改良の歴史も古いベゴニアはバラエティ溢れた品種が多々あります。
四季咲きや冬咲きなど年間を通して私たちを楽しませてくれるベゴニアについてご紹介します。
- ベゴニアとはどんな花?
- ベゴニアの花言葉
- ベゴニアについて
- ベゴニアのマメ知識
- 4-ベゴニアの雄花と雌花
- ベゴニアを育てる時の注意点
- ベゴニアの種類(原種、園芸品種・花言葉など)
- ベゴニアに似た植物(原種、園芸品種・花言葉など)
- まとめ
1. ベゴニアとはどんな花?
シュウカイドウ科シュウカイドウ属に属するものをベゴニアと呼びます。
熱帯〜亜熱帯地方の原種を交配して多くの品種が作られたベゴニアは多種多様にわたります。
共通点は葉の形が左右非対称でややゆがんだ形であること、同じ株の中に雌雄別の花があり雄花は4枚、雌花は5枚の花びらをもつことなどです。
2. ベゴニアの花言葉
2-1. ベゴニア全般の花言葉
「片思い」
ベゴニアの葉の形がハートのような形をしていますが、左右非対称のため「ゆがんだハート」に見えることから、「片思い」という花言葉がつけられたといわれています。
「愛の告白」「幸福な日々」
古来から愛されてきたベゴニアはそのハートの形の葉と可愛らしい花から恋人同士で贈りあうプレゼントだったといわれています。
これらの花言葉はそのことに由来しています。
「親切」
ベゴニアの名前の由来になったフランス領アンティル諸島総督ベゴン氏が植物学者のブリュミエールをフランス王ルイ14世に紹介したことからこの花言葉の由来になっているといわれています。
2-2. ベゴニアの色別の花言葉
赤色のベゴニアの花言葉「公平」
「公平」とはすべてのものを同じように扱うこと。
赤色のベゴニアは冷静に判断しているのですね。
白色のベゴニアの花言葉「親切」
全般の花言葉と同じ「親切」を持つ白花は親切にしてくれた人に気持ちをこめて贈るのに最適な花ですね。
ピンク色のベゴニアの花言葉「丁寧」
ピンク色のイメージは「幸福」「女性的」「繊細」などがあります。
何事も「丁寧」「親切」な女性は誰からも愛されます。
もし誰かに親切にしてもらったらピンク色のベゴニアをお返しとしてプレゼントしてみてはいかがでしょうか。
オレンジ系のベゴニアの花言葉「繁栄」「永遠の栄え」
「繁栄」「永遠の栄え」という花言葉のオレンジ系のベコニアは結婚祝いや開業祝にぴったりのプレゼントです。
3. ベゴニアについて
3-1. 英語での呼び名
「begonia(ベゴニア)」
3-2. 原産地
オーストラリアを除く世界の熱帯、亜熱帯地域に分布します。
寒さに弱いため日本での屋外での冬越しは難しいです。
3-3. ベゴニアの名前の由来
ベゴニアの名前は植物学に精通していたフランス領アンティル諸島総督ミシェル・ベゴン(Michel Begon)に由来します。
ベゴンはフランス王ルイ14世に植物学者シャルル・ブリュミエール(Charles Plumier) を紹介した人物です。
植物学者のブリュミエールは1700年に書物の中で6種のベゴニアを紹介しました。
3-4. ベゴニアの誕生日花の日
1月13日、1月30日、3月14日、3月17日、6月14日、9月28日、10月18日、11月17日、11月29日、12月17日
4. ベゴニアのマメ知識
4-1. ベゴニアの種類
ベゴニアはオーストラリアを除く世界中の熱帯・亜熱帯に広く自生しているためその種も多くあります。
形態も様々あるベゴニアは大きく分けて3つのグループに分類されます。
木立性ベゴニア
本来は多年草ですが、一般的には秋には枯れる一年草扱いの植物です。
公園などの花壇でもよく見かけることのあるセンパフローレンスはその代表的な品種で色数も多数あります。
球根性ベゴニア
ペルー、ボリビアなどのアンデス高山地帯に分布する植物の交配種の球根性の多年草です。
華やかでボタンやツバキのような豪華な花を咲かせます。
暑さに弱いため家庭では育てにくい品種です。
根茎性ベゴニア
インド・ベトナム原産ベゴニア・レックス(Begonia rex)から他種交配で作られている品種です。
多肉質で太ったほふく茎が地下を横にわせてふえます。
根茎性ベゴニアは葉の形や色は変化に富んでいて葉を楽しむベゴニアとして人気があります。
4-2. ベゴニアの雄花と雌花
ベゴニアの花は一株の中に雄花と雌花があります。
最初に4枚の花びらを持つ雄花が咲きその後遅れるようにして大きな雌花が咲きます。
雄花は大きな丸形の2つの花びらが上下につき、左右にやや小さめの花びらが2つついています。
雌花には子房があり、一重の花を咲かせます。
4-3. 葉のかたちや色
ベゴニアの葉の共通の特徴は左右非対称でややゆがんだ形をしていますが、その特徴以外はまさに葉のタイプは千差万別です。
丸っぽくてつややかな葉を持つセンパフローレンス、カタツムリのような渦巻き模様の葉を持つレックスベゴニア・エスカルゴ、もみじのような葉を持つレックスベゴニア'紅栃葉’、緑地に葉脈に沿って黒っぽい斑模様が特徴のベゴニア・マソニアナなどバラエティに富んだ葉を持ちます。
4-4. 葉の楽しみ方
センパフロレンスは花色もたくさんあり、八重咲き、銅葉(ブロンズ色)など葉の色も多種多用です。
スタイリッシュな銅葉は夏場になると色が薄くなり緑がかってきますが、季節的なもので時期になるとまた濃い色にもどります。
4-5. 北朝鮮のベゴニア「金正日花」
北朝鮮のリーダー金正日にちなんで名づけられた八重咲きの真紅のベゴニアです。日本の園芸研究家で、観光農園加茂花菖蒲園園主の加茂元照氏が品種改良を行っていたものを気にいられ、根負けして譲ったものだそうです。
北朝鮮では金正日を象徴する花として知られており、バッジも作成されているそうです。
4-6. ベゴニアではじめるテラリウム
テラリウムとは陸上の生物をガラス容器などで飼育、栽培することです。
弱光線でも栽培可能な根茎性ベゴニアはあまり草丈が高くならず、株が横に張るタイプなので小さめに仕立て、ガラス容器を用いたテラリウム栽培にも向きます。
簡単に始められるテラリウムは、おしゃれなインテリアのオブジェとしてもおすすめです。
5. ベゴニアを育てる時の注意点
ベゴニアには多くの品種があり、それぞれに育て方が違ってきます。
ここでは一般的に家庭で育てられることの多いベゴニアである四季咲き木立性ベゴニア「ベゴニア・センパフローレンス」の育て方をご紹介します。
5-1. 場所
品種によって置き場所が若干異なりますが、普通の一重咲きの品種は強健で真夏の直射日光でも大丈夫なので、一年を通して日当たりのよいところに置きましょう。
日光が少ないと花つきが悪くなります。
八重咲きの品種は夏の直射日光下では生育が衰えるので、午前中いっぱい日が当たり、午後からは日陰になるような場所が適しているので移動できる鉢植え向きになります。
室内は日当たりが弱いのであまりおすすめできません。
5-2. 水やり
ベゴニアの葉は肉厚で保水力があります。
水をやりすぎると腐って枯れてしまう原因になるので気をつけましょう。
多湿を嫌がり、すこし乾かし気味くらいで管理したほうがよく育ちます。
水が切れかけると葉の表面がぴかぴかと光沢を持ってくるので、水やりの際の目安にするとよいでしょう。
葉は水にあたると腐りやすいので根元に注ぐように水やりします。
春の水やり
気温が上がってきたら水やりの頻度を増やしていきます。
しかし、土が乾いたら水やりするという基本は同じです。
夏の水やり
生育スピードが上がり、蒸発量が多くなるので毎日水やりをします。
鉢植えの場合は朝夕の1日2回水やりします。
秋、冬の水やり
気温が低くなってきたら水やりの頻度を減らします。
鉢植えを室内で管理して冬越しする場合は土の表面が乾いてから数日後に水をやる程度にします。
受け皿の水は捨てます。
5-3. 肥料
花が咲いている春から夏は液体肥料を一週間に1回程度か、緩効性肥料を一ヶ月に一回ほど与えます。
絶え間なく花を咲かせるので肥料を与えた方が花つきがよくなります。
5-4. 植え替え、植えつけ
3月下旬以降が適期です。
ギューギューにつめすぎると梅雨時期に蒸れて根元から腐ることがあるのである程度の間隔をあけて植えつけます。
冬越しをしたい場合は鉢植えにします。
植え替える目安は鉢底から根が出ていたり水もちが悪くなった時です。
周囲の根を3分の1程度切り落としてから一回り大きい鉢に植え替えます。
5-5. ふやし方
さし木が一般的です。
状態のよい茎を選び、約15〜20cmの長さに切り取ります。
葉を3枚ほど残して、茎と茎の間の葉芽を取り除き、残した葉は横半分に切り取り水分を蒸発しにくくさせて根が出やすくします。
切り取った茎は水に2時間ほどつけ水あげをします。
土にさしたら根が出るまでは、直射日光の当たらない場所で水を切らさないよう管理します。
発芽の適温は20°〜25°なので春か秋が適期です。
寒い場合は室内に入れたり、ビニールを被せたりして保温してあげましょう。
5-6. 病気、害虫
病気「灰色カビ病」「ウドンコ病」
ベゴニアはとても丈夫でほとんど病気にかかりませんが、多湿、風通しが悪い、日当たりが悪いなどの条件が重なると、灰色カビ病やウドンコ病になります。
ベゴニアが病気になってきたら病変部を取り除きます。
かなり刈り込んでもしばらくすると葉が生えてくるので大胆に刈っても大丈夫です。
害虫「ネコブセンチュウ」
根に寄生してコブをつくり、栄養を横取りしてしまうために、株が弱ってしまいます。
元々土壌の中にいるセンチュウですから、地べたにじかに置かないようにして予防します。
6. ベゴニアの種類(原種、園芸品種・花言葉など)
6-1. ベゴニア・センパフローレンス(Begonia semparflorens)花言葉「永遠の栄え」
別名を四季咲きベゴニアと呼ばれています。
木立性ベゴニアの代表格です。
ベゴニアといえばこのセンパフローレンスを指すことが多いです。
ブラジル原産種ククラタの変種フーケリー(Begonia cuculata var. hookeri)を元として改良された園芸品種の総称で草丈が低く豊富な色彩を持ち、春から秋まで長期間花を咲かせます。
6-2. エラチオール・ベゴニア(Begonia Elatior Group )花言葉「高貴」
別名をリーガース・ベゴニアともいいます。
ベゴニア・ソコトラナ(Begonia socotrana)と球根ベゴニアとの交配によってつくり出された園芸種でバラにも見える八重咲きの花をつけます。
6-3. クリスマス・ベゴニア(Begonia×cheimantha)花言葉「あなたについていく」
冬咲きベゴニアとも呼ばれます。
名前の通り冬に花を咲かせるベゴニアでクリスマスからお正月くらいまでの短い期間に鉢花として出回ることが多いです。
花色は赤、ピンク、白などがあります。
6-4. 木立ベゴニア(Begonia)花言葉「釣り合いが取れている」
地下に球根や根茎をつくらず、茎が立ち上がるベゴニアを木立ち性ベゴニアと呼びます。
何段にも枝分かれした花房が、葉の間からいくつも垂れ下がって咲きます。
6-5. レックス・ベゴニア(Begonia rex-cultorum)花言葉「愛される喜び」
世界中に2000種類以上があるベゴニアの中の1種ベゴニア・レックス(Begonia rex)をメインとして、他の種を掛け合わせて作られた園芸品種のグループをレックス・ベゴニアと呼びます。
原種のベゴニア・レックスの葉は濃い緑色で、メタリックなシルバーグレーの模様が葉の形に添って輪状に入ります。
茎は太くてよく枝分かれし、地面を這うように伸びていきます。
夏になると淡いピンク色の控えめな花を咲かせます。
7. ベゴニアに似た植物(原種、園芸品種・花言葉など)
7-1. シュウカイドウ(Begonia grandis )花言葉「親切」「丁寧」
江戸時代に中国から渡来した帰化植物です。
ベゴニアの仲間で秋を象徴する花です。
草丈は40cm〜80cmとベゴニアに比べると大きい姿をしています。
7-2. バラ(Rosa)花言葉「愛」「美」
バラ科バラ属のつる植物です。
世界で最もよく知られている花と言われるほど認知度が高く、香りがよいものが多いの香水にも利用されています。
八重咲きのベゴニアはバラの花姿に良く似ています。
7-3. ヒマラヤユキノシタ(Bergenia stracheyi)花言葉「秘めた感情」「順応」
ユキノシタ科ヒマラヤユキノシタ属の多年草で原産地はヒマラヤです。
花の咲きはじめは淡いピンクで段々と濃いピンクになっていきます。
別名をウィンター・ベゴニアといい、ベゴニアに似たツヤツヤした丸みのある葉を持ちます。
まとめ
世界中で愛されているベゴニア。
その品種は2000種余の原種と、その数倍の交配種があるとされる非常に変化にとんだ一属です。
同じベゴニアといっても一重で可憐な花やバラの花のような豪華な花や丸い可愛らしい葉を持つものやとがった葉を持つものなどベゴニアを知れば知るほど、興味をそそられる植物です。
3. ベゴニアについて
3-1. 英語での呼び名
「begonia(ベゴニア)」
3-2. 原産地
オーストラリアを除く世界の熱帯、亜熱帯地域に分布します。
寒さに弱いため日本での屋外での冬越しは難しいです。
3-3. ベゴニアの名前の由来
ベゴニアの名前は植物学に精通していたフランス領アンティル諸島総督ミシェル・ベゴン(Michel Begon)に由来します。
ベゴンはフランス王ルイ14世に植物学者シャルル・ブリュミエール(Charles Plumier) を紹介した人物です。
植物学者のブリュミエールは1700年に書物の中で6種のベゴニアを紹介しました。
3-4. ベゴニアの誕生日花の日
1月13日、1月30日、3月14日、3月17日、6月14日、9月28日、10月18日、11月17日、11月29日、12月17日
4. ベゴニアのマメ知識
4-1. ベゴニアの種類
ベゴニアはオーストラリアを除く世界中の熱帯・亜熱帯に広く自生しているためその種も多くあります。
形態も様々あるベゴニアは大きく分けて3つのグループに分類されます。
木立性ベゴニア
本来は多年草ですが、一般的には秋には枯れる一年草扱いの植物です。
公園などの花壇でもよく見かけることのあるセンパフローレンスはその代表的な品種で色数も多数あります。
球根性ベゴニア
ペルー、ボリビアなどのアンデス高山地帯に分布する植物の交配種の球根性の多年草です。
華やかでボタンやツバキのような豪華な花を咲かせます。
暑さに弱いため家庭では育てにくい品種です。
根茎性ベゴニア
インド・ベトナム原産ベゴニア・レックス(Begonia rex)から他種交配で作られている品種です。
多肉質で太ったほふく茎が地下を横にわせてふえます。
根茎性ベゴニアは葉の形や色は変化に富んでいて葉を楽しむベゴニアとして人気があります。
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