南国の花といえばハイビスカス、プルメリア、そしてこのブーゲンビリアを思い浮かべる人が多いのではないでしょうか。
開花期にはブーゲンビリアの鮮烈な花は緑の葉をも覆い尽くすような勢いで堂々たる姿をみせてくれます。
その花姿は圧巻です。
世界中で愛されるこの花の品種は交配を繰り返し、今では300以上もある人気の植物なのです。
- ブーゲンビリア とはどんな花?
- ブーゲンビリア の花言葉
- ブーゲンビリア について解説
- ブーゲンビリア のマメ知識
- ブーゲンビリア を育てる時の注意点
- ブーゲンビリア の種類(原種、園芸品種の特徴)
- ブーゲンビリア に似た植物(花言葉や特徴)
- まとめ
1. ブーゲンビリア とはどんな花?
オシロイバナ科ブーゲンビリア属のこの花の色は白、赤、ピンク、オレンジ、黄、複色と数多く、目にも鮮やかな花色を持つのが特徴です。
しかし、この花に見える部分は実は花を取り巻く葉(苞葉)で花芯にある小さな3つ合弁花が本当の花部分です。
苞葉は紙のようにうすいため、英名で「paper flower(紙の花)」と呼ばれています。
2. ブーゲンビリア の花言葉
2-1. 「情熱」
ブーゲンビリアはピンクやマゼンダ(濃いピンク)などの赤系の花色が多くあります。
開花時期は「情熱」的な赤い花で埋め尽くすされ見事なものです。
花言葉の「情熱」はそんなブーゲンビリアの燃えるような赤からつけたれたといわれています。
2-2. 「あなたしか見えない」
こちらも情熱的な花言葉です。
情熱といえばやはり恋。
ほとばしる思いは誰にも止められません。
「あなたしか見えない」という花言葉は情熱と同じく赤系の花が多いことからつけられたといわれています。
2-3. 「あふれる魅力」
世界各国の植民地に持ち込まれていったブーゲンビリア。
人々はその美しい花を自分の人生の友として連れて行ったのでしょう。
そこまで人々に愛されたブーゲンビリアには「あふれる魅力」があるのです。
2-4. 「秘められた思い」
花に見える部分は苞葉であり、本当の花はとても小さく地味なブーゲンビリア。
そんな花のつきかたがゆえんで「秘められた思い」という花言葉がつけられたといわれています。
3. ブーゲンビリア について解説
3-1. 英語での呼び名
「Paper flower(紙の花)」花びら状の「苞(ホウ)」が紙のように見えることにちなんでいます。
3-2. 原産地
中南米の熱帯雨林に分布します。
3-3. ブーゲンビリア の名前の由来
学名でもあるブーゲンビリア(Bougainvillea)1768年にブーゲンビリアの花を発見したフランス人探検家、Louis Antoine de Bougainville (ルイ・アントニ・デ・ブーゲンビル)にちなんでフランスの植物学者Philibert Commerson(フィリベルト・コマーソン)が記録に残し、名づけたといわれています。
マレーシアでの呼び名「bunga kertas(ブンガ ケルタス)」の名前の由来
マレーシアではブーゲンビリアをbunga kertasと呼ばれています。
マレーシア語でbungaはflower(花)、 kertas はpaper(紙)の意味です。
英語名と同じく、これは花びら状の「苞(ホウ)」が紙のように見えることからつけられました。
アメリカ・ハワイでの呼び名「pua kepalo(プア ケパロ)」の名前の由来
ハワイではブーゲンビリアをpua kepalo という名で呼ばれるそうです。
puaとはflower(花)を意味し、kepaloはdevil(悪魔)を意味します。
この二つをあわせると「悪魔の花」になります。
ブーゲンビリアはとても華やかな花姿を持ちますが、鋭い棘をもつためこの呼び名がつけられたといわれています。
アメリカ・グアムでの呼び名「Puti Tai Nobio(プチ タイ ノビオ)」の名前の由来
チャモロ語で「it hurt to lack a boyfriend. (愛するものがいないことは苦しい)」という意味です。
ブーゲンビリアのような美しい花を愛さない人はなかなかいないものです。
愛を知っているものこそが愛がない苦しみがわかるのかもしれませんね。
ブーゲンビリアの別名「魂の花」の名前の由来
ブーゲンビリアはまるでその景色を埋め尽くすかのように美しい花を咲き誇ります。
その花姿は圧巻で魂(心)を揺さぶられることでしょう。
3-4. ブーゲンビリア の誕生日花の日
ブーゲンビリア全般の誕生日花の日
6月30日、7月3日、7月15日、7月25日、7月27日、8月4日、8月9日、8月16日、8月21日
白色のブーゲンビリアの誕生日花の日
7月29日
ピンクのブーゲンビリアの誕生日花の日
7月20日、7月23日、7月26日
4. ブーゲンビリア のマメ知識
4-1. ヨーロッパ諸国の植民地とともに広がっていった花
中南米の原産のつる植物だったブーゲンビリアはヨーロッパに持ち込まれその後、世界のさまざまな地域と取引をしたり、植民地化したりして、広がりました。
植民地であるカリブ海、アフリカ、インド、東南アジアにいく欧米の入植者たちは自分たちの荷物とともにこの美しい花であるブーゲンビリアを持ち込みました。
それのためブーゲンビリアは世界各国で今でも広く栽培され続けているのです。
ハワイの花のイメージもあるブーゲンビリアですが、ハワイに持ち込まれたのは1827年のことです。
ちょうど日本は江戸時代後期でシーボルトが日本に滞在しているころです。
そう考えるとハワイにブーゲンビリアが「入植」したのはさほど古くはないのですね。
4-2. 公花として大人気のブーゲンビリア
ブーゲンビリアはカリブ海の島国のグレナダの国花でありまた、アメリカ・グアム州の州花でグアムではブーゲンビリアを「Puti Tai Nobiu」と呼びます。
また、アメリカ・カリフォルニア州のカマルリョ、ラグナ・ニグエル、サンクレメンテの郡花でもあります。
その他にも台湾とマレーシアのいくつかの郡花でもあります。
植民地に持ち込まれたブーゲンビリアは各地で根付き、愛される花になったのです。
4-3. 南国のウェルカムフラワー、ブーゲンビリア
ハワイやグアムではレイ(花の首飾り)を作り旅行者を歓迎します。
その花飾りにブーゲンビリアが使われていることがあります。
そもそもレイはハワイに移り住んできたポリネシア人と共に渡ってきたと伝えられています。
レイは歓迎するだけの意味ではなく、「祝福」や「感謝」など、贈る相手への思いを込めた愛情表現のひとつでもあるのです。
4-4. 鋭い棘を持つ悪魔の花、ブーゲンビリア
ブーゲンビリアには鋭い棘があるため、ハワイでは「悪魔の花」とも呼ばれています。
実はこの棘は苞葉になれなかったものです。
つまり、花が咲いていないブーゲンビリアほど棘があるということなんです。
美しい苞葉になるか鋭い棘になるかは今後次第ということなのかもしれませんね。
5. ブーゲンビリア を育てる時の注意点
ブーゲンビリアは可愛がりすぎると花をあまり咲かせません。
5-1. 場所
日光がよく当たる場所を好みます。
日光が不足すると開花がなくなり、徐々に弱ってしまいます。
春と秋は戸外の日当たりか、室内の日の当たるところで管理します。
夏は半日蔭に移動させます。
冬は霜が降りる前に室内に取り込んで、室内の出来るだけ日当たりで管理するといいでしょう。
ブーゲンビレアの耐寒温度は約5度です。
5度位になると葉は落ちますが霜にあたらなければまた春には芽を出します。
冬の室内では寒い外気に近い窓際に置いている場合、夜間など暖房をきかせていない場合は窓から離した場所で管理します。
5-2. 水やり・肥料
水やり
土が乾いたら鉢底から水がしみ出すくらいたっぷりと水やりします。
土が濡れているのであれば水はやりません。
受け皿の水は捨てます。
ブーゲンビリアの原産地には乾季と雨季がある中南米です。
この雨季と乾季を擬似体験させてあげると花つきがよくなります。
水が多いと葉や枝は伸びても花芽は少なくなります。
しっかりと乾燥させて「乾季」を体験させてから水やりをするようにします。
花がしおれるまで水を切らせても大丈夫です。
心を鬼にして我慢しましょう。
冬はさらに水を控えます。
土が乾いて数日経ってから水をやりします。
水を控えることで耐寒性が強くなります。
肥料
常に肥料を施していると花芽がつきにくくなります。
開花後に、1か月程度効果がある置き肥を施します。
5-3. 植え替え、植えつけ
毎年植え替えると花が咲きにくくなります。
2〜3年に1回、気温が20度以上で花が咲いていない時期に根を傷めないように軽く用土を落として植え替えます。
鉢植えの場合、ブーゲンビリアは横に根が伸びず、下へ下へと根が伸びます。
できるだけ深い縦長の鉢で植えつけます。
戸外で鉢植えを地面の上に直接置いていると地面に根がはってしまい、動かせない状態になってしまうことがあるので、鉢は直接地面に置かないで台などの上に置くようにすると室内に取り込む時に根を傷める心配がなくなります。
5-4. 剪定
花が終わったら、伸びた枝を適当に切戻すと翌年に花芽がつきやすくなります。
剪定は9月までにするとよいでしょう。
伸びすぎた枝はいつでも落としても大丈夫です。
むしろ枝を落として、内部まで日光が入るようにすれば開花しやすくなります。
またブーゲンビリアは枝を誘引して広げていくことで、日が入る場所に開花しますから、誘引して日が当たるようにしてやります。
花芽が出来るのは気温が10度以上。
株が充実していればいつでも咲きます。
通常管理していれば4月以降から花芽ができてきます。
5-5. 花落ち
ブーゲンビレアはお店では花がたくさん咲いていたのに家に持って帰って育てていくうちにポロポロと花が落ちていきます。
原因は特定できませんが環境の変化や栽培中の管理・天候、流通の間の様々なストレス等でおきると考えられています。
八重咲きは比較的花落ちしにくいといわれています。
花落ちしてしまったものはグラスに浮かべるなどして楽しみましょう。
6. ブーゲンビリア の種類(原種、園芸品種の特徴)
6-1. ブーゲンビリア(Bougainvillea )
オシロイバナ科ブーゲンビリア属のつる性植物です。
草丈は50cm〜300cmで春咲きの開花期は4月〜5月、秋咲きの開花期は10月〜11月です。
花に見える部分は苞葉で本当の花部分は花芯にある小さな3つの花です。
白、赤、ピンク、オレンジ、黄など色とりどりの花を咲かせます。
6-2. ブーゲンビリア・‘ブライダル・ピンク’(Bougainvillea ‘Bridal Pink’)
オシロイバナ科ブーゲンビリア属。
白い苞葉の先端がほのかにピンク色になる複色の美しい園芸種です。
比較的花つきはよく、花が少ししおれる程度の水切りを繰り返す程度で花を咲かせてくれます。
6-3. ブーゲンビリア・‘ミセス・バット’(Bougainvillea ‘Mrs. Butt’)
オシロイバナ科ブーゲンビリア属。
赤色の園芸品種です。
この品種の枝変わりによって、さまざまな花色の品種や八重咲き、葉に斑が入る品種などが生まれました。
6-4. ブーゲンビリア・‘サンデリアナ’(Bougainvillea ‘Sanderiana’)
オシロイバナ科ブーゲンビリア属。
苞葉は紫紅色で、寒さに特に強い品種です。
葉に黄白色の斑が入る品種(‘サンデリアナ・ヴァリエガタ’)もあります。
花を咲かせるために乾燥気味に育ててしおれると葉が黄変して落葉してしまうことが良くあります。
サンデリアナ系は気温が高い時期に花を綺麗に付けることが難しい品種です。
葉が落ちるギリギリまで水をしぼってから水を与えるようにします。
7. ブーゲンビリア に似た植物(花言葉や特徴)
7-1. サルスベリ(百日紅)(Lagerstroemia indica)花言葉「雄弁」「愛敬」「不用意」「活動」「あなたを信じる」など
ミソハギ科サルスベリ属の木で樹高は10mほどになるものもあります。
開花期は7月〜10月でピンク、赤、白色の花を咲かせます。
初夏から秋口まで休まずに花を咲かせてくれるため長く楽しめる樹木です。
7-2. キョウチクトウ(Nerium oleander var. indicum)花言葉「危険な愛」「用心」「油断大敵」「危険」「美しき善良」など
キョウチクトウ科キョウチクトウ属の常緑低木です。
原産地はインドで開花期は7月〜9月です。
夏の強い日射しに強く青空に映える花を咲かせます。
キョウチクトウは根からタネまで毒を持つ有毒樹木です。
7-3. ノウゼンカズラ(Campsis grandiflora)花言葉「栄光」「名誉な女性」「女性らしい」「華のある人生」「豊富な愛情」など
ノウゼンカズラ科ノウゼンカズラ属の落葉性のつる性木本です。
夏から秋の7月〜8月くらいににかけオレンジ色あるいは赤色の大きな美しい花をつけ、気根を出して樹木や壁などの他物に付着してつるを伸ばします。
まとめ
南国の青い空に映えるブーゲンビリアがたわわにあふれんばかりに美麗な花をつける姿は圧巻させられるものがあります。
しかし本当の花部分は慎ましやかで可憐です。
その二面性が人々を魅了しつづけるのかもしれません。
3. ブーゲンビリア について解説
3-1. 英語での呼び名
「Paper flower(紙の花)」花びら状の「苞(ホウ)」が紙のように見えることにちなんでいます。
3-2. 原産地
中南米の熱帯雨林に分布します。
3-3. ブーゲンビリア の名前の由来
学名でもあるブーゲンビリア(Bougainvillea)1768年にブーゲンビリアの花を発見したフランス人探検家、Louis Antoine de Bougainville (ルイ・アントニ・デ・ブーゲンビル)にちなんでフランスの植物学者Philibert Commerson(フィリベルト・コマーソン)が記録に残し、名づけたといわれています。
マレーシアでの呼び名「bunga kertas(ブンガ ケルタス)」の名前の由来
マレーシアではブーゲンビリアをbunga kertasと呼ばれています。
マレーシア語でbungaはflower(花)、 kertas はpaper(紙)の意味です。
英語名と同じく、これは花びら状の「苞(ホウ)」が紙のように見えることからつけられました。
アメリカ・ハワイでの呼び名「pua kepalo(プア ケパロ)」の名前の由来
ハワイではブーゲンビリアをpua kepalo という名で呼ばれるそうです。
puaとはflower(花)を意味し、kepaloはdevil(悪魔)を意味します。
この二つをあわせると「悪魔の花」になります。
ブーゲンビリアはとても華やかな花姿を持ちますが、鋭い棘をもつためこの呼び名がつけられたといわれています。
アメリカ・グアムでの呼び名「Puti Tai Nobio(プチ タイ ノビオ)」の名前の由来
チャモロ語で「it hurt to lack a boyfriend. (愛するものがいないことは苦しい)」という意味です。
ブーゲンビリアのような美しい花を愛さない人はなかなかいないものです。
愛を知っているものこそが愛がない苦しみがわかるのかもしれませんね。
ブーゲンビリアの別名「魂の花」の名前の由来
ブーゲンビリアはまるでその景色を埋め尽くすかのように美しい花を咲き誇ります。
その花姿は圧巻で魂(心)を揺さぶられることでしょう。
3-4. ブーゲンビリア の誕生日花の日
ブーゲンビリア全般の誕生日花の日
6月30日、7月3日、7月15日、7月25日、7月27日、8月4日、8月9日、8月16日、8月21日
白色のブーゲンビリアの誕生日花の日
7月29日
ピンクのブーゲンビリアの誕生日花の日
7月20日、7月23日、7月26日
4. ブーゲンビリア のマメ知識
4-1. ヨーロッパ諸国の植民地とともに広がっていった花
中南米の原産のつる植物だったブーゲンビリアはヨーロッパに持ち込まれその後、世界のさまざまな地域と取引をしたり、植民地化したりして、広がりました。
植民地であるカリブ海、アフリカ、インド、東南アジアにいく欧米の入植者たちは自分たちの荷物とともにこの美しい花であるブーゲンビリアを持ち込みました。
それのためブーゲンビリアは世界各国で今でも広く栽培され続けているのです。
ハワイの花のイメージもあるブーゲンビリアですが、ハワイに持ち込まれたのは1827年のことです。
ちょうど日本は江戸時代後期でシーボルトが日本に滞在しているころです。
そう考えるとハワイにブーゲンビリアが「入植」したのはさほど古くはないのですね。
4-2. 公花として大人気のブーゲンビリア
ブーゲンビリアはカリブ海の島国のグレナダの国花でありまた、アメリカ・グアム州の州花でグアムではブーゲンビリアを「Puti Tai Nobiu」と呼びます。
また、アメリカ・カリフォルニア州のカマルリョ、ラグナ・ニグエル、サンクレメンテの郡花でもあります。
その他にも台湾とマレーシアのいくつかの郡花でもあります。
植民地に持ち込まれたブーゲンビリアは各地で根付き、愛される花になったのです。
4-3. 南国のウェルカムフラワー、ブーゲンビリア
ハワイやグアムではレイ(花の首飾り)を作り旅行者を歓迎します。
その花飾りにブーゲンビリアが使われていることがあります。
そもそもレイはハワイに移り住んできたポリネシア人と共に渡ってきたと伝えられています。
レイは歓迎するだけの意味ではなく、「祝福」や「感謝」など、贈る相手への思いを込めた愛情表現のひとつでもあるのです。
4-4. 鋭い棘を持つ悪魔の花、ブーゲンビリア
ブーゲンビリアには鋭い棘があるため、ハワイでは「悪魔の花」とも呼ばれています。
実はこの棘は苞葉になれなかったものです。
つまり、花が咲いていないブーゲンビリアほど棘があるということなんです。
美しい苞葉になるか鋭い棘になるかは今後次第ということなのかもしれませんね。
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