春になると無数の白い花をこんもりと丸く咲かせるコデマリは、春を代表する美しい花として古くから愛され親しまれてきました。
そんなコデマリの花言葉や豆知識などを解説します。
- コデマリとはどんな花?
- コデマリの花言葉
- コデマリについて解説
- コデマリのマメ知識
- コデマリの種類(原種、園芸品種・花言葉など)
- まとめ
1. コデマリとはどんな花?
コデマリは移植や栽培がしやすいため庭木でよく見かけるほか、公園などにも植えられることが多い植物です。
春になると真っ白な小花を無数に咲かせます。
幾つもの小花がぎっしりと丸く集まって手毬のように咲き、満開の時期には葉が見えない位に白い花が木を覆いつくし、見事な景観を作り出します。
日本では春を代表する花木として古くから親しまれています。
コデマリは一重咲きの小さな白い花をたくさん咲かせるものが一般的ですが、八重咲やピンク色の花を咲かせるもの、葉に美しい斑模様のあるものなど、園芸品種も作り出されています。
2. コデマリの花言葉
2-1. 「優雅」
コデマリの純白の小花は、手毬状に丸く集まって咲くのが特徴です。
満開の時期には花の重みで枝がしなるほどに多くの花を付け、木が白い花で覆いつくされます。
春空の下で真っ白な美しい花を咲かせる様子がとても優雅なことから、この花言葉がつけられたと考えられています。
2-2. 「上品」
清々しいほどの真っ白な花を無数に咲かせる姿は、美しく、気品があります。
コデマリの木が白い花で埋め尽くされる光景は風情があり、古くから日本で愛されてきた理由の1つでもあります。
気品あふれる花姿から、この花言葉がつけられたと考えられています。
2-3. 「友情」
コデマリは、ピュアなイメージの白色をした、幾つもの小さい花が1つに丸く集まって咲く姿が特徴的です。
その様子が、多くの気の置けない仲間と集っているように見えることから、この花言葉がつけられたと考えられています。
3. コデマリについて解説
コデマリ(学名:Spiraea cantoniensis)はバラ科・シモツケ属の低木です。
樹高は2メートルほどになり、4月〜5月ごろには、枝の先には3ミリほどの小さな花が沢山集まり、3センチほどの丸い形になって咲きます。
春には緑色の葉と純白の花のコントラストが美しく、春を代表する花とされていますが、秋には紅葉した美しい葉を鑑賞することもできます。
コデマリは古くから庭木などとして観賞されてきただけでなく、切り花としても利用されています。
上品な花姿から生け花の花材として利用されたり、ブーケやアレンジメントにもよく使われています。
3-1. 英語での呼び名
英語では「Reeves spirea(リーヴズ・スピレア)」と呼ばれています。
3-2. 原産地
原産地は中国南東部で、北半球の温帯には100種ほどが広く分布しています。
中国から日本に渡ってきた時期ははっきりとしていませんが、江戸時代にはすでに観賞用として栽培されていたと伝えられています。
3-3. コデマリの名前の由来
コデマリは漢字では「小手毬」と書きます。
小さな花がこんもりと丸く集まって咲く様子が手毬を思わせることから、この名前がつけられたと考えられています。
「テマリバナ(手毬花)」とも呼ばれています。
その花姿を鈴に見立てて「スズカケ(鈴懸)」、又、お団子に見立てて「ダンゴバナ(団子花)」という別名もあります。
コデマリと呼ばれるようになったのは江戸時代頃からといわれており、元々はスズカケと呼ばれていたと伝えられています。
3-4. コデマリの誕生日花の日
4月24日の誕生花です。
コデマリは切り花も流通していますので、花束やアレンジメントを贈るのがおススメです。
清々しい純白のコデマリだけでも、他のカラフルな花と組み合わせても、とても美しくまとまります。
和風にも洋風にも合う花ですので、贈る相手のイメージに合わせて用意すると喜んでいただけます。
4. コデマリのマメ知識
4-1. コデマリと似た花
オオデマリ(学名:Viburnum plicatum var. plicatum f. plicatum) :4-1-1. スイカズラ科・ガマズミ属の植物で、日本原産のヤブデマリ園芸品種です。
5月頃に、小花がこんもりと丸く集まって咲きます。
コデマリと花姿が似ていますが、コデマリよりも大きな、アジサイのような花です。
漢字では「大手毬」と書き、「テマリバナ(手毬花)」とも呼ばれています。
シジミバナ(学名:Spiraea prunifolia):4-1-2. 中国を原産とする、バラ科・シモツケ属の落葉低木です。
樹高は1〜2メートルで、コデマリによく似た八重咲きの白い花を咲かせますが、花柄が15〜25ミリほどと長いのが、コデマリと異なる点です。
古くから日本でも栽培されて親しまれている植物です。
漢字では「蜆花」と書き、「エクボバナ」「ハゼバナ」「コゴメバナ」の別名があります。
花姿から、コデマリの八重咲き品種と間違われることもあります。
4-2. コデマリを育てるコツ
コデマリは寒さに強く、手入れも簡単なことから、育てやすい樹木として人気があります。
コデマリを育てるにはちょっとしたコツがあります。
コツを掴んで育てれば、春には枝がしなるほど沢山の花を咲かせ、見事な光景を見せてくれます。
栽培環境
コデマリを元気に育てるには、日が良く当たり、風通しが良い場所が適しています。極端に乾燥する場所は好みませんので、強い西日が当たらない場所が好ましいです。
コデマリは生長とともに大きく広がる低木ですので、地植えで育てるのに向いています。
用土
植え付ける前に、植える場所の土に腐葉土や少量の完熟堆肥などを混ぜて耕しておきます。コデマリには、やや湿り気の多い肥沃な土が適しています。
土質は、極端に乾燥する土でなければ、育てることができます。
水やり
植え付けた時には、たっぷりと水を与えましょう。その後根付いてからは、水やりの必要は特にありません。
夏に晴天が続いて土が極端に乾燥している場合には水を与えます。
水やりは、朝や夕方の涼しい時間帯に行いましょう。
肥料
1月上旬から2月下旬頃に1回寒肥を与えます。又、5月〜6月頃、花が咲き終わってから、1回追肥として発酵油かすや緩効性化成肥料を与えましょう。
夏以降は肥料は与えません。
夏以降に肥料を与えてしまうと、枝だけが伸びて花付きが悪くなりますので注意しましょう。
花が咲き終わってから与える追肥のことを、お礼肥といいます。
きれいな花を観賞させてもらったお礼に、感謝の気持ちを込めて肥料を与えるという、なんとも素敵な名前が付いています。
植え付け
コデマリは、2月中旬〜3月下旬ごろ、又は、10月上旬〜11月下旬ごろに、日当たりが良く風通しの良い場所を選んで植え付けます。生長するにしたがって幅が広がってきますので、スペースには余裕を持って植えましょう。
コデマリは枝が枝垂れるように広がりながら生長しますので、生垣として利用することもできます。
剪定1
花が咲き終わったらすぐに剪定をして、秋に翌春に咲く花芽が分化するのを促進します。又、コデマリは株元から多数の枝を出す性質があります。
枝が混み合ってくると風通しが悪くなり病気や害虫の被害に遭いやすくなりますので、枯れた枝や、細い枝、古い枝は根元から切り取りましょう。
5年以上経った古い枝は花付きが悪くなりやすいので、根元から剪定して、新しい枝を生かすようにします。
剪定2
コデマリは、花が咲き終わってすぐの時期であれば、地際から強く刈り込んでも夏までに新しい枝を伸ばして、翌年の春にも花を咲かせます。数年に一度はこのような剪定を行いましょう。
コデマリの花芽は、その年に伸びてきた枝に9月以降にでき、その花芽が翌年の春に花を咲かせます。
秋〜冬の時期に花芽が付いた枝を切ってしまうと、翌年の花に影響が出てしまいますので注意しましょう。
上手な剪定をしながら育てていれば、弓なりに枝垂れた枝いっぱいに花を咲かせ、白い花の滝のような見事な姿を見せてくれるようになります。
病気、害虫
コデマリは、風通しが悪い環境で育てていると病気や害虫に被害に遭いやすくなります。病気としては、うどんこ病が発生することがあり、葉が白く粉をまぶしたようになります。
害虫は、アブラムシやカイガラムシが付くことがあります。
アブラムシを見つけたらすぐに薬剤を散布するなどして駆除します。
カイガラムシの成虫は硬い殻で覆われていて薬剤が効きませんので、見つけたらすぐに歯ブラシなどで擦り落とします。
病気も害虫も、風通しを良くしておくことで予防することができますので、剪定をして良好な環境を保つようにしましょう。
ふやし方
コデマリは挿し木や株分けで増やすことができます。挿し木は3月上旬〜下旬ごろに行います。
前の年に伸びた枝を10センチほど切り取り、赤玉土などの、清潔な挿し木用土に挿します。
風の当たらない日陰に置いて、水を与えながら乾燥させないように管理していると、4月〜5月に新芽と根が出てきます。
株分けは、2月中旬〜3月下旬、又は、10月上旬〜11月下旬に行います。
株を掘り上げたら、スコップやハサミを使って株分けします。
1株に枝4〜5本を目安にするとよいでしょう。
5. コデマリの種類(原種、園芸品種・花言葉など)
5-1. ヤエコデマリ(八重小手毬)
八重咲きの花を咲かせるコデマリの変種です。
一重咲きのコデマリと比べ、花弁が多くボリューム感のある八重の花には華やかな優雅さがあり、人気があります。
5-2. コデマリ・ピンクアイス
純白の花を咲かせるコデマリの園芸品種です。
葉にピンクと白の美しい斑模様が入るのが特徴で、白い花と斑模様の葉がお互いを引き立て合って、そのコントラストがとても美しい品種です。
5-3. コデマリ・ゴールドファウンテン
優しいピンク色の花を咲かせるのが特徴です。
花のサイズはコデマリよりも小さく、可愛らしい花を楽しませてくれます。
明るい緑色の葉も美しい品種で、樹高は80〜120センチほどとコデマリよりも小型に育ちます。
まとめ
春のお庭に見事な景観を作ってくれるコデマリは、古くから見る人の目を楽しませてくれています。
観賞価値が非常に高く育てやすい樹木のコデマリ。
庭木の1つに加えてみてはいかがでしょうか。
3. コデマリについて解説
コデマリ(学名:Spiraea cantoniensis)はバラ科・シモツケ属の低木です。
樹高は2メートルほどになり、4月〜5月ごろには、枝の先には3ミリほどの小さな花が沢山集まり、3センチほどの丸い形になって咲きます。
春には緑色の葉と純白の花のコントラストが美しく、春を代表する花とされていますが、秋には紅葉した美しい葉を鑑賞することもできます。
コデマリは古くから庭木などとして観賞されてきただけでなく、切り花としても利用されています。
上品な花姿から生け花の花材として利用されたり、ブーケやアレンジメントにもよく使われています。
3-1. 英語での呼び名
英語では「Reeves spirea(リーヴズ・スピレア)」と呼ばれています。
3-2. 原産地
原産地は中国南東部で、北半球の温帯には100種ほどが広く分布しています。
中国から日本に渡ってきた時期ははっきりとしていませんが、江戸時代にはすでに観賞用として栽培されていたと伝えられています。
3-3. コデマリの名前の由来
コデマリは漢字では「小手毬」と書きます。
小さな花がこんもりと丸く集まって咲く様子が手毬を思わせることから、この名前がつけられたと考えられています。
「テマリバナ(手毬花)」とも呼ばれています。
その花姿を鈴に見立てて「スズカケ(鈴懸)」、又、お団子に見立てて「ダンゴバナ(団子花)」という別名もあります。
コデマリと呼ばれるようになったのは江戸時代頃からといわれており、元々はスズカケと呼ばれていたと伝えられています。
3-4. コデマリの誕生日花の日
4月24日の誕生花です。
コデマリは切り花も流通していますので、花束やアレンジメントを贈るのがおススメです。
清々しい純白のコデマリだけでも、他のカラフルな花と組み合わせても、とても美しくまとまります。
和風にも洋風にも合う花ですので、贈る相手のイメージに合わせて用意すると喜んでいただけます。
4. コデマリのマメ知識
4-1. コデマリと似た花
オオデマリ(学名:Viburnum plicatum var. plicatum f. plicatum) :4-1-1. スイカズラ科・ガマズミ属の植物で、日本原産のヤブデマリ園芸品種です。
5月頃に、小花がこんもりと丸く集まって咲きます。
コデマリと花姿が似ていますが、コデマリよりも大きな、アジサイのような花です。
漢字では「大手毬」と書き、「テマリバナ(手毬花)」とも呼ばれています。
シジミバナ(学名:Spiraea prunifolia):4-1-2. 中国を原産とする、バラ科・シモツケ属の落葉低木です。
樹高は1〜2メートルで、コデマリによく似た八重咲きの白い花を咲かせますが、花柄が15〜25ミリほどと長いのが、コデマリと異なる点です。
古くから日本でも栽培されて親しまれている植物です。
漢字では「蜆花」と書き、「エクボバナ」「ハゼバナ」「コゴメバナ」の別名があります。
花姿から、コデマリの八重咲き品種と間違われることもあります。
4-2. コデマリを育てるコツ
コデマリは寒さに強く、手入れも簡単なことから、育てやすい樹木として人気があります。
コデマリを育てるにはちょっとしたコツがあります。
コツを掴んで育てれば、春には枝がしなるほど沢山の花を咲かせ、見事な光景を見せてくれます。
栽培環境
コデマリを元気に育てるには、日が良く当たり、風通しが良い場所が適しています。極端に乾燥する場所は好みませんので、強い西日が当たらない場所が好ましいです。
コデマリは生長とともに大きく広がる低木ですので、地植えで育てるのに向いています。
用土
植え付ける前に、植える場所の土に腐葉土や少量の完熟堆肥などを混ぜて耕しておきます。コデマリには、やや湿り気の多い肥沃な土が適しています。
土質は、極端に乾燥する土でなければ、育てることができます。
水やり
植え付けた時には、たっぷりと水を与えましょう。その後根付いてからは、水やりの必要は特にありません。
夏に晴天が続いて土が極端に乾燥している場合には水を与えます。
水やりは、朝や夕方の涼しい時間帯に行いましょう。
肥料
1月上旬から2月下旬頃に1回寒肥を与えます。又、5月〜6月頃、花が咲き終わってから、1回追肥として発酵油かすや緩効性化成肥料を与えましょう。
夏以降は肥料は与えません。
夏以降に肥料を与えてしまうと、枝だけが伸びて花付きが悪くなりますので注意しましょう。
花が咲き終わってから与える追肥のことを、お礼肥といいます。
きれいな花を観賞させてもらったお礼に、感謝の気持ちを込めて肥料を与えるという、なんとも素敵な名前が付いています。
植え付け
コデマリは、2月中旬〜3月下旬ごろ、又は、10月上旬〜11月下旬ごろに、日当たりが良く風通しの良い場所を選んで植え付けます。生長するにしたがって幅が広がってきますので、スペースには余裕を持って植えましょう。
コデマリは枝が枝垂れるように広がりながら生長しますので、生垣として利用することもできます。
剪定1
花が咲き終わったらすぐに剪定をして、秋に翌春に咲く花芽が分化するのを促進します。又、コデマリは株元から多数の枝を出す性質があります。
枝が混み合ってくると風通しが悪くなり病気や害虫の被害に遭いやすくなりますので、枯れた枝や、細い枝、古い枝は根元から切り取りましょう。
5年以上経った古い枝は花付きが悪くなりやすいので、根元から剪定して、新しい枝を生かすようにします。
剪定2
コデマリは、花が咲き終わってすぐの時期であれば、地際から強く刈り込んでも夏までに新しい枝を伸ばして、翌年の春にも花を咲かせます。数年に一度はこのような剪定を行いましょう。
コデマリの花芽は、その年に伸びてきた枝に9月以降にでき、その花芽が翌年の春に花を咲かせます。
秋〜冬の時期に花芽が付いた枝を切ってしまうと、翌年の花に影響が出てしまいますので注意しましょう。
上手な剪定をしながら育てていれば、弓なりに枝垂れた枝いっぱいに花を咲かせ、白い花の滝のような見事な姿を見せてくれるようになります。
病気、害虫
コデマリは、風通しが悪い環境で育てていると病気や害虫に被害に遭いやすくなります。病気としては、うどんこ病が発生することがあり、葉が白く粉をまぶしたようになります。
害虫は、アブラムシやカイガラムシが付くことがあります。
アブラムシを見つけたらすぐに薬剤を散布するなどして駆除します。
カイガラムシの成虫は硬い殻で覆われていて薬剤が効きませんので、見つけたらすぐに歯ブラシなどで擦り落とします。
病気も害虫も、風通しを良くしておくことで予防することができますので、剪定をして良好な環境を保つようにしましょう。
ふやし方
コデマリは挿し木や株分けで増やすことができます。挿し木は3月上旬〜下旬ごろに行います。
前の年に伸びた枝を10センチほど切り取り、赤玉土などの、清潔な挿し木用土に挿します。
風の当たらない日陰に置いて、水を与えながら乾燥させないように管理していると、4月〜5月に新芽と根が出てきます。
株分けは、2月中旬〜3月下旬、又は、10月上旬〜11月下旬に行います。
株を掘り上げたら、スコップやハサミを使って株分けします。
1株に枝4〜5本を目安にするとよいでしょう。
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