トリカブトというと、その猛毒性から物騒な花というイメージがあります。
しかし実際にトリカブトの花はとてもキレイな紫色で、形もユニークです。
トリカブトには多くの花言葉と言い伝え等がありますので紹介します。
- トリカブトとはどんな花?
- トリカブトの花言葉
- トリカブトについて解説
- トリカブトの名前の由来
- トリカブトの誕生日花の日
- トリカブトの種類(原種、園芸品種の花言葉や特徴)
- トリカブトに似た花(花言葉や特徴)
- トリカブトのマメ知識
- トリカブトの言い伝え
- まとめ
1. トリカブトとはどんな花?
トリカブト(鳥兜)は「キンポウゲ科 トリカブト属」の植物の総称です。
日本に自生しているトリカブトは約30種類程ですが、すべてひっくるめて「トリカブト」と呼ばれることが殆どです。
山のふもとや沢などの、湿気の多い場所を好みます。
トリカブトの最も大きな特徴は何と言っても花の形で、まるで穂の様に丸まって房の様に幾つも咲きます。
開花時期は7月〜10月、花の色は一般的には紫が知られていますが、中には白・ピンク・黄色もあると言われています。
2. トリカブトの花言葉
トリカブトはその特徴的な花や性質から、多くの花言葉があります。
あまりポジティブとは言えないものもありますが、以下に紹介します。
2-1. 「栄誉・栄光」
中世イギリスでは、トリカブトは形が鉄カブトに似ていることから、騎士と結びつけました。
騎士は国の王に忠誠を誓い、命をかけて戦う高潔な存在です。
戦で手柄を立てて王から栄誉と栄光を与えられる騎士に因んで付けられたのです。
2-2. 「美しい輝き」
人々にとって、死を恐れずに勇敢に的に立ち向かう騎士の存在は正にヒーローでした。
甲冑を身に付けた騎士は人々の目には美しい輝きに満ちていたことでしょう。
2-3. 「復讐」
これはトリカブトの毒性に因んだ花言葉です。
トリカブトは花粉だけではなく花びらにも猛毒があり、少量でも口にすると命を落とす危険があります。
昔はトリカブトの毒で殺人を犯したり、更にはその復讐も行っていたと言われているので、因縁の気持が花言葉になりました。
2-4. 「人間嫌い」
トリカブトの花は上から被さる様に咲いているのですが、その姿が修道士の来ていた上着の頭巾に似ていることから「Monks Hood(修道士の頭巾)」とも呼ばれています。
修道士は、キリスト教の修行の為に、厳しい戒律を守りながら禁欲的かつ質素倹約に努めて共同生活を営む人達です。
もちろん男女が生活を共にすることは許されず、それぞれが分かれて修道院で暮らしています。
俗的な娯楽はもちろん、飲酒や異性との接触も禁じられていて、神に一生を捧げるのです。
その様な生活状況から、一般の人から見て修道士や修道女が「人間嫌い」に思えても当然のことです。
2-5. 「厭世家」
厭世とは、世の中のもの全てに対して興味を失い、俗世界との接触を断ってしまう人のことです。
こちらも修道士のイメージからついた花言葉と言えます。
2-6. 西洋の花言葉: 「騎士道・武者修行」
日本で武士に対して「武士道」がある様に、西洋では騎士に対して「騎士道」があります。
騎士道はキリスト教に基づいていて、勇気と礼節、そして正義を重んじています。
トリカブトが騎士をイメージさせることから付けられた花言葉ですが、昔は男性が戦いに出る時に、妻や恋人が「トリカブト」を持たせて送り出したと言われています。
使い道は定かではありませんが、王の忠実な僕であることを証明する為に使われたのでしょう。
また、騎士は自ら各国を旅して自分の腕を磨いていったと言われています。
より強くなろうと努力する人に対してこの花言葉が使われる様になりました。
2-7. フランスの花言葉:「あなたは私に死を与えた」
フランスではトリカブトの猛毒を直接的に花言葉にしています。
トリカブトを使って本懐を遂げたとしても、最後に相手にこの様に言われたのでは一生寝つきが悪くなりそうですね。
3. トリカブトについて解説
トリカブトは知れば知る程興味深い植物です。
3-1. 英語での呼び名
英語での呼び名は以下の2つです。
「Monkshood(修道士の頭巾)」は、修道士の上着に繋がってい頭巾からきています。
「Helmet flower(兜の花)」は、騎士のカブトを意味しています。
日本の工事現場のヘルメットとは全く違います。
3-2. 原産地
トリカブトの原産地は、北半球でも温帯性気候の地域と、中国、日本です。
4. トリカブトの名前の由来
トリカブトの名前の由来は、花の形が「鳥のカブトの様である」「鶏のとさかに似ている」ということに因んでいます。
また中国では、宮廷楽士の衣装である帽子を「鳥兜」と呼んでいました。
トリカブトの花の形がこの「鳥兜」に似ていることから名づけられたのです。
5. トリカブトの誕生日花の日
トリカブトは「7月19日・7月25日」の誕生花です。
さすがにプレゼントする訳にはいかないので、話のタネとして覚えておくと良いでしょう。
6. トリカブトの種類(原種、園芸品種の花言葉や特徴)
トリカブトは世界中に約300品種もあり、日本に自生しているのは30種ほどです。
代表的な品種は以下の通りですが、日本ではこの品種は総称として「トリカブト」と呼ばれることが多いので、花言葉は全てトリカブトと同じです。
6-1. ヤマトリカブト
トリカブトと言えばこの品種のことです。
山に自生するトリカブトを一般的に「ヤマトリカブト」と言います。
6-2. エゾトリカブト
林や沢沿いに自生していて、北海道のアイヌ民族が利用していた品種です。
6-3. オクトリカブト
こちらは日本全体に自生していて、花びらが濃い紫をしています。
花の柄に細かい毛がびっしりと生えています。
6-4. ハナトリカブト
他の品種と比較して花が大ぶりな為に名づけられました。
中国が原産であることから「カラトリカブト」とも言われています。
6-5. ヒメトリカブト
山の高いところにある小川や、湿度の高い日陰を好んで育ちます。
北朝鮮に自生していて天然記念物に指定されています。
7. トリカブトに似た花(花言葉や特徴)
トリカブトは毒性があり、よく山菜と間違えて食べてしまい命を落としてしまう事件が起きています。
トリカブトの花自体はとても特徴的なので分かり易いのですが、開花時期以外だと葉っぱのみを見て判断するので間違える人も多くいます。
トリカブトと間違えやすい山菜としては以下のものがあります。
7-1. ヨモギ
ヨモギは「ハーブの女王」と呼ばれていて、ヨモギ餅やヨモギ蕎麦など独特な青臭い風味が特徴です。
ヨモギ採りに山に入る人も多いのですが、トリカブトの芽が似ている為に間違えてしまうケースが後を絶ちません。
ヨモギの花言葉は「決して離れない・幸福・平和・夫婦の愛情」です。
トリカブトとの違い: 香り
トリカブトは基本的にほぼ無臭ですが、ヨモギには独特の香りがあります。
もし何も香りがしない様ならば、すぐに捨てて手を洗う様にしましょう。
トリカブトとの違い: 場所
トリカブトは湿気のある木陰を好んで生えますが、ヨモギは日当たりの良い場所を好みます。
ヨモギ採りをするならば日当たりの良い場所で行いましょう。
トリカブトとの違い: 葉の裏の毛
トリカブトは葉っぱの裏はスベスベしていますが、ヨモギの葉っぱの裏は白い毛がびっしり生えています。
7-2. ニリンソウ
ニリンソウは最もトリカブトと間違えるケースが多い植物と言われています。
自生している場所もほぼ共通しているので、毎年中毒になる人が出ています。
ニリンソウの花言葉は「友情・協力・ずっと離れない」です。
トリカブトとの違い: 花
トリカブトは7月〜10月に紫色の花を咲かせますが、ニリンソウは4月〜5月に小さな白い花を咲かせます。
若芽ではなくつぼみや花で見分けるのがポイントです。
但し、トリカブトの中にも白い花を咲かせるものがあるので、花の形をしっかりと覚えておくことです。
トリカブトとの違い: 根っこの形
トリカブトの根は先端に行くにつれて細くなっていて先にはひげ根があります。
ニリンソウの根は棒の様に真っ直ぐで同じ太さです。
8. トリカブトのマメ知識
さて、トリカブトについてもう少し掘り下げてみましょう。
8-1. 実は薬効も?
トリカブトはその恐ろしい毒性ばかり注目されてしまいますが、実は薬として利用されてきてもいるのです。
「トリカブト」はきちんと処理して毒性を抜けば、漢方薬として役立ちます。
漢方薬に使われるのは生薬といって、トリカブトを乾燥させて粉にしたものを使います。
効能は「麻酔・鎮痛剤・胃腸薬・滋養強壮」など、医療現場でも使用されていました。
但し、猛毒ですから素人が山で採って来て煎じたり乾燥させて飲むのは絶対にいけません。
専門家だからこそできる利用法なのです。
8-2. 「ブス」の由来はここから?
女性が言われると最も傷つく言葉として「ブス」があります。
これもトリカブトに由来していると言われています。
トリカブトで中毒症状を起こすと、あまりの苦しさの為に顔が歪んでしまいます。
この状態を「附子(ブス)」といい、そこから見た目が醜悪な人に「ブス」が使われる様になったのです。
8-3. ハチミツも要注意!
トリカブトは花粉にも猛毒が含まれています。
ハチミツにトリカブトの蜜が混ざっていると大変危険です。
しかし安心して下さい、養蜂家はそれが分かっているので、秋になってトリカブトが開花する時期にはミツバチを放さない様にしています。
昆虫は動物とは神経構造が全く違う為に、トリカブトの蜜を摂取しても全く害はありせん。
トリカブトの毒はあくまで動物に対して発揮するものです。
山でトリカブトを見つけて「蜂が吸っているから甘いのかな」等と思って、うっかり口に入れない様にしましょう。
9. トリカブトの言い伝え
トリカブトは他の植物に比べても、多くの神話や伝説があります。
9-1. 魔術の女神の様に恐ろしいトリカブト
古代ギリシャの魔術の女神ヘカテーは、冥府の神ハデスの次に高い地位を持っていました。
ヘカテーは3つの身体を持ち、天界・地上・冥府を自由に行き来できました。
天界では神々を取りまとめ、地上では人々を導き、冥府の番人の役割をしていたのです。
冥府で番犬として飼いならしていたのは、ケルベロスという3つの首を持つ魔犬でした。
ヘカテーの姿は、身体は1つで3つの顔があり、腕は6本でそれぞれに松明を持っていたと言われています。
魔術を司ることから長い歴史の中で「魔女=悪い女神」とされてしまいますが、ヘカテーは決して人類の敵ではありません。
むしろ味方として人々が成功できる様に導いてくれる役割があり、3つの顔もそれぞれが女性の知性の象徴として崇められていたのです。
天界においては、神々に争いが生じた時に仲裁に入る役割も担っていました。
しかし魔女を忌み嫌う慣習は変わらず、魔女の使うアイテムとして有名なトリカブトは「ヘカテー同様に恐ろしいもの」とされる様になりました。
今でもヨーロッパでは、トリカブトを庭に植えと呪いがかかるという迷信があります。
9-2.トリカブトの発祥
ギリシャ神話にはトリカブトが誕生したいきさつも描かれています。
ヘラクレスは、ゼウスと人妻イルクメネとの間にできた子供です。
ゼウスの正妻であるヘラは非常に嫉妬深いことで有名で、当然浮気の末にできた人間の子供であるヘラクレスを良く思っていませんでした。
ヘラがあまりにヘラクレスの悪口を言うので、ゼウスも閉口してヘラに提案します。
「ヘラクレスに12の試練を与えて、すべて無事に乗り越えられたならば神にしてあげよう」と言ったのです。
その試練の中に、冥府の番犬である3つの頭を持つケルベロスを退治するというものがありました。
ヘラクレスはヘカテーがいない間にケルベロスを遅い、冥府から地上に引きずり出します。
ケルベロスは太陽の光を浴びて苦しさのあまりに大量のよだれを垂らしました。
そのよだれの跡に咲いた花がトリカブトだということです。
9-3.女神の嫉妬心から
ギリシャ神話に出てくる知恵の女神アテネは、通常人間の味方として登場します。
しかし彼女も女性ですので、たまには嫉妬をすることもあるのです。
人間の女性であるアラクネは、アテナから紡績技術を学びました。
しかし腕が上がると自慢をする様になり、自分の方がアテネよりも優れていると周囲に言いふらしたのです。
それを聞いたアテナは怒り、老婆に姿を変えてアラクネに話しかけます。
そうとは知らずアラクネは、自分の技術は独学で身に付けたものであり、誰に教わった訳ではなく誰もかなわないとまで言ったのです。
そこでアテネとアラクネは、織物でどちらが優れているか対決をすることになりました。
アテネの織物の題材は「神々の偉大な業績を称えた情景」で、アラクネは「神々人間の女性を誘惑する情景」でした。
何とアラクネの織物は見事な出来栄えで、誰もが感動しました。
アテネは更に嫉妬と怒りが更に強くなり、アラクネの織物をズタズタに切り裂いてしまったのです。
アラクネはショックのあまり絶望して自殺しようとしましたが、アテネは簡単に死なせてたまるかと呪いをかけて、彼女をクモの姿に変えてしまったのです。
この時呪いをかける為に撒いた水が地面にしみ込むと、そこから咲いたのがトリカブトでした。
9-4.毒殺未遂エピソードも
ギリシャの魔女メディアには、アイゲウスという同棲している男性がいました。
アイゲウスには正妻がいて、テーセウスという息子をもうけていましたが、妻が出て行ってしまった為に男手ひとつで息子を大切に育てていました。
ところがメディアは嫉妬深く、テーセウスの存在もジャマだと思いました。
彼を殺そうにも魔術を使うとすぐにバレてしまうので、トリカブトを使おうと思いました。
しかしその結果失敗したと伝わっています。
まとめ
トリカブトは非常に個性の強い花ですが、それだけ味わい深いものです。
上記の情報を知れば、悪いイメージも薄れてきたのではないでしょうか。
中世ヨーロッパに興味がある人は是非トリカブトの花言葉からイメージを膨らませてみて下さい。
8. トリカブトのマメ知識
さて、トリカブトについてもう少し掘り下げてみましょう。
8-1. 実は薬効も?
トリカブトはその恐ろしい毒性ばかり注目されてしまいますが、実は薬として利用されてきてもいるのです。
「トリカブト」はきちんと処理して毒性を抜けば、漢方薬として役立ちます。
漢方薬に使われるのは生薬といって、トリカブトを乾燥させて粉にしたものを使います。
効能は「麻酔・鎮痛剤・胃腸薬・滋養強壮」など、医療現場でも使用されていました。
但し、猛毒ですから素人が山で採って来て煎じたり乾燥させて飲むのは絶対にいけません。
専門家だからこそできる利用法なのです。
8-2. 「ブス」の由来はここから?
女性が言われると最も傷つく言葉として「ブス」があります。
これもトリカブトに由来していると言われています。
トリカブトで中毒症状を起こすと、あまりの苦しさの為に顔が歪んでしまいます。
この状態を「附子(ブス)」といい、そこから見た目が醜悪な人に「ブス」が使われる様になったのです。
8-3. ハチミツも要注意!
トリカブトは花粉にも猛毒が含まれています。
ハチミツにトリカブトの蜜が混ざっていると大変危険です。
しかし安心して下さい、養蜂家はそれが分かっているので、秋になってトリカブトが開花する時期にはミツバチを放さない様にしています。
昆虫は動物とは神経構造が全く違う為に、トリカブトの蜜を摂取しても全く害はありせん。
トリカブトの毒はあくまで動物に対して発揮するものです。
山でトリカブトを見つけて「蜂が吸っているから甘いのかな」等と思って、うっかり口に入れない様にしましょう。
9. トリカブトの言い伝え
トリカブトは他の植物に比べても、多くの神話や伝説があります。
9-1. 魔術の女神の様に恐ろしいトリカブト
古代ギリシャの魔術の女神ヘカテーは、冥府の神ハデスの次に高い地位を持っていました。
ヘカテーは3つの身体を持ち、天界・地上・冥府を自由に行き来できました。
天界では神々を取りまとめ、地上では人々を導き、冥府の番人の役割をしていたのです。
冥府で番犬として飼いならしていたのは、ケルベロスという3つの首を持つ魔犬でした。
ヘカテーの姿は、身体は1つで3つの顔があり、腕は6本でそれぞれに松明を持っていたと言われています。
魔術を司ることから長い歴史の中で「魔女=悪い女神」とされてしまいますが、ヘカテーは決して人類の敵ではありません。
むしろ味方として人々が成功できる様に導いてくれる役割があり、3つの顔もそれぞれが女性の知性の象徴として崇められていたのです。
天界においては、神々に争いが生じた時に仲裁に入る役割も担っていました。
しかし魔女を忌み嫌う慣習は変わらず、魔女の使うアイテムとして有名なトリカブトは「ヘカテー同様に恐ろしいもの」とされる様になりました。
今でもヨーロッパでは、トリカブトを庭に植えと呪いがかかるという迷信があります。
9-2.トリカブトの発祥
ギリシャ神話にはトリカブトが誕生したいきさつも描かれています。
ヘラクレスは、ゼウスと人妻イルクメネとの間にできた子供です。
ゼウスの正妻であるヘラは非常に嫉妬深いことで有名で、当然浮気の末にできた人間の子供であるヘラクレスを良く思っていませんでした。
ヘラがあまりにヘラクレスの悪口を言うので、ゼウスも閉口してヘラに提案します。
「ヘラクレスに12の試練を与えて、すべて無事に乗り越えられたならば神にしてあげよう」と言ったのです。
その試練の中に、冥府の番犬である3つの頭を持つケルベロスを退治するというものがありました。
ヘラクレスはヘカテーがいない間にケルベロスを遅い、冥府から地上に引きずり出します。
ケルベロスは太陽の光を浴びて苦しさのあまりに大量のよだれを垂らしました。
そのよだれの跡に咲いた花がトリカブトだということです。
9-3.女神の嫉妬心から
ギリシャ神話に出てくる知恵の女神アテネは、通常人間の味方として登場します。
しかし彼女も女性ですので、たまには嫉妬をすることもあるのです。
人間の女性であるアラクネは、アテナから紡績技術を学びました。
しかし腕が上がると自慢をする様になり、自分の方がアテネよりも優れていると周囲に言いふらしたのです。
それを聞いたアテナは怒り、老婆に姿を変えてアラクネに話しかけます。
そうとは知らずアラクネは、自分の技術は独学で身に付けたものであり、誰に教わった訳ではなく誰もかなわないとまで言ったのです。
そこでアテネとアラクネは、織物でどちらが優れているか対決をすることになりました。
アテネの織物の題材は「神々の偉大な業績を称えた情景」で、アラクネは「神々人間の女性を誘惑する情景」でした。
何とアラクネの織物は見事な出来栄えで、誰もが感動しました。
アテネは更に嫉妬と怒りが更に強くなり、アラクネの織物をズタズタに切り裂いてしまったのです。
アラクネはショックのあまり絶望して自殺しようとしましたが、アテネは簡単に死なせてたまるかと呪いをかけて、彼女をクモの姿に変えてしまったのです。
この時呪いをかける為に撒いた水が地面にしみ込むと、そこから咲いたのがトリカブトでした。
9-4.毒殺未遂エピソードも
ギリシャの魔女メディアには、アイゲウスという同棲している男性がいました。
アイゲウスには正妻がいて、テーセウスという息子をもうけていましたが、妻が出て行ってしまった為に男手ひとつで息子を大切に育てていました。
ところがメディアは嫉妬深く、テーセウスの存在もジャマだと思いました。
彼を殺そうにも魔術を使うとすぐにバレてしまうので、トリカブトを使おうと思いました。
しかしその結果失敗したと伝わっています。
まとめ
トリカブトは非常に個性の強い花ですが、それだけ味わい深いものです。
上記の情報を知れば、悪いイメージも薄れてきたのではないでしょうか。
中世ヨーロッパに興味がある人は是非トリカブトの花言葉からイメージを膨らませてみて下さい。
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