日本で最も知名度の高い花の1つであるカサブランカ。
豪華で優雅なカサブランカは、見る人の心を一瞬で捉えてしまいます。
古くから親しまれてきたカサブランカは、魅力的な花言葉を沢山持っているのも特徴です。
様々な魅力を持ったカサブランカについて解説します。
- カサブランカとはどんな花?
- カサブランカの花言葉
- カサブランカについて解説
- カサブランカの名前の由来
- カサブランカの誕生日花の日
- カサブランカの種類(原種、園芸品種の花言葉や特徴)
- カサブランカに似た花(花言葉や特徴)
- まとめ
1. カサブランカとはどんな花?
カサブランカ(学名: Lilium 'Casa Blanca')は、ユリ科・ユリ属の球根植物です。
日本産のユリを元にしてオランダで品種改良されたオリエンタル・ハイブリッドと呼ばれる園芸品種の1つです。
6月〜8月に見事な大輪の花を咲かせます。
白いユリの代表格とされる品種で、「ユリの女王」と呼ばれています。
その名が示す通り、華やかさと優雅さを併せ持ち、気品の漂う見事なまでに美しい大輪の花が魅力です。
優雅な香りがあるのも特徴です。
カサブランカの葉は、ほかの品種と比べて光沢があり、高貴なイメージのカサブランカを、一層華やいだものにしています。
いまや各種セレモニーには欠かせない花になっています。
現在は色の違うカサブランカも作り出されており、黄色やピンクなどの品種も流通しています。
2. カサブランカの花言葉
2-1. 「高貴」
すらっと立ち上がった茎に大輪の花を付けたカサブランカの姿は、凛々しくもあり、美しく上品でもあります。
そんな姿から、この花言葉がつけられたと考えられています。
2-2. 「純粋」「無垢」
カサブランカの純白の花の色は純真無垢のイメージそのものです。
白いユリはキリスト教ではマリア様の「純白のシンボル」とされています。
そのようなことから、この花言葉がつけられたと考えられています。
2-3. 「威厳」
大輪の見事な花を咲かせるカサブランカには、「ユリの女王」の名にふさわしい堂々とした気高さと気品があります。
そんな印象を持つ花であることから、この花言葉がつけられたと考えられています。
2-4. 「祝福」
優雅で美しい花びらをいっぱいに広げた様子は、神様の祝福を受けているようにも見えます。
そんな神々しい厳かなイメージから、この花言葉がつけられたと考えられています。
2-5. 「壮大な美しさ」「雄大な愛」
大輪の花を咲かせたカサブランカには、ほかの花とは比べ物にならない程のボリュームがあり、スケールの大きな優しい美しさがあります。
そんな印象から、この花言葉がつけられたと考えられています。
2-6. 「甘美」
カサブランカには、独特の甘い香りがあります。
優雅なその香りがとても印象深いことから、この花言葉がつけられたと考えられています。
英語の花言葉「祝賀(celebration)」
2-7. ユリの色別の花言葉
ユリの花には、全ての品種に共通する色別の花言葉も存在します。
白色のユリ全般の花言葉「純潔」「純粋」「威厳」
黄色のユリ全般の花言葉「陽気」「偽り」
オレンジ色のユリ全般の花言葉「愉快」「華麗」「軽率」
赤・ピンク色のユリ全般の花言葉「虚栄心」
英語の花言葉:赤色のユリ全般「願望(desire)」
英語の花言葉:ピンク色のユリ全般「富と繁栄(wealth and prosperity)」
3. カサブランカについて解説
3-1. 英語での呼び名
英語での呼び名は、Casa blanca oriental lilyです。
学名のLilium 'Casa Blanca'のLiliumは、ケルト語で白いを意味するliと、花を意味するiumが語源になっています。
3-2. 原産地
カサブランカの原産地はオランダです。
別名でオリエンタルリリーとも呼ばれています。
カノコユリやヤマユリといった日本のユリを元にして、オランダで品種改良され作られました。
明治時代に、大ぶりの花を咲かせることで人気のあったヤマユリなどが、日本からヨーロッパへ渡りました。
その後1970年代にカサブランカが作出されると、その見事な花が脚光を浴び、世界的なブームになりました。
3-3. カサブランカのマメ知識
カサブランカの花粉は濃いオレンジ色をしており、花が開くと花粉が落ちやすくなります。
白い花びらに付いてしまったり、室内に飾っている場合は、室内を汚してしまうことがありますので、花粉は取り除いてしまいましょう。
4. カサブランカの名前の由来
モロッコにあるカサブランカという都市の名前に由来しています。
この都市には、白い家が建ち並ぶ美しい景観があります。
オランダでは伝統的に、新しい品種の花に都市の名前を付けることが多かったようです。
5. カサブランカの誕生日花の日
5月9日、7月31日、11月6日、12月21日の誕生日花です。
カサブランカの生花は季節を問わず生花店に並んでいます。
カサブランカだけの豪華な花束や他の花と組み合わせたブーケ、鉢植えなど、贈る相手のイメージに合わせて選んだものを贈りましょう。
6. カサブランカの種類(原種、園芸品種の花言葉や特徴)
カサブランカは「オリエンタル・ハイブリッド」種の中の1つの品種です。
カサブランカにはいくつかの品種がありますが、それほど多くはありません。
白色のイメージがあまりに強いために、違う色が必要とされてこなかったためと言われています。
しかし、近年になってようやく白色以外の品種も一般に出回るようになり、切り花としてとても人気があります。
6-1. ホワイトアイズ
珍しい八重咲きのカサブランカです。
白い花を咲かせます。
ボリュームがあり、とても迫力があります。
ダブルカサブランカとも呼ばれています。
6-2. 白色以外のカサブランカ
茎が丈夫で育てやすい品種です。
カサブランカと同じく甘い香りがあります。
コンカドール
黄色で、花びらの先端が薄いクリーム色のカサブランカです。
イエローカサブランカとも呼ばれています。
パープルプリンス
赤みがかかった紫色のカサブランカです。
パープルカサブランカとも呼ばれています。
マンボ
赤いカサブランカです。
レッドカサブランカとも呼ばれています。
コルコバード
オレンジ色のカサブランカです。
オレンジカサブランカとも呼ばれています。
マレロ
ピンク色のカサブランカです。
ピンクカサブランカとも呼ばれています。
7. カサブランカに似た花(花言葉や特徴)
7-1. ヤマユリ(学名:Lilium auratum)
ユリ科・ユリ属の多年草です。
原産地は日本で、主に中部地方以北とされています。
和名はヤマユリ(山百合)で、エイザンユリ、ヨシノユリ、ハコネユリ、シロユリ、キンセンユリの別名もあります。
日本では平地から山地などに自生しています。
花びらの斑点模様が特徴的で、「ユリの王様」と呼ばれています。
カサブランカと双璧をなす代表的な品種です。
園芸の分野で最も重要なユリの原種で、20cmを超える大輪の花を咲かせます。
豪華な大輪の花を咲かせる園芸品種「オリエンタル・ハイブリッド」の交配親となっています。
花言葉は「荘厳」
7-2. オニユリ(学名:Lilium lancifolium)
ユリ科・ユリ属の多年草です。
原産地はグアム、日本、中国、朝鮮半島、シベリア沿岸で、7〜8月にオレンジ色の花を咲かせます。
花びらには濃い赤色の斑点があり、とても目立つ花です。
和名はオニユリ(鬼百合)で、天蓋百合(テンガイユリ)の別名があります。
球根は百合根として食用にされています。
英名はTiger lily。
花言葉は「賢者」「陽気」「愉快」「華麗」
7-3. ササユリ(学名:Lilium japonicum)
ユリ科・ユリ属の多年草です。
日本を原産とするユリで、6月〜7月に白と淡いピンク色の花をさかせます。
繊細で上品な印象の花は日本人好みであると言われています。
サユリの別名があります。
和名はササユリ(笹百合)で、葉が笹に似ていることからこの名が付けられたと考えられています。
英名はbamboo lily、Japanese lily、Kramer’s lily。
花言葉は「上品」「清浄」
7-4. テッポウユリ(学名:Lilium longiflorum)
ユリ科・ユリ属の多年草です。
原産地は日本で、九州南部から沖縄にかけて分布しています。
6月〜8月に白い花を咲かせます。
日本固有のユリとして知名度が高く、明治時代に海外渡ったとされています。
他の品種と交配させやすく、テッポウユリを交配親として作り出された園芸品種が多数あります。
和名はテッポウユリ(鉄砲百合)で、花の形が鉄砲に似ていることからこの名が付けられたと考えられています。
英名はEaster lilyで、イースターの頃に咲くことからこの名で呼ばれるようになったとされています。
香りはあまり強くありません。
リュウキュウユリ(琉球百合)の別名もあります。
花言葉は「威厳」「純潔」「甘美」
7-5. ヒメユリ(学名:Lilium concolor)
ユリ科・ユリ属の多年草です。
原産地は日本で、本州・九州・四国に自生しています。
6月頃に濃いオレンジ色の花を咲かせます。
レッドデータブックで絶滅危惧1B類に指定されています。
和名はヒメユリ(姫百合)で、可憐な花を咲かせるユリで、やや小ぶりな姿をしていることに由来するといわれています。
英名は「Morning star lily(モーニングスターリリー)」。
花びらが外側にクリンと巻いているノヒメユリ(野姫百合)という品種もあります。
花言葉は「誇り」「強いから美しい」「変わらない愛らしさ」「可憐な愛情」
7-6. カノコユリ(学名:Lilium speciosum)
ユリ科・ユリ属の多年草です。
原産地は、日本、中国、台湾で、日本では、四国、九州、などに自生しています。
現在は、レッドデータブックで絶滅危惧II類 (VU)に指定されています。
花びらは薄いピンク色で、赤い斑点模様があります。
その模様が鹿の子模様に見えることから、カノコユリ(鹿の子百合)の和名が付けられたと考えられています。
ドヨウユリ(土用百合)、タナバタユリ(七夕百合)の別名があります。
江戸時代にカノコユリの球根が日本からヨーロッパへ渡ったとされています。
大正時代にはアメリカに渡り、戦後になってからは、海外でも観賞用花としての人気が高まりました。
花言葉は「荘厳」「上品」「慈悲深さ」
7-7. クルマユリ(学名:Lilium medeoloides)
ユリ科・ユリ属の多年草です。
北海道から本州の中部地方・四国などの高山の草地に自生しています。
神奈川県、徳島県、奈良県、埼玉県、東京都西多摩地区ではレッドリストの指定を受けています。
又、一部の国立公園では、環境省より自然公園指定植物の指定を受けています。
クルマユリは花びらが外側にクルンと反り返っているのが特徴で、オレンジ色の花びらに赤い斑点模様があります。
和名の車百合(クルマユリ)は、葉の様子を車輪に見立ててこの名が付けられたと考えられています。
花言葉は「多才な人」「純潔」
7-8. スカシユリ(学名Lilium maculatum)
ユリ科・ユリ属の多年草です。
日本が原産の百合で、中部地方以北の海岸や岩場などに自生しています。
レッドデータブックで絶滅危惧種や準絶滅危惧種に指定されている地域もあります。
6月〜8月にオレンジ色の花を咲かせます。
花びらには濃い赤の斑点模様があります。
スカシユリは、花を上向きに咲かせるのが特徴です。
古くから、園芸品種の交配親として使われています。
和名のスカシユリ(透かし百合)は、花びらの付け根が細くなっており、隙間が見えることから「透かし百合」の名が付けられたと考えられています。
岩百合(イワユリ)、浜百合(ハマユリ)などの別名があります。
花言葉は「注目を浴びる」「飾らぬ美」「神秘的な美」「親思い」「子としての愛」「歓喜」「元気」
7-9. ソルボンヌ
綺麗なピンク色の花を咲かせます。
花びらの縁は白色になり波打っています。
とてもエレガントなユリです。
花言葉は「涙を拭いて」
7-10. イエローウィン
黄色がとても美しいユリです。
甘い香りも魅力があります。
花言葉は「凛として気品がある」と「飾らぬ美」
7-11. マルコポーロ
淡いピンク色のユリです。
優しい雰囲気の優雅な花を咲かせます。
花言葉は「ひたむき」「偉大な功績」
7-12. ショーウィナー
鮮やかな濃いピンク色が印象的なユリです。
とても華やかでエレガントな花を咲かせます。
7-13. ファロリト
薄いピンク色のユリで、花びらに濃いピンクの斑点があります。
優雅で気品のある花を咲かせます。
まとめ
カサブランカには、結婚式や式典など大きなセレモニーには欠かせない特別な花というイメージが付いています。
生花店には季節を問わず置かれている花で、手に入りやすい花でもあります。
カラフルな品種も流通していますので、時にはお部屋に飾って、優雅で華やかなカサブランカを、普段の生活にも取り入れてみてはいかがでしょうか。
又、贈答花として使うときには、シチュエーションに合わせてメッセージカードに花言葉を添えてみてはいかがでしょうか。
まとめ
カサブランカには、結婚式や式典など大きなセレモニーには欠かせない特別な花というイメージが付いています。
生花店には季節を問わず置かれている花で、手に入りやすい花でもあります。
カラフルな品種も流通していますので、時にはお部屋に飾って、優雅で華やかなカサブランカを、普段の生活にも取り入れてみてはいかがでしょうか。
又、贈答花として使うときには、シチュエーションに合わせてメッセージカードに花言葉を添えてみてはいかがでしょうか。
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