あなたの周りで人を疑ったり、妬んでいる人はいないでしょうか。
もしかしたら自分自身がそのような傾向があるという人もいるかもしれません。
そのような状態のことを「猜疑心」といいます。
ここでは猜疑心とは何か?また猜疑心が強い人の特徴、傾向、克服方法などを紹介していきます。
それでは一緒に見ていきましょう。
- 猜疑心とは?
- 猜疑心の類語や反対語
- 猜疑心の英語
- 猜疑心の使い方(例文)
- 猜疑心が強い人の特徴や傾向
- 猜疑心を取り払う「克服する方法」
- まとめ
1. 猜疑心とは?
猜疑心という言葉の意味は相手の行動、行為を疑ったり、妬んだりする気持ちのことをいいます。
猜疑心が強いと、人間関係が上手くいかなくなったり、性格が悪いと周りから敬遠されることもあります。
「猜疑心が強い」という言葉自体言われたくない言葉でもあります。
褒め言葉にはなりません、悪い意味で使われますので、相手に面と向かって指摘する時に言ったりしないように注意しましょう。
2. 猜疑心の類語や反対語
猜疑心と似たような意味を持つ言葉や、反対の意味を表す言葉をまとめてみました。
それでは見ていきましょう。
2-1. 類語「疑念」
「疑念(ぎねん)」は疑いの心、うたがいという意味を持つ言葉です。
使い方としては「疑念を抱く」となります。
2-2. 類語「疑心暗鬼」
「疑心暗鬼(ぎしんあんき)」とは疑いの心が自分の中にあると、何でも怖いと思ってしまったり、疑ってしまうことをいいます。
また疑い深さから妄想にとらわれることのたとえでもあります。
「疑心暗鬼にとらわれる」「疑心暗鬼になる」といった使い方をします。
2-3. 類語「不信感」
「不信感」は信じていない思い、信用できないという気持ちという意味です。
2-4. 類語「懐疑的」
「懐疑的(かいぎてき)」は物事の意味や価値、また存在や見解などについて疑いを持つことをいいます。
「効果については懐疑的だ」といった使い方をします。
2-5. 反対語「信頼」
「信頼」は信じて頼りにすること、頼りになると信じる気持ちのことをいいます。
「信頼できる人」「親の信頼にこたえる」といった使い方をします。
2-6. 反対語「親愛」
「親愛」は人に親しみ、愛情を持っていること、またそのさまを表します。
2-7. 反対語「油断」
「油断」はたかをくくって気を許して、注意を怠ることをいいます。
3. 猜疑心の英語
「猜疑心」を英語では「Suspicion」「jealousy」といいます。
「猜疑心の強い」は「suspicious」となります。
4. 猜疑心の使い方(例文)
猜疑心とは「人に騙されるかもしれない」と人を疑ってしまう気持ちをいいます。
どのような使い方をするかいくつか例文を紹介しましょう。
4-1. 「猜疑心に満ちた目」
相手のことを疑って見てしまう時は優しい目つきではなく、どこか冷たく打ち解けない雰囲気になるでしょう。
そのような状態のことを表す時に使います。
4-2. 「自分の中にある猜疑心に気が付く」
自分の中にある相手を疑う気持ちに気が付いてしまう時があります。
それまではどこか違和感を覚えながらも、相手のいい面を信じようとしていた、でもそれは無理をしていたとわかってしまいます。
もうこれまでのように相手を見ることができない、信じたいけれど疑ってしまう、といった状態の時に使います。
4-3. 「あの人は猜疑心が強くて困る」
自分のことではなく、他人の性格、性質を表す時にも使います。
疑い深かったり、嫉妬深い人とはつきあっていてもストレスが溜まるものです。
他の人たちと、雑談をしてつい、言いたくなる時もあるのです。
しかしこれは悪い意味の言葉ですので、悪口でもあるわけです。
本人の耳に入ったら間違いなく不愉快になりますし、関係性が悪化しますので、あまり軽々しく使う言葉ではありません。
信頼のおける人にしか言わない方がいいでしょう。
5. 猜疑心が強い人の特徴や傾向
猜疑心が強い人は案外多いものです。
簡単に人を信用できないと考えている人もいるでしょう。
しかし目の前の人を疑ってばかりというのも寂しいものです。
さて、そのような猜疑心が強い人にはどのような特徴や傾向があるでしょうか。
まとめてみましたので見ていきましょう。
5-1. 褒められても素直に受け取れない
猜疑心の強い人は、相手から褒められた時に「嬉しい」と素直に思うことはありません。
「うわべだけで言っている」「何か裏がある」と相手のことを疑ってかかり、最終的には「自分を馬鹿にしている」と思ってしまうのです。
このような考え方は非常に損をしています。
例えば、本当に相手が馬鹿にしていたとしても、それにあえて気が付かず「ありがとう」と言っていい気分になっていられる方が得な性格といえるでしょう。
もともと相手の本音など誰もわかりはしないのですから、できるだけポジティブに受け止めた方が精神的にもいいのです。
5-2. 人間関係にトラウマがある
猜疑心が強い人は、最初からそのような性格だったわけではなくこれまでの経験からそうなってしまったということも多いのです。
一番考えられることは身近な人や大切な人、信じていた人からの裏切りではないでしょうか。
深く信じていればいるほど、裏切られた時の傷は大きく、そのショックや怒り、悲しみといったネガティブな感情から立ち直るまでは時間がかかるのです。
またその傷が癒えても、以前のように簡単に人は信じないと猜疑心が強くなってしまうのです。
5-3. 人間不信の傾向がある
自分以外誰も信じることができないという風に、人間不信の傾向があります。
過去に人間関係で痛い目を見たのかもしれませんし、優しくされた経験が少ないのかもしれません。
いずれの場合でも人嫌いになっていて自分から積極的に関わろうとはしません。
5-4. 自分の中に閉じこもっている
自分の世界があり、その中に閉じこもっているタイプです。
誰かが近づいてきても自分の世界が乱される、迷惑とばかりに受け入れようとしません。
自分から一人でいることを好んでいるようなところもあります。
どちらかといえば人が嫌いというタイプです。
5-5. 自信が持てない
自分に自信がない為に、褒められても素直に信じることができません。
また自分の良さを肯定することもできない傾向にあります。
「自分はダメだから」と自信がないタイプです。
5-6. ネガティブ思考の傾向
猜疑心が強い人は、考え方としてはネガティブです。
いい方向に考えることができれば、猜疑心は強くならないでしょう。
人の好意も素直に信じることができず、「影では自分のことを悪く言っているかもしれない」などと疑ってしまいます。
せっかく親しみをこめて話しかけてくれる人がいても信じることができず交友を深めることができにくいのです。
5-7. 人と付き合うのが苦手である
もともと、他人とのコミュニケーションをとるのが苦手、距離感なども上手にとることができません。
人付き合い自体が苦手で避けていることがあります。
5-8. 余裕がない状態
猜疑心が強い人は、余裕がない状態であることが多いのです。
それは気持ちの余裕であったり、経済的な余裕であったりと色々あるでしょう。
特に経済的に困っていると、どうしても不満が溜まりますし、生活は我慢が多くなるでしょう。
そうなれば気持ちに余裕はなくなりいつもイライラして笑顔の人を見ると「自分を馬鹿にしているのではないか」とか「自分が困っているのに無神経に笑っていてムカつく」などと思ってしまうのです。
5-9. 心配性である
猜疑心が強い人は、何でも疑いの目で見てしまいますし、相手の言動が自分に何か害をもたらすのではないかと心配してしまうことが多いのです。
一旦心配してしまうとどんどん悪い想像をしてしまい不安感が大きくなってしまうのです。
5-10. 人の意見を聞かない
猜疑心が強い人は、人の言うことを簡単に信用できないのです。
また人の意見を「疑わしい」「自分を騙そうとしているのではないか」「みんなで馬鹿にしているのではないか」などと思ってしまいます。
ですから人の意見は聞き入れることができず自分の価値観しか信じないのです。
5-11. 妄想が激しい
想像力というよりは、妄想が激しいのが特徴です。
あることないこと頭の中で考えつき、それが本当に起こるかもしれないと信じているのです。
人の印象というのは自分の中でいくらでも変えることはできるのです。
相手に悪意があるのか、好意があるのか、本当のことは誰にもわからないのですが、猜疑心が強い人は相手に悪意があると信じ込んだら疑わないのです。
5-12. 相手によって対応に差がある
自分が好きな人、気に入っている人と、嫌いだと思っている人、気にいらない人には対応に差があります。
えこひいきが激しいタイプともいえるでしょう。
猜疑心が強い人は一旦自分が嫌だと思えばすべてが嫌になり、何もかもが悪く見えてしまうのです。
人間関係においてはそのような極端なところがありますので人によって評価にばらつきが出る傾向にあります。
5-13. 予定外のことがあると焦る
猜疑心の強い人は、予定外のことが起こると、焦ります。
どう対応すればいいかわからないというのもありますし、もしかして自分を陥れる為の罠ではないかという不安感もあるのです。
何事も計画通りにはいかず、時にはアクシデントも起こるものと前向きにとらえることができず、自分に対しての嫌がらせに違いないなどと決めつけてしまうこともあります。
5-14. 新しいこと、変化が苦手である
変化を望まない傾向があります。
ずっと同じことであれば安心できるのですが、新しいことを始めたり、変化していくことで状況が変わるのが不安になるのです。
新しい人と出会っていくことも好みません。
それよりもいつも決まった人、昔から知っている人で周りをかためようとします。
新しい人が入ってきても仲良くしようとしなかったり、場合によっては排除しようとすることもあります。
5-15. 偏見が強い
猜疑心が強い人は、思い込みというか、偏見が強いところがあります。
そして自分の中にある偏見を偏見と思っておらず、正義だと信じているのです。
そのような言動は相手に伝わりますので、人間関係が上手くいかなくなることも多いのです。
6. 猜疑心を取り払う「克服する方法」
猜疑心が強い人を相手にするのは大変なものです。
何しろ、自分のことを信用していない相手と真剣に向かい合うことは難しいですし、信頼関係はできません。
しかし、相手ばかりの問題でもないのです。
猜疑心は誰の心にも芽生えるものだからです。
自分も猜疑心が強いタイプかもしれないと思ったり、前々から自覚がある人もいることでしょう。
猜疑心にとらわれたまま生きるのは辛いとわかっているけれど、どうしたらいいのかわからないと苦しんでいる人もいるのです。
ここでは自分の中にある猜疑心にどう向き合って、克服すればいいのかいくつか方法をお伝えしましょう。
6-1. 相手の言うことを深読みしない
人は思っている以上に自分勝手なことを言うものです。
大して根拠がないこと、偏見に満ちたこと、相手に遠回しに嫌味を言っている人と色々いるのです。
それをいちいち真に受けて、怒ったり悲しんだりしていては身が持ちません。
またそのような不愉快な相手の言い分を真剣に受け止める必要もないのです。
また相手の言うことを深読みしてあげる必要はないのです。
「また、何か適当なことを言っているだけだろう」と思って余裕を持ちましょう。
6-2. 根に持たずさらっと流す
褒められたら素直に「ありがとう」、嫌なことを言われたら「気をつけるね」「ごめんなさい」と答えて、それ以上は根に持たないようにしましょう。
さらっと流して忘れること、また自分もさらっと相手に言うだけでいつまでもネチネチ責めたりしないことです。
流してしまえば、もうそれは終わり、もっと素敵なことを考えた方が時間が有効に使えます。
6-3. 楽しいことを沢山作る
猜疑心を持つ暇がないぐらいに、楽しい予定を沢山作ってこなすようにしましょう。
ネガティブな感情にとらわれている人は、往々にして暇が多いのではないでしょうか。
楽しく生活が充実している人は人の悪口を言ったり、相手の言動を疑ったりする時間などないのです。
相手の言動を気にするより、自分の生活を楽しむようにしましょう。
ネガティブなことを考えるより、面白い本を読んだ方がよっぽど楽しいですし、自分の為でもあります。
6-4. 仕事を一生懸命こなす
猜疑心が強い人は、経済的にも気持ち的にも余裕が持てないことが多いのです。
そうならない為にはどうするか、逆から考えたら答えは簡単です。
経済的にも気持ちにも余裕を持つことです。
その為には仕事を沢山してお金を稼ぐことです。
お金を稼ぐことで自分に自信も持てますし、欲しいものを買えるという余裕が心に生まれます。
仕事を一生懸命することでマイナスになることはないのです。
猜疑心が強くなっていると思うならば、仕事を頑張りましょう。
6-5. 自分は自分、人は人と割り切る
相手のことを疑って、気になるのはどうしてかといえば、結局のところその相手のことを信じたいという気持ちだったり、仲良くしたいけど裏切られて自分が傷つきたくないという思いではないでしょうか。
本音は人間関係を良くしていきたいという理想があるのかもしれません。
しかし、人の気持ちは自分がコントロールできるものではないのです。
自分は自分、人は人、そう割り切ることです。
自分と考え方が違ってもそれは当たり前のことで自分を裏切ったわけではない、そうとらえるようにしましょう。
大事な人や、仲がいい人とは同じ意見、価値観の方が嬉しいですが、いつも同じではいられないのです。
なぜならば、みんなそれぞれ違う人間だからです。
そう思えば猜疑心を持つこと自体が無意味なことと思えて、なくなるのではないでしょうか。
6-6. 精神的、経済的自立をする
猜疑心が強くなるのは、その相手に依存しなければならないからではないでしょうか。
もしも、一人でも精神的、経済的に自立できていたなら、その相手を必要としない、そのような関係性もあるのではないでしょうか。
例えば夫婦はそのような関係性に陥りやすいのです。
夫の行動が信じられない、疑いの気持ちがある、自分ばかり好き勝手にしてという妬みのような感情もある妻がいるとしましょう。
この妻が自分で働き経済的に夫を頼る必要が一切なければ、精神的にももっと自由でいられるかもしれません。
猜疑心をなくしたければ、まずは自分が精神的、経済的に独り立ちすることなのです。
自立できているということ自体が自信となりますし、自信ができてくると、相手の動向など気にならなくなるものです。
猜疑心などいつの間にかなくなることでしょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
猜疑心とは?言葉の意味や使い方、また猜疑心が強い人の特徴や傾向、克服方法などをお伝えしました。
誰でも、相手に猜疑心を持ったり、また自分の中に猜疑心があることに気がつくことがあります。
もし気がついた時はどうして猜疑心があるのか冷静に自分を見つめることです。
前向きになって自分の心のバランスを上手に保ってあげるようにしましょう。
3. 猜疑心の英語
「猜疑心」を英語では「Suspicion」「jealousy」といいます。
「猜疑心の強い」は「suspicious」となります。
4. 猜疑心の使い方(例文)
猜疑心とは「人に騙されるかもしれない」と人を疑ってしまう気持ちをいいます。
どのような使い方をするかいくつか例文を紹介しましょう。
4-1. 「猜疑心に満ちた目」
相手のことを疑って見てしまう時は優しい目つきではなく、どこか冷たく打ち解けない雰囲気になるでしょう。
そのような状態のことを表す時に使います。
4-2. 「自分の中にある猜疑心に気が付く」
自分の中にある相手を疑う気持ちに気が付いてしまう時があります。
それまではどこか違和感を覚えながらも、相手のいい面を信じようとしていた、でもそれは無理をしていたとわかってしまいます。
もうこれまでのように相手を見ることができない、信じたいけれど疑ってしまう、といった状態の時に使います。
4-3. 「あの人は猜疑心が強くて困る」
自分のことではなく、他人の性格、性質を表す時にも使います。
疑い深かったり、嫉妬深い人とはつきあっていてもストレスが溜まるものです。
他の人たちと、雑談をしてつい、言いたくなる時もあるのです。
しかしこれは悪い意味の言葉ですので、悪口でもあるわけです。
本人の耳に入ったら間違いなく不愉快になりますし、関係性が悪化しますので、あまり軽々しく使う言葉ではありません。
信頼のおける人にしか言わない方がいいでしょう。
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