すっとした一本の茎に数輪ものユリに似た花を次々と咲かしてくれるアルストロメリアは多彩で華やかなので切花としても大変人気があります。
なんといっても特徴はそばかすのような斑点です。
- アルストロメリアとはどんな花?
- アルストロメリアの花言葉
- アルストロメリアについて解説
- アルストロメリアのマメ知識
- アルストロメリアを育てる時の注意点
- アルストロメリアの種類(原種、園芸品種・花言葉など)
- アルストロメリアに似た植物(原種、園芸品種・花言葉など)
- まとめ
1. アルストロメリアとはどんな花?
ユリズイセン科アルストロメリア属の球根性の多年草です。
ユリに似た花はピンク、黄、赤、紫、白など花色もさまざまです。
1-1. 花びらの特徴
外側に大きな丸みのある花びら3枚、内側は先がとがった外側にくらべると少し小さめな花びら3枚の合計6枚の花びらをもちます。
花びらは根元で筒状につながってる合弁花です。
1-2. 花びらのそばかす
アルストロメリアはなんといっても内側の花びらのそばかすのようなの線状の斑点があるのが特徴です。
そばかすは多めのものや、少なめのもの、中にはないものもあります。
2. アルストロメリアの花言葉
明るくて前向きな花言葉をたくさん持っているアルストロメリアにはプレゼントにも最適です。
2-1. アルストロメリア全般の花言葉
「持続」
アルストロメリアの花持ちのよさと1つの茎から数輪もの花をつけることからひとつが咲き終わっても次のツボミが開くため、長期間鑑賞できることからこの花言葉がつけられました。
「未来への憧れ」
品種改良が盛んに行われているアルストロメリアは花色、姿、特性といったものが多種多様にわたります。
日本でも多くのアルストロメリアの品種が生み出されています。
これからも「未来への憧れ」をもって新たな美しいアルストロメリアが生まれてくることでしょう。
「エキゾチック」
多彩でそばかすのような線状の斑が目立つ独特な花姿からこの花言葉がつけられたといわれています。
「魅惑的」
ほとんどのアルストロメリアにはよく目立つ斑があります。
この「魅惑的」なそばかすは昆虫を誘っているといわれています。
2-2. アルストロメリアの色別の花言葉
赤色のアルストロメリアの花言葉「幸い」
赤のイメージは「愛情」「生命」「活気」などがあります。
白色のアルストロメリアの花言葉「凛々しさ」
白色のアルストロメリアには「凛」とした美しさがあります。
その花姿からこの花言葉がつけられたといわれています。
ピンク色のアルストロメリアの花言葉「気配り」
植物学者が友人の名前をもじって名付けたアルストロメリア。
自身ではなく友人の名前をつける謙虚さが「気配り」の由来と言われています。
自然と人から好かれる人は「気配り」上手であることが多いです。
プレゼントにも最適ですね。
黄色のアルストロメリアの花言葉「持続」
全般の花言葉と同じ「持続」はアルストロメリアの花持ちのよさに由来するといわれています。
紫色のアルストロメリアの花言葉は「知性」「冷静」
紫色のイメージは「高貴」「知的」「神秘」「魅力」などがあります。
落ち着いた色の紫色のアルストロメリアにぴったりの花言葉です。
オレンジ色のアルストロメリアの花言葉「友情」
分類学の父といわれるリンネが親友の名前をつけたことから、アルストロメリアは「友情」を象徴する花としてヨーロッパで広く知られているそうです。
3. アルストロメリアについて解説
3-1. 英語での呼び名
「Peruvian lily(ペルヴィアン・リリー、ペルーのユリ)」、「lily of the Incas(リリー・オブ・ジ・インカ、インカのユリ)」
3-2. 原産地
南アメリカ原産でアンデス山脈の寒冷地に自生しています。
チリを中心にペルー、アルゼンチン、ブラジルなどに約50種が知られています。
チリ種のアルストロメリアは冬に生育し、ブラジル種は夏季に生育します。
3-3. アルストロメリアの名前の由来
アルストロメリア (Alstroemeria) の名前の由来
南米を旅行中だったスウェーデンの男爵クラース・アルストレーマー(Clas Alstromer)が友人である植物学者で分類学者であるカール・フォン・リンネ(Carl von Linne )にこの花のタネをおくりました。
リンネは親友の名にちなんでこの花に「アルストロメリア(Alstroemeria)」と名づけたといわれています。
和名「百合水仙(ユリズイセン)」の名前の由来
アルストロメリアの花姿がユリの花に似ているため、この名前がつけられたといわれています。
英語名「Peruvian lily(ペルーのユリ)」「lily of the Incas(インカのユリ)」の名前の由来
原産地が由来をしていること、花がユリ(lily)に似いていることからこの名前がついたといわれています。
3-4. アルストロメリアの誕生日花の日
2月18日、2月26日、3月13日、3月25日、3月27日、4月9日、4月11日、4月18日、5月5日、6月11日、8月1日、11月14日、11月19日、11月21日、12月16日
4. アルストロメリアのマメ知識
4-1. 日本でのアルストロメリアの歴史
オランダで品種改良が盛んに行われたアルストロメリアが日本に入ってきたのは大正時代末期の1920年代でした。
しかし、当初はあまり普及しませんでした。
日本では清楚な花が好まれていたため、多彩でそばかすが入る派手な印象のアルストロメリアは当時の人たちには人気がなかったためといわれています。
それから年月が経ち、1980年代以降に広く栽培されるようになります。
現在は品種改良が進み、日本の気候にあった種類も生まれています。
4-2. 日本のアルストロメリア
日本でのアルストロメリアの生産量は北海道が6,780千本、愛知県が9,830千本、そして長野県がダントツ一位の18,800本です(平成28年)。
長野では数多くの品種が生産され、また元々は高山の寒冷地で自生していたアルストロメリアは日本の長野の夏の冷涼な気候と施設栽培の導入や品種改良によって、一年中楽しむことができる花となり私たちの身近な花のひとつになっているのです。
4-3. ぐるりと180°回転する葉
アリストロメリアの葉の生え方は少し変わっています。
はじめは茎にぴったりとくっついている葉は生長とともに、だんだんと外側にひねるように回転しながら育ち、最後には直立して葉の裏が表面に見えるようになります。
5. アルストロメリアを育てる時の注意点
アンデス高地が原産のアルストロメリアは寒さに強いのですが、蒸れや高温に弱いので気をつけて管理します。
また球根性のため環境があえば勝手にふえ、根が残っていると抜いても抜いても生える頑丈さも持ち合わせています。
5-1. 場所
品種によって多少異なりますが、ほぼ全般的には、日当たり〜明るい日陰でよく育ちます。
基本的に暑さと多湿に弱いので鉢植えなど移動できる場合、真夏は風通しの良い日陰に移動させます。
寒さには比較的強く、凍らせなければ冬を越します。
鉢植えはベランダや室内の日当たりの良い場所に移動させます。
霜に当たると地上部は枯れますが、株が生長していれば多少の霜にも耐えてくれますが、庭植えは腐葉土などを敷いて凍結しないように防寒してあげるとよいでしょう。
5-2. 水やり
元気に伸びている生育期は土が乾いたら水をたっぷりとやります。
土が濡れているうちは根腐れの原因になるので水をやりません。
開花後は乾かし気味に管理します。
真夏に茎や葉が枯れて休眠した場合は水やりをいったんストップします。
庭植えの場合は自然に降る雨だけで十分です。
5-3. 肥料
植え付け時に緩効性肥料を混ぜ込んでおきます。
鉢植えの場合は生育期に液体肥料を週に一回か、置き肥を一ヶ月に一回します。
花が咲いたら肥料は止めます。
夏は休眠期なので肥料はあたえません。
根が傷んで枯れてしまう原因になります。
庭植えの場合は、追肥は必要ないですが、生育が鈍い場合は薄めの液体肥料をあたえます。
5-5. 植えつけと植え替え
赤玉土5腐葉土3川砂2を混ぜたもので植えつけるか、市販されている花と野菜の土に川砂を混ぜて水はけをよくしたものを使用します。
生育を始める9月か3月ごろが植えつけ、植え替えの適期です。
球根は折れやすく、傷つけると腐りやすいので丁寧に扱って掘り上げる際は気をつけます。
クラウンを上にして5cmから8cmのところに土を被せるようにして植えつけます。
5-4. ふやし方
株分けとタネまきでふやすことができますが市販のタネはほとんど出回っていないので通常は株分けでふやします。
植え替え時に掘り上げた株は適当な大きさに分けます。
細長くて白っぽいさつまいものような球根を束ねている部分が「クラウン」という芽がでる部分です。
この先端の芽を傷つけないように気をつけます。
また、球根は乾燥を嫌うので掘り上げて株を分けてすぐに植えつけます。
5-5. 病気「灰色かび病」「白絹病」
開花中に雨が多いと灰色かび病が発生しますので、殺菌剤を散布します。
また、高温多湿の時期である休眠中に白絹病が出ることがあります。
白絹病はカビ(糸状菌)による伝染病で、菌糸が網のように張り立ち枯れてしまう伝染性の病気です。
どちらも一度かかると治ることはありません。
株ごと抜き取り廃棄処分します。
対策としては風通しを良くしたり、鉢植えの場合は根詰まりを避けるように管理します。
5-6. 害虫「アブラムシ」「ハダニ」
茎葉から植物の汁を吸って弱らせる害虫です。
特にハダニは駆除しにくいためやっかいな害虫です。
ハダニは乾燥すると発生しやすいのでときどき葉に水をかけて発生を予防します。
いずれも発生が見られたら薬剤を散布し駆除します。
6. アルストロメリアの種類(原種、園芸品種・花言葉など)
6-1. アルストロメリア・'インディアンサマー'(Alstroemeria 'Indian Summer')オレンジ色の花言葉「友情」
灰紫色の濃い銅色の葉をもつのが特徴です。
花色はオレンジにかわいいそばかす状の斑がついています。
黄色耐暑性に優れるため、暖地での栽培も可能な強健種です。
春と秋に開花し、花つきもとてもよいです。
6-2. アルストロメリア・プシッタキナ(Alstroemeria psittacina)赤色の花言葉「幸い」
アルストロメリア科アルストロメリア属の原種で和名は「ユリズイセン」です。
草丈は90cmで赤と緑の混じる花をつけます。
一般のアルストロメリアに比べて葉が少なく、外側の花びらと内側の花びらの大きさがほぼ同じです。
通常のアルストロメリアのように花は開かずに筒状の花を咲かせます。
外側、内側の花びら全体に茶色の斑が入ります。
別名は「オウムの花」です。
6-3. アルストロメリア・プレシャス(Alstroemeria 'precious')白色の花言葉「凛々しさ」
アルストロメリアの特徴であるそばかす状の斑がない改良品種です。
白地にクリーム色がのり、うっすらピンクや緑が入る花色を持ちます。
上向きに咲くタイプです。
6-4. アルストロメリア・'マドリード'(Alstroemeria 'Madrid')紫色の花言葉「知性」「冷静」
美しい紫色のアルストロメリアです。
背の高い品種です。
6-5. アルストロメリア・'アモール'(Alstroemeria 'Amour')黄色の花言葉「持続」
淡い黄色の花びらを持つハイブリッド系のアルストロメリアです。
赤みを帯びたそばかす状の斑がとても可愛らしい品種です。
6-6. アルストロメリア・'サターン'(Alstroemeria 'Saturne')ピンク色の花言葉「気配り」
コーラルピンクに黄色が混じった花色でそばかす状の斑が多めについて明るい印象を受けるアルストロメリアです。
外側の花びらはハート型でとても可愛らしい品種です。
7. アルストロメリアに似た植物(原種、園芸品種・花言葉など)
7-1. オニユリ(Lilium lancifolium)花言葉「華麗」「愉快」「陽気」「賢者」など
ユリ科ユリ属の球根性の多年草です。
グアム東部、中国、朝鮮半島、日本に自生するユリです。
オレンジ色に斑がたくさんあるところがアルストロメリアとよく似ています。
7-2. ギボウシ(Hosta )花言葉「落ち着き」「沈静」「静かな人」
キジカクシ科リュウゼツラン亜科ギボウシ属の多年草です。
原産地は東アジアで日本でも自生しています。
アルストロメリアと同じようにユリのような花を咲かせます。
花色は白や紫などがあり、日陰でもよく育ちます。
オオバギボウシの若芽はウルイと呼ばれる山菜です。
7-3. モントブレチア(Crocosimia x crocosmiflora)花言葉「素敵な思い出」「良い便り」「陽気」「気品」
アヤメ科ヒオウギズイセン属の球根性の多年草です。
和名はヒメオウオギスイセンといいます。
南アフリカが原産でオレンジ色の花が群れる様にして咲く姿はとても美しいですものです。
まとめ
アルストロメリアは品種が多いため、その花姿、色も多種多様にのぼります。
品種改良によって日本の風土にあったものがあるので初心者のガーデニングに向いています。
切花としても楽しめる花なので是非チャレンジしてみてはいかがでしょうか。
3. アルストロメリアについて解説
3-1. 英語での呼び名
「Peruvian lily(ペルヴィアン・リリー、ペルーのユリ)」、「lily of the Incas(リリー・オブ・ジ・インカ、インカのユリ)」
3-2. 原産地
南アメリカ原産でアンデス山脈の寒冷地に自生しています。
チリを中心にペルー、アルゼンチン、ブラジルなどに約50種が知られています。
チリ種のアルストロメリアは冬に生育し、ブラジル種は夏季に生育します。
3-3. アルストロメリアの名前の由来
アルストロメリア (Alstroemeria) の名前の由来
南米を旅行中だったスウェーデンの男爵クラース・アルストレーマー(Clas Alstromer)が友人である植物学者で分類学者であるカール・フォン・リンネ(Carl von Linne )にこの花のタネをおくりました。
リンネは親友の名にちなんでこの花に「アルストロメリア(Alstroemeria)」と名づけたといわれています。
和名「百合水仙(ユリズイセン)」の名前の由来
アルストロメリアの花姿がユリの花に似ているため、この名前がつけられたといわれています。
英語名「Peruvian lily(ペルーのユリ)」「lily of the Incas(インカのユリ)」の名前の由来
原産地が由来をしていること、花がユリ(lily)に似いていることからこの名前がついたといわれています。
3-4. アルストロメリアの誕生日花の日
2月18日、2月26日、3月13日、3月25日、3月27日、4月9日、4月11日、4月18日、5月5日、6月11日、8月1日、11月14日、11月19日、11月21日、12月16日
4. アルストロメリアのマメ知識
4-1. 日本でのアルストロメリアの歴史
オランダで品種改良が盛んに行われたアルストロメリアが日本に入ってきたのは大正時代末期の1920年代でした。
しかし、当初はあまり普及しませんでした。
日本では清楚な花が好まれていたため、多彩でそばかすが入る派手な印象のアルストロメリアは当時の人たちには人気がなかったためといわれています。
それから年月が経ち、1980年代以降に広く栽培されるようになります。
現在は品種改良が進み、日本の気候にあった種類も生まれています。
4-2. 日本のアルストロメリア
日本でのアルストロメリアの生産量は北海道が6,780千本、愛知県が9,830千本、そして長野県がダントツ一位の18,800本です(平成28年)。
長野では数多くの品種が生産され、また元々は高山の寒冷地で自生していたアルストロメリアは日本の長野の夏の冷涼な気候と施設栽培の導入や品種改良によって、一年中楽しむことができる花となり私たちの身近な花のひとつになっているのです。
4-3. ぐるりと180°回転する葉
アリストロメリアの葉の生え方は少し変わっています。
はじめは茎にぴったりとくっついている葉は生長とともに、だんだんと外側にひねるように回転しながら育ち、最後には直立して葉の裏が表面に見えるようになります。
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