「聞き取りやすい声」は、人と会話をする時にも大勢の人の前でプレゼン(講演)をする時にも大切なものになってきます。
声が聞き取りにくいというだけで、会話・プレゼンがまともに成立しなかったり、聞き手の「聞こうとする意思」を萎えさせてしまうこともあるからです。
この記事では「聞き取りやすい声の特徴」と「聞き取りにくい声の特徴」をまとめた上で、「聞き取りやすい声を出すコツ+聞き取りやすい話し方をするコツ」について紹介していきます。
- 聞き取りやすい声とは?
- 聞き取りやすい声の特徴
- 聞き取りにくい声の特徴
- 聞き取りやすい声を出すコツ・聞き取りやすい話し方をするコツ
- 聞き取りやすい声を出すためのトレーニング
- まとめ
1. 聞き取りやすい声とは?
「聞き取りやすい声」とは、一言でいえば「一回相手の声(話)を聞いたら、聞きなおす必要のない声」のことです。
聞き取りやすい声を出している人は、会話や交渉のコミュニケーションがスムーズに進みやすく、聞いている相手から「今、何と言いましたか?もう一度、お願いします」と聞き直されることがまずないのです。
聞き取りやすい声で話すことによって、「相手の聞き間違いによる会話内容の誤解」を未然に防ぐことができ、あなた自身の第一印象や対人評価も高くなっていきます。
聞き取りにくい声を出す人よりも聞き取りやすい声を出す人のほうが、コミュニケーションが自然に成立しやすいので、プライベートの人間関係でも仕事のプレゼン・説明でも多くのメリットを受け取りやすいのです。
2. 聞き取りやすい声の特徴
聞き取りやすい声の特徴としては、以下のようなものがあります。
2-1. 楽に聞き取れるだけの十分な声量がある
聞き取りやすい声の特徴として第一に上げられるのは、やはり「声の大きさ(声量)が十分にあるということ」です。
声の大きさ(声量)が一定以上ないと、平均的な聴力の人では相手が何を話しているのかを物理的に聴き取ることが出来ませんから、「聞き取りやすいと感じる声」は全て楽に聞き取れるだけのレベルの声量があるのです。
「声が聞き取りにくい」といつも言われる人は、意識して一段階大きな声を出すように努力してみましょう。
2-2. 早口にならずにゆっくりと落ち着いたペースで話している
「早口ではないこと+ゆっくりしたスピードで話していること」を、聞き取りやすい声の特徴の一つとして上げることができます。
次から次に自分の話したいことをまくし立てるように早口で語る「マシンガントーク」は、好きな人は好きなのですが、大半の人にとっては「早口過ぎて何を言っているのか分からない」ということになりやすいのです。
聞き取りやすい声は、まくし立てるような早口ではなく、相手が余裕を持って聞き取れるくらいのゆっくりしたスピードで話す声なのです。
ただし、あまりに話すスピードが遅すぎると逆に聞き取りにくくなる恐れもあります。
2-3. モゴモゴとせずに自信のある堂々とした口調で話している
聞き取りやすい声の特徴として、「相手の顔色を伺っておどおどしていないこと+モゴモゴとせずに自信を持って堂々と話していること」も上げられます。
聞き取りやすい声には、その声を出している人のメンタル(精神状態)が関係してくることも多く、「不安感・緊張感・恐怖感」の強い人の声はどうしても聞き取りづらいか細い声になりやすいのです。
自信を持って堂々とした雰囲気で話すだけでも、聞き取りやすい声になってきます。
2-4. ボソボソと話さずに相手の顔・目を見ながら話している
「ボソボソと話さないこと+相手の顔や目を適度に見ながら話すこと」も、聞き取りやすい声の特徴になっています。
まるでそこに相手がいないかのように、独り言のようにボソボソと話されてしまうと、よほど真剣に相手の声に耳を澄まさないと、相手が何を言っているのかが分からないことが多いのです。
聞き取りやすい声の特徴として、「相手の顔や目を見ながら出している声(自分の声が相手に伝わっていることを確認しながら話している声)」ということがあります。
2-5. 滑舌・発音が良くて一語一語をはっきりと話している
聞き取りやすい声の特徴として、「滑舌・発音が良くて一語一語をはっきりと話しているということ」があります。
滑舌が良いと「一つ一つの単語」がはっきりと聞こえてくるので、聞いている側としては聞き取りやすくて「聞き間違え」も少なくなるのです。
滑舌や発音には口腔内部の構造も関係しますが、ゆっくりと「一語一語の言葉」をはっきり発音することで聞き取りやすい声になっていきます。
2-6. 発声に心地よいリズム感・抑揚がある
「発声に心地よいリズム感・抑揚がある」ということも、聞き取りやすい声の特徴として上げることができるでしょう。
話している声に「心地よいリズム感」がある人は、話を聞いている側も、自然な感じで話の内容が頭に入りやすいのです。
話している声のトーンがフラットで変化がないよりも、「抑揚(声のトーンの強弱・声の高さの高低の変化)」があるほうが聞き取りやすい声になります。
2-7. 相手の返事や表情を観察しながら臨機応変に話している
聞き取りやすい声の特徴として、「相手の返事や表情を観察しながら臨機応変に話している」ということを上げることができます。
聞き取りやすい声を出している人は、コミュニケーションが一方通行ではなくて「双方向的・相互的」であることが多いのです。
相手の返事や表情の変化に合わせて、話し方や話す内容を柔軟に変えているので、聞き手も話の内容がすんなりと聞こえてきやすいのです。
2-8. 会話中の質問に対する回答が明確で分かりやすい
聞き取りやすい声の特徴として、質問に対する回答がはっきりしていて誤解が少ないということがあります。
「はい・いいえ」などの質問に対する回答が明確なので、コミュニケーション内部の行き違いや誤解が生まれにくくなっているのです。
会話内容や話し方が「会話の要点を捉えていて回答が明確であるということ(=相手が聞きたい返事をピンポイントで返せること)」は、聞き取りやすい声の特徴の一つと言えるでしょう。
2-9. 極端に高いキンキン声や極端に低くてかすれた声ではない
聞き取りやすい声の特徴として、「極端に高いキンキン声や極端に低くてかすれた声ではないということ」を上げることができます。
極端に声の高さが高い「キンキン声(金切り声)」は、誰であっても聞き取りにくいと感じる声質の代表的なものなのです。
反対に、声の高さが低すぎてボソボソとした声の感じになっている人、声質がハスキー過ぎて嗄れたような「かすれ声」になっている人も、声が聞き取りにくいと思われやすいのです。
3. 聞き取りにくい声の特徴
聞き取りにくい声の特徴としては、以下のようなものがあります。
3-1. 声量が小さすぎたり早口だったりして聞き取りにくい声
聞き取りにくい声の特徴として上げられるのは、「声量が小さすぎたり早口だったりして聞き取りにくい声」です。
声量が小さすぎる声は、標準的な聴力の人ではどうしても物理的・機能的に声が聞こえないという問題が起こりやすいのです。
話すスピード(速度)が異常に速いという人には、「頭の回転が速い人+脳内に大量の情報や話題がある人」も多いのですが、早口過ぎると聞いている相手が、声を聞き取りにくくなってしまうのです。
声量が小さ過ぎるか細い声、テンションが高くてまくし立てるように話す早口の声は、聞き取りにくい声の典型的なものと言えるでしょう。
3-2. ボソボソと独り言を言っているような感じの声
「ボソボソと独り言を言っているような感じの声」が、聞き取りにくい声の代表的な特徴になっています。
まるで話しかけている相手がその場にいないかのようにボソボソと小さな声でしゃべる人もいますが、聞いている相手から見ると「自分に話しかけているのか、独り言を言っているだけなのかが分からない」という問題が起こりやすいのです。
特に相手の目も顔も見ずに、うつむき加減で独り言を言っているような形でボソボソと話している人は、実際には話している内容が相手にほとんど聞こえていないことも多いのです。
チラチラとでも相手の顔を少しでも見ながら話すことによって、「声の聞き取りやすさ」はだいぶ上がってきます。
3-3. 滑舌が悪くて発音が明瞭ではない声
聞き取りにくい声の特徴として、「滑舌(かつぜつ)が悪くて発音が明瞭ではない声」というものがあります。
「さしすせそのさ行」などの滑舌が悪い人は比較的多いと言われていますが、滑舌の悪さが一定の閾値(いきち)を超えてしまうと、「一つ一つの単語」を聞き取りづらくなってしまうのです。
滑舌や発音の悪さは、専門的なボイストレーニングを長期的に受けることで改善する可能性がありますが、できるだけ早い時期から滑舌矯正のボイストレーニングを受けたほうが改善効果が高くなると言われています。
4. 聞き取りやすい声を出すコツ・聞き取りやすい話し方をするコツ
「聞き取りやすい声を出すコツ」や「聞き取りやすい話し方をするコツ」には、以下のようなものがあります。
4-1. 聞こえているかどうか相手の顔・反応を見ながら声を出すようにする
聞き取りやすい声を出すコツとして、「聞こえているかどうか相手の顔・反応を見ながら声を出すようにする」ということがあります。
声が聞き取りにくい原因の一つは、「相手の姿や顔をまともに見ずに勝手に独り言のような形でしゃべっていること」です。
対人コミュニケーションで緊張しやすい人ほど、相手の姿や顔(目)を見ずにボソボソと小声で話してしまいやすいのですが、聞き取りやすい声を出すためには、「相手の反応を確認しながら声を出していく」という必要があるのです。
相手が自分の話を丁寧に聞いてくれている様子が分かれば、自分もいつもより大きめの声を出しやすい気持ちになってきます。
4-2. 遠慮せずにやや大きめに感じるくらいの声を出すようにする
「遠慮せずにやや大きめに感じるくらいの声を出すようにする」ということも、聞き取りやすい声を出すコツの一つになります。
自分の存在・発言内容に自信がなかったり、対人コミュニケーションで不安感・緊張感を感じていたりすると、どうしても弱気になって相手に遠慮することで「小さめの声」になってしまいやすいのです。
しかし、自分の印象や評価を良くするためにも、本当は「やや大きいくらいの声量(声の大きさ)」を出したほうが良いのです。
おどおどせずに堂々と、大きめに感じるくらいの声を出すようにするというのが聞き取りやすい声を出すコツであり、聞いている相手があなたに抱く印象も良くなっていく可能性が高いのです。
4-3. 早口にならないように「話すスピード」を落としてゆっくりと声を出すようにする
聞き取りやすい話し方をするコツとして、「マシンガントークのような早口にならないように気をつけること」や「話すスピード(速度)を落としてゆっくり話すようにすること」があります。
早口でべらべらと話されると、「自分の話したいことだけを一方的に話している我の強い印象」にもなりやすく、ただ物理的に話が聞き取りにくいというだけではなくて、相手が返事をしにくくなることもあります。
普段から早口と言われている人は、意識して話すスピードをワンテンポ遅くするだけでも、かなり話が聞き取りやすくなるのです。
4-4. 回りくどい言い回しの説明をせずに端的に要点をまとめてから話すようにする
「回りくどい言い回しの説明をしないこと+端的に要点をまとめてから話すようにすること」も、聞き取りやすい話し方をするコツになります。
「聞き取りにくい話し方」の原因として多いのは、「結論や返事をはっきりと示さずに遠慮がちに回りくどい言い方をしていること(話はやけに長いのに実際に何を言いたいのかが良く分からない話し方をしていること)」があります。
聞き取りやすい話し方をしている人は、意識的にせよ無意識的にせよ、「会話(コミュニケーション)の内容の要点」を綺麗にまとめてからゆっくりと話していることが多いのです。
「相手に伝えるべき内容」について、頭の中で綺麗に整理できている人は、必然的に聞き取りやすい話し方になっていきます。
4-5. 相手との会話のキャッチボールを常に意識するようにする
聞き取りやすい話し方をするコツとして、「相手との会話のキャッチボールを常に意識するようにする」ということがあります。
相手との会話のキャッチボールというのは、言い換えれば「一方的ではない双方向的なコミュニケーション」のことです。
人は「自分の話を聞いてくれる人」の話に対して、積極的に耳を傾けてくれる傾向があるので、「会話のキャッチボール(双方向的かつ共感的なコミュニケーション)」ができていれば、自然と聞き取りやすい話し方になっていくのです。
「自分の伝えたいことを丁寧にはっきりと伝えること」と「相手の伝えたいことに共感的に寄り添って理解しようとすること」の相互的なやり取りが、会話のキャッチボールではとても大切になります。
この相互的な会話のキャッチボールが上手くできる人は、聞き取りやすい声を出せる人でもあるのです。
5. 聞き取りやすい声を出すためのトレーニング
聞き取りやすい声を出すためのトレーニング方法には、以下のようなやり方があります。
5-1. 毎日一回は、大きな声で発声練習をして声を張る練習をする
聞き取りやすい声を出すためのトレーニング方法として、「毎日一回は、大きな声で発声練習をして声を張る練習をする」ということがあります。
大きな声を張ることができない人は、普段から「腹からしっかりした声を出していないこと」や「他者と適度に大きな声でコミュニケーションをしていないこと」が多いのです。
聞き取りやすい声を出すために必要なのはやはり実地訓練であり、実際に「相手が楽に聞き取れるだけの大きさの声を出してみること」がポイントになります。
あなたの声を聞いて感想を言ってくれる相手がいればベストですが、相手がいない場合でも地道に発声練習を繰り返すことで聞き取りやすい声に近づいていくことができるでしょう。
5-2. 実際に家族や友達に協力してもらって会話のシミュレーションをする
「実際に家族や友達に協力してもらって会話のシミュレーションをする」ということも、聞き取りやすい声を出すためのトレーニング方法として有効です。
目の前の他者を相手にして、実際に会話(コミュニケーション)をしてみることで、「自分の声が聞き取りやすいかどうか」を相手に直接確認できることが何よりも効果があるのです。
家族・友達と「会話のシミュレーション」をするというと何だか難しく聞こえますが、実際にやることは「今日の出来事やニュースなどにまつわる雑談」で構いません。
色々な話題やテーマについて雑談を交わしながら、「自分の声が聞き取りやすいかどうか」を相手に尋ねてみましょう。
5-3. 電話での会話内容を録音してから「聞きやすい声」になっているかを聞き直してみる
聞き取りやすい声を出すためのトレーニングとして、電話での会話内容を録音してから「聞きやすい声」になっているかを聞き直してみるというのが、とても効果のある方法になります。
人は普通に話していても、「自分自身の声」が他人にどのように聞こえているのかを、客観的に知ることはできません。
自分の声を録画・録音して聞いてみると、「これが本当に自分の声なの?」とびっくりしてしまう人も多いくらいで、「自分で聞いている自分の声」と「他人が聞いている自分の声」は全く違うのです。
電話は普通に話していても「聞き取りにくい声」になりやすいので、電話での会話内容を録音してから自分の声を聞き直してみましょう。
電話中に録音した声が「聞き取りやすい声」になっていれば、他人にとっても自分の声は聞き取りやすいことの一つの証拠になるのです。
まとめ
「聞き取りやすい声の特徴」と「聞き取りにくい声の特徴」を分かりやすくまとめてみましたがいかがだったでしょうか。
聞き取りやすい声の特徴としては「楽に聞き取れるだけの十分な声量がある」「モゴモゴとせずに自信のある堂々とした口調で話している」などがあり、「聞き取りにくい声の特徴」としては「声量が小さすぎたり早口だったりして聞き取りにくい声」「ボソボソと独り言を言っているような感じの声」などがあります。
「聞き取りやすい声を出すコツ(聞き取りやすい話し方をするコツ)」には、「聞こえているかどうか相手の顔・反応を見ながら声を出すようにする」「早口にならないように話すスピードを落としてゆっくりと声を出すようにする」「相手との会話のキャッチボールを常に意識するようにする」などがあるので、普段の会話やプレゼンなどの中で声が聞き取りにくいと言われて悩んでいる人は、これらの聞き取りやすい声を出すコツを試してみて下さい。
3. 聞き取りにくい声の特徴
聞き取りにくい声の特徴としては、以下のようなものがあります。
3-1. 声量が小さすぎたり早口だったりして聞き取りにくい声
聞き取りにくい声の特徴として上げられるのは、「声量が小さすぎたり早口だったりして聞き取りにくい声」です。
声量が小さすぎる声は、標準的な聴力の人ではどうしても物理的・機能的に声が聞こえないという問題が起こりやすいのです。
話すスピード(速度)が異常に速いという人には、「頭の回転が速い人+脳内に大量の情報や話題がある人」も多いのですが、早口過ぎると聞いている相手が、声を聞き取りにくくなってしまうのです。
声量が小さ過ぎるか細い声、テンションが高くてまくし立てるように話す早口の声は、聞き取りにくい声の典型的なものと言えるでしょう。
3-2. ボソボソと独り言を言っているような感じの声
「ボソボソと独り言を言っているような感じの声」が、聞き取りにくい声の代表的な特徴になっています。
まるで話しかけている相手がその場にいないかのようにボソボソと小さな声でしゃべる人もいますが、聞いている相手から見ると「自分に話しかけているのか、独り言を言っているだけなのかが分からない」という問題が起こりやすいのです。
特に相手の目も顔も見ずに、うつむき加減で独り言を言っているような形でボソボソと話している人は、実際には話している内容が相手にほとんど聞こえていないことも多いのです。
チラチラとでも相手の顔を少しでも見ながら話すことによって、「声の聞き取りやすさ」はだいぶ上がってきます。
3-3. 滑舌が悪くて発音が明瞭ではない声
聞き取りにくい声の特徴として、「滑舌(かつぜつ)が悪くて発音が明瞭ではない声」というものがあります。
「さしすせそのさ行」などの滑舌が悪い人は比較的多いと言われていますが、滑舌の悪さが一定の閾値(いきち)を超えてしまうと、「一つ一つの単語」を聞き取りづらくなってしまうのです。
滑舌や発音の悪さは、専門的なボイストレーニングを長期的に受けることで改善する可能性がありますが、できるだけ早い時期から滑舌矯正のボイストレーニングを受けたほうが改善効果が高くなると言われています。
4. 聞き取りやすい声を出すコツ・聞き取りやすい話し方をするコツ
「聞き取りやすい声を出すコツ」や「聞き取りやすい話し方をするコツ」には、以下のようなものがあります。
4-1. 聞こえているかどうか相手の顔・反応を見ながら声を出すようにする
聞き取りやすい声を出すコツとして、「聞こえているかどうか相手の顔・反応を見ながら声を出すようにする」ということがあります。
声が聞き取りにくい原因の一つは、「相手の姿や顔をまともに見ずに勝手に独り言のような形でしゃべっていること」です。
対人コミュニケーションで緊張しやすい人ほど、相手の姿や顔(目)を見ずにボソボソと小声で話してしまいやすいのですが、聞き取りやすい声を出すためには、「相手の反応を確認しながら声を出していく」という必要があるのです。
相手が自分の話を丁寧に聞いてくれている様子が分かれば、自分もいつもより大きめの声を出しやすい気持ちになってきます。
4-2. 遠慮せずにやや大きめに感じるくらいの声を出すようにする
「遠慮せずにやや大きめに感じるくらいの声を出すようにする」ということも、聞き取りやすい声を出すコツの一つになります。
自分の存在・発言内容に自信がなかったり、対人コミュニケーションで不安感・緊張感を感じていたりすると、どうしても弱気になって相手に遠慮することで「小さめの声」になってしまいやすいのです。
しかし、自分の印象や評価を良くするためにも、本当は「やや大きいくらいの声量(声の大きさ)」を出したほうが良いのです。
おどおどせずに堂々と、大きめに感じるくらいの声を出すようにするというのが聞き取りやすい声を出すコツであり、聞いている相手があなたに抱く印象も良くなっていく可能性が高いのです。
4-3. 早口にならないように「話すスピード」を落としてゆっくりと声を出すようにする
聞き取りやすい話し方をするコツとして、「マシンガントークのような早口にならないように気をつけること」や「話すスピード(速度)を落としてゆっくり話すようにすること」があります。
早口でべらべらと話されると、「自分の話したいことだけを一方的に話している我の強い印象」にもなりやすく、ただ物理的に話が聞き取りにくいというだけではなくて、相手が返事をしにくくなることもあります。
普段から早口と言われている人は、意識して話すスピードをワンテンポ遅くするだけでも、かなり話が聞き取りやすくなるのです。
4-4. 回りくどい言い回しの説明をせずに端的に要点をまとめてから話すようにする
「回りくどい言い回しの説明をしないこと+端的に要点をまとめてから話すようにすること」も、聞き取りやすい話し方をするコツになります。
「聞き取りにくい話し方」の原因として多いのは、「結論や返事をはっきりと示さずに遠慮がちに回りくどい言い方をしていること(話はやけに長いのに実際に何を言いたいのかが良く分からない話し方をしていること)」があります。
聞き取りやすい話し方をしている人は、意識的にせよ無意識的にせよ、「会話(コミュニケーション)の内容の要点」を綺麗にまとめてからゆっくりと話していることが多いのです。
「相手に伝えるべき内容」について、頭の中で綺麗に整理できている人は、必然的に聞き取りやすい話し方になっていきます。
4-5. 相手との会話のキャッチボールを常に意識するようにする
聞き取りやすい話し方をするコツとして、「相手との会話のキャッチボールを常に意識するようにする」ということがあります。
相手との会話のキャッチボールというのは、言い換えれば「一方的ではない双方向的なコミュニケーション」のことです。
人は「自分の話を聞いてくれる人」の話に対して、積極的に耳を傾けてくれる傾向があるので、「会話のキャッチボール(双方向的かつ共感的なコミュニケーション)」ができていれば、自然と聞き取りやすい話し方になっていくのです。
「自分の伝えたいことを丁寧にはっきりと伝えること」と「相手の伝えたいことに共感的に寄り添って理解しようとすること」の相互的なやり取りが、会話のキャッチボールではとても大切になります。
この相互的な会話のキャッチボールが上手くできる人は、聞き取りやすい声を出せる人でもあるのです。
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