ハーブで定番の香りの1つに「ローズマリー」があります。
イタリアンなどの料理でもよく使われ、私たちにもとてもなじみのあるハーブです。
家でローズマリーを育てられれば、ちょっとしたお料理のワンポイントとして利用したり、香りを楽しんだりもできます。
- ローズマリーとはどんな花?
- ローズマリーの花言葉
- ローズマリーについて解説
- ローズマリーの名前の由来
- ローズマリーの誕生日花の日
- ローズマリーの種類(原種、園芸品種の花言葉や特徴)
- ローズマリーに似た花(花言葉や特徴)
- ローズマリーの育て方
- ローズマリーの豆知識
- まとめ
1. ローズマリーとはどんな花?
1-1. 種目・原産地
ローズマリーは、シソ目シソ科マンネンンロウ属の被子植物です。
原産地は地中海沿岸地方の常緑性低木です。
生薬として、または乾燥させた葉を香辛料やハーブとして用います。
花も食べられます。
抽出した精油も薬として利用されています。
草丈は品種によって異なりますが、30㎝から200㎝まで生長します。
1-2. ローズマリーの花
ローズマリーは、花よりも葉の部分を見る機会が多いですが、花が咲きます。
秋から翌春にかけて、茎の先に数㎝の花を咲かせます。
花色は、白、淡い青、ピンク、淡い紫などです。
ヨーロッパでは神秘的な力を持つとされ、冠婚葬祭に欠かせない植物として知られています。
2. ローズマリーの花言葉
2-1. 「あなたは私をよみがえらせる」
強い芳香があるローズマリーは、ヨーロッパでは冠婚葬祭に使うことが多く、その風習に由来しています。
現在でもイギリスでは、ローズマリーの枝を棺の上に乗せる習慣があります。
2-2. 「変わらぬ愛」
シェークスピアの名作である「ハムレット」でヒロインがハムレットに渡した小枝が「私のことを忘れないで」という花言葉を込めたローズマリーだったことから、「変わらぬ愛」という花言葉がつけられています。
2-3. 「追憶」「記憶」「思い出」
ローズマリーは古代エジプト時代以前から記憶力や集中力を高めるハーブとして使われてきました。
その効果に由来してつけられています。
3. ローズマリーについて解説
3-1. 英語での呼び名
属名「Rosmarinus」は「海のしずく」と呼ばれています。
海辺で生育するローズマリーの清らかで可愛らしい花が、しずくのように見えることからそう呼ばれるようになりました。
また、ヨーロッパでは悪魔から守る神秘的な力があると言われています。
キリスト教以前のヨーロッパで祝典や結婚式、葬儀などの冠婚葬祭に用いられており、「変わらぬ愛」や「貞節」の象徴とされています。
さらに、14世紀、病を患ったハンガリー王妃がローズマリーとライムを漬けた水を使いだしたところ、健康にみるみる若返り、その後70歳を過ぎても美しかった王妃は50歳も年下の王子からプロポーズされたというハンガリーウォーターの伝説に因み、ローズマリーのエキスを抽出したローズマリー水は「ハンガリー王妃の水」と呼ばれ、「若返りの水」とよばれるようになりました。
4. ローズマリーの名前の由来
英語名「Rosemary」は学名「Rosmarinus」です。
ラテン語で「rose」は「ros」となり「露」「しずく」を意味します。
「mary」は「marunus」となり「海」を意味します。
合わせてRosemarinusは海のしずくと呼ばれます。
海辺に咲く花の様子からそのように呼ばれるようになりました。
5. ローズマリーの誕生日花の日
1月13日、1月21日、4月23日、5月9日、5月27日、9月17日、9月20日、10月6日、11月15日、11月22日です。
6. ローズマリーの種類(原種、園芸品種の花言葉や特徴)
6-1. ホワイトローズマリー
ローズマリーの白花が咲く変種です。
立性で、節間の長い茎に柔らかい緑の葉を漬けます。
耐寒性は低いですが耐暑性があります。
草丈は50㎝から180㎝ほどまで育ちます。
花の色は白がメインですが、水色っぽい色を付けるものもあります。
開花時期は6月から7月、12月から2月の2回です。
利用法としては、薬用や料理、ハーブティ、染色やガーデニングなどに向きます。
料理に使用する場合、風味付けだけではなく酸化防止や脂肪分の消化を助ける働きもあります。
6-2. マジョルカピンクローズマリー
ポピュラーな定番ハーブの1つです。
常緑なので、1年中収穫できます。
立性で、しなやかに伸びる枝に濃い緑色の葉をつけピンク色の花を咲かせます。
丈夫なのが特徴です。
草丈は50㎝から150㎝ほどまで育ちます。
開花時期は6月から7月、12月から2月の2回です。
利用法としては、ホワイトローズマリー同様です。
6-3. オーレウス
立性で、葉に不規則な黄色の斑が入った種類です。
6-4. ローズマリー・プロストラタス
青色の花を咲かせる、匍匐品種です。
這うように枝を伸ばし、高さのある場所に植えると枝が垂れ下がるように育ちます。
濃い緑色の厚い葉をつけます。
匍匐性なので、ロックガーデンやハンキングバスケットなどに向きます。
高さは30㎝ほどまでしか育ちませんが、壁面に垂らすようにすると下方向に100㎝ほどまで育ち垂れ下がります。
ローズマリーの中でも花が咲きやすく条件が良ければ真夏以外の四季ごとに次々と花を咲かせます。
葉の長さや厚み、枝につく葉の間隔や見栄えが良いことから、プロのシェフからも料理用として重宝されています。
6-5. ローズマリー・オフィシナリス
立性のローズマリーで一般的な品種です。
しなやかな枝に1㎝ほどの淡い青紫色の花を咲かせます。
オフィシナリスとは、「薬用の」という意味で、すっきりとした強い芳香が記憶力を高める効果があると言われています。
草丈は50㎝から180㎝ほどまで育ちます。
開花時期は6月から7月、12月から2月の2回です。
耐寒性、耐暑性ともにあります。
6-6. ローズマリー・アープ
ローズマリーの中で最も耐寒性が強く立性の品種です。
葉に光沢はなく、やや白っぽいようなシルバーがかった色です。
花も白に近い薄い紫色の花を咲かせます。
耐寒性は-15℃から-20℃ほどまで耐えると言われています。
草丈は150㎝から200㎝と大きく育ち、美しい花を咲かせるので観賞用や生垣にも多く利用されます。
開花時期は9月から翌年の7月までと、長い期間花を楽しむことができます。
6-7. ローズマリー・コルシカン
半匍匐性のローズマリーです。
肉厚で濃い緑色の小さい葉をつけます。
丈夫で育てやすく、花色は濃い青紫色の花を咲かせます。
草丈は30㎝から60㎝ほどまで育ちます。
開花時期は6月から7月、12月から2月の2回です。
肉料理や魚料理の香りづけに利用されることが多いです。
6-8. ローズマリー・モーツアルトブルー
立ち上がりながら横にも伸びる、半匍匐性の品種です。
半匍匐性の品種の中で最も濃い紫色をしています。
-10℃くらいまでの耐寒性があります。
草丈は20㎝から60㎝ほどまで育ちます。
葉は料理の風味付けに利用されることが多いです。
7. ローズマリーに似た花(花言葉や特徴)
7-1. ラベンダー
ラベンダーの特徴
ローズマリーの葉とよく似た植物にラベンダーがあげられます。
ラベンダーはシソ科ラベンドュラ属の植物で、地中海沿岸地域やアフリカ北部、西アジア、アラビア半島、インドなどが原産です。
開花期間は5月から7月とラベンダーとローズマリーは似ている部分の多い植物です。
ラベンダーは草丈30㎝から90㎝ほどまで育ち、花は長さ2㎝から5㎝ほどの葉だったものが最後に小さな紫色の花となります。
ラベンダーの香りの効能は、リラックス効果や消炎・抗菌・鎮静・防虫作用です。
ラベンダーの花の名前と花言葉
ラベンダーは古代ギリシャ時代頃から利用され始めたと言われています。
ギリシャ人の入浴や洗濯の際の香りづけに使用されていたという記録があり、ラベンダーの学名「Lavandula」はラテン語の「Lavo(洗う)」からきていると言われています。
消炎・抗菌・鎮静作用などから、ラベンダーの花言葉に「清潔」というものがあります。
強い花の芳香に由来し「誘惑」や、鎮静効果から「沈黙」という花言葉もあります。
7-2. ウエストリンギア
ウエストリンギアの特徴
別名にオーストラリアン・ローズマリーという名前を持つウエストリンギアは、オーストラリア原産のシソ科ウエストリンギア属の常緑性低木です。
葉と花がローズマリーに似ていることから、オーストラリアン・ローズマリーと呼ばれています。
草丈は100㎝から150㎝ほどまで育ち、秋に数センチの小さな花を咲かせます。
耐寒性は弱く、寒い時期は屋内で育てる必要があります。
ウエストリンギアの花の名前と花言葉
19世紀、スウェーデンの植物学者Johan Peter Westringへのケン献名としてつけられたと言われています。
別名は前述のとおりです。
淡い紫色の小さな唇形花に因んだとされる「真実の愛」という花言葉を持っています。
8. ローズマリーの育て方
ローズマリーは、水やりと置き場所に気を付ければ比較的簡単に育てられます。
8-1. 置き場所、日当たり
屋外で、日当たりが良く風通しの良い場を選びましょう。
室内での栽培も可能ですが、日当たりと風通しの良い場所を選びます。
午前中だけでも日光が当たるようにしましょう。
地中海原産の植物なので、寒さに弱いです。
冬場は室内に移動し育てるようにしましょう。
8-2. 水やり
やや乾燥を好むハーブです。
水やりのタイミングは、土の表面が乾いてから水を与えるようにしましょう。
その際、葉に水がかからないようにしましょう。
水の与えすぎや、葉に水がかかるようなやり方は、ローズマリーが苦手とする蒸れの原因になりますので気を付けましょう。
8-3. 用土
土に特段気を付ける必要はありませんが、湿った環境を嫌うため、水はけの良い土を選びましょう。
園芸店で売られているハーブ用土で問題ありません。
ローズマリーは丈夫な植物なので、基本的に追肥の心配はありません。
8-4. 剪定
ローズマリーは、わき芽が茂って株の内側が混み合う植物です。
蒸れを嫌うため、剪定を兼ねて収穫をしましょう。
剪定する場所は、内側の重なっている茎から剪定していきましょう。
梅雨前には多めに剪定し、多湿に備えます。
夏の間は株が弱りますので、剪定は控えます。
8-5. 植え替え
育て始めて1,2年経過したら、ひとまわり大きな鉢に植え替えます。
植え替えのタイミングは、鉢の底穴を見てみましょう。
根が底穴から出てきているような場合は、根が窮屈になっているサインですので植え替え時期です。
夏場と冬場を避け、植え替えます。
8-6. 増やし方
ローズマリーは挿し木で増やすことができます。
挿し木に適するのは寒さから解放され始める3月頃です。
元気な枝の先端から5㎝ほどのところで切り、下の方の葉を落とし30分ほど水に浸けます。
その後、挿し木用に用意した土に挿します。
直射日光が当たらないようにし、土の表面が乾いたら静かに水を与えましょう。
1か月ほどすると根が張り始め芽が伸びます。
芽が伸び始めたら栽培用の鉢に植え替えます。
8-7. 病害虫
もともとローズマリーには防虫効果もありますので、病害虫被害が少ないです。
生長期にアブラムシが付きやすいので注意しましょう。
アブラムシが付いてしまったら、歯ブラシなどでこすり落とし増えないようにします。
また、風通しの良い場所に置くようにしましょう。
8-8. 花が咲かない場合
初夏に淡いブルーの花を咲かせますが、花が咲かない場合は肥料を与えてみましょう。
リン酸とカリ分が多めの化成肥料が良いです。
栽培している品種によっても、花つきが良いものとそうでないものがありますので、事前に調べてから肥料を与えるようにしましょう。
9. ローズマリーの豆知識
9-1. ローズマリーの効能
強い刺激的な芳香が特徴で、心身の疲労を癒し、脳を活性化させ記憶力や集中力が高まるハーブです。
血行促進と血管を強くする効果もあり、低血圧の方はモーニングティーとして飲むと体が温まり元気が出ます。
逆に、血圧が高めの方は、長期の連続使用には注意が必要です。
9-2. ハーブとしてのローズマリー
地中料理やイタリアンにローズマリーは良く利用されています。
特に肉料理との相性は良く、臭みを消しうまみを増す効果が得られます。
塩にローズマリーを混ぜ、ポテトフライなどにかけるだけでも、料理の油っぽさをカットしてくれる効果もあります。
9-3. 美容品としてのローズマリー
ハンガリーウォーターの伝説にもあるように、ローズマリーは「若返りの水」とも呼ばれています。
化粧品の植物エキス成分としての効果が認められており、抗菌性、消炎作用の効果があります。
特にニキビや肌荒れの方にはおすすめです。
まとめ
ローズマリーは古代から神秘的な力を持つとされ、冠婚葬祭で活躍してきた植物です。
現在では、その効能からアロマをはじめ料理などでも多く利用されています。
自宅で簡単に栽培できることから、園芸初心者でも育てやすい植物としても人気です。
簡単に料理でも使用することができますので、キッチンハーブとしてチャレンジしてみるのも良いでしょう。
3. ローズマリーについて解説
3-1. 英語での呼び名
属名「Rosmarinus」は「海のしずく」と呼ばれています。
海辺で生育するローズマリーの清らかで可愛らしい花が、しずくのように見えることからそう呼ばれるようになりました。
また、ヨーロッパでは悪魔から守る神秘的な力があると言われています。
キリスト教以前のヨーロッパで祝典や結婚式、葬儀などの冠婚葬祭に用いられており、「変わらぬ愛」や「貞節」の象徴とされています。
さらに、14世紀、病を患ったハンガリー王妃がローズマリーとライムを漬けた水を使いだしたところ、健康にみるみる若返り、その後70歳を過ぎても美しかった王妃は50歳も年下の王子からプロポーズされたというハンガリーウォーターの伝説に因み、ローズマリーのエキスを抽出したローズマリー水は「ハンガリー王妃の水」と呼ばれ、「若返りの水」とよばれるようになりました。
4. ローズマリーの名前の由来
英語名「Rosemary」は学名「Rosmarinus」です。
ラテン語で「rose」は「ros」となり「露」「しずく」を意味します。
「mary」は「marunus」となり「海」を意味します。
合わせてRosemarinusは海のしずくと呼ばれます。
海辺に咲く花の様子からそのように呼ばれるようになりました。
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