょう。
2-6. 自分が一番であり正しい
とにかく自分が一番であり、何をやっても間違える事はなく正しいと思っているので、他人と会話をしようとしません。
まず同じ目線に立つ事を不快だと思っていますし、どうせ最終的に自分の意見を通すので話し合いをする必要がないと思っているからです。
時間も無駄で、自分より劣る人間の話など何のためにもならないと思っています。
また自分の事には非常に繊細なので馬鹿にされたり、意見される事を異常に嫌いますし、「あなたも私と一緒ね」と言うように他人がその他人本人と自分の事を同じように扱った場合、烈火の如く怒ります。
空気も読めませんし、協調性もないので、周りの考えている事や伝えたい事などが分からず一人だけ浮いています。
そしてその浮いている事を、自分はやはり一番抜きん出ていると勘違いしているのかもしれません。
2-7. プライドに対して努力が見合わない
通常人は中身を磨き、努力を積み重ねるからこそ自信の裏付けができるものですが、傲慢の人は中身や人格の事など考えていません。
人としてという考えがないからです。
自分の考え方や生き方などを振り返り考え直したり、周囲に感謝をし恩返ししようという発想はありません。
彼らはプライドや体裁を保つためにしか動かないのでそのための努力はするのですが、他は馬鹿らしいと思っているでしょう。
そして何よりも優先して行う事は、目上の人に媚びたり、利害関係を利用して自分の地位を高める事ではないでしょうか。
そういう能力はピカ一なので、高いプライドを維持するには地位や名誉が何よりも大切な傲慢な人には容易いかもしれません。
ですが案の定人望や人徳などは全くないので、プライドだけが高いいつまて経っても努力をしない人だと思われています。
2-8. イニシアチブを取りたがる
傲慢な人は、自分のために周囲の人が存在していると思っているので主導権を握りたがります。
またそれが当然だと思ってもいます。
なぜ自分が人の言う事を聞いたり、耳を貸さなければいけないのかと思っているので、自分より立場が下の人に主導権を握られることなど考えられませんし、プライドが許しません。
自分に従っていれば、全てが上手くいき丸く収まると自負していて、相手に何かを決められたり異論を唱えられる事を非常に嫌がります。
3. 傲慢な態度とはどんな態度
3-1. 必要以上に偉そう
傲慢な人は普段から偉そうではありますが、自分が目立つ時や表に立つ時はいつにも増して偉そうになり、顎で人を使ったりビックリするような発言を平気で浴びせては威張ります。
ここぞとばかりに威張り散らしては「自分は偉いのだ」という事を周りにアピールしたがります。
3-2. 物事に対してネガティヴ
とにかく他人を褒めたり励ますようなポジティブな事は一切しません。
そんな事をすると他人に華を持たせてしまうからです。
一番は自分であり、自分のお陰で今君達は存在するくらいに思っているので、褒めるという発想すら浮かばないでしょう。
常に人や物事に対し否定的で後ろ向きな態度を取るのも傲慢な人の特徴だと思います。
「どうせ?」や「所詮◯◯だ」のような自分勝手な思い込みで根拠なく否定します。
表面的に威張って偉そうにしてはいますが、実際は余裕がないのではないでしょうか。
3-3. 立場や権力で物事を進める
大切な会議や、何かの決議や議論の時でも何の根拠もプロセスもなく、自分の立場や権力を使って決定しようとします。
内容をしっかり理解している様子もなく、ただただ自分の力は凄いんだぞという事を誇示したいだけなので、いざとなるとトンチンカンで相応しくない発言をするのです。
独断できる自分がカッコいいと感じられればいいだけなので周囲の事など考えていませんし、何よりその大切な"立場"の事も本来の意味を忘れているため、無駄になっています。
4. 傲慢な性格になる原因
4-1. 中身はないのにプライドだけが高い
中身がないとは、人としての節度や思いやりがないと言った意味で、能力がないという意味ではありません。
地位や名誉を獲得するにはそれなりの努力をしてきたと思いますし、何かの分野では非常に優れているかもしれません。
ですがだからといって他人を馬鹿にしたり、蔑ずんでいいかと言えばちがいます。
ですがなぜかそこを一緒にしてしまうのが傲慢な人の特徴かもしれません。
とにかくプライドだけは異常に高いので、他人より優れていると自分では思っています。
ですがいくら肩書きや権力があろうと、中身がないので誰も本気でこの傲慢な人を思う事はありません。
そうなると益々外部の評価や評判と本人の見立てにズレが生じてしまうため、本人はさらに誇示するように偉そうになるのです。
4-2. 育った環境に問題がある
人間の性格や人格形成に大きな影響を与える要素の一つとして、幼少期の環境や教育があります。
子供が真っ先に真似をするのは親であり、見本になるべきなのも親なので、その親の礼儀や節度がなっていないと、当然子供には悪影響を及ぼしてしまいます。
親が周囲に傲慢な姿を見せれば、それをそのまま真似をしますし、その行為を注意しなければ、子供はそのままでいいのだと思い込み勘違いしたまま成長します。
また親に地位や名誉があり、権力者だったりする場合にも、自分まで偉くなったと勘違いし、何をしても許されると思い込み、大人に対し偉そうで横柄な態度を取るようになります。
どちらにしろ注意もされず放っておかれ、嫌われてしまうような人間に育てられてしまった事は可哀想かもしれません。
4-3. 本人に地位や名誉・立場がある
その人が所属している組織の中で、立場があったり権力を持っている場合は傲慢になりやすいと言えるでしょう。
肩書きが大好きという性質があるので、そこに自分の経歴や学歴、功績などを載せては横柄に振舞います。
それを喜びに感じているのかもしれません。
そしてその地位や名誉・立場が上がる程その態度は酷さを増し、まさに裸の王様になる事も少なくありません。
このタイプの人にとって肩書きだけが命なので、チヤホヤされ有頂天になれればよく、人としての学びや成長などは必要ないのです。
5. 傲慢な性格の改善方法
5-1. 自分の事を客観視する
傲慢な人だけではなく、全ての人にいえる事ですが、自らの普段の言動を振り返り客観視する事は自分の事を知る大切な事です。
体裁がどうとか自分がどう周りに見られているかを知るためではなく、自分という人間が周りに対しどう接しているのか、人としてどうあるべきかを考える為に客観視するのですが、そもそも傲慢な人がそれが出来ていれば、傲慢にはならないでしょう。
ですから自分について考える時間を設けるようにします。
自分という人間がもう一人いたらどうおもうのか、今日他人に言った言葉や取った態度を自分がされたらどう感じるのかなど客観的にみてみるようにします。
これはマイナスの部分も見えますが、プラスの部分も見えてくるのです。
偉そうに見下された言い方をもう一人の自分にされた時に思った気持ちを忘れないようにすると、少しずつ現実の自分の実態が分かるのではないでしょうか。
5-2. 現実逃避をしないようにする
自分の過去の成功や功績が忘れられないと、その記憶をいつまでも引きずってしがむような人は、それを自慢したいが為に傲慢になる傾向があります。
聞かれてもないのにペラペラと上から昔話をしては現実から目を逸らそうとします。
ですが周りにすれば溜まったものではありませんし、いつまで過去に囚われているんだと思っています。
成功体験を活力にしたり、その過去を超える程の努力をしているのであればいいですが、どれほど立派な功績を残したとしても、現在には何もなく、またそれを引きずり偉そうに上から話したところで誰の心にも響いていない事に気付かなければいけません。
5-3. 褒めてあげる
これは他人が出来ることになりますが、傲慢な人はとにかく褒めて欲しがっています。
人はわざわざ偉そうにしなくても本当に偉いと思われれば尊敬されます。
大体人と人の関係性において「偉い」という事がどういう事かの定義が定かではありませんが、単純に立場や役職が自分より上といった意味で「偉い」と本人は思っている場合もあるので、そういう意味でも偉そうにしてまで褒めてもらいたいと思っている訳ですから、とにかく「すごいですね」「さすがですね」とやった事に評価してあげましょう。
評価しないと益々しつこく偉そうになるので、その場を収めスムーズにするにもおだてるのではなく、くれぐれも褒めるようにしてみて下さい。
まとめ
傲慢な人は自分では傲慢とは思っておらず、ある意味「普通」だと思っています。
この「普通」は"自分は偉いんだからこんな態度や発言は普通だ"と思っているという意味です。
ですから自分の事を偉そうだとは思っていないので、よっぽどの事がない限り自覚する事はないでしょう。
そしてそんな人を変える事は不可能に近いです。
ですがそんな人を反面教師にして自分はそうなっていないかと振り返ったり、鑑にして身を引き締める事は出来ます。
自分を高める為に存在すると思って付き合うようにすると不快感もほんの少し軽くなるかもしれません。
5. 傲慢な性格の改善方法
5-1. 自分の事を客観視する
傲慢な人だけではなく、全ての人にいえる事ですが、自らの普段の言動を振り返り客観視する事は自分の事を知る大切な事です。
体裁がどうとか自分がどう周りに見られているかを知るためではなく、自分という人間が周りに対しどう接しているのか、人としてどうあるべきかを考える為に客観視するのですが、そもそも傲慢な人がそれが出来ていれば、傲慢にはならないでしょう。
ですから自分について考える時間を設けるようにします。
自分という人間がもう一人いたらどうおもうのか、今日他人に言った言葉や取った態度を自分がされたらどう感じるのかなど客観的にみてみるようにします。
これはマイナスの部分も見えますが、プラスの部分も見えてくるのです。
偉そうに見下された言い方をもう一人の自分にされた時に思った気持ちを忘れないようにすると、少しずつ現実の自分の実態が分かるのではないでしょうか。
5-2. 現実逃避をしないようにする
自分の過去の成功や功績が忘れられないと、その記憶をいつまでも引きずってしがむような人は、それを自慢したいが為に傲慢になる傾向があります。
聞かれてもないのにペラペラと上から昔話をしては現実から目を逸らそうとします。
ですが周りにすれば溜まったものではありませんし、いつまで過去に囚われているんだと思っています。
成功体験を活力にしたり、その過去を超える程の努力をしているのであればいいですが、どれほど立派な功績を残したとしても、現在には何もなく、またそれを引きずり偉そうに上から話したところで誰の心にも響いていない事に気付かなければいけません。
5-3. 褒めてあげる
これは他人が出来ることになりますが、傲慢な人はとにかく褒めて欲しがっています。
人はわざわざ偉そうにしなくても本当に偉いと思われれば尊敬されます。
大体人と人の関係性において「偉い」という事がどういう事かの定義が定かではありませんが、単純に立場や役職が自分より上といった意味で「偉い」と本人は思っている場合もあるので、そういう意味でも偉そうにしてまで褒めてもらいたいと思っている訳ですから、とにかく「すごいですね」「さすがですね」とやった事に評価してあげましょう。
評価しないと益々しつこく偉そうになるので、その場を収めスムーズにするにもおだてるのではなく、くれぐれも褒めるようにしてみて下さい。
まとめ
傲慢な人は自分では傲慢とは思っておらず、ある意味「普通」だと思っています。
この「普通」は"自分は偉いんだからこんな態度や発言は普通だ"と思っているという意味です。
ですから自分の事を偉そうだとは思っていないので、よっぽどの事がない限り自覚する事はないでしょう。
そしてそんな人を変える事は不可能に近いです。
ですがそんな人を反面教師にして自分はそうなっていないかと振り返ったり、鑑にして身を引き締める事は出来ます。
自分を高める為に存在すると思って付き合うようにすると不快感もほんの少し軽くなるかもしれません。
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