ヘリコニア(heliconia)という花(植物)の特徴と名前の由来(英語での呼び方・語源)を説明しながら、「ヘリコニアの花言葉とその意味」について紹介していきます。
ヘリコニアの花に関する「原産地・開花時期・種類・似た花」の参考情報を示して、ヘリコニアの興味深いマメ知識も解説しています。
- ヘリコニアとはどんな花なのか?
- ヘリコニアの花言葉
- ヘリコニアについての解説
- ヘリコニアのマメ知識
- ヘリコニアを育てる時の注意点
- ヘリコニアの種類(原種・園芸品種の特徴)
- ヘリコニアに似た花の特徴・花言葉
- まとめ
1. ヘリコニアとはどんな花なのか?
ヘリコニア(英語名heliconia、学名Heliconia spp.)は、オウムバナ科オウムバナ属に分類される熱帯アメリカ原産の多年草です。
ヘリコニアという名前は、古代ギリシア神話で芸術の女神ムーサが住んでいる「ヘリコン山」に由来しています。
赤色や黄色の派手な花を咲かせますが、花に見えるのは実際には「苞(ほう:葉っぱが変化したもの)」です。
ヘリコニアは、夏から秋(6月〜11月)にかけて「赤色・オレンジ色・黄色」など暖色系の派手な見た目の花を咲かせます。
花序を下垂させながら派手な色の苞を付けるのです。
2. ヘリコニアの花言葉
ヘリコニアには、以下のような花言葉があります。
ヘリコニアの一般的な花言葉である「注目」「風変わりな人」「不寛容」について、関連エピソードや花言葉の由来・解釈も挿入しながら分かりやすく説明していきます。
2-1. 「注目・脚光」
ヘリコニアの花言葉は「注目・脚光」です。
ヘリコニアの垂れ下がった派手な色の花は第一印象が強烈で、一度見たら忘れることのない花の一つです。
そういった派手なオレンジ色(赤色・黄色)の花で目立つヘリコニアの花言葉は、「注目・脚光」になっています。
すでに人気者でみんなから注目や脚光を浴びている人にプレゼントするのに最適な花です。
あるいは、これから芸能人にでもなって大勢の人に注目されたいとか、脚光を浴びる刺激的な人生を歩みたいという人も、部屋にヘリコニアの花を飾ってみると良いかもしれません。
2-2. 「風変わりな人」
ヘリコニアの花言葉は「風変わりな人」です。
ヘリコニアの花は南国をイメージさせる奇抜で派手な色(オレンジ色・赤色・黄色)、ロブスターのハサミやオウムの嘴(くちばし)のような特殊な形から「風変わりな人」という花言葉を持っています。
「風変わりな人」は一般的には良い意味合いの言葉ではありませんが、「みんなと同じではない個性的な人」や「自分の特別な信念を持っている人」と解釈してみてもいいでしょう。
風変わりな人という花言葉からは、「南国の自由・楽観的な空気」も伝わってくるのです。
2-3. 「不寛容」
ヘリコニアの花言葉は「不寛容」です。
人を許すことができるという寛容さや柔軟さは「人間の美点」なのですが、ヘリコニアにはそれとは反対に人の間違いや反対を許すことができない「不寛容」という花言葉が与えられています。
不寛容な自分にならないように、反面教師としてヘリコニアの華やかな花を観賞したいものです。
3. ヘリコニアについての解説
ヘリコニアの「各種情報(英語の呼び名と語源・原産地・名前の由来・エピソード・誕生日花など)」について解説していきます。
3-1. ヘリコニアの英語・学名の呼び名と語源について
ヘリコニアは英語では、「Heliconia(古代ギリシア神話に登場するヘリコン山)」「Lobster claw(ロブスターのハサミ)」「Wild plantain(野生のプランタン)」「False bird of paradise(偽のストレリチア)」などの表記になります。
Lobster claw(ロブスターのハサミ)という英語表記は、ヘリコニアのカニのハサミやオウムのくちばしに見える垂れ下がっている花(苞)の形に由来しています。
バショウ科ストレリチア属に分類されて「極楽鳥花(ごくらくちょうか)」と呼ばれる花にも似ているので、「False bird of paradise(偽のストレリチア)」とも呼ばれるのです。
3-2. ヘリコニアの原産地と開花期
ヘリコニアは学名を「Heliconia spp. 」といい、原産地はペルーやコロンビア、メキシコ、コスタリカ、パナマなどの「熱帯アメリカ」と呼ばれている地域になります。
ヘリコニアには、約80種類以上の種類があるとされています。
ヘリコニアの開花期は「6月〜11月」であり、「オレンジ色・黄色・赤色」などの鮮やかな色彩の変わった形状の花(実際には苞)を咲かせます。
ヘリコニアの木の高さは約1〜3メートルで、約30センチほどの花序を下垂させて人目につく鮮やかな苞をつけます。
ヘリコニアの花持ちは、「約10日間」になります。
3-3. ヘリコニアの名前の由来
ヘリコニアという花の名前は、属名の学名である「Heliconia(ヘリコニア)」が、古代ギリシア神話に登場する文芸の女神ムーサ(Musa)が住んでいるとされる「ヘリコン山(Mount Helicon)」の名前に由来しています。
コロンビアやペルーなどの南米を中心とする熱帯アメリカを原産地とする花ですが、ヘリコニアの花は最盛期は6月〜9月ですが周年出回っています。
ヘリコニアの和名は「鸚鵡花(オウムバナ)」といいますが、ヘリコニアの花(苞)の形状がオウムの嘴(くちばし)に似ていることに由来しています。
3-4. ヘリコニアの誕生日花
ヘリコニアが誕生日花とされている日は「10月31日、11月28日、12月2日」です。
「10月31日、11月28日、12月2日」が誕生日の人に、ヘリコニアの花言葉である「注目」「脚光」などの大勢の人からポジティブな注目を集められる言葉を添えてプレゼントしてみましょう。
ただし、ヘリコニアには「風変わりな人・不寛容」といった好ましくない意味の花言葉もあるので、プレゼントをする時には注意が必要です。
4. ヘリコニアのマメ知識
ヘリコニアのマメ知識を紹介していきます。
4-1. ヘリコニアは「鳥の嘴タイプ」と「ロブスターのハサミ(爪)タイプ」がある
ヘリコニアには80種類以上がありますが、大きく分けると「鳥の嘴タイプ」と「ロブスターのハサミ(爪)タイプ」に分けることができます。
花茎が立ち上がってオウムの嘴(くちばし)のような苞(ほう)をつけるタイプが「鳥の嘴タイプ」、苞がどんどん垂れ下がっていくタイプが「ロブスターのハサミ(爪)タイプ」になります。
花に見えるのは実際は鮮やかな赤色・黄色をした「苞」であり、本物の花は「苞」の中に咲きます。
4-2. ヘリコニアには葉っぱを観賞する観葉植物タイプもある
ヘリコニアには「花が美しい品種」と「葉が美しい品種」があります。
葉が美しい品種は、光沢のある大きな葉っぱが特徴の観葉植物として栽培されています。
しかし、花がメインのヘリコニアの種類であっても、大きくて鮮やかな緑色をした葉っぱは見ごたえがあるので、観葉植物として利用される事はあります。
4-3. ヘリコニアはトリニダード・トバゴの国花です
ヘリコニアは、トリニダード・トバゴ共和国(Republic of Trinidad and Tobago、首都ポート・オブ・スペイン)の国花でもあります。
トリニダード・トバゴは、カリブ海の小アンティル諸島南部に位置しているトリニダード島とトバゴ島の二島・属領で構成される共和制国家(イギリス連邦の一員)ですが、原産地(熱帯アメリカ)と同じ「熱帯気候」であるためヘリコニアの自生・栽培に最適な環境があるのです。
5. ヘリコニアを育てる時の注意点
ヘリコニアを育てる時の注意点について説明していきます。
5-1. ヘリコニア栽培に適した日当たり・置き場所
ヘリコニア栽培では「真夏の直射日光」で葉っぱが枯れてしまうリスクがあるので、7月〜8月は直射日光が当たらない「半日陰」の場所に置くことが望ましいでしょう。
真夏以外の季節は日当たりの良い場所に置いても構いません。
ヘリコニアは耐寒性が低いので、冬場は寒さ対策で室内に取り込んでから、十分な日光が当たるように窓ガラスの近くに置くようにしましょう。
5-2. ヘリコニアの水やり・肥料のポイント
ヘリコニア栽培では「水はけのよい土(赤玉土+腐葉土+川砂)」を用意して、春〜秋の季節は土の表面が乾いてきたらすぐにたっぷりの水を与えるようにします。
冬の季節には、生育が停滞して水をあまり必要としないので、土の表面が完全に乾いてから水やりをするようにします。
ヘリコニアの栽培に当たっては、肥料は全く必要ありません。
5-3. ヘリコニアの増やし方
ヘリコニアの増やし方は、「5月〜6月の株分け」になります。
土中の株の根を傷つけないように掘り出して、複数の株に分けてからそれぞれを別の鉢に植え付ければOKです。
株分けの作業が終わったら、1週間くらいは「(直射日光を避けた)半日陰」でその分けた株を管理するようにします。
ヘリコニアは自分が思っている以上に、大きく生長する種類も多いので、実際に植える前にどれくらい大きくなるかをチェックしておきましょう。
6. ヘリコニアの種類(原種・園芸品種の特徴)
ヘリコニアの色々な種類とその特徴について紹介していきます。
これらの花の花言葉はヘリコニアに準じて「注目・脚光」「風変わりな人」「不寛容」などになります。
6-1. ヘリコニア・ロストラータ
ヘリコニア・ロストラータ(学名:Heliconia rostrata)は中南米(ペルー、コロンビアなど)のアマゾン熱帯雨林を原産地とするもっともポピュラーなヘリコニアの大型種です。
ヘリコニア・ロストラータは英語名を「Lobster claw(ロブスターの爪)」といい、樹高は「約3メートル」にまで大きく生長して、花序を下垂させて鮮やかで派手な色(赤色・黄色・オレンジ色)の花を咲かせます。
ヘリコニアの花に見える部分は、植物学的には「苞(ほう)」です。
6-2. ヘリコニア・プシッタコルム
ヘリコニア・プシッタコルム(学名:Heliconia psittacorum)は南米北部を原産地としているヘリコニアで、英語名を「Parrot beak flower」といいます。
ヘリコニア・プシッタコルムはヘリコニア・ロストラータ(約3メートル)と比較するとやや小ぶりな種類になり、樹高は約1メートルほどの生長で止まります。
ヘリコニア・プシッタコルムは茎がストレートに伸びるタイプなので「切花」に使われますが、花色(苞の色)は一般的に赤色になります。
赤色の苞の中に、「黄色あるいはオレンジ色の花」が入っている構造になっています。
6-3. ヘリコニア・アウランティアカ
ヘリコニア・アウランティアカ(学名:Heliconia aurantiaca)は、中央アメリカ(メキシコ南部・コスタリカ北部)を原産地とするヘリコニアで、樹高はヘリコニア・プシッタコルムと同じで約1メートルになります。
ヘリコニア・アウランティアカの花序は垂れ下がるのではなく直立しているのが特徴で、細い剣先のような形状をした独特なオレンジ色の苞をつけることになります。
ヘリコニアの中でもかなり個性的なタイプのオレンジ色の花(苞)になります。
7. ヘリコニアに似た花の特徴・花言葉
ヘリコニアに似たオウムバナ科、バショウ科の花の特徴・花言葉について紹介していきます。
7-1. ゴクラクチョウカ(極楽鳥花)
極楽鳥花(ゴクラクチョウカ、学名Strelitzia reginae)はバショウ科ゴクラクチョウカ属(ストレリチア属)の常緑多年草で、南アフリカのケープ地方が原産地です。
「極楽鳥」の頭部・鶏冠に似た華やかで美しい花を咲かせることから、英語名を「bird of paradise」といいます。
草丈は約1〜2メートルまで生長して、周年オレンジ色・赤色・紫色が混ざった美しい花を咲かせます。
属名の「Strelitzia」はイギリスのジョージ3世の皇后の出身家「ストレリッツ(Strelitz)」を由来にしています。
ゴクラクチョウカの花言葉は、「気取った恋」になります。
7-2. オウギバショウ
オウギバショウはバショウ科タビビトノキ属(あるいはゴクラクチョウ科)に分類されるマダガスカル原産の花(常緑多年草)で、夏の季節に「極楽鳥花(ゴクラクチョウカ)」に似た白い花を咲かせます。
オウギバショウの花は花弁・萼片が3枚ずつで、雄しべ6本、雌しべ1本の構造になっていますが、基本的には草丈が約10〜20メートル以上まで生長する巨大な草の形状をしています。
大きく広がる葉っぱが扇に似ている事から、「扇芭蕉(オウギバショウ)」と命名しました。
オウギバショウの花言葉は、「何ものも恐れぬ精神」になります。
7-3. バナナ
バナナはバショウ科バショウ属の常緑多年草のメジャーな果物としてあまりに有名ですが、原産地はマレー半島になります。
紀元前5000年以上も前から果物として熱帯・亜熱帯で栽培されていて、日本には明治時代中期に初めて台湾から輸入されました。
バナナの草丈は約3メートルから5メートルにまで生長し、夏場に大きな苞を持った花を咲かせます。
バナナの和名は「実芭蕉(ミバショウ)」といいます。
バナナの花言葉は、堂々とした姿をイメージさせる「風格」になっています。
まとめ
ヘリコニア(英語名heliconia、学名Heliconia spp. )は、オウムバナ科オウムバナ属に分類される熱帯アメリカ原産の多年草で、赤色・オレンジ色・黄色の非常に目立つ南国風の派手な花を咲かせます。
しかし、垂れ下がった花に見える部分は、実際には花序の先についた「苞(ほう)」なのです。
ヘリコニアは夏から秋(6月〜11月)にかけ、「赤色・オレンジ色・黄色」などの色鮮やかな花を咲かせてくれます。
ヘリコニアの一般的な花言葉は、「注目・脚光」「風変わりな人」「不寛容」になります。
ヘリコニアの花言葉や植物・花の特徴、種類について知りたい方は、この記事を参考にしてみて下さい。
3. ヘリコニアについての解説
ヘリコニアの「各種情報(英語の呼び名と語源・原産地・名前の由来・エピソード・誕生日花など)」について解説していきます。
3-1. ヘリコニアの英語・学名の呼び名と語源について
ヘリコニアは英語では、「Heliconia(古代ギリシア神話に登場するヘリコン山)」「Lobster claw(ロブスターのハサミ)」「Wild plantain(野生のプランタン)」「False bird of paradise(偽のストレリチア)」などの表記になります。
Lobster claw(ロブスターのハサミ)という英語表記は、ヘリコニアのカニのハサミやオウムのくちばしに見える垂れ下がっている花(苞)の形に由来しています。
バショウ科ストレリチア属に分類されて「極楽鳥花(ごくらくちょうか)」と呼ばれる花にも似ているので、「False bird of paradise(偽のストレリチア)」とも呼ばれるのです。
3-2. ヘリコニアの原産地と開花期
ヘリコニアは学名を「Heliconia spp. 」といい、原産地はペルーやコロンビア、メキシコ、コスタリカ、パナマなどの「熱帯アメリカ」と呼ばれている地域になります。
ヘリコニアには、約80種類以上の種類があるとされています。
ヘリコニアの開花期は「6月〜11月」であり、「オレンジ色・黄色・赤色」などの鮮やかな色彩の変わった形状の花(実際には苞)を咲かせます。
ヘリコニアの木の高さは約1〜3メートルで、約30センチほどの花序を下垂させて人目につく鮮やかな苞をつけます。
ヘリコニアの花持ちは、「約10日間」になります。
3-3. ヘリコニアの名前の由来
ヘリコニアという花の名前は、属名の学名である「Heliconia(ヘリコニア)」が、古代ギリシア神話に登場する文芸の女神ムーサ(Musa)が住んでいるとされる「ヘリコン山(Mount Helicon)」の名前に由来しています。
コロンビアやペルーなどの南米を中心とする熱帯アメリカを原産地とする花ですが、ヘリコニアの花は最盛期は6月〜9月ですが周年出回っています。
ヘリコニアの和名は「鸚鵡花(オウムバナ)」といいますが、ヘリコニアの花(苞)の形状がオウムの嘴(くちばし)に似ていることに由来しています。
3-4. ヘリコニアの誕生日花
ヘリコニアが誕生日花とされている日は「10月31日、11月28日、12月2日」です。
「10月31日、11月28日、12月2日」が誕生日の人に、ヘリコニアの花言葉である「注目」「脚光」などの大勢の人からポジティブな注目を集められる言葉を添えてプレゼントしてみましょう。
ただし、ヘリコニアには「風変わりな人・不寛容」といった好ましくない意味の花言葉もあるので、プレゼントをする時には注意が必要です。
4. ヘリコニアのマメ知識
ヘリコニアのマメ知識を紹介していきます。
4-1. ヘリコニアは「鳥の嘴タイプ」と「ロブスターのハサミ(爪)タイプ」がある
ヘリコニアには80種類以上がありますが、大きく分けると「鳥の嘴タイプ」と「ロブスターのハサミ(爪)タイプ」に分けることができます。
花茎が立ち上がってオウムの嘴(くちばし)のような苞(ほう)をつけるタイプが「鳥の嘴タイプ」、苞がどんどん垂れ下がっていくタイプが「ロブスターのハサミ(爪)タイプ」になります。
花に見えるのは実際は鮮やかな赤色・黄色をした「苞」であり、本物の花は「苞」の中に咲きます。
4-2. ヘリコニアには葉っぱを観賞する観葉植物タイプもある
ヘリコニアには「花が美しい品種」と「葉が美しい品種」があります。
葉が美しい品種は、光沢のある大きな葉っぱが特徴の観葉植物として栽培されています。
しかし、花がメインのヘリコニアの種類であっても、大きくて鮮やかな緑色をした葉っぱは見ごたえがあるので、観葉植物として利用される事はあります。
4-3. ヘリコニアはトリニダード・トバゴの国花です
ヘリコニアは、トリニダード・トバゴ共和国(Republic of Trinidad and Tobago、首都ポート・オブ・スペイン)の国花でもあります。
トリニダード・トバゴは、カリブ海の小アンティル諸島南部に位置しているトリニダード島とトバゴ島の二島・属領で構成される共和制国家(イギリス連邦の一員)ですが、原産地(熱帯アメリカ)と同じ「熱帯気候」であるためヘリコニアの自生・栽培に最適な環境があるのです。
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