ミョウガの花言葉・英語・種類別花言葉 | SPITOPI

ミョウガ(茗荷、学名:Zingiber mioga)という花(植物)の特徴と名前の由来(英語での呼び方・語源)を説明しながら、「ミョウガの花言葉とその意味」について紹介していきます。

ミョウガの花に関する「原産地・開花時期・種類・似た花」の参考情報を示して、ミョウガの興味深いマメ知識も解説しています。

1. ミョウガとはどんな花なのか?

ミョウガ(茗荷、学名:Zingiber mioga)は、ショウガ科ショウガ属の多年草で、主に薬味・食材(天ぷら・甘酢漬け)として食用にされている植物です。

8月〜10月にかけて、「白色・クリーム色」の目立たない花を咲かせますが、このミョウガの花穂の部分が香りが良くて健康にも良い野菜になるのです。

ミョウガの原産地は中国大陸などの東アジアとされていますが、日本に入ったミョウガは「5倍体」で、中国大陸から持ち込まれ人工的栽培を通して植生が広がったと推測されます。

5倍体なので雄花と雌花が咲いても受粉・受精して実をつけることはまずなく、地下茎増殖で個体を増やしています。

2. ミョウガの花言葉

ミョウガには、以下のような花言葉があります。

ミョウガは元々食用植物(香味野菜・薬味)としての認識が強くて、花として意識されることは余りありません。

そのため、一般的な花言葉も「忍耐」のみになっています。

ミョウガの花言葉「忍耐」について、関連エピソードや花言葉の由来・解釈を挿入しながら分かりやすく説明します。

2-1. 「忍耐」

ミョウガの花言葉は「忍耐」です。

ミョウガの大きな葉っぱに比べると、食用になる「花芽」はとても小さくて、葉の根元に隠れるようにして育ってきます。

その一生懸命に伸びてくる白い花芽(クリーム色の花芽)の控えめな様子から、「耐え忍ぶようなイメージ」が強まったのだと推測されます。

「忍耐心」のある人格者として尊敬している人にミョウガを食用も兼ねたプレゼントとして贈ってみましょう。

あるいは、自分自身で「物事に対する忍耐・我慢」を高めるために、健康にも良いミョウガを飾った後に食べてもいいでしょう。

3. ミョウガについての解説

ミョウガの「各種情報(英語の呼び名と語源・原産地・名前の由来・エピソード・誕生日花など)」について解説していきます。

3-1. ミョウガの英語・学名の呼び名と語源について

ミョウガは英語でも「Myoga」といい、日本の和名の「ミョウガ(茗荷)」を語源としていて、ミョウガは日本・中国・韓国・台湾などの東アジアと深い関わりのある植物・野菜(花)なのです。

学名の「Zingiber mioga(ジンジベル・ミオガ)」も、ショウガ科のミョウガの意味であり、和名のミョウガを語源とするものになっています。

ミョウガ(茗荷)はショウガ属の宿根草で、「卑弥呼・邪馬台国」の記載でおなじみの3世紀頃の中国の歴史書「魏志倭人伝(ぎしわじんでん)」にも、ミョウガの記録が残っています。

3-2. ミョウガの原産地と開花期

ミョウガは学名を「Zingiber mioga(ジンジベル・ミオガ)」といい、原産地は東アジア(中国大陸)となります。

野菜用のミョウガとして栽培もされていますが、本州から沖縄まで日本各地でミョウガは自生しています。

ミョウガの開花期は「8月〜10月」であり、「クリーム色・白色」の食べられる花芽を伸ばしてきます。

食用にするのであれば、花が開く前に食べた方が美味しく食べられます。

ミョウガの草丈は約30〜120センチで、開花する前の柔らかい蕾(つぼみ)や軟化した茎が一番美味しいとされています。

3-3. ミョウガの名前の由来

ミョウガという植物・花の名前の由来は、中国大陸から「生姜(ショウガ)」と一緒に「茗荷(ミョウガ)」が日本に輸入された時に、香りの強い生姜を「兄香(せのか)」、香りの弱い茗荷(ミョウガ)を「妹香(めのか)」と呼んだことが、ミョウガの名前の起源になったと考えられています。

「兄香(せのか)」が訛って(なまって)生姜となり、「妹香(めのか)」が訛って茗荷(ミョウガ)になったというわけです。

それ以外にも、古代の昔からミョウガはその香りの良さの特徴から、「芽香(めが)」と呼ばれていてそれが訛って「茗荷(ミョウガ)」になったという説もあります。

3-4. ミョウガの誕生日花

ミョウガが誕生日花とされている日は「9月2日(宝くじの日・ダイアナ靴の日)」です。

「9月2日」が誕生日の人に、ミョウガの良い花言葉である「忍耐」のメッセージを添えて贈ってみましょう。

食材としての実用性抜群なので、その意味でも喜ばれるでしょう。

忍耐強くて物事を達成する意志が強い人、忍耐によって周囲の人達に優しく接してくれている人などにぴったりの花・植物がミョウガなのです。

4. ミョウガのマメ知識

ミョウガのマメ知識を紹介していきます。

4-1. ミョウガには「物忘れの副作用がある」というのは迷信である

ミョウガには「物忘れの副作用がある・食べると記憶力が低下する」という言い伝えがありますが、この伝承に科学的根拠はなくミョウガを食べたからといって物忘れが酷くなることはありません。

ミョウガには「物忘れの副作用がある」という迷信・俗説は、釈迦の弟子だった「物忘れの名人」である周梨槃特(しゅりはんどく)が亡くなって、そのお墓の周辺からミョウガ(茗荷)が生えてきたというエピソードに由来しています。

「周梨槃特は自分の名前を荷って苦労してきた」と見なされ、「名」を「荷う(になう)」という意味から「茗荷(ミョウガ)」と命名されたのです。

4-2. ミョウガの香り成分とミョウガを食べた場合の健康効果

ミョウガ(茗荷)が持つ独特なショウガにも似た香りは、「αピネン(アルファピネン)」という精油成分に由来するものです。

ミョウガの香り成分であるαピネン(アルファピネン)には、「胃腸改善・血行改善・覚醒(眠気覚まし)・冷え性改善・ホルモンバランスの調整」などの効果を期待することができます。

ミョウガは塩化ナトリウムを体外に排出するカリウムを多く含んでいるので、高血圧の改善効果があると言われています。

4-3. ミョウガを食べるのに良い旬の季節

ミョウガ(茗荷)の収穫時期のピークは「6〜10月」で、夏に収穫したものを「夏みょうが」、秋に収穫したものを「秋みょうが」と呼んでいます。

特に美味しいとされるのは、ふっくらとした食感と確かな歯ごたえがあって大きさも大きい「秋みょうが」とされています。

その事から、ミョウガを食べるのに一番良い旬の季節は「秋」ということになるでしょう。

ミョウガの茎の部分であるミョウガたけを食べたいのであれば、新芽を収穫できる「3月〜5月」の春が最も適しているでしょう。

4-4. 「茗荷谷(みょうがだに)」という東京の地名もある

東京に「茗荷谷(みょうがだに)」という地名があり、地下鉄・東京メトロ「丸ノ内線」の駅名にもなっています。

かつてこの茗荷谷の地域周辺で、「ミョウガ栽培が盛んであったこと」がそのまま地名の由来になっています。

4-5. 花ミョウガとミョウガたけの違いについて

「花ミョウガ」とは、土中の茎から顔を出しているまだ開花していない「蕾(若い花序・花芽)」のことで香味野菜として食用にされます。

花ミョウガは「赤紫色の独特の色合い(お店で野菜として売られているミョウガらしい色合い)」をしていて、豊かな香りとわずかな苦味、シャキシャキした歯ごたえが特徴になっています。

「ミョウガたけ」とは、ミョウガの若い茎の部分を軟白栽培したものであり、茎が柔らかくてスッキリとする香りが強いという特徴があります。

花ミョウガと並ぶ香味野菜である「ミョウガたけ」は、5月〜7月頃に収穫・販売がピークに達してきます。

5. ミョウガを育てる時の注意点

ミョウガを育てる時の注意点について説明していきます。

5-1. ミョウガ栽培は簡単で失敗が少ない

ミョウガは耐寒性があり生命力が強い植物(野菜)なので、育て方は一般的な花・野菜よりも簡単と言えるでしょう。

ミョウガ栽培は4月〜5月の春に株を植えると、ニョキニョキと育って、夏(6月〜9月)にはもう収穫できるようになります。

秋までには収穫を終わらせて、冬場は乾燥に気をつけて「マルチング(防寒で腐葉土をかける)」すれば冬越しは難しくありません。

ミョウガは多年草の植物なので、年が明けて春になれば自然にまた芽が出てきて、夏には沢山のミョウガを収穫できるでしょう。

5-2. ミョウガの日当たり・生育環境のポイント

ミョウガが、直射日光の日差しが強すぎると「葉焼け」を起こして枯れるリスクがあるので、「半日陰になるくらいの生育環境」がもっとも適しています。

直射日光が当たる炎天下でも育てられないことはありませんが、炎天下のような日差しが強い環境では、ミョウガの周囲の土にマルチングをして水分の蒸発による根焼けを予防する必要があるでしょう。

5-3. ミョウガの水やり・肥料のポイント

雨に任せて水やりが少ないと、収穫量が少なくなったり花芽が出来なかったりします。

「鉢植え」では、基本的に毎日水やりをする必要があります。

ミョウガは乾燥に弱いので表面の土が乾いたら、少し多めに水を上げましょう。

水のやり過ぎは根腐れの原因になるので、土が乾いていないのであれば追加の水やりは不要です。

土に堆肥を混ぜると生育が良くなります。

6月〜10月の時期に化成肥料を1月に1回程度は上げるようにして下さい。

5-4. ミョウガの収穫のポイント

6月〜9月に、葉っぱの根元から出てくる蕾・花芽を収穫して食用にすることができますが、花が咲く前に食べたほうが美味しいミョウガを楽しむことができます。

ミョウガが開花しても食べられないわけではありませんが、渋味や苦味の強いアクのあるミョウガになってきます。

いずれにせよ、ミョウガの花は花持ちせず1日で萎れて腐るので、早めに摘んで食べた方が良いでしょう。

6. ミョウガの種類(原種・園芸品種の特徴)

ミョウガの色々な種類とその特徴について紹介していきます。

これらのミョウガの種類・品種の花言葉は、ミョウガと同じで「忍耐」になります。

6-1. 早稲田みょうが

「早稲田みょうが」は江戸時代以前からあるとされる品種で、現在の東京都新宿区早稲田鶴巻町近辺で栽培されていたと考えられてます。

早稲田みょうがは大きさが一般のミョウガよりも大きくて、ミョウガ独特のショウガっぽい香りが強いという特徴があります。

明治時代からの住宅地開発(田畑の取り潰し)によって一時、早稲田みょうがの栽培が無くなりましたが、2011年からこの早稲田みょうが「江戸の伝統野菜」として再び栽培されるようになっています。

6-2. 早生ミョウガ

早生ミョウガは半日陰で育ちやすいショウガ科ショウガ属の多年草で、美味しい花芽を夏季に収穫できる品種です。

耐寒性のある早生ミョウガの草丈は約70〜120センチになり、開花期は「7〜8月」で、収穫期は「4〜5月・7〜9月」の2回になります。

早生ミョウガは、花芽を収穫してお吸い物や薬味として利用することができます。

6-3. 秋ミョウガ

秋ミョウガは半日陰で育ちやすいショウガ科ショウガ属の多年草で、早生ミョウガ(早生種)よりも収穫量の多い品種です。

耐寒性のある秋ミョウガの草丈は約70〜120センチになり、開花期は「7〜8月」で、収穫期は「4〜5月・7〜8月」の2回になります。

秋ミョウガは、春の季節には若芽の部分を「ミョウガタケ」として食べ、秋の季節には花穂の部分を「薬味」として使うことができます。

7. ミョウガに似た花の特徴・花言葉

ミョウガに似たショウガ科の花の特徴・花言葉について紹介していきます。

7-1. クルクマ(ウコン)

クルクマ(ウコン,学名Curcuma alismatifolia)はショウガ科ウコン属に分類される花で、夏(8〜9月)に「ピンク色、白色、赤色、紫色、黄色」などの蓮に似た上品な花を咲かせてくれます。

クルクマは東南アジア原産で、英語では「Siam tulip(シャム、タイのチューリップ)」と呼ばれています。

学名の「Curcuma(クルクマ)」は、アラビア語の「kurkum(黄色)」が語源で、ウコンの根茎が黄色い染料として使われた歴史に由来しています。

クルクマの花言葉は、「あなたの姿に酔いしれる」というロマンティックなものになります。

7-2. カルダモン

カルダモンはショウガ科に分類されるインド原産の植物・花で、非常にスパイシーな香りがします。

カルダモンは「スパイスの王様(the King of spices)」や「スパイスの女王様(the Queen of spices)」という異名を持っており、果実からもカレーを思わせるスパイシーな芳香が漂ってきます。

インドでは紅茶・牛乳でミルクティーを作ってからカルダモンを加えることで「チャイミルクティー」を作る食習慣もあります。

カルダモンは健康にも良いハーブであり、「口臭予防・胃腸の改善・リラクセーション・発汗」などの効果に期待できます。

カルダモンの花言葉は、「隠れた美点」になります。

7-3. ジンジャー

ジンジャーはショウガ科に分類される球根植物の花で、インド・東南アジアを原産地にしています。

ジンジャーは食用にも薬用にもならないショウガ科としては珍しい植物で、和名を「ハナシュクシャ(花縮砂)」といいます。

6月〜9月の時期に「白色・クリーム色・オレンジ色」の華やかな雰囲気の花を咲かせます。

ジンジャーの花言葉は、「豊かな心」「信頼」「慕われる愛」「役に立たない」になっています。

まとめ

ミョウガ(茗荷、学名:Zingiber mioga)はショウガ科ショウガ属の多年草で、主に薬味や食材として食用にされている植物・香味野菜です。

8月〜10月にかけて「白色・クリーム色」の花を咲かせますが、この小さな花穂の開花前の状態(花芽)が食用にされます。

ミョウガの一般的な花言葉は、「忍耐」になります。

ミョウガの花言葉や花(植物)の特徴、種類、関連エピソードについて知りたい方は、この記事を参考にしてみて下さい。