虚言癖(きょげんへき)とは、客観的な事実とは異なる嘘をつくことが多い性癖・傾向のことです。
虚言癖がある人とのコミュニケーションや人間関係は、嘘が原因となる対人トラブルが多くなりますが、虚言癖がある人にはどのような特徴があるのでしょうか?
この記事では、「虚言癖がある人の特徴」と「虚言癖のチェックリスト」を上げて、「虚言癖の原因」と「虚言癖が強い人に対する対処方法」について解説していきます。
- 虚言癖とは?
- 虚言癖がある人の特徴
- 虚言癖の原因
- 虚言癖のチェックリスト
- 虚言癖が強い人に対する対処方法
- まとめ
1. 虚言癖とは?
虚言癖とは、客観的な事実(本当の事柄)とは異なる「嘘」を、思わずついてしまう性癖や性格傾向のことです。
虚言癖という場合には、何らかの利益を得たり自分のミスを誤魔化したりするために嘘をつくというよりも、嘘をつきたくなくても何となく反射的に嘘をついてしまうということが多くなります。
虚言癖は精神的な問題の一種として解釈されることもありますが(精神疾患そのものではありませんが)、それほどに自分自身の意思で嘘をつかないようにセルフコントロールすることが難しいのです。
虚言癖は自分を実際よりも大きな存在に見せるために、思わず嘘をついてしまう性格傾向だと言えるでしょう。
2. 虚言癖がある人の特徴
虚言癖がある人の特徴としては、以下のようなものがあります。
2-1. 自分を実際の自分よりも大きな存在であるように見せかけたい
虚言癖がある人の特徴として、「自分を実際の自分よりも大きな存在(立派な存在)であるように見せかけたい」ということがあります。
客観的に見ると、虚言癖がある人の人生や能力・魅力はそんなに優れたものではないことが多いのですが、だからこそ虚言癖がある人は必死になって、「自分がどれだけ優れた人物であるのか」を嘘の言葉で証明しようとするのです。
2-2. 嘘をついて相手よりも優位な立場を確保したい
「嘘をついて相手よりも優位な立場を確保したい」というのも、虚言癖がある人の特徴と言えるでしょう。
虚言癖がある人は「優越欲求+虚栄心」が強くて見栄っ張りなので、相手よりも自分が劣っていることや人生を楽しめていないことを認めることができません。
相手よりも自分が人生をエンジョイしていることを示すために、バレるような嘘でも平気でついてしまうのです。
2-3. 知られたくない事実や隠したい事柄がある
虚言癖がある人の特徴として、「知られたくない事実や隠したい事柄がある」ということがあります。
人に知られると大きな不利益を被るような事実があったり、周囲に知られると自分がまずい立場に追い込まれる秘密があったりするような時に、人は「保身(自己防衛)のための嘘」を簡単についてしまいやすくなることがあります。
不祥事を起こした政治家の「記憶にございません」などのあからさまな嘘も、この隠蔽の心理に基づくものなのです。
2-4. 地道な努力をすることができず口だけで大きな事を言う
「地道な努力をすることができず口だけで大きな事を言う」というのも、虚言癖がある人の特徴です。
虚言癖がある人は、地道にコツコツと努力を積み重ねるような生き方が苦手であり、面倒臭がり屋の部分もあります。
そのため、「口先だけなら難しいことでも、今すぐ簡単に実現できる」とばかりに、実際にはできない嘘をついてしまうのです。
2-5. 周囲の人たちに自分に注目してもらいたい
虚言癖がある人の特徴として、「周囲の人たちに自分に注目してもらいたい」という承認欲求の強さを上げることができます。
虚言癖がある人が嘘をつく理由のかなりの部分が、「自分のことをもっと見て欲しい」という心理と関係しており、「現実の自分よりも優れた自己像」を嘘で作り上げることによって、周りの人の興味関心を引こうとしているのです。
2-6. 嫌いな相手を不利な状況に追い込むために嘘をつく
「嫌いな相手を不利な状況に追い込むために嘘をつく」ということが、虚言癖がある人の特徴になっています。
虚言癖がある人は、他者に負けたくないという競争心の強さを持っていることが多いのですが、「正々堂々と相手と勝負する方法」よりも、「虚言によって相手を罠にかける方法」を好むことが多いのです。
相手を不利な状況に追い込んで失敗させるために、虚言癖がある人は相手の人格を否定するような嘘も平気でつくことがあります。
2-7. 嘘をつくことに対して悪い事だと思っていない
虚言癖がある人の特徴として、「嘘をつくことに対して悪い事だと思っていない」ということがあります。
虚言癖が強い人になると、あからさまに現実の状況と矛盾する嘘をついていながら、自分自身は嘘をついているという自覚すら無いことも多いのです。
嘘をついても別にいいじゃないかとか、人を傷つける嘘をついてもバレなければ悪くないとかいう「一般常識とはかけ離れた価値観」を持っていることもあります。
2-8. 人の目(顔)を見て話すことが少ない
「人の目(顔)を見て話すことが少ない」というのは、虚言癖がある人の典型的な特徴の一つです。
人間は心にどこか疚しい(やましい)ところがあると、無意識的であっても、相手の目(顔)を見つめて話すことが出来なくなりやすいのです。
虚言癖がある人は、「意識」の上では自分が悪いことをしているとは思っていないのですが、「無意識」で嘘をついて相手を傷つけているという負い目があるので、相手の目・顔を見ながら話すことを嫌がることもあります。
2-9. 言っていることとやっていることがいつも矛盾している
虚言癖がある人の特徴として、「言っていること」と「やっていること」がいつも矛盾しているということがあります。
虚言癖がある人本人は、「自分が嘘をついていること」や「周囲に嘘がバレていること」に無自覚なことも多いのですが、あからさまに「言っていること(発言内容)」と「やっていること(行動内容)」が矛盾していることが多いのです。
2-10. そわそわしていて落ち着きがない
虚言癖がある人の特徴として、「そわそわしていて落ち着きがないこと」を上げることができます。
日常的に頻繁に嘘をついている人は、相手とゆっくり向き合って話し合うと自分の嘘(矛盾点)がばれてしまう恐れがあるので、どこか落ち着かずにいつもそわそわしている傾向があります。
いつも人の周辺をうろうろと動き回っていたり、一人の相手と腰を落ち着けて話すことを嫌がったりすることも多いのです。
3. 虚言癖の原因
虚言癖の原因としては、以下のようなものを考えることができます。
3-1. 根拠のないプライドや虚栄心が異常に強い
虚言癖の原因として、「根拠のないプライドや虚栄心が異常に強い」ということがあります。
虚言癖が強い人は、現実の自分自身の人生・生活・人間関係に納得できていないことが多く、「根拠のないプライド・虚栄心」を満たすために半ば発作的に嘘をついてしまいやすくなるのです。
根拠のないプライドや欲深い虚栄心が肥大すればするほど、嘘をつかなければ「現実のありのままの自分」に耐えられないという心理がそこには働いています。
しがない低所得のサラリーマンではなく、自分はエリートのパイロットや一流商社マンなんだと思い込んでいる内に、二度と会うこともないような人から仕事を聞かれた時に、「JALでパイロットをしています」などとその場だけの嘘をついてしまったりするのです。
3-2. 周囲からもっと認められたり愛されたりしたい
虚言癖の原因として、「承認欲求・愛情欲求が異常に強い」ということが上げられます。
虚言癖を持っている人は、嘘をつかないありのままの自分では、そんなに人からちやほやと褒められたり愛されたりはしないことを知っているのです。
「周囲の人たちからもっと認められたり愛されたりしたい」という思いが強くなればなるほどに、嘘をついてでも「自分を素晴らしくて立派な人物(特別に優れた魅力のある人物)」に見せかけたいという動機づけは強くなってくるのです。
承認欲求の飢えの感覚が、嘘をついてしまう原因になっているのです。
3-3. 過去のトラウマなどによる劣等感があり本物の自信が持てない
「過去のトラウマなどによる劣等感があり本物の自信が持てない」ということも、虚言癖の原因の一つになっています。
過去に「自分の能力・魅力・経済力・ステータス」が劣っていることをネタにされてバカにされたり笑いものにされた「トラウマ(心的外傷)」があるからこそ、自分を「実際以上に凄いエリート・お金持ち・モテモテの美人(イケメン)」であるかのように、嘘をついてでも見せかけようとしてしまうのです。
4. 虚言癖のチェックリスト
自分や人に「虚言癖」があるかどうかをチェックしてみたいという人は、以下の「虚言癖のチェックリスト」に当てはまるかどうかを確認してみて下さい。
当てはまる項目が多いほど虚言癖を持っている可能性が高くなりますが、「6〜8個以上の項目」に合致する場合はかなり虚言癖の程度が強いことを意味しています。
4-1. 嘘をついているという自覚(悪気)がない
虚言癖がある人には、自分が嘘をついているという自覚がないことが多いのです。
嘘をつく必要のない日常的な小さな事柄に対しても、悪気なく嘘をついてしまうことが多く、「誰が迷惑を受けるわけでもない嘘なら嘘をついても構わない」という価値観を持っていることもあります。
例えば、見栄を張るためもあって、実際には見ていない映画を見たことがあると言ったり、行ったことのない外国に行ったことがあると嘘をついたりします。
4-2. 矛盾した発言や辻褄(つじつま)の合わない嘘を気にしない
嘘をつけば事実ではないわけですから、現実との矛盾が出てきたり、現実とつじつまが合わない状況が生まれてきたりします。
普通の人は、そういった明らかな現実との矛盾やつじつまの合わない話について「恥ずかしい・人に顔向けできない」と思いやすいのですが、虚言癖がある人は面の皮が厚いことが多く、嘘をついていたことがバレても気にしないことが多いのです。
相手を口車に乗せて適当にごまかしたり、嘘に嘘を重ねて何が事実であるかを分からないようにしたりするのです。
4-3. 人を傷つける嘘をついても罪悪感を感じることが少ない
虚言癖がある人は、自己愛が異常に強くて自分の見栄や虚栄心を満たすためには手段を選ばないところがあるので、「人を傷つける嘘+人を困らせる嘘」をついても自分自身はほとんど罪悪感を感じることがありません。
自分のミスや知られたら困る秘密を隠すために、他人を悪者にしたり他人に濡れ衣を着せたりすることもあります。
しかし、虚言癖がある人は自分の嘘のせいで、他人が風評被害やトラウマに苦しんだとしても、他人の痛みやつらさに共感することがないので、「良心の呵責」に苦しむこともないのです。
4-4. 現実と空想の境界線が曖昧である
虚言癖がある人は、いつも自分にとって都合の良い空想・妄想に耽っている傾向があり、あまりに空想(イマジネーション)に基づく思い込みが強いので、「ついた嘘がまるで現実であるかのように感じられる心理状態」になっていることが多いのです。
「現実と空想の境界線が曖昧である」というのは、虚言癖がある人の典型的な特徴の一つであり、「空想の世界(理想の自己像)を現実であるかのように感じる」ために、嘘に嘘を重ねて虚構の人生になっていくのです。
4-5. 今現在の自分について「仮の自分」に過ぎないと思っている
虚言癖がある人は、今現在の現実の自分について「本物の自分」ではなく「仮の自分(一時的な自分)」に過ぎないというように思い込んでいることが多いのです。
現実の不完全な自分自身にはほとんど思い入れがないので、「地道な努力・改善」によって、現実の自分の人生を少しでも良いものにしようとする意思は弱いのです。
「本気を出せば自分はもっと凄いことができる」と思っていますが、実際には本気を出すことはなく、嘘をつくことによって自分を実際以上の大きな存在であるかのように見せかけようとします。
4-6. 今の自分の人生や人間関係にまったく納得できていない
虚言癖がある人は、今の自分の人生や人間関係にまったく納得できていないという分かりやすい特徴があります。
現実の自分の「人生・仕事・結婚(恋愛)・人間関係」などに対して、あまりにも不平不満が多くて、ありのままの自分を受け入れることができずにいるのです。
「現実の自分の人生や人間関係なんて全く面白くないし納得できない」という思いがあるからこそ、虚言癖がある人は次から次に嘘をつき続けて、「何でもできる偽物の理想の自己イメージ」に酔いしれようとします。
4-7. 自分や人生に対する理想が常識離れしていて高い、分不相応に理想が高い
虚言癖がある人は、自分や人生に対する理想が常識離れして高いことが多いのです。
一流大学を卒業して一流の大企業に就職したり医師・官僚・法曹として働いているのが当たり前だとか、容姿端麗でみんなから美人(イケメン)としてちやほやされて誰を恋人に選ぶか迷っているのが当然とかいった「理想の人生のイメージ」があるのですが、「現実のありのままの自分」はその理想からはかけ離れているのです。
分不相応な妄想の理想像に振り回されて、嘘をつかざるを得なくなるのです。
4-8. 自分はもっと異性からモテて当たり前だと思い込んでいる
虚言癖がある人は、自分はもっと異性からモテて当たり前だと思い込んでいることが多く、「恋愛・結婚に関係する不平不満」が強くなっています。
本当は、自分はもっと魅力的なイケメンや美人(可愛い子)からどんどんアプローチされてもおかしくない最高の女性(男性)のはずなのに、実際は冴えない恋人・配偶者がいるだけか、誰にも相手にされずに孤独な状態にあります。
そんな理想と現実のギャップに耐えられないことで、あたかも最高レベルの彼女・配偶者がいるかのような嘘で塗り固めてしまうのです。
4-9. 知られたらまずい事実を隠すため必死に「嘘の重ね塗り」をしてしまうことがある
虚言癖がある人は、知られたらまずい事実を隠すために「嘘の重ね塗り」をしてしまうことがあるのです。
知られたら会社(学校)にいられなくなるまずい事実があったり、現在の結婚・恋愛が壊れてしまう秘密があったりする時に、虚言癖がある人はいくらでも「嘘の重ね塗り」をしてしまう傾向があります。
周りから見れば明らかに矛盾した発言をしているのですが、本人は平気で嘘をつく行為を繰り返しているのです。
4-10. 自分は普通の人とは違う特別な存在だと思い込んでいる
虚言癖がある人は、自己愛や自己正当化の欲求が異常に強いこともあって、「自分は普通の人とは違う特別な存在だと思い込んでいる」傾向が見受けられます。
自分が当たり前の普通の人間であるか、あるいは平均よりもやや劣っている程度の人間であるという現実を受け入れられないために、「私(俺)はこんなに特別な存在なのだ+私(俺)はこんなに特別な存在で優れているのだから周囲の人はもっとちやほやすべきなのだ」ということを、「数多くの嘘」を通して自己証明しようとしているのです。
5. 虚言癖が強い人に対する対処方法
虚言癖がある人は「嘘をついているという自覚がない」や「嘘をつくこと自体を悪いことだと思っていない」という特徴があるので、実際に付き合うとなると不快な思いをさせられたり、トラブル・喧嘩になったりすることが多くなります。
虚言癖がある人の「嘘をつく習慣・性癖」を改めさせることは至難であり、本格的に虚言癖を改善させようとするのであれば、「過去の成育歴・心理的問題を振り返るカウンセリング(心理療法)」に近いような徹底した取り組みが必要になってきます。
5-1. 虚言癖のある相手の話の聞き方:嘘の改善は「問題の大きい嘘」だけに絞る
相手の嘘を指摘して批判しても効果が薄くて、自分のほうが悪者だという嘘を広められてしまうリスクもあるので、よほど親身になって付き合いたい相手でなければ、虚言癖のある人とは「一定の距離」を置いたほうが安全でしょう。
虚言癖のある相手の話は「話半分」で聞くようにして、あまり本気で受け取りすぎないようにすることも、無難にやり取りするためのコツになります。
虚言癖のある相手のことが心配なのであれば、「人を傷つけるタイプの嘘・社会的な犯罪や迷惑になりかねない嘘」などに絞って、嘘をやめてほしい旨を粘り強く伝え続けるしかないでしょう。
まとめ
「虚言癖がある人の特徴」を詳しく説明して、「虚言癖のチェックリスト」を紹介しましたが、いかがだったでしょうか?虚言癖がある人の特徴としては、「自分を実際の自分よりも大きな存在であるように見せかけたい」「人の目(顔)を見て話すことが少ない」「地道な努力をすることができず口だけで大きな事を言う」などがあります。
「虚言癖の原因」としては、「根拠のないプライドや虚栄心が異常に強い」「周囲の人達からもっと認められたい(愛されたい)」などを考えることができます。
この記事では、「虚言癖が強い人に対する対処方法」についても分かりやすく説明していますので、虚言癖がある人と関わっている場合にも参考にしてみて下さい。
3. 虚言癖の原因
虚言癖の原因としては、以下のようなものを考えることができます。
3-1. 根拠のないプライドや虚栄心が異常に強い
虚言癖の原因として、「根拠のないプライドや虚栄心が異常に強い」ということがあります。
虚言癖が強い人は、現実の自分自身の人生・生活・人間関係に納得できていないことが多く、「根拠のないプライド・虚栄心」を満たすために半ば発作的に嘘をついてしまいやすくなるのです。
根拠のないプライドや欲深い虚栄心が肥大すればするほど、嘘をつかなければ「現実のありのままの自分」に耐えられないという心理がそこには働いています。
しがない低所得のサラリーマンではなく、自分はエリートのパイロットや一流商社マンなんだと思い込んでいる内に、二度と会うこともないような人から仕事を聞かれた時に、「JALでパイロットをしています」などとその場だけの嘘をついてしまったりするのです。
3-2. 周囲からもっと認められたり愛されたりしたい
虚言癖の原因として、「承認欲求・愛情欲求が異常に強い」ということが上げられます。
虚言癖を持っている人は、嘘をつかないありのままの自分では、そんなに人からちやほやと褒められたり愛されたりはしないことを知っているのです。
「周囲の人たちからもっと認められたり愛されたりしたい」という思いが強くなればなるほどに、嘘をついてでも「自分を素晴らしくて立派な人物(特別に優れた魅力のある人物)」に見せかけたいという動機づけは強くなってくるのです。
承認欲求の飢えの感覚が、嘘をついてしまう原因になっているのです。
3-3. 過去のトラウマなどによる劣等感があり本物の自信が持てない
「過去のトラウマなどによる劣等感があり本物の自信が持てない」ということも、虚言癖の原因の一つになっています。
過去に「自分の能力・魅力・経済力・ステータス」が劣っていることをネタにされてバカにされたり笑いものにされた「トラウマ(心的外傷)」があるからこそ、自分を「実際以上に凄いエリート・お金持ち・モテモテの美人(イケメン)」であるかのように、嘘をついてでも見せかけようとしてしまうのです。
4. 虚言癖のチェックリスト
自分や人に「虚言癖」があるかどうかをチェックしてみたいという人は、以下の「虚言癖のチェックリスト」に当てはまるかどうかを確認してみて下さい。
当てはまる項目が多いほど虚言癖を持っている可能性が高くなりますが、「6〜8個以上の項目」に合致する場合はかなり虚言癖の程度が強いことを意味しています。
4-1. 嘘をついているという自覚(悪気)がない
虚言癖がある人には、自分が嘘をついているという自覚がないことが多いのです。
嘘をつく必要のない日常的な小さな事柄に対しても、悪気なく嘘をついてしまうことが多く、「誰が迷惑を受けるわけでもない嘘なら嘘をついても構わない」という価値観を持っていることもあります。
例えば、見栄を張るためもあって、実際には見ていない映画を見たことがあると言ったり、行ったことのない外国に行ったことがあると嘘をついたりします。
4-2. 矛盾した発言や辻褄(つじつま)の合わない嘘を気にしない
嘘をつけば事実ではないわけですから、現実との矛盾が出てきたり、現実とつじつまが合わない状況が生まれてきたりします。
普通の人は、そういった明らかな現実との矛盾やつじつまの合わない話について「恥ずかしい・人に顔向けできない」と思いやすいのですが、虚言癖がある人は面の皮が厚いことが多く、嘘をついていたことがバレても気にしないことが多いのです。
相手を口車に乗せて適当にごまかしたり、嘘に嘘を重ねて何が事実であるかを分からないようにしたりするのです。
4-3. 人を傷つける嘘をついても罪悪感を感じることが少ない
虚言癖がある人は、自己愛が異常に強くて自分の見栄や虚栄心を満たすためには手段を選ばないところがあるので、「人を傷つける嘘+人を困らせる嘘」をついても自分自身はほとんど罪悪感を感じることがありません。
自分のミスや知られたら困る秘密を隠すために、他人を悪者にしたり他人に濡れ衣を着せたりすることもあります。
しかし、虚言癖がある人は自分の嘘のせいで、他人が風評被害やトラウマに苦しんだとしても、他人の痛みやつらさに共感することがないので、「良心の呵責」に苦しむこともないのです。
4-4. 現実と空想の境界線が曖昧である
虚言癖がある人は、いつも自分にとって都合の良い空想・妄想に耽っている傾向があり、あまりに空想(イマジネーション)に基づく思い込みが強いので、「ついた嘘がまるで現実であるかのように感じられる心理状態」になっていることが多いのです。
「現実と空想の境界線が曖昧である」というのは、虚言癖がある人の典型的な特徴の一つであり、「空想の世界(理想の自己像)を現実であるかのように感じる」ために、嘘に嘘を重ねて虚構の人生になっていくのです。
4-5. 今現在の自分について「仮の自分」に過ぎないと思っている
虚言癖がある人は、今現在の現実の自分について「本物の自分」ではなく「仮の自分(一時的な自分)」に過ぎないというように思い込んでいることが多いのです。
現実の不完全な自分自身にはほとんど思い入れがないので、「地道な努力・改善」によって、現実の自分の人生を少しでも良いものにしようとする意思は弱いのです。
「本気を出せば自分はもっと凄いことができる」と思っていますが、実際には本気を出すことはなく、嘘をつくことによって自分を実際以上の大きな存在であるかのように見せかけようとします。
4-6. 今の自分の人生や人間関係にまったく納得できていない
虚言癖がある人は、今の自分の人生や人間関係にまったく納得できていないという分かりやすい特徴があります。
現実の自分の「人生・仕事・結婚(恋愛)・人間関係」などに対して、あまりにも不平不満が多くて、ありのままの自分を受け入れることができずにいるのです。
「現実の自分の人生や人間関係なんて全く面白くないし納得できない」という思いがあるからこそ、虚言癖がある人は次から次に嘘をつき続けて、「何でもできる偽物の理想の自己イメージ」に酔いしれようとします。
4-7. 自分や人生に対する理想が常識離れしていて高い、分不相応に理想が高い
虚言癖がある人は、自分や人生に対する理想が常識離れして高いことが多いのです。
一流大学を卒業して一流の大企業に就職したり医師・官僚・法曹として働いているのが当たり前だとか、容姿端麗でみんなから美人(イケメン)としてちやほやされて誰を恋人に選ぶか迷っているのが当然とかいった「理想の人生のイメージ」があるのですが、「現実のありのままの自分」はその理想からはかけ離れているのです。
分不相応な妄想の理想像に振り回されて、嘘をつかざるを得なくなるのです。
4-8. 自分はもっと異性からモテて当たり前だと思い込んでいる
虚言癖がある人は、自分はもっと異性からモテて当たり前だと思い込んでいることが多く、「恋愛・結婚に関係する不平不満」が強くなっています。
本当は、自分はもっと魅力的なイケメンや美人(可愛い子)からどんどんアプローチされてもおかしくない最高の女性(男性)のはずなのに、実際は冴えない恋人・配偶者がいるだけか、誰にも相手にされずに孤独な状態にあります。
そんな理想と現実のギャップに耐えられないことで、あたかも最高レベルの彼女・配偶者がいるかのような嘘で塗り固めてしまうのです。
4-9. 知られたらまずい事実を隠すため必死に「嘘の重ね塗り」をしてしまうことがある
虚言癖がある人は、知られたらまずい事実を隠すために「嘘の重ね塗り」をしてしまうことがあるのです。
知られたら会社(学校)にいられなくなるまずい事実があったり、現在の結婚・恋愛が壊れてしまう秘密があったりする時に、虚言癖がある人はいくらでも「嘘の重ね塗り」をしてしまう傾向があります。
周りから見れば明らかに矛盾した発言をしているのですが、本人は平気で嘘をつく行為を繰り返しているのです。
4-10. 自分は普通の人とは違う特別な存在だと思い込んでいる
虚言癖がある人は、自己愛や自己正当化の欲求が異常に強いこともあって、「自分は普通の人とは違う特別な存在だと思い込んでいる」傾向が見受けられます。
自分が当たり前の普通の人間であるか、あるいは平均よりもやや劣っている程度の人間であるという現実を受け入れられないために、「私(俺)はこんなに特別な存在なのだ+私(俺)はこんなに特別な存在で優れているのだから周囲の人はもっとちやほやすべきなのだ」ということを、「数多くの嘘」を通して自己証明しようとしているのです。
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