シャガ(射干)という花・植物の特徴と名前の由来を詳しく説明しながら、「シャガの花言葉の意味」について紹介していきます。
シャガの花・植物に関する各種情報やエピソードも紹介します。
シャガは中世以前のかなり古い時代に、中国から日本に渡来してきた植物ですが、人里に近い湿気のある山林に自生して「白色・薄紫色」の綺麗な花を咲かせてくれます。
このシャガ(射干)にはどのような花言葉や花・木(植物)の特徴があるのでしょうか。
- シャガとはどんな花・植物なのか?
- シャガの花言葉
- シャガについての解説
- シャガの名前の由来
- シャガが誕生日花とされている日
- シャガの種類(原種・園芸品種の特徴・花言葉)
- シャガに似た花の特徴・花言葉
- まとめ
1. シャガとはどんな花・植物なのか?
シャガの花や植物としての特徴について解説していきます。
1-1. シャガはアヤメ科アヤメ属の清楚で美しい花:日本に自生するシャガは種子を作らない三倍体
シャガ(学名:Iris japonica)はアヤメ科アヤメ属に分類される常緑性の多年草であり、4〜5月の春先に「白色・淡い紫色(薄紫色)」の小ぶりの可愛らしい花を咲かせます。
シャガの学名は「Iris japonica」ですが、原産地は日本ではなくて中国になります。
シャガは自然帰化植物であり、中国から日本にいつ渡来したのかの時代は特定できないのですが、平安時代の古代以前にはすでに日本に渡ってきていたと考えられています。
シャガは人里に近いやや湿度の高い森林・山林などに自生していて、直射日光を嫌って薄暗い場所で清楚な花を咲かせることが多いのです。
中国で自生する原種のシャガは「二倍体」で自分で種子を作って繁殖することができるのですが、日本で自生するシャガは「三倍体」なので種子を形成できません。
シャガは多年草なので冬を越してもう一度花を咲かせますが、種をつけない日本のシャガの増やし方の基本は「地下茎(根茎・株)の増殖、(栽培であれば)株分け」になります。
1-2. シャガの花・葉っぱ・草丈の特徴:アヤメ科の花としては変わった生態を持つ
シャガは湿気の多い薄暗い場所(森林・山林)に自生して、根茎(こんけい)を伸ばしてどんどん広がっていく花で、基本的にかなり丈夫な性質を持っています。
シャガの草丈は約40〜70センチほどにまで生長し、外側に垂れていく葉っぱは肉厚で光沢を帯びています。
シャガは春の季節に、アヤメに似た上品な風情がある白い花(薄紫色の花)を咲かせますが、花には青色の斑点がたくさん入っていて、中心部分は黄色になっています。
シャガの花は日持ちせず1日で枯れますが、周囲のシャガが次々に開花していきます。
シャガは「常緑性+湿度の高い日陰を好む+地下茎の増殖で増える(日本のシャガは種子ができない)」など、アヤメ科の花・植物の中ではちょっと変わった特徴を持っているのです。
2. シャガの花言葉
シャガには、以下のような花言葉があります。
2-1. 「私を認めて」
シャガの花言葉は「私を認めて」であり、他のアヤメ科の花・植物とは異なるシャガの独特の生態から生まれた花言葉だと考えられています。
シャガは人目に付きにくい湿り気のある山林・山野・空き地で綺麗な花を咲かせていることが多いので、そのイメージから「私を認めて(私=美しい花をもっと見てほしい)」という花言葉が生まれたのでしょう。
自分の本当の気持ちに気づいてほしいような大切な人と一緒に、日陰でひっそりと咲くシャガの花を眺めるのも良いかもしれません。
2-2. 「友人が多い」
シャガの花言葉は「友人が多い」であり、種子を作らずにたくましい地下茎(根茎)をどんどん伸ばすことで、「シャガの群落」を形成する生態にちなんだ花言葉でしょう。
シャガの生命力は非常に強く、種子に頼らなくても根茎・地下茎(株)の増殖だけで、どんどんシャガの仲間を増やし続けることができるのです。
「友人が多い」という花言葉がぴったりとくる明るくて社交的な友人知人、あるいはこれからも仲良くしていきたい友人に、繁殖力に優れたたくましいシャガの花を贈ってあげると良いでしょう。
2-3. 「決心」
シャガの花言葉は「決心」です。
「決心」という言葉は、「日陰を好む(強すぎる日光に弱い)・常緑性の多年草(耐寒性が強くて冬を越せる)・種子を作らない(地下茎でどんどん繁殖できる)」という独特の生態を選んで繁栄したシャガにふさわしい花言葉と言えるでしょう。
自分の今後の人生や人間関係、恋愛・結婚などについて「どうしようか迷っている問題・決心がつかない悩み」があるのであれば、「決心(決断)するパワー」をシャガの清楚な花から分けてもらって下さい。
2-4. 「反抗・抵抗」
シャガの花言葉は「反抗・抵抗」です。
シャガは他のアヤメ科の花・植物とは異なる進化の道筋を辿って繁栄した花と言われていますが、そのシャガの歴史が「主流に対する反抗・抵抗」という花言葉のイメージにつながっているのかもしれません。
「反抗・抵抗」というのは、一般的にはあまり良い意味合いの言葉ではないのですが、「自分の人生に対する意志・信念をしっかり持つ、周囲の人々の意見や誘惑に流されずに抵抗する」という良い意味で解釈することもできます。
変化のスピードが早い現代であればこそ、シャガの花が象徴している「主流や常識に負けない反抗(抵抗)の精神」も求められているのです。
2-5. シャガの英語の花言葉
シャガは中国を原産として日本でも繁殖しているアヤメに似た花・植物ですが、欧米では商品としてあまり流通していないので、シャガの英語の花言葉は設定されていないようです。
3. シャガについての解説
シャガの基本的な情報(英語の呼び名と語源・原産地)について紹介していきます。
3-1. シャガの英語での呼び名と英語の語源について
シャガは英語では、「Fringed iris」や「Crested iris」と呼ばれています。
「Fringed iris」とは「フリンジのついているアヤメ(アイリス)」の意味ですが、フリンジというのは糸や紐をより合わせて作った「房飾り」のことです。
シャガの花の形状は、フリンジ(房飾り)のように見えることから「Fringed iris」と名付けられたようです。
「Crested iris」とは「トサカ・冠毛がついているアヤメ(アイリス)」の意味ですが、これもシャガの花びらの形状が「鶏(ニワトリ)のトサカ」のようにも見えることに由来しています。
3-2. シャガの原産地と開花期
シャガは学名を「Iris japonica(アイリス・ジャポニカ)」といいますが、日本原産の花・植物ではなく、原産地は「中国」になります。
シャガの開花期は「4月〜5月」で、春先にアヤメに似た気品のある美しい白色や薄紫色の花を咲かせてくれます。
シャガの花持ちは「1日」で、咲いてもすぐに枯れてしまいますが、次から次へと周囲のシャガも開花していきます。
シャガは湿り気のある日陰に咲いていることの多い花であり、かつては湿地帯が近くにある山林・森林・空き地に多く咲いていましたが、土地開発が進んだ近年では屋外の公園・森林で何気なく見かける機会は減ってきています。
3-3. シャガのマメ知識:シャガは直射日光の当たらない半日陰で育てるのがおすすめ
シャガは中世・古代以前から日本に自生していたとされる人々に馴染みの深い花・植物で、特に人里近くの湿地帯・山林部で見かけることの多い花です。
シャガの小ぶりな白い花(薄紫色の花)は、一般的なアヤメ(アイリス)よりも派手さが抑えられていて、清楚で上品な雰囲気がより強調されています。
シャガや近縁種のヒメシャガは、日本の和の美を象徴するアヤメ科アヤメ属の花ですが、直射日光が当たりすぎると葉っぱの色が薄くなったり花がすぐに萎れたりするので、シャガを育成するのであれば「直射日光の当たらない半日陰」がおすすめです。
日光除けの覆いをかけたシェードガーデンにしてみたり、樹木の下草の隙間に植えたりするなどして、強い直射日光からシャガを守ってあげましょう。
4. シャガの名前の由来
シャガという花・植物の名前は、同じアヤメ科アヤメ属の花である「檜扇(ヒオウギ)」に似ていたので、檜扇(ヒオウギ)の漢名である「射干(しゃかん)」をシャガと音読みにしたものだと伝えられています。
シャガは「射干」だけではなくて「著莪」「胡蝶花」という漢字表記が為されることもあり、和名の別名を「胡蝶花(コチョウカ)」と呼んでいます。
胡蝶花は小ぶりの白い花や淡い紫色の花が、飛び回っているチョウチョウ(蝶々)のように見えることから名付けられたものです。
シャガは英語では「Fringed iris(フリンジのついたアイリス)」と呼ばれています。
あるいは、英語で「Crested iris(鶏のようなトサカのあるアイリス)」ともいいます。
5. シャガが誕生日花とされている日
シャガが誕生日花とされている日は「4月20日、4月25日、4月27日、6月8日」です。
「4月20日、4月25日、4月27日、6月8日」が誕生日の人に、シャガの花言葉である「私を認めて」「友人が多い」「決心」などの言葉を書いたメッセージカードを添えてプレゼントしてみましょう。
6. シャガの種類(原種・園芸品種の特徴・花言葉)
シャガの色々な種類とその特徴・花言葉について紹介していきます。
6-1. ヒメシャガ
ヒメシャガ(姫射干、姫著莪)は同じアヤメ科アヤメ属に分類される日本固有種のシャガであり、日本全国の山地に自生している花です。
ヒメシャガは、シャガよりもやや小さめの可愛らしい花・植物になります。
開花時期は、シャガよりもやや遅くて「5月〜6月」頃に薄紫色か白色の色鮮やかな花(一重咲・八重咲)を咲かせます。
ヒメシャガの遺伝子は二倍体なので、シャガとは違って種子を形成して増やすことができます。
近年は個体数が激減しているため、環境省のレッドリストでヒメシャガは「準絶滅危惧種」に指定されています。
ヒメシャガの花言葉は、「隠れてる私を見つけてください」「内気な恋」「変わらぬ愛」「友人が多い」などになります。
6-2. スジシャガ
スジシャガ(Iris japonica ‘Variegata’)は江戸時代の昔から、観賞目的の園芸植物として庭先や生垣の下草の合間に植えられてきた花・植物です。
スジシャガは別名を「斑入りシャガ」ともいい、スジシャガの葉っぱの中心及び外側に「白い筋(スジ)」が入っている特徴があります。
その白い筋の特徴が、スジシャガの名前の由来になっているのです。
スジシャガには固有の花言葉が設定されておらず、シャガと同じく「私を認めて」「友人が多い」「決心」「反抗」などになってきます。
6-3. 中国青花シャガ
中国青花シャガは中国で発見された固有種であり、草丈は約30〜40センチでシャガよりもやや小さめの種類になります。
中国青花シャガは直径3センチほどの小ぶりの「濃い紫色の花」をたくさん咲かせてくれる品種であり、シャガよりも花色が濃い特徴を持っています。
「薄い花色」よりも「濃い花色」が好みの人にとっては、見ごたえのある花になっています。
中国青花シャガには固有の花言葉はまだ設定されていないようです。
7. シャガに似た花の特徴・花言葉
シャガに似たアヤメ科の花の特徴・花言葉について紹介していきます。
7-1. アヤメ(アイリス)
アヤメ(アイリス)はアヤメ科アヤメ属を代表する花であり、「紫色、青色、青紫色、黄色、オレンジ色、白色、ピンク色」など実に様々な色合いの花を咲かせて楽しませてくれます。
アヤメの学名である「アイリス(iris)」は、ギリシア語で「虹」を意味していて、虹のようにカラフルな花色のバリエーションがあることが由来になっています。
アヤメ(アイリス)の花言葉は、「メッセージ」「良い便り」「希望」となっています。
アヤメと似た種類であるジャーマンアイリスの花言葉は、「燃える思い」「情熱」です。
カキツバタの花言葉は、「幸せは必ず来る」という非常に素晴らしい意味合いになっています。
7-2. クロッカス
クロッカス(Crocus spp)はアヤメ科クロッカス属に分類される地中海周辺地域が原産の花であり、別名を「花サフラン」や「春サフラン」と呼んでいます。
クロッカスは「黄色・白色・紫色・赤色・青色」などのとてもカラフルで可愛らしい雰囲気の花を咲かせてくれます。
クロッカスの属名・学名である「Crocus(クロッカス)」はギリシア語の「krokos(糸)」が語源であり、糸のようにどんどん長く伸びる「クロッカスの雌しべの性質」に由来しています。
クロッカスの花言葉は、「青春の喜び」「切望」となっています。
クロッカスの西洋における英語の花言葉は、「youthful gladness(青春の喜び)」「cheerfulness(上機嫌、元気がある)」になります。
7-3. グラジオラス
グラジオラスはアヤメ科グラジオラス属の色鮮やかな花(カラーバリエーションの多いカラフルな花)であり、開花時期となる7月〜10月にかけて「ピンク色、紫色、赤色、白色、黄色、オレンジ色、青色」などの美しい花をたくさん咲かせます。
グラジオラスの花言葉は、「密会」「用心」「思い出」「忘却」「勝利」となっています。
まとめ
シャガ(学名:Iris japonica)は中国原産のアヤメ科アヤメ属の常緑多年草の花であり、4〜5月の春先に「白色・薄紫色」の可憐な花を咲かせます。
シャガは日本各地の湿度の高い森林地帯に自生していることの多い植物ですが、中国から日本に渡来したシャガは種子を形成しなかったので、どうやって植生を拡大したのかの経緯には良く分かっていない部分もあります。
シャガの一般的な花言葉は、「私を認めて」「友人が多い」「決心」「反抗・抵抗」などになります。
シャガの花言葉や植物・花の特徴、種類について知りたい方は、この記事を参考にしてみて下さい。
3. シャガについての解説
シャガの基本的な情報(英語の呼び名と語源・原産地)について紹介していきます。
3-1. シャガの英語での呼び名と英語の語源について
シャガは英語では、「Fringed iris」や「Crested iris」と呼ばれています。
「Fringed iris」とは「フリンジのついているアヤメ(アイリス)」の意味ですが、フリンジというのは糸や紐をより合わせて作った「房飾り」のことです。
シャガの花の形状は、フリンジ(房飾り)のように見えることから「Fringed iris」と名付けられたようです。
「Crested iris」とは「トサカ・冠毛がついているアヤメ(アイリス)」の意味ですが、これもシャガの花びらの形状が「鶏(ニワトリ)のトサカ」のようにも見えることに由来しています。
3-2. シャガの原産地と開花期
シャガは学名を「Iris japonica(アイリス・ジャポニカ)」といいますが、日本原産の花・植物ではなく、原産地は「中国」になります。
シャガの開花期は「4月〜5月」で、春先にアヤメに似た気品のある美しい白色や薄紫色の花を咲かせてくれます。
シャガの花持ちは「1日」で、咲いてもすぐに枯れてしまいますが、次から次へと周囲のシャガも開花していきます。
シャガは湿り気のある日陰に咲いていることの多い花であり、かつては湿地帯が近くにある山林・森林・空き地に多く咲いていましたが、土地開発が進んだ近年では屋外の公園・森林で何気なく見かける機会は減ってきています。
3-3. シャガのマメ知識:シャガは直射日光の当たらない半日陰で育てるのがおすすめ
シャガは中世・古代以前から日本に自生していたとされる人々に馴染みの深い花・植物で、特に人里近くの湿地帯・山林部で見かけることの多い花です。
シャガの小ぶりな白い花(薄紫色の花)は、一般的なアヤメ(アイリス)よりも派手さが抑えられていて、清楚で上品な雰囲気がより強調されています。
シャガや近縁種のヒメシャガは、日本の和の美を象徴するアヤメ科アヤメ属の花ですが、直射日光が当たりすぎると葉っぱの色が薄くなったり花がすぐに萎れたりするので、シャガを育成するのであれば「直射日光の当たらない半日陰」がおすすめです。
日光除けの覆いをかけたシェードガーデンにしてみたり、樹木の下草の隙間に植えたりするなどして、強い直射日光からシャガを守ってあげましょう。
4. シャガの名前の由来
シャガという花・植物の名前は、同じアヤメ科アヤメ属の花である「檜扇(ヒオウギ)」に似ていたので、檜扇(ヒオウギ)の漢名である「射干(しゃかん)」をシャガと音読みにしたものだと伝えられています。
シャガは「射干」だけではなくて「著莪」「胡蝶花」という漢字表記が為されることもあり、和名の別名を「胡蝶花(コチョウカ)」と呼んでいます。
胡蝶花は小ぶりの白い花や淡い紫色の花が、飛び回っているチョウチョウ(蝶々)のように見えることから名付けられたものです。
シャガは英語では「Fringed iris(フリンジのついたアイリス)」と呼ばれています。
あるいは、英語で「Crested iris(鶏のようなトサカのあるアイリス)」ともいいます。
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