サザンカといえば「たき火」の唱歌で親しまれている通り、冬の代表的な花です。
開花時期が真冬なので、他の植物とは大きく異なる性質を持っていて、花言葉も非常に魅力的なものばかりです。
サザンカの花言葉や名前の由来、豆知識などについて紹介します。
- サザンカとはどんな花?
- サザンカの花言葉
- サザンカの色別花言葉
- サザンカについて解説
- サザンカのマメ知識
- サザンカを育てる時の注意点
- サザンカの種類(原種、園芸品種の花言葉や特徴)
- サザンカに似た植物(花言葉や特徴)簡単に紹介
- まとめ
1. サザンカとはどんな花?
サザンカはツバキ科ツバキ属の植物で、日本原産です。
江戸時代からツバキと同じ位の人気があり、庭木として使われて来ました。
秋の終わり頃からつぼみを付け始めて、冬に他の植物が次々と枯れて行く中、大輪の美しい花を咲かせます。
花の色は、自生しているものは基本的に白で、ピンクのグラデーションが入っています。
栽培品種のサザンカの花の色は「赤・白・ピンク」と様々で、真冬に緑の葉っぱに花と、観る人の心を温めてくれます。
サザンカはツバキと良く似ているので、ツバキと思っている生垣が実はサザンカだったということもあります。
ツバキとの違いについては後ほど紹介します。
2. サザンカの花言葉
サザンカは、基本的に温かい地域を好む植物です。
しかし開花時期が冬ですので、他に植物が育たない季節の仲、大輪の花を咲かせる姿が人々に感動を与えているのです。
花言葉もそんなサザンカの健気さに因んだものが多くなっています。
2-1. 「困難に打ち勝つ」
これは、サザンカが山の厳しい寒さの中でも力強く咲いている様子を表しています。
植物にとって逆境となる環境の中、負けずにひときわ大輪の花を咲かせることから付けられました。
2-2. 「ひたむきな愛」
寒い季節にキレイな花を咲かせて、じっと咲き誇っている姿は、まるで大切な人を見守っている様な健気さを感じさせます。
愛情の深さを花の大きさや色で表し「どんな時でもあなたを思い続ける」というひたむきな気持を伝える花言葉です。
2-3. 「理想の恋」
山に自生しているサザンカは白い花が多く、目立たず控えめな美しさを保っています。
一時的に燃え上ってすぐに飽きてしまう様な恋愛ではなく、ジワジワと少しずつ相手のことを好きになり、一生長続きする理想の恋愛を表しているのです。
2-4. 「謙遜・謙譲」
サザンカの花は木に咲きます。
草花の様に茎の先に1輪咲き誇るのではなく、木々の中に花が混ざって咲くのです。
花が「我こそは」と自分をアピールするのではなく、樹木全体でサザンカという植物を表現しているのです。
その姿から目立たず謙遜している人の気持ちを表す様になりました。
2-5. 「素直・飾らない心」
冬の寒い時期に花を見つけるのは大変なことです。
大切な人を喜ばせたいという思いでサザンカの花を探して贈る人もいました。
相手を大切に思う素直な気持ちを象徴してつけられた花言葉です。
3. サザンカの色別花言葉
サザンカは、全体的な花言葉の他にも色別の花言葉があります。
今の自分の気持や相手に合わせて花の色を選べば、より深いメッセージが伝えられるでしょう。
3-1. 赤のサザンカの花言葉
赤のサザンカの花言葉は、冬という季節もあり落ち着いた内容が多くなります。
赤のサザンカの花言葉:「理性」
赤のサザンカは情熱的というよりは、知性的なイメージがあります。美しい表情をしながら、常に落ち着いてじっと物事を考える様子を重ね併せて付けられました。
赤のサザンカの花言葉:「純粋無垢」
サザンカは同じ様な時期に咲くツバキの花と良く似ています。しかしサザンカの花の方が一回り小さく、花びらも薄いので、ツバキより優しくて可愛らしいイメージになります。
ツバキよりも一歩引いたポジションにいる健気なサザンカを表した花言葉です。
赤のサザンカの花言葉:「あなたが最も美しい」
女性にとって最高の花言葉です。冬の季節、雪が振る中咲いているサザンカの赤い花を見て、とある人が感動して言いました。
「一面の銀世界の中、最も美しいのはサザンカの赤い花である」この言葉に人々が感動して付けられた花言葉です。
確かに普段は周囲に様々な色が溢れていますが、一旦雪が降れば地面の殆どが白い色で覆い尽くされてしまいます。
しかしサザンカは庭木ですので、雪が積もってもまだ見えている部分があります。
そこに赤い花が咲いていると、白い景色の中に目立ちすぎないアクセントとしてより美しく見えるものです。
大勢の中にいて、上品で清楚で、特に目立つ訳ではないけれども美しい女性のイメージです。
3-2. 白のサザンカの花言葉
白のサザンカは、自生しているものを見かけることが多いのでより強いイメージの花言葉が多くなります。
白のサザンカの花言葉:「愛嬌」
白くて薄い小さな花が咲いているのを見れば、誰でもほっと心が和むものです。冬の冷たい風の中「こんにちは」と挨拶をしている様で、愛嬌たっぷりの娘さんをイメージさせることから付けられました。
白のサザンカの花言葉:「理想の恋」
サザンカ全体の花言葉にもありましたが、白のサザンカの花言葉の方はより芯の強さを表しています。白く美しい花びらが何層にも重なって咲く姿は、幾つもの困難を乗り越えて真実の恋を手に入れる様子を意味しています。
最後の困難に打ち勝った時に理想の恋を手に入れられることでしょう。
「あなたは私の愛を退ける」
こちらの花言葉には諸説ありますが、白の花は非常に純粋で無垢なイメージがあるので、手折るのがためらわれることに由来しています。相手のことが好きだけれども、しつこくし過ぎてしまうと嫌われるのでは、という恋愛に対する不安な気持を表しています。
相手の気持ちが知りたい、もしかして嫌われているのでは、と悩んでいる人に対する花言葉だと思われます。
3-3. ピンクのサザンカの花言葉
ピンクのサザンカは、赤と白のサザンカを交配させて作られた品種です。
その為に赤いサザンカから進化したものですので、赤いサザンカの花言葉を使っても良いと言われています。
ピンクのサザンカの花言葉:「永遠の愛」
サザンカのピンク色は、可愛らしい中にも落ち着いた印象を与えます。淡いピンクの花びらが何枚も重なって咲く姿に、日ごと増していく愛情を表しています。
その愛は一途で永遠であり、一生を通じてお付き合いをしたい人に贈る言葉として付けられました。
4. サザンカについて解説
サザンカの更に詳しい情報について紹介します。
4-1. 英語での呼び名
サザンカの学術名は「Camellia Sasanqua(カメリア・サザンカ)」で、英語での呼び名は「Sazanqua(サザンカ)」です。
つまり、海外で「サザンカ」と言っても通じるのです。
サザンカは日本の固有種で、江戸時代に長崎の出島にやってきた外国人医師が、サザンカを気に入り自国のヨーロッパに持ち帰りました。
名前も日本名をそのまま伝えたので「サザンカ」と呼ばれてるのです。
4-2. 原産地
サザンカの原産国は日本で、本州の西側、四国・九州・沖縄に自生していたものです。
4-3. サザンカの名前の由来
サザンカの名前は、中国語でツバキ類を表す「山茶(サンサ)」に由来しています。
漢字で書くと「山茶花(サンサカ)」で、これが段々と言い違ってきて「サザンカ」になりました。
中国では「山茶花」と書くとツバキを意味していて、区別する為にサザンカは「姫椿」と呼ばれています。
4-4. サザンカの誕生日花の日
サザンカは、11月16日(赤色限定)と、12月4日の誕生花です。
誕生日にプレゼントに沿えてイラストやカードを贈ると、女性に喜ばれます。
5. サザンカのマメ知識
サザンカについて、知っておくとちょっと自慢できるマメ知識について紹介します。
5-1. サザンカと風水
サザンカは、風水にも良いと言われています。
植える方角は「北西・北・北東・東南」で、ツバキの様に花ごとボトッと落ちるのではなく、花びらが一枚ずつ散って行くのでツバキよりも縁起が良いとされているのです。
但し、これは江戸時代の園芸業者が生み出した迷信で、当時ツバキの方が人気があったことから、サザンカを流行らせようとして噂を流したと言われています。
5-2. サザンカと梅雨
冬から春にかけてぐずついた雨の天気が続くことを「なたね梅雨」、春から夏にかけては「梅雨」といいます。
これに対して、秋から冬にかけて前線が停滞して天気がぐずつく状態を「サザンカ梅雨」といいます。
5-3. サザンカは食べられる?
サザンカは食用ではありませんが、お茶にして飲むことができます。
サザンカ茶には「タンパク質・アミノ酸・脂肪酸・ビタミン」が豊富に含まれていて、「精神を落ち着付かせる効果」「安眠効果」「コレステロール値・高血圧改善効果」があると言われています。
サザンカの香りがする普通のお茶だということです。
6. サザンカを育てる時の注意点
サザンカは、日当たりの良いところに植え付ければ、自然の気候の中でも丈夫に育つ植物です。
庭木として非常に人気があるので、是非育ててみましょう。
但し、サザンカを育てる時には注意点があります。
6-1. チャドクガ
ツバキとサザンカに付き易い害虫として「チャドクガ」があります。
チャドクガは、幼虫が葉を食い荒らす他にも、毒のある毛が皮膚に付くと、強いかゆみや発疹が出ます。
毛は卵〜幼虫〜成虫に生えていて、風に乗って飛散したものが衣服について皮膚炎を起こす人もいます。
特に子どもは毛虫をつついて遊んだりして、かぶれてしまうことが多いのです。
チャドクガをきちんと駆除しないと、庭木の場合は近隣トラブルになってしまうケースもあるので、注意が必要です。
チャドクガの幼虫について
チャドクガの幼虫が発生するのは、「5月〜6月」「8月〜9月」の1年に2回です。サザンカの葉っぱの裏側に黄色い卵が付いていたら、葉っぱごと切り取って処分しましょう。
卵がかえってしまうと、幼虫は集団で葉っぱにくっついていますので、早めに発見して剪定して袋に入れて燃やすなどして駆除します。
殺虫剤をかけるとだらだらと幼虫が落ちて暴れだし、毒毛が飛散する可能性があるので注意します。
チャドクガを駆除する時の注意点
繰り返しますが、チャドクガは非常に毒性が強く、衣服に毛が1本でも付いていると、全身に回って発疹ができます。チャドクガに刺されない為には、手袋をしたり首にタオルを巻くなどして、作業後は衣服をすぐに取り換える様にします。
帽子、メガネ、マスクも必需品です。
また、風の強い日に作業をすると毒毛が飛散するので避けた方が良いです。
剪定を行うこと
剪定を定期的にしていれば、成虫が卵を産み付けにくくなり、チャドクガが発生する前に気付けます。7. サザンカの種類(原種、園芸品種の花言葉や特徴)
サザンカは品種により3つの「群」に分けられます。
それぞれの代表的な品種を紹介します。
尚、花言葉はサザンカの全体的、或いは色別の花言葉が適用されます。
7-1. サザンカ群
野山に自生するサザンカから作られた品種です。
開花時期は10月頃と速めで、花びらは一重・二重とシンプルなのが特徴です。
千代鶴(チヨヅル)
花の色は白がメインで、花びらのふちの部分がうっすらピンク色で可愛らしい花を咲かせます。雪山(セツザン)
名前通り真っ白な花で、他のサザンカよりも平たく花びらが広がります。朝日鶴(アサヒヅル)
大輪で、花びらの数も多く、白の花びらに濃いピンクが入っています。7-2. カンツバキ群
カンツバキとサザンカは非常に近い品数で、サザンカの園芸品種や交雑種であると言われています。
花びらの数が多く、八重咲きや獅子咲きなどがあり、華やかな印象で、開花時期は11月〜2月頃です。
昭和の栄(ショウワノサカエ)
カンツバキの代表的な品種で、鮮やかなピンク色の花で、枝が横に伸びていきます。獅子頭(ししがしら)
こちらはひときわ濃い赤い花が特徴で、カンツバキといえばこれをイメージする人も多いでしょう。7-3. ハルサザンカ群
サザンカとツバキの交雑品種で、開花時期は2月〜5月と温かい季節です。
花びらの付き方も様々で一重咲きから八重咲きなどがあります。
鎌倉絞(カマクラシボリ)
赤と白が絶妙に混ざった色合いで、生垣に使われています。飛竜(ヒリュウ)
真っ赤な花で、花の大きさは小さ目、八重咲きが特徴です。8. サザンカに似た植物(花言葉や特徴)簡単に紹介
サザンカと良くにた植物として挙げられるのがツバキです。
ツバキとサザンカの違いは以下の通りです。
8-1. 花と葉の違い
サザンカの花は大きく広がり、葉にはギザギザが見られます。
ツバキの花はカップの様に中途開きで、葉っぱは丸くてツルツルしています。
8-2. 開花時期の違い
サザンカの開花時期は「10月〜2月」頃です。
これに対してツバキは「12月〜4月」頃と、遅めの季節に咲きます。
8-3. ツバキの花言葉
ツバキの花言葉は「控えめな優しさ」「誇り」で、花の咲き方が気品を備えていることから付けられました。
まとめ
サザンカは、厳しい冬の環境でも美しい花を咲かせることで多くの人々を喜ばせてきました。
強くたくましく、そして美しい姿を称えて花言葉が付けられています。
サザンカの花言葉を覚えておき、尊敬する人に気持を伝えてみては如何でしょうか。
5. サザンカのマメ知識
サザンカについて、知っておくとちょっと自慢できるマメ知識について紹介します。
5-1. サザンカと風水
サザンカは、風水にも良いと言われています。
植える方角は「北西・北・北東・東南」で、ツバキの様に花ごとボトッと落ちるのではなく、花びらが一枚ずつ散って行くのでツバキよりも縁起が良いとされているのです。
但し、これは江戸時代の園芸業者が生み出した迷信で、当時ツバキの方が人気があったことから、サザンカを流行らせようとして噂を流したと言われています。
5-2. サザンカと梅雨
冬から春にかけてぐずついた雨の天気が続くことを「なたね梅雨」、春から夏にかけては「梅雨」といいます。
これに対して、秋から冬にかけて前線が停滞して天気がぐずつく状態を「サザンカ梅雨」といいます。
5-3. サザンカは食べられる?
サザンカは食用ではありませんが、お茶にして飲むことができます。
サザンカ茶には「タンパク質・アミノ酸・脂肪酸・ビタミン」が豊富に含まれていて、「精神を落ち着付かせる効果」「安眠効果」「コレステロール値・高血圧改善効果」があると言われています。
サザンカの香りがする普通のお茶だということです。
6. サザンカを育てる時の注意点
サザンカは、日当たりの良いところに植え付ければ、自然の気候の中でも丈夫に育つ植物です。
庭木として非常に人気があるので、是非育ててみましょう。
但し、サザンカを育てる時には注意点があります。
6-1. チャドクガ
ツバキとサザンカに付き易い害虫として「チャドクガ」があります。
チャドクガは、幼虫が葉を食い荒らす他にも、毒のある毛が皮膚に付くと、強いかゆみや発疹が出ます。
毛は卵〜幼虫〜成虫に生えていて、風に乗って飛散したものが衣服について皮膚炎を起こす人もいます。
特に子どもは毛虫をつついて遊んだりして、かぶれてしまうことが多いのです。
チャドクガをきちんと駆除しないと、庭木の場合は近隣トラブルになってしまうケースもあるので、注意が必要です。
チャドクガの幼虫について
チャドクガの幼虫が発生するのは、「5月〜6月」「8月〜9月」の1年に2回です。サザンカの葉っぱの裏側に黄色い卵が付いていたら、葉っぱごと切り取って処分しましょう。
卵がかえってしまうと、幼虫は集団で葉っぱにくっついていますので、早めに発見して剪定して袋に入れて燃やすなどして駆除します。
殺虫剤をかけるとだらだらと幼虫が落ちて暴れだし、毒毛が飛散する可能性があるので注意します。
チャドクガを駆除する時の注意点
繰り返しますが、チャドクガは非常に毒性が強く、衣服に毛が1本でも付いていると、全身に回って発疹ができます。チャドクガに刺されない為には、手袋をしたり首にタオルを巻くなどして、作業後は衣服をすぐに取り換える様にします。
帽子、メガネ、マスクも必需品です。
また、風の強い日に作業をすると毒毛が飛散するので避けた方が良いです。
剪定を行うこと
剪定を定期的にしていれば、成虫が卵を産み付けにくくなり、チャドクガが発生する前に気付けます。7. サザンカの種類(原種、園芸品種の花言葉や特徴)
サザンカは品種により3つの「群」に分けられます。
それぞれの代表的な品種を紹介します。
尚、花言葉はサザンカの全体的、或いは色別の花言葉が適用されます。
7-1. サザンカ群
野山に自生するサザンカから作られた品種です。
開花時期は10月頃と速めで、花びらは一重・二重とシンプルなのが特徴です。
千代鶴(チヨヅル)
花の色は白がメインで、花びらのふちの部分がうっすらピンク色で可愛らしい花を咲かせます。雪山(セツザン)
名前通り真っ白な花で、他のサザンカよりも平たく花びらが広がります。朝日鶴(アサヒヅル)
大輪で、花びらの数も多く、白の花びらに濃いピンクが入っています。7-2. カンツバキ群
カンツバキとサザンカは非常に近い品数で、サザンカの園芸品種や交雑種であると言われています。
花びらの数が多く、八重咲きや獅子咲きなどがあり、華やかな印象で、開花時期は11月〜2月頃です。
昭和の栄(ショウワノサカエ)
カンツバキの代表的な品種で、鮮やかなピンク色の花で、枝が横に伸びていきます。獅子頭(ししがしら)
こちらはひときわ濃い赤い花が特徴で、カンツバキといえばこれをイメージする人も多いでしょう。7-3. ハルサザンカ群
サザンカとツバキの交雑品種で、開花時期は2月〜5月と温かい季節です。
花びらの付き方も様々で一重咲きから八重咲きなどがあります。
鎌倉絞(カマクラシボリ)
赤と白が絶妙に混ざった色合いで、生垣に使われています。飛竜(ヒリュウ)
真っ赤な花で、花の大きさは小さ目、八重咲きが特徴です。スポンサーリンク