カンナというと、とても艶やかなイメージがする花です。
公園や庭にカンナが咲いていると、思わず見とれてしまう人もいるのではないでしょうか。
また、「カンナ」という名前の女性もいることから、美しさの象徴として愛されている花です。
そのイメージ通りに、カンナには非常に多くの情熱的な花言葉がありますので、以下に紹介します。
- カンナとはどんな花?
- カンナの花言葉
- カンナについて解説
- カンナのマメ知識
- カンナを育てる時の注意点
- カンナの種類(原種、園芸品種の花言葉や特徴)
- カンナに似た植物(花言葉や特徴)簡単に紹介
- まとめ
1. カンナとはどんな花?
カンナは、「カンナ属カンナ科」に分類される植物です。
カンナ属は単一種類で、ここに属する植物は全て「カンナ」と呼ばれる傾向にあります。
日本には江戸時代に伝わり、多くの園芸品種が生まれています。
草の丈は種類によって異なり、低いものは40センチ程、高いモノは2メートル位にもなります。
カンナは球根植物で、まるでショウガの様に見えるのが特徴です。
葉っぱは尖端が尖っていて、真っ直ぐ伸びた茎の尖端に複数の花を咲かせます。
開花時期は8月〜9月の夏の時期で、花の色は「赤・白・オレンジ」など非常に鮮やかで正に夏を象徴しています。
美しいのは花だけではなく、葉の色も緑だけではなく、ダークな紫色や緑、茶色が混ざっていて色彩に富み、花が咲いていなくても観賞用として役立ちます。
凛とした立ち姿からショウブ科の植物に間違われることもあります。
2. カンナの花言葉
カンナの花言葉は非常に多く、どれもエネルギーを感じさせてくれます。
2-1. 「情熱」
これは正に夏に咲き誇る色鮮やかなカンナを象徴している花言葉です。
2-2. 「快活」
この花言葉にはエピソードがあります。
カンナは、コロンブスが発見した花で、彼がヨーロッパに持ち帰り広まって行った花です。
コロンブスはアメリカ大陸を発見した人物で、真夏のカンナの開花時期に発見したことから、彼の冒険心と花の明るイメージが結び合わさって「快活」と付けられました。
2-3. 「永遠」
花だけではなく葉も観賞用であり、楽しみが長続きすることに因んで付けらたと思われます。
2-4. 「妄想」
夏の非常に暑い時期に、照りつける日差しに負けじと更に鮮やかな色の花を咲かせているカンナを見ていると、ついぼうっと現実を忘れてしまうことからついた花言葉です。
2-5. 「尊敬」
真っ直ぐ伸びた太い茎に堂々と花を咲かせる姿は、不屈の精神を感じさせます。
潔いその姿に尊敬の念を抱く人も多く、それが花言葉となりました。
2-6. 「堅実な生き方」
カンナに関する有名な言い伝えとして、ミャンマーにつたわるブッダのエピソードがあります。
当時ブッダはとても霊力が強いことで有名な人物でした。
それを妬んだ悪魔デワダットは、或る日ブッダが旅に出かけると知り、丘の上で待ち伏せをしていました。
ブッダが丘の下を通りかかったタイミングを見計らい、デワダットは大きな岩をブッダめがけて投げ落としたのです。
ところが不思議なことに大きな岩はブッダの身体を避ける様に落ちました。
ブッダの足元に落ちた岩は、粉々に砕けてしまいました。
その岩のかけらばブッダの足の指を傷つけ、血が流れ出して地面に吸い込まれていきました。
その地面から美しい色の花が生えてきて、それがカンナだと言われています。
大地は悪魔デワダットの悪行に対して怒りを表し、地面に大きな裂け目を作りました。
デワダットはその裂け目に落ちて吸い込まれて消滅してしまいました。
ブッダの様に誠実な心を持った者は「堅実な生き方」をする事が出来る、という意味の花言葉です。
2-7. 「熱い思い」
カンナは真夏に咲く花ですので、情熱的な気持を表した花言葉です。
2-8. 「若い恋人同士のように」
色鮮やかで、伸び伸びと咲き誇る様子が「若い恋人同士のように」はつらつとしていることに因んでいます。
2-9. 「上機嫌」
カンナの真っ直ぐに伸びた茎が、嬉しいことがあって上を向いて喜んでいる様子に見えることからついたと言われています。
2-10. 「疑い」
少し意外な花言葉ですが、ネガティブな意味ではなく「本当にこんな季節にキレイな花を咲かせているのか」という感嘆の意味を含んでいます。
2-11. 「雄大な美」
正にカンナの花の美しさを称えている花言葉と言えるでしょう。
2-12. 赤のカンナの花言葉「堅実な末路・堅実な最後」
カンナには色別の花言葉があります。
赤のカンナの花言葉は、先に紹介したブッダのエピソードに由来しています。
ブッダの血の赤さを表す色をしていることから、全てにおいて安定した結果を得られることを意味しています。
2-13. 黄色のカンナの花言葉「永続き・永遠」
カンナの中には色とりどりの葉も観賞用として楽しめます。
芽が出始めた時期から葉が終るまで、花がなくても葉の色を愛でて楽しむことができるのです。
その美しさが長続きすることに因んでつけられたと思われます。
3. カンナについて解説
3-1. 英語での呼び名
カンナの英語での呼び名は「Canna」或いは「Canna lily」です。
これは学名をそのまま呼び名にしているもので、英語でも日本語でもカンナと言うのです。
世界で統一されているので海外に行っても「カンナ」で通じます。
また、俗名としてカリブ地方では「Indian shot」とも呼ばれています。
これは、種が黒くて固く、まるで散弾銃の弾の様に見えることに因んでいます。
3-2. 原産地
カンナの原産地は「熱帯アメリカ・中南米・熱帯アジア」で、暑い地域に自生していてコロンブスにより発見されました。
3-3. カンナの名前の由来
カンナの名前には以下の2つの説があります。
ラテン語から
カンナの茎は「葦(アシ)」の様に真ん中が空洞になっています。
ギリシャ語で「Canna」は「葦」を意味していて、そこから付けられたと言われています。
ケルト語から
カンナの真っ直ぐに伸びた茎から、ケルト語で「杖」「脚」をイメージする言葉が語源になったと言われています。
3-4. カンナの誕生日花の日
カンナは「6月30日・8月2日・8月3日・8月13日・8月19日・9月21日」の誕生花です。
夏の暑い時期に誕生日を迎える人にピッタリの花言葉です。
4. カンナのマメ知識
カンナで知っておくと何かの時に鼻高になれそうなマメ知識を紹介します。
4-1. カンナの花はどこに
カンナは、とても大きくて鮮やかな色をしている花ですが、実はそれは花びらではありません。
花びらに様に見えるのは実は「雄しべ」なのです。
カンナには6本の雄しべがあり、1本の雄しべが本来の機能を果たすと、他の5本は花びらに変わったり退化するのです。
4-2. カンナはファンキー
カンナは花が咲き終わると黒に近い種ができます。
この種は非常に固く、子供のおもちゃのガラガラはマラカスの中身として使われることもあります。
種皮が固いだけあり生命力が強いことでも知られていて、550年間貯蔵されても発芽した、という報告もあります。
但し、一般的に栽培しようとすると発芽しにくく、種をまく前に種皮にキズを付けて水を含ませるのがおすすめです。
4-3. カンナはハイレベル
カンナは江戸時代に日本に伝わり、「ダンドク」と呼ばれていました。
漢字では「壇特」と書き、「壇特山」は釈迦(ブッダ)が修行をした場所の一つです。
カンナは仏教において最高位の花となっているのです。
4-4. カンナと風水
カンナはブッダの血から生まれた花と言われています。
このことから風水でも良い影響があるとされています。
オレンジ色のカンナは、現在の悪い状態から良い状態に導いてくれる効果があります。
ストレスを感じている時には、「南〜東南」の方向にオレンジのカンナを飾る様にすると良いでしょう。
5. カンナを育てる時の注意点
カンナを育てたいと思ったら、以下の様な注意点があります。
5-1. 高温が大好き
カンナは原産地が熱帯地方ですので、高温が大好きです。
早目に受けても発芽しにくいので、植え付けをするならば4月の中旬以降にしましょう。
球根は南の方向に向けて発芽するので、南側に余裕を持って植えます。
鉢植えの場合、培養土を使い、やはり南の方向にスペースを確保して植えます。
5-2. 水やりが大切
カンナの根は、土が渇くと途端に元気がなくなります。
これは地表近くに根が張るからで、とにかく水はたっぷり上げる様にしましょう。
5-3. 霜に注意
カンナは寒さに弱い植物です。
霜が当たると枯れてしまうので、球根を残して刈り取ってしまいます。
事前に球根の上に盛り土をしておけば、霜を防ぐことができます。
5-4. 丈夫で元気
カンナはとても丈夫で、病害虫の心配は殆どありません。
但し夏の時期にはガの幼虫が付くこともあリ、花を食べられてしまうこともあります。
見つけたらすぐに市販の殺虫剤で駆除します。
6. カンナの種類(原種、園芸品種の花言葉や特徴)
カンナは園芸品種が非常に多く、1000種類以上もあります。
単独科で「カンナ属」のみですが、その中でも幾つかの系統があります。
「フレンチ・カンナ」は、19世紀の中ごろにフランスで作られたカンナです。
丈が1. 5メートルほどで、大きな花を咲かせます。
「イタリアン・カンナ」は、19世紀末にイタリアで作られました。
丈が高く2メートル以上にもなりますが、フレンチ・カンナよりも花が小さいのが特徴です。
「カラーリーフ・カンナ」
フレンチ・カンナとイタリアン・カンナの交配が進むと、どちらとも言えない混合品種が現れます。
これらは観賞用品種としてカラーリーフ・カンナと呼ばれています。
日本では「ハナカンナ」と呼ばれていて、殆どがこの系統になります。
花の色は「赤・白・黄色・オレンジ・ピンク」等様々あり、葉の色も緑ではなく模様が入っているものもあったりと、正に「観て楽しむカンナ」です。
以下に紹介するのは、「カラーリーフ・カンナ(ハナカンナ)」の品種です。
花言葉は、カンナの花言葉が適用されます。
6-1. インディカ(ダンドク)
こちらはカンナの原種と言われています。
熱帯アメリカ原産で、16世紀にコロンブスによりヨーロッパに持ち込まれました。
根茎がデンプンの原材料になるので、原産地では現在でも栽培されています。
花の色は赤かオレンジが多く、現在日本で見られる園芸品種はこの品種が元になっています。
6-2. エデュリス(ショクヨウカンナ)
根茎がデンプンの原材料になることから「食用カンナ」と呼ばれています。
6-3. トロピカル
発育が早く、種をまくとその夏の8月半ば過ぎに開花します。
花の色は「赤・ピンク・白・黄色」などカラフルで人気のある品種です。
6-4. ビュー
葉っぱの色が「黒・ピンク・オレンジ・黄色」と色とりどりで、中には縞模様が入っているのもあります。
春の芽が出始めた頃に始まり、花が無くなってからも美しい葉を観賞できます。
まさに「View=見た目」を楽しむ為に作られた「カラーリーフ・カンナ」の代表的な品種です。
6-5. バンコック
花はオレンジ色がメインで、葉っぱに斑点模様が入っていてとてもユニークです。
高さが40センチ程と手頃で、ガーデニング用のカンナとして人気がある品種です。
6-6. アメリカンレッドクロス
燃える様な鮮やかな赤い花が次々と咲くことで人気があります。
非常に丈夫な品種で、暑さにも寒さにも強く、更に乾燥にも強いので育て易い品種です。
手間をかけなくても毎年キレイな花を咲かせることから、ガーデニング初心者におすすめです。
6-7. ストリアタ
カンナらしいオレンジ色の花が特徴で、葉には黄色い斑点があります。
7. カンナに似た植物(花言葉や特徴)簡単に紹介
カンナに似た花の植物として、「グラジオラス」があります。
「グラジオラス」アヤメ科の植物ですので、ショウブの様に真っ直ぐに伸びた茎がカンナの様にも見えます。
見分けるポイントは以下の通りです。
7-1. 葉っぱの形、色
カンナの葉っぱは緑いろ以外に様々な色があり、観賞用としても楽しめます。
一方グラジオラスの葉っぱの色は緑のみです。
また、カンナの葉っぱは幅が色いのですが、グラジオラスの葉っぱは細いのが特徴です。
7-3. 花の形、色
カンナの花は複数のつぼみが固まってできて咲くのですが、グラジオラスは一列に花を咲かせます。
また、色もグラジオラスは青や紫が多いのですが、カンナは赤やピンク、オレンジや黄色など色とりどりの花をさかせます。
まとめ
カンナは暑い夏に負けずに美しい花を咲かせてくれる植物です。
夏バテしている時にはカンナを眺めて、パワーを分けてもらえる様にしましょう。
いつも明るい友人や恋人にカンナの花言葉を沿えてプレゼントを贈れば、きっと喜んで貰えることでしょう。
まとめ
カンナは暑い夏に負けずに美しい花を咲かせてくれる植物です。
夏バテしている時にはカンナを眺めて、パワーを分けてもらえる様にしましょう。
いつも明るい友人や恋人にカンナの花言葉を沿えてプレゼントを贈れば、きっと喜んで貰えることでしょう。
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