サンダーソニアの花言葉・英語・種類別花言葉 | SPITOPI

サンダーソニア(学名Sandersonia aurantiaca)という花(植物)の特徴と名前の由来(英語での呼び方・語源)を説明しながら、「サンダーソニアの花言葉とその意味」について紹介していきます。

サンダーソニアの花に関する「原産地・開花時期・種類・似た花」の参考情報を紹介して、サンダーソニアの興味深い「マメ知識」も解説しています。

1. サンダーソニアとはどんな花なのか?

サンダーソニア(学名Sandersonia aurantiaca)は、イヌサフラン科サンダーソニア属(またはユリ科サンダーソニア属)に分類される南アフリカ原産の多年生植物で、南アフリカに入植者として入ったイギリス人によって高地で発見され愛好されました。

日本でも切り花・フラワーアレンジメントに用いるカラフルな観賞用植物として強い需要があります。

サンダーソニアは夏の季節(6月〜8月)に、特徴的なちょうちんのような形をした「黄色・オレンジ色の花」を咲かせますが、サンダーソニアの花自体は通年市場に出回っています。

サンダーソニア属内には「オーランチアカ(学名: S. aurantiaca)」一種しかないという珍しい品種でもあります。

2. サンダーソニアの花言葉

サンダーソニアには、以下のような花言葉があります。

サンダーソニアの一般的な花言葉である「望郷」「祈り」「愛嬌」について、関連エピソードや花言葉の由来・解釈も含めながら分かりやすく説明していきます。

2-1. 「望郷」

サンダーソニアの花言葉は「望郷」です。

サンダーソニアという花の名前は、イギリスのスコットランドから渡ってきた南アフリカの入植者・植物学者であるジョン・サンダーソン(John Sanderson)の名前にちなんでいますが、遥か遠い英国から南アフリカに移住した英国人たちは「強い望郷の念(いつか英国に帰りたい気持ち)」を抱いていました。

故郷を遠く離れて暮らす家族や親友、恩人にサンダーソニアの可憐な花をプレゼントして、「あなたの帰りをいつでも待っています」という気持ちを伝えてみるのも良いでしょう。

2-2. 「祈り」

サンダーソニアの花言葉は「祈り」です。

サンダーソニアの原産地は南アフリカ共和国であり、19世紀から20世紀前半には大勢のイギリス人たちが南アフリカに入植していきました。

入植したイギリス人たちに敬虔なキリスト教徒が多く、神様や故郷に対して祈りを捧げていたことにちなむ花言葉です。

大切な相手の幸せを願う祈り、自分の人生を前向きに楽しもうとする祈り、そんなポジティブな心からの祈りを込めて、サンダーソニアの美しい花を観賞するのも素敵です。

2-3. 「愛嬌」

サンダーソニアの花言葉は「愛嬌」です。

サンダーソニアはちょうちん型・ベル型をして下を向いたその愛らしい花の姿から、「愛嬌」という花言葉を持つようになりました。

人間関係やコミュニケーションを円滑にして、人から好かれるためには「愛嬌の良さ」を欠かすことはできません。

いつも愛嬌の良さで心を癒してくれる素敵なパートナーや好きな相手に、オレンジ色の明るいサンダーソニアの花を贈ってみましょう。

3. サンダーソニアについての解説

サンダーソニアの「各種情報(英語の呼び名と語源・原産地・名前の由来・エピソード・誕生日花など)」について解説していきます。

3-1. サンダーソニアの英語での呼び名と語源・意味について

サンダーソニアは英語では、「Sandersonia、Christmas bells(クリスマスベル)、Chinese lantern lily(チャイニーズランタンリリー)」と呼ばれています。

サンダーソニアは日本では「提灯型(ちょうちん型)の花姿」と言われることが多いですが、その独特な花の形状は英語圏では「ベル型(鐘型)の花姿」と言われることが多いのです。

「Christmas bells(クリスマスベル)」は、サンダーソニアの花がクリスマス用のベルのような形をしていることにちなんでいます。

「Chinese lantern lily(チャイニーズランタンリリー)」は、中国のちょうちんのような花姿をしているということが由来になっています。

3-2. サンダーソニアの原産地と開花期

サンダーソニアの原産地は「南アフリカ」で、草丈50〜70センチにまで生長して、他の花が少ない夏の季節に可愛らしいちょうちん型(ベル型)の花を咲かせる特徴を持っています。

サンダーソニアの開花期は「6月〜8月」の夏であり、「ちょうちん型・ベル型」の個性的な形状をした黄色やオレンジ色の華やかな花を咲かせます。

サンダーソニアの花持ちは「約5〜10日」になります。

南アフリカのケープ東部やトランスバール南東部などの岩場・日照量の多い森林にサンダーソニアは自生していますが、近年は観賞用植物としての人気の高さから乱獲が進み、自生するサンダーソニアは激減しているといいます。

3-3. サンダーソニアの名前の由来

サンダーソニアの属名の学名である「Sandersonia aurantiaca」の意味は、イギリスのスコットランドから渡ってきた南アフリカの入植者・植物学者であるジョン・サンダーソン(John Sanderson)の名前にちなんでいます。

1851年にジョン・サンダーソンが、サンダーソニアに該当する花を発見したという伝承が残されています。

またサンダーソニアのアルカロイド系の成分は毒性と健康増進の薬効を同時に持っているので、「健康・健在」の意味があるラテン語の「salveo」が語源になっているという説もあります。

ジョン・サンダーソンが祖国スコットランドを愛しく思い出したことから、「望郷」「祈り」などの花言葉が生まれたといわれています。

3-4. サンダーソニアの誕生日花

サンダーソニアが誕生日花とされている日は「5月26日、11月28日」です。

「5月26日、11月28日」が誕生日の人に、サンダーソニアの故郷を離れた人たちが故郷を懐かしく思い出すことと関係した「望郷」「祈り」「愛嬌」などの花言葉を添えてプレゼントしてみましょう。

サンダーソニアのちょうちん型(ベル型)をした色鮮やかな花には「黄色・オレンジ色」の花色のバリエーションがあります。

個性的な花姿をしたサンダーソニアは、見ている人の寂しい心を穏やかに癒してくれる優しい雰囲気をまとっているのです。

4. サンダーソニアのマメ知識

サンダーソニアのマメ知識を紹介していきます。

4-1. サンダーソニアの球根は毒物のコルヒチンを含むので食べてはいけない

サンダーソニアなどのイヌサフラン科の植物の球根は、ヤマノイモ(山芋)やナガイモ、玉ねぎに似ていて美味しそうに見えますが、実際はアルカロイド性の毒物である「コルヒチン」を大量に含んでいるので食べてはいけません。

2018年にも、イヌサフランの球根を食べてコルヒチン中毒で神経麻痺を起こして亡くなった方がいましたが、過去にもイヌサフラン科植物の球根を食べて死亡した事例は多いので注意が必要です。

サンダーソニアの球根・花を食べると、「コルヒチン中毒」で「神経症状・呼吸困難・意識障害」が出ることがあり、最悪のケースでは死亡する事もあるのです。

栽培・鑑賞の目的なら毒性は気にしなくても良いですが、イモ類との混植もやめましょう。

4-2. サンダーソニアの球根はデリケートなので取扱いは丁寧にしましょう

サンダーソニアは地中に細長い指のような形をした「塊茎(地中の茎が球根化したもの)」を形成しますが、先端が二つに分かれていてその片方の先端からだけ芽を出してきます。

この先端部分を傷つけてしまうと、サンダーソニアは芽を出さなくなる物理的ダメージに弱い植物なのです。

サンダーソニアの球根はデリケートなので、球根選びと球根の取扱いは丁寧に行う必要があります。

サンダーソニアは植えつけ時期をずらしたり、生長後に冷蔵することで開花時期を調節できるので、切り花は通年、市場に出回っています。

4-3. サンダーソニアは多年生植物だが、球根の冬越しは「10℃以下」が望ましい

サンダーソニアは冬越しして翌年も可愛らしいちょうちん型の花を咲かせてくれる多年生植物ですが、「球根の保存の仕方」を間違えると春に芽が出にくくなったり、芽が出ても時期が遅くなったりします。

サンダーソニアは「高温・過湿の環境」に弱いので、夏は直射日光が当たらない半日陰の涼しい場所で管理するようにしましょう。

秋に球根を掘り上げて乾燥させた後に、新聞紙で包んで「10℃以下」の寒い室内で「冬越し」させるのがベストです。

暖房の効いたような暖かい場所では球根が春の訪れを察知しづらくなり、芽が出にくくなるからです。

5. サンダーソニアを育てる時の注意点

サンダーソニアを育てる時の注意点について説明していきます。

5-1. サンダーソニア栽培に適した日当たり・置き場所

サンダーソニア栽培は、「鉢植え」の場合は、植えつけの時期から初夏の開花期までは日照量の多い日当たりの良い場所が適しています。

花の季節が終わった後は、直射日光の当たらない「半日陰の場所」に移動させて、できるだけ高温にならないようにした方が球根のダメージを避けられます。

「地植え・庭植え」の場合は、日当たりが良くて水はけも良い場所に植えると良いでしょう。

花の季節が終わった後は、直射日光を遮る日よけを作って「半日陰の場所」で涼しく過ごせるようにします。

夏場の暑さを和らげる事で、次の生長・開花に備えて球根が大きくなりやすいのです。

5-2. サンダーソニアの水やり・肥料のポイント

サンダーソニアの栽培はそれほど手がかかるわけではなく、水やりは「地植え・庭植え」であればほとんどしなくても大丈夫でしょう。

「鉢植え」の場合は、水はけの良い土を用土として土の表面が乾燥してきたらたっぷりと多めに水やりをして下さい。

葉が黄色っぽく変色したら水のやり過ぎなので、少し水やりを控えて土を乾燥させましょう。

肥料は鉢植えの場合は、夏の高温期を避けて4月から6月に「液体肥料(チッ素N-リン酸P-カリK=6-10-5)」を与えれば良いでしょう。

庭植えも同様に4月から6月に「液体肥料」を与え、涼しい季節のうちに球根を大きく育てていきます。

5-3. サンダーソニアの病気・害虫の注意点、増やし方

サンダーソニアは病気には強い花ですが、春先から梅雨にかけては「アブラムシ・ナメクジ」の害虫の発生に注意する必要があります。

4月から7月にかけて、サンダーソニアの新芽にアブラムシが付きやすくなるので、アブラムシを発見したら早めに防除しましょう。

ナメクジは梅雨時のじめじめした季節に発生する害虫ですが、ナメクジは「花芽・新芽」を食べるので、「石の下・鉢の底」などの「夜間のナメクジの隠れ場所」を見つけて、塩・殺虫剤で早めに退治しておきましょう。

サンダーソニアは「種まき・分球」によって増やす事ができます。

6. サンダーソニアの種類(原種・園芸品種の特徴)

サンダーソニアの色々な種類・園芸品種とその特徴について紹介していきます。

これらの花の花言葉は、サンダーソニアに準じて「望郷」「祈り」「愛嬌」などになります。

6-1. サンダーソニア・オーランティアカ(Sandersonia aurantiaca)

サンダーソニア・オーランティアカ(Sandersonia aurantiaca)は、サンダーソニアの原種になります。

サンダーソニアは1属1種の種類が少ない植物なので、基本的には市場で出回っている花のほとんどは「サンダーソニア・オーランティアカ(Sandersonia aurantiaca)」という事になります。

「aurantiaca」というラテン語は「オレンジ色」という意味であり、サンダーソニアの花色を意味しています。

最近はサンダーソニアの品種改良を目指して、近縁種のリットニアやグロリオサとの交配実験が進められています。

6-2. サンダーソニア ‘ルティー’(Sandersonia aurantiaca ‘Lutea’)

サンダーソニアは1属1種で種類が少ない植物ですが、偶然の発見によって原種のオレンジ色ではなく黄色の花を咲かせてくれる「サンダーソニア ‘ルティー’(Sandersonia aurantiaca ‘Lutea’)」が生まれました。

日本のフラワーアレンジメントでは、「サンダーソニア・オーランティアカ」と「サンダーソニア‘ルティー’」を混ぜて花束を作ることも流行っています。

幻想的な不死鳥である「ザ・フェニックス」という別名で呼ばれることもあります。

原種をタネまきで増やしている過程で、黄色の花を咲かせる本種が偶然に発見されたと言われています。

7. サンダーソニアに似た花の特徴・花言葉

サンダーソニアに似たイヌサフラン科の花の特徴・花言葉について紹介していきます。

7-1. グロリオサ

グロリオサ(学名Gloriosa spp. )は、イヌサフラン科グロリオサ属に分類される「熱帯アフリカ・熱帯アジア原産」の落葉性・つる性の多年草です。

グロリオサは葉の先にある「巻きひげ」で周囲の植物やものに捕まってどんどん生長していく生命力の強さがあります。

グロリオサは夏・秋の季節(7月〜9月)に、「赤色・白色・ピンク色・黄色・オレンジ色の花」を色鮮やかに咲かせてくれますが、大きな花びらの先端が反り返った独特の形をしていて観賞用植物として強い存在感があります。

グロリオサの一般的な花言葉は、「栄光(栄光に満ちた世界)」「華麗・華美」「勇敢」「頑強」になります。

7-2. コルチカム、イヌサフラン

コルチカム、イヌサフラン(学名Colchicum autumnale)はイヌサフラン科イヌサフラン属に分類される花で、「ヨーロッパ・西アジア・北アフリカ」が原産地です。

学名の「Colchicum(コルチカム)」は、黒海沿岸の古都市「Colchis(コルキス)」にコルチカムの花が多く咲いていた事にちなんでいます。

和名「イヌサフラン」の「イヌ=似て非なるもの」の意味があり、サフランに似ているが違う花の意味です。

イヌサフランの球根・全草にはアルカロイド系の毒物コルヒチンが含まれているので食用は禁忌です。

9〜10月の秋に「紫色・白色・ピンク色」の花を咲かせます。

コルチカムの花言葉は、「私の最良の日々は過ぎ去った」「危険な美しさ」になります。

まとめ

サンダーソニア(学名Sandersonia aurantiaca)は、イヌサフラン科サンダーソニア属に分類される南アフリカ原産の多年生植物で、日本では切り花などの観賞用植物として大きな需要があります。

サンダーソニアは夏の季節(6月〜8月)に、個性的なちょうちんのような形をした「黄色・オレンジ色の花」を咲かせます。

サンダーソニアの一般的な花言葉は、「望郷」「祈り」「愛嬌」になります。

サンダーソニアの花言葉や植物・花の特徴、種類について知りたい方は、この記事を参考にしてみて下さい。