素朴で可憐な白い花を敷き詰めたように沢山咲かせるノースポールは冬のガーデニングには欠かせません。
花期が長く育てやすいことから人気があります。
そんなノースポールの花言葉や育て方など、ガーデニング初心者の人にも嬉しい情報をご紹介します。
- ノースポールとはどんな花?
- ノースポールの花言葉
- ノースポールについて解説
- ノースポールのマメ知識
- ノースポールを育てる時の注意点
- ノースポールの種類(原種、園芸品種・花言葉など)
- ノースポールに似た植物(原種、園芸品種・花言葉など)
- まとめ
1. ノースポールとはどんな花?
冬から初夏にかけての長い期間に、白い花びらの清楚で可憐な花を咲かせます。
花付きが良く株いっぱいに沢山の花を咲かせ、庭一面が白い小花で埋め尽くされます。
寒さに強く冬でも庭植えで育てられることから、冬の花壇などで良く見られます。
鉢植えとしても人気があり、他の植物との相性もいいことから寄せ植えにされることも多い植物です。
2. ノースポールの花言葉
2-1. 「誠実」
ノースポールは冬から初夏にかけて花を咲かせる植物です。
長い期間沢山の花を咲かせ続ける姿から、この花言葉がつけられたと考えられています。
2-2. 「冬の足音」
ノースポールは初冬に花を咲かせ始めます。
冬の始まりを告げるように、雪を思わせる純白の花を一面に咲かせることから、この花言葉がつけられたと考えられています。
2-3. 「高潔」
ノースポールは清楚な真っ白い花を上向きに咲かせます。
その姿から、この花言葉がつけられたとされています
3. ノースポールについて解説
キク科・フランスキク属(学名: Leucanthemum paludosum)の多年草です。
寒さに強いのが特徴の植物ですが高温多湿には弱いので、日本では一年草として扱われています。
12月〜6月ごろに、中心が黄色く花びらの白い3センチほどの花を一株にいくつも咲かせ、満開になると株を白く多い尽くし、白い花のカーペットのようになります。
草丈は15cm-25cmほどで、こんもりと育ちます。
関東地方以西の地域では冬でも戸外でも育てられ、丈夫で花を楽しめる期間が長いことから、ガーデニングで大変人気があります。
英語では「Mini marguerite(小型のマーガレット)」や「Snow daisy(雪のデイジー)」と呼ばれています。
ノースポールの花が、マーガレットやデイジーに似ていることに由来しているとされています。
3-2. 原産地
原産地は北アフリカのアルジェリア地方からヨーロッパの地中海沿岸です。
日本へは1960年代に渡来しました。
3-3. ノースポールの名前の由来
「ノースポール」の名は、沢山の真っ白な花が株を覆うように咲く様子が北極を思わせることに由来しています。
「ノースポールギク」「クリサンセマム」「寒白菊(カンシロギク)」とも呼ばれています。
寒白菊は、冬に咲く白い菊であることに由来しています。
3-4. ノースポールの誕生日花の日
1月9日、12月24日の誕生花です。
可憐なイメージの白い花を咲かせるノースポールは、寄せ植えにして贈るのがおススメです。
4. ノースポールのマメ知識
4-1. エディブルフラワー
ノースポールは食べられる花、エディブルフラワーとしても作られています。
少し苦味のある食用ギクのような味です。
ビオラ、マリーゴールド、ゼラニウム、ホウセンカなどと共に、サラダや料理に使われたり、スイーツの飾りとしても利用されています。
エディブルフラワーは野菜と同様に食用にする目的で栽培されているため、安心して食べることができます。
4-2. 食用菊
中国では、菊は古くから菊茶、菊花酒、漢方薬として利用され、延命長寿の花として親しまれてきました。
日本へは奈良時代に食用菊が中国から渡ってきたとされています。
現在も日本では刺身のつまに小輪の菊が添えられていたり、花びらをお浸し、酢のものにしたりして食べられています。
食用に品種改良された菊は、苦みが少なく、甘みがあります。
食用菊として一般的な品種は、紫色の八重咲きの花を咲かせる「延命楽」と、黄色の八重咲きの花を咲かせる「阿房宮」がよく知られています。
4-3. 美容と健康に
食用菊には、発がん効果を抑制する、コレステロールを低下させる、中性脂肪を減らすなどの効果があるとされています。
又、β-カロテンやビタミンC、葉酸、ビタミンB群など、美容にも嬉しい抗酸化作用の高い栄養素を多く含んでおり、美白、シミ、たるみ、シワの改善といったアンチエイジングに効果が期待できると注目されています。
5. ノースポールを育てる時の注意点
5-1. 栽培環境
鉢植えの場合は、日当たりのよい場所が適しています。
冬場は、冷たい風に当たらない場所で育てましょう。
庭植えの場合は、日当たりが良く、水はけの良い場所に植えます。
5-2. 水やり
鉢植えの場合は、鉢土の表面が乾いてきたら鉢底から水が流れ出てくるまでたっぷりと与えます。
ただし、ノースポールは多湿な環境を嫌いますので、水やりのし過ぎには注意しましょう。
庭植えの場合は、水を与える必要はありません。
5-3. 肥料
ノースポールは花の時期が長いので肥料切れを起こさないように注意します。
鉢植えの場合は、植え付けの時に元肥として緩効性化成肥料を与えます。
庭植えの場合は、植える場所の土に堆肥や油かすを混ぜてから植え付けます。
開花中には、10〜15日に1回を目安に液体肥料を与えましょう。
ただし肥料の与え過ぎは根を痛めて株を弱らせてしまいますので、必ず用量を守って与えるようにしましょう。
5-4. 用土
ノースポールには、水はけと水もちの良い弱酸性〜中性の土が適しています。
鉢植えの場合は、赤玉土(小粒)7:腐葉土3の割合で配合した土を用意するか、市販されている草花用培養土を使います。
庭植えの場合は、植え付けをする2週間前に植える場所の土に苦土石灰を混ぜてよく耕し、1週間前には腐葉土や堆肥を混ぜておきます。
5-5. 病気
10月〜11月と4月〜5月には、灰色かび病や立枯病が発生することがあります。
株が蒸れることが原因ですので、風通し良い環境で育てられるように、株と株の間隔を十分にとって植え付けるようにしましょう。
灰色カビ病は、葉や花にシミが出来て広範囲に広がっていきます。
見つけたら病気が発生した部分をすぐに取り除いて殺菌剤を散布します。
5-6. 害虫
10月〜5月には、アブラムシが付くことがあります。
新芽や蕾に発生しやすく、植物の養分吸って弱らせてしまいます。
見つけたら薬剤を散布するなどして駆除しましょう。
大発生しないよう早期発見が大切ですので、日頃からよくチェックしましょう。
5-7. 種まき
9月中旬〜10月か、3月〜5月に行います。
ノースポールの発芽適温は15〜20度です。
浅い容器に赤玉土(小粒)か市販されている種まき用土を入れ、種をまきます。
種に薄っすらと土を被せ、霧吹きで水を与えたら、直射日光に当たらないよう日陰に置きます。
土が乾燥しないように水やりをしながら管理しましょう。
芽が出てきたら日に当てて、混みあっている芽を間引きします。
本葉2〜3枚に育ったら育苗ポットへ植え、本葉4〜5枚くらいに育ってから、鉢や庭に植え付けましょう。
5-8. 苗植え
10月〜12月か、3月〜4月に行います。
苗の根についた土は崩さず、そのまま鉢や庭に植え付けます。
庭植えの場合は、日当たりが良く、水はけの良い場所に植え付けましょう。
風通しが良くなるように、株と株の間隔は20〜25センチほど空けましょう。
5-9. 手入れ
剪定
3月から4月ごろに、大きくなり過ぎた株を1/3〜1/2程度の高さで茎を切り取ります。
切ったところから新しい芽がでてきて、花数が増えます。
花が咲き終わった後にも、草丈が1/3ほどになるよう茎を切りましょう。
剪定をすることで風通しが良くなり、株が蒸れるのを防ぐことができます。
花がら摘み
種がつくと栄養分を消費してしまいますので、花がらはこまめに取り除きます。
種まき用に種を採取したい場合は、5月〜6月頃に種を実らせましょう。
5-10. 増やし方
ノースポールは種まきか挿し木で増やすことができます。
種まき
5月〜6月に実った種を採取し、種まきをしましょう。
挿し木
花の付いていない茎を6〜7センチほど切り取り、茎の下半分についている葉は取ります。
切り口を斜めに切って2〜3時間水に浸けたら、清潔な赤玉土(小粒)か鹿沼土(小粒)に2cmほど埋めます。
2週間ほどで根が出てきますので、それまでは土が乾かないように水やりをしながら日陰で管理しましょう。
根が出てきて十分に育ってきてから、鉢や庭に植え付けます。
6. ノースポールの種類(原種、園芸品種・花言葉など)
ノースポールが属するフランスギク属は、ヨーロッパや北アフリカ〜アジアにかけておよそ70種が分布しているとされています。
6-1. シャスタデージー
キク科・フランスギク属の多年草です。
ヨーロッパ原産のフランスギクと日本原産のハマギクなどを交配してアメリカで作り出された品種です。
草丈は60〜80センチで、5月~6月に白い大輪の花を咲かせます。
庭植え、鉢植えだけでなく、切り花としても流通しており、花束やアレンジメントの材料としてよく利用されています。
「シャスタ菊」とも呼ばれています。
花言葉「万事忍耐」「全てを耐え忍ぶ」「忍耐」「無意味」
6-2. フランスギク
キク科・フランスギク属の多年草です。
日本には江戸時代に観賞用に入ってきましたが、現在は野生化して帰化植物となっており、野原や道端などに咲いているのを見ることができる地域もあります。
草丈は30〜80センチほどで、6月〜7月ごろに5センチほどの白い花を咲かせます。
花言葉「夢見る」「無実」「忍耐と悲哀」
7. ノースポールに似た植物(原種、園芸品種・花言葉など)
7-1. マトリカリア
キク科・ヨモギギク属の多年草で、原産地はバルカン半島、アナトリア半島やコーカサス地方です。
「夏白菊(ナツシロギク)」とも呼ばれています。
初夏に、2〜3センチほどの白や黄色の花を咲かせます。
草丈は25〜80センチほどで、庭植え、鉢植え、切り花として観賞用に利用されるほか、伝統的な薬用ハーブとしても知られています。
葉には、柑橘系の爽やかな香りがあります。
花言葉「集う喜び」「楽しむ」
7-2. クリサンセマム・カリナータム
キク科シュンギク属の多年草で、原産地は北アフリカ、モロッコです。
草丈は60〜80cmほどで、5月〜6月に5センチほどの花を沢山咲かせます。
赤、黄色、白、ベージュなどの花色があり、基部に蛇の目模様があるのが特徴です。
草丈は60〜90センチほどで、庭植え、鉢植え、切り花に利用されています。
「花輪菊(ハナワギク)」、「三色カミツレ(サンシキカミツレ)」とも呼ばれています。
欧米では大変人気がある花です。
花言葉「愛情」
7-3. クリサンセマム・ムルチコーレ
キク科・コレオステフス属の一年草で、アルジェリアが原産の植物です。
現在はコレオステフス属ですが以前はクリサンセマム属に分類されていたことから、この名で流通しています。
3月〜5月ごろに2センチほどのとても鮮やかな黄色い花を咲かせます。
草丈は20センチほどで、株は匍匐して広がります。
花言葉「高潔」「誠実」
7-4. マーガレット
キク科・モクシュンギク属の多年草で、原産地はカナリア諸島です。
一重咲きの白い花がポピュラーですが、ピンク、黄色、オレンジ色、八重咲きの品種も流通しています。
早春から初夏にかけて清楚で可憐な花を沢山咲かせることからガーデニングの定番となっている品種で、他の植物との相性もよく、寄せ植えにされることも多い花です。
切り花としても利用されており、ブライダルブーケにも使われます。
「木春菊(モクシュンギク)」の別名があります。
花言葉「秘めた愛」
7-5. ハマギク
キク科・ハマギク属の多年草で、日本原産の多年草です。
茨城県から青森県の太平洋側に分布しており、日当たりの良い断崖や砂浜に自生しているのを見ることができます。
草丈は10〜90センチほどで、9月〜11月ごろに6センチほどの素朴で清楚な白い花を咲かせます。
江戸時代の初期には、観賞用に栽培されていたと伝えられています。
丈夫で育てやすいことから、庭植えや鉢植えにもよく利用されています。
漢字では「浜菊」と書き、「ニッポンクリサンセマム」「ニッポンデージー」「フキアゲギク」の別名もあります。
花言葉「友愛」「逆境に立ち向かう」「単純な美」
まとめ
素朴で可憐な白い花は、寄せ植えにも最適です。
カラフルでビビッドな色合いの花と組み合わせたり、優しい色合いの花と組み合わせたりするだけでなく、グリーンとの組み合わせも人気があります。
育てやすいノースポールは、お庭を飾るのに欠かせない存在です。
まとめ
素朴で可憐な白い花は、寄せ植えにも最適です。
カラフルでビビッドな色合いの花と組み合わせたり、優しい色合いの花と組み合わせたりするだけでなく、グリーンとの組み合わせも人気があります。
育てやすいノースポールは、お庭を飾るのに欠かせない存在です。
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