ハナミズキは、最近では街中でも良く見かける植物で、花がキレイなだけではなく、赤い実を付けた光景や紅葉も見事なことから庭木としても人気があります。
見た目で十分に楽しめるハナミズキですが、花言葉や雑学などを知っておけば、より味わい深く観賞できる様になるでしょう。
今回はハナミズキの花言葉や名前の由来などを紹介しますので、参考にして下さい。
- ハナミズキとはどんな花?
- ハナミズキの花言葉
- ハナミズキについて解説
- ハナミズキの色別の花言葉
- ハナミズキの誕生日花の日
- ハナミズキの種類(原種、園芸品種の花言葉や特徴)
- ハナミズキに似た花(花言葉や特徴)
- まとめ
1. ハナミズキとはどんな花?
ハナミズキは「ミズキ科ミズキ属ヤマボウシ亜属」の落葉樹で、アメリカを代表する花として知られていて、桜が終った頃の4月〜5月にかけて白やピンク色の可愛らしい花を沢山付けます。
高さは10メートルくらいまでに生長して、木の大きさに対してかなり小さ目の花を咲かせます。
あまりに寒い地域では見かけることはありませんが、基本的に地域を選ばず現在では日本全国各地に分布しています。
庭木としても非常に人気があり、寿命も桜と同じで80年位。
秋になると赤い実を付けて、その後美しい紅葉になった後落葉します。
少し前に有名歌手の楽曲の題名になったことから認知度が高まり、若い人にも知られる様になりました。
2. ハナミズキの花言葉
ハナミズキには、以下の様に非常に律儀で健気な花言葉があります。
2-1. 「返礼」
こちらは実際にあったエピソードが元になっています。
1912年に、当時の東京市長が日米友好を記念して、ワシントン市にソメイヨシノの苗木を3000本あまり寄贈しました。
桜の木は大変歓迎されて、ポトマック河畔沿いに植樹されて、現在ではアメリカで大人気の花見スポットとなっています。
ワシントン市はそのお返しとして、1912年に日本にハナミズキの苗木を贈ってきたのです。
これが日本にやってきた最初のハナミズキで、話題になりました。
しかし残念ながらその後戦争が始まり、多くの木が焼けたり伐採され、ハナミズキも例外ではありませんでした。
その中で残ったわずかな一部のハナミズキが今でも小学校に植樹されて残っています。
このことから「返礼」の意味として使われる様になったのです。
2-2. 「私の思いを受けてください」
これは、上記で紹介したお返しに沿えて直接言葉で気持を表したものです。
少し押しつけがましく思う人もいるかも知れませんが、贈り物をする時に「つまらないものですが」というのは日本独特の謙遜の風習です。
本当に相手に対して感謝の気持ちを表したい、一生懸命贈物を選んだという時には、これ位はっきりと言った方が誠実さが伝わります。
2-3. 「華やかな恋」
これは、ハナミズキの花が満開になるとピンク色で非常に華やかな雰囲気になることから付けられたのでしょう。
温かくなる頃に開花して、弾む恋心を反映させた様な花です。
2-4. 「公平にする」
日米友好のシンボルであり、桜の返礼としての木ですので、お互い平等な関係でいようという気持の表れです。
同じ立場で付き合える関係を意味する花言葉です。
2-5. 英語の花言葉「durability(永続性・耐久性)」
これは、ハナミズキを材料として加工して作った道具が、非常に丈夫で長く使えるものであるということに因んでいます。
昔から人々の暮らしに役に立った植物である証しです。
2-6. 英語の花言葉
「love undiminished by adversity(逆境にも耐える愛)」「Am I indifferent to you?(私があなたに関心がないとでも?)」
海外には、ハナミズキに関してキリストとのエピソードが伝えられています。
ハナミズキの木は割とほっそりしているのですが、実は昔は太くてどっしりとした大木でした。
しかしそれのお蔭で不運にも、キリストが磔の受難に遭った時に、十字架を作る木材として使われてしまったのです。
ハナミズキの木はそのことを深く悲しんでいました。
すると、死後復活したキリストが現れて「それでは細くて曲がった木になりなさい、そうすれば二度と使われずに済むだろう」とおっしゃいました。
キリストの言葉通り、ハナミズキは現在の様に細くて曲がった幹の木になったということです。
ハナミズキの花びらは十字架の形になり、中心部分はキリストがかぶせられたいばらの冠の形になりました。
実はキリストの血の色と同じ赤になったのです。
花言葉はキリストが受難の中でも人々の為に祈り続けた深い慈悲の心と、ハナミズキに対する思いやりの気持を表していると思われます。
但し、本来の新約聖書には十字架の材質に関する記述はありません。
しかも当時のエルサレム地方にはハナミズキは生えていなかった筈ですので、このエピソードは後から考えられたものと言われています。
3. ハナミズキについて解説
ハナミズキの花言葉が分かったところで、更に具体的な情報について紹介します。
3-1. 英語での呼び名
ハナミズキの英語での呼び名は「Flowering Dogwood(犬の木の花)」「Dogwood(犬の木)」です。
西洋ではミズキ属の木は樹皮を煎じて薬にして、犬のノミなど皮膚病の薬として使われていたことから付けられました。
また、ミズキ属の木は学術名が「Cornus(コルヌス)」ですが、これはラテン語で「角」を表す「cornu」に由来しています。
それだけ木が固いことで知られていて、海外では様々な道具の材料とされていました。
特にネイティブ・アメリカンであるインディアン達は、ミズキノの木を身の回りの道具や家具など作る材料として大切に利用してきました。
短剣にも加工していたことから「Dagwood(短剣の木)」が「Dogwood」に変化したと言われています。
3-2. ハナミズキの原産地
ハナミズキの原産地は北アメリカ東部です。
アメリカではバージニア州とノースカロライナ州の州花にもなっています。
3-3. ハナミズキのマメ知識
ハナミズキに関して知っておくと楽しめるマメ知識について紹介します。
3-4. アメリカ山法師(アメリカヤマボウシ)
ハナミズキは別名「アメリカヤマボウシ」とも呼ばれています。
日本に元々ある落葉樹の「ヤマボウシ」に良く似ていて、アメリカから伝わってきたことに由来しています。
ハナミズキと呼ばれるのは、ミズキの木の中でも「花がキレイ」と言われているからです。
3-4. ハナミズキに花はない
ハナミズキの花と良く言われていますが、実はハナミズキの花は実は花ではないのです。
花の様に見えているのは「がく」が変化したもので、「総苞片(そうほうへん)」といいます。
本当の花は中心部分に集まっている粒々の様な部分です。
3-5. ハナミズキは地域のシンボルとしても人気
ハナミズキはアメリカの代表的な植物ですが、日本でも大変人気があります。
花も平たくて整然としてキレイだし、実は赤くて見ごたえがあるし、紅葉も楽しめるのとメリットが多いのが理由です。
日本では、現在少なくとも18の市区町村でハナミズキを指定花としているのです。
3-6. ハナミズキの実は食べられるか
ハナミズキには赤くてキレイな実がなります。
あまりにもキレイに熟しているので食べられるのではと思う人も多いでしょう。
ハナミズキの実の中には、黄色い種が入っています。
しかしこの実は食用ではありません。
実際に食べてみた人も多いのですが、殆どの人が「苦かった」「マズかった」と記載しています。
よく見ればわかることですが、ハナミズキの実のジャムやジュースなども販売されていないし、野鳥もハナミズキの実を食べません。
食べる価値がない程マズイと言うのが理由と考えて良いでしょう。
また、果実の苦みで口がしびれたり、葉っぱの表面に生えている毛にアレルギー反応を示して皮膚が炎症を起こす可能性もあるので、気安く触ったり食べたりしない様にしましょう。
ハナミズキはあくまで観賞用です。
時折ブログで「ハナミズキの実が甘くて美味しかった」と記載している人もいますが、これは「ヤマボウシ」と間違えていると思って良いでしょう。
ヤマボウシはハナミズキと良く似ていますが、実が食べられるのが特徴です。
3-6. ハナミズキを種から育てる
ハナミズキを栽培する時には一般的に植樹をするのですが、種から育てたいと思う人もいます。
小さくて良いので鉢植えで栽培したいと思ったら、ハナミズキの実の中から種を取りだしておきましょう。
種まきの時期は3月頃ですので、それまで保管をしておきます。
種を乾燥させない様に密封して冷蔵庫で保存するのがおすすめです。
3-7. シンボルツリーとして人気のハナミズキ
最近では、新築一戸建てが完成した時に「シンボルツリー」を作ることが流行っています。
シンボルツリーとはその家の顔となる記念樹で、庭先に植えて人々を見守るのです。
シンボルツリーは庭の雰囲気を明るくするだけではなく、外からの目隠し効果もあります。
そのシンボルツリーとしてダントツで人気なのがハナミズキとヤマボウシです。
小ぶりの木で庭が狭くても見栄えがすることも人気の理由です。
3-8. ハナミズキの名前の由来
ハナミズキは「花水木」と書きます。
ミズキ属の植物は、春先の新芽を生長する時期には、土の中から大量の水分を吸い上げます。
その為に「水の木」と呼ばれ、そこから「水木」になりました。
ハナミズキは、アメリカから来た花のキレイな水木ということで「花水木」と付けられました。
4. ハナミズキの色別の花言葉
ハナミズキの花の色は「赤・白・ピンク」です。
特に色別の花言葉はありません。
5. ハナミズキの誕生日花の日
ハナミズキは「3月18日・4月15日・4月23日」の誕生日花です。
6. ハナミズキの種類(原種、園芸品種の花言葉や特徴)
ハナミズキは「花のキレイな水木」の総称として使われています。
実際には以下の様に幾つかの品種がありますが、花言葉は全て「ハナミズキ」のものが使われます。
6-1. チェロキーチーフ
ハナミズキの中でも最も良く見られる品種です。
街路樹やシンボルツリーとして日本全国各地に分布しています。
花はピンク〜赤で、花の付きが良いので人気があります。
6-2. レッドジャイアント
花が大ぶりで、赤い色が濃いのが特徴です。
紅葉真っ赤で鮮やかで、見ごたえのある品種です。
6-3. ジュニアミス
改良品種で花はピンクで大輪ですが、花びらの周囲がキレイな赤い色になります。
見た目がキレイなので庭木として人気があります。
6-4. クラウドナイン
花の色が白いのが特徴です。
花の付がよく、きっしりと重なって咲くので華やかな印象になります。
6-5. ディブレイク
花の色は白で、時期により葉っぱの色が変化します。
春先は黄緑色ですが、花が咲き切る頃になると黄色っぽくなり、秋には紅葉になります。
6-6. チェロキーサンセット
開花時期が長く、夏まで咲いています。
葉っぱにまだら模様があり、紅葉の色も様々で楽しめる品種です。
6-7. ステラピンク
ヤマボウシとハナミズキの交配種で「ハイブリッドハナミズキ」とも呼ばれています。
寒さや乾燥に強く、丈夫でしかも花が大きいのが特徴です。
7. ハナミズキに似た花(花言葉や特徴)
ハナミズキは「アメリカヤマボウシ」と言われていますが、「ヤマボウシ」とは違います。
ヤマボウシは日本が原産です。
ハナミズキとヤマボウシはどちらも「ミズキ科のミズキ属」で、見た目も良く似ています。
2つの見分け方を紹介します。
7-1. 樹皮が違う
ハナミズキの樹皮は、細かく裂けていてボコボコしていますが、ヤマボウシの樹皮はサラサラしています。
7-2. 花の形が違う
ハナミズキの花びらは先が丸いのですが、ヤマボウシの花びらは尖端が尖っています。
7-3. 開花時期が違う
ハナミズキの開花時期は4月〜5月で、花が先に咲いてから葉っぱが生長していきます。
ヤマボウシは5月〜7月で、先に葉っぱが生育してから花が咲いてきます。
7-4. 実が違う
2つの最も大きな違いは実です。
ハナミズキの実は真っ赤ですが、食用ではありません。
ヤマボウシ、トゲのある大きくて丸い、赤い実を付けます。
果肉は黄色くて食べられて、マンゴーの様に甘くて美味しいと言われています。
食感も良く、ジャムや果実酒等に加工販売されています。
7-5. ヤマボウシの花言葉「友情」
ヤマボウシは、上品な白い花を咲かせます。
貰って嬉しい純粋な白さですので、仲の良い友人にプレゼントするのに適しています。
まとめ
ハナミズキはアメリカ産の外来樹木ですが、今ではすっかり日本でもお馴染みになっています。
街中で「赤くてキレイな花を咲かせる木だな」と思ったら、それがハナミズキかも知れません。
もしも見かけたら上記の花言葉やエピソードを思い出して下さいね。
3. ハナミズキについて解説
ハナミズキの花言葉が分かったところで、更に具体的な情報について紹介します。
3-1. 英語での呼び名
ハナミズキの英語での呼び名は「Flowering Dogwood(犬の木の花)」「Dogwood(犬の木)」です。
西洋ではミズキ属の木は樹皮を煎じて薬にして、犬のノミなど皮膚病の薬として使われていたことから付けられました。
また、ミズキ属の木は学術名が「Cornus(コルヌス)」ですが、これはラテン語で「角」を表す「cornu」に由来しています。
それだけ木が固いことで知られていて、海外では様々な道具の材料とされていました。
特にネイティブ・アメリカンであるインディアン達は、ミズキノの木を身の回りの道具や家具など作る材料として大切に利用してきました。
短剣にも加工していたことから「Dagwood(短剣の木)」が「Dogwood」に変化したと言われています。
3-2. ハナミズキの原産地
ハナミズキの原産地は北アメリカ東部です。
アメリカではバージニア州とノースカロライナ州の州花にもなっています。
3-3. ハナミズキのマメ知識
ハナミズキに関して知っておくと楽しめるマメ知識について紹介します。
3-4. アメリカ山法師(アメリカヤマボウシ)
ハナミズキは別名「アメリカヤマボウシ」とも呼ばれています。
日本に元々ある落葉樹の「ヤマボウシ」に良く似ていて、アメリカから伝わってきたことに由来しています。
ハナミズキと呼ばれるのは、ミズキの木の中でも「花がキレイ」と言われているからです。
3-4. ハナミズキに花はない
ハナミズキの花と良く言われていますが、実はハナミズキの花は実は花ではないのです。
花の様に見えているのは「がく」が変化したもので、「総苞片(そうほうへん)」といいます。
本当の花は中心部分に集まっている粒々の様な部分です。
3-5. ハナミズキは地域のシンボルとしても人気
ハナミズキはアメリカの代表的な植物ですが、日本でも大変人気があります。
花も平たくて整然としてキレイだし、実は赤くて見ごたえがあるし、紅葉も楽しめるのとメリットが多いのが理由です。
日本では、現在少なくとも18の市区町村でハナミズキを指定花としているのです。
3-6. ハナミズキの実は食べられるか
ハナミズキには赤くてキレイな実がなります。
あまりにもキレイに熟しているので食べられるのではと思う人も多いでしょう。
ハナミズキの実の中には、黄色い種が入っています。
しかしこの実は食用ではありません。
実際に食べてみた人も多いのですが、殆どの人が「苦かった」「マズかった」と記載しています。
よく見ればわかることですが、ハナミズキの実のジャムやジュースなども販売されていないし、野鳥もハナミズキの実を食べません。
食べる価値がない程マズイと言うのが理由と考えて良いでしょう。
また、果実の苦みで口がしびれたり、葉っぱの表面に生えている毛にアレルギー反応を示して皮膚が炎症を起こす可能性もあるので、気安く触ったり食べたりしない様にしましょう。
ハナミズキはあくまで観賞用です。
時折ブログで「ハナミズキの実が甘くて美味しかった」と記載している人もいますが、これは「ヤマボウシ」と間違えていると思って良いでしょう。
ヤマボウシはハナミズキと良く似ていますが、実が食べられるのが特徴です。
3-6. ハナミズキを種から育てる
ハナミズキを栽培する時には一般的に植樹をするのですが、種から育てたいと思う人もいます。
小さくて良いので鉢植えで栽培したいと思ったら、ハナミズキの実の中から種を取りだしておきましょう。
種まきの時期は3月頃ですので、それまで保管をしておきます。
種を乾燥させない様に密封して冷蔵庫で保存するのがおすすめです。
3-7. シンボルツリーとして人気のハナミズキ
最近では、新築一戸建てが完成した時に「シンボルツリー」を作ることが流行っています。
シンボルツリーとはその家の顔となる記念樹で、庭先に植えて人々を見守るのです。
シンボルツリーは庭の雰囲気を明るくするだけではなく、外からの目隠し効果もあります。
そのシンボルツリーとしてダントツで人気なのがハナミズキとヤマボウシです。
小ぶりの木で庭が狭くても見栄えがすることも人気の理由です。
3-8. ハナミズキの名前の由来
ハナミズキは「花水木」と書きます。
ミズキ属の植物は、春先の新芽を生長する時期には、土の中から大量の水分を吸い上げます。
その為に「水の木」と呼ばれ、そこから「水木」になりました。
ハナミズキは、アメリカから来た花のキレイな水木ということで「花水木」と付けられました。
4. ハナミズキの色別の花言葉
ハナミズキの花の色は「赤・白・ピンク」です。
特に色別の花言葉はありません。
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