ノウゼンカズラという花・植物の特徴と名前の由来を詳しく説明しながら、「ノウゼンカズラの花言葉の意味」について紹介していきます。
ノウゼンカズラの木・花に関する参考になる情報やエピソードも紹介します。
ノウゼンカズラはつる性植物として他の樹木・家屋などに巻きついて生長を続けて、大きなオレンジ色(赤色・黄色)の花を咲かせますが、このノウゼンカズラにはどのような花言葉や木・花(植物)の特徴があるのでしょうか。
- ノウゼンカズラとはどんな木・植物なのか?
- ノウゼンカズラの花言葉
- ノウゼンカズラについての解説
- ノウゼンカズラの名前の由来
- ノウゼンカズラが誕生日花とされている日
- ノウゼンカズラの種類(原種・園芸品種の特徴・花言葉)
- ノウゼンカズラに似た木の特徴・花言葉
- まとめ
1. ノウゼンカズラとはどんな木・植物なのか?
ノウゼンカズラの木や植物としての特徴について解説していきます。
1-1. ノウゼンカズラはノウゼンカズラ科・ノウゼンカズラ属のつる性の樹木:
ノウゼンカズラ(学名:Campsis grandiflora)はシソ目・ノウゼンカズラ科・ノウゼンカズラ属のつる性植物の木の総称であり、漢字では「凌霄花(のうぜんかずら、りょうしょうか)」と表記します。
ノウゼンカズラのつる性の草丈は3~10mにまで長く生長し、ギザギザの葉っぱ(約3~7cm)を繁らせます。
ノウゼンカズラは家屋の壁・柱や他の樹木に巻きついて伸びていき、真夏に「オレンジ色・赤色・黄色」のカラフルなラッパ状の花を咲かせます。
ノウゼンカズラの花は非常に花蜜が多いことで知られており、周囲をしっとりと湿らせるほどの量の花蜜が溢れてきます。
ノウゼンカズラは「鳥媒花(ちょうばいか)」であり、ハチドリが空中をホバリングしながら花の中にくちばしを差し込んで蜜を吸うことで、受粉を助けています。
1-2. ノウゼンカズラの「観賞用植物・薬」としての利用方法
平安時代に渡来したとされる生命力の強いノウゼンカズラは、古くから観賞用植物として利用されていて、庭園・公園などに植えられてきました。
他のものに絡みつく「付着根(気根)」を出して、力強く這い上がっていく様子が観賞用としても好まれたからですが、ノウゼンカズラの幹はフジ(藤)と同じように太く生長します。
樹勢が強いので、生長速度が速くなる2月の落葉期に枝を全て切り落として幹だけにする「整姿剪定(せいしせんてい)」を行うことで、翌シーズンの花付きを良くすることができます。
ノウゼンカズラの花・樹皮は、古くから漢方薬として「利尿剤・通経剤(神経疾患治療薬)」として使用されてきましたが、昔はノウゼンカズラの花・蕾の汁には毒性があり目に入ると失明する危険があるとも言われていました。
ノウゼンカズラの汁による失明は迷信であり、現在ではそこまでの毒性はないことが分かっています。
ノウゼンカズラの花の蜜には、「ラパコール」という成分が多く含まれていますが、この成分が薬・毒としてどんな効果があるのか(猛毒ではありませんが)ははっきり分かっていません。
2. ノウゼンカズラの花言葉
ノウゼンカズラには、以下のような花言葉があります。
2-1. 「名声・名誉」
ノウゼンカズラの花言葉は「名声・名誉」です。
かつてヨーロッパでは、戦勝の時に勝利のラッパのファンファーレが吹かれていましたが、ノウゼンカズラの花の形がラッパ(トランペット)に似ていることからこの花言葉が生まれたようです。
「名声・名誉」を得るための仕事(ビジネス)や研究の競争を頑張っている人、あるいはそういった野心が強かったりすでに名誉を手に入れている人にぴったりの木・花だと言えるでしょう。
2-2. 「栄光」
ノウゼンカズラの花言葉は「栄光」です。
人生で大きく成功して「栄光・賞賛」を手に入れるというのは、野望・野心が強い人にとっては「人生の最大の醍醐味」ですが、ノウゼンカズラにはその栄光のイメージがあるのです。
他の樹木や建物などあらゆるものに巻きついて「自分の一部」のようにしてしまうノウゼンカズラには、最終的な勝者として栄光を手に入れられるという花言葉があります。
人生の大きな目的を「栄光の獲得」に置いているのであれば、夏の終わり頃にノウゼンカズラの艶やかな花を観賞するのも良いでしょう。
2-3. 「華のある人生」
ノウゼンカズラの花言葉は「華のある人生」です。
「名誉・成功・権力」と無縁の地味で退屈な人生(パッとしない人生)で終わりたくないという人には、ノウゼンカズラの花言葉である「華のある人生」が胸に刺さるのではないでしょうか。
素敵なパートナーとロマンティックな恋に落ちて、経済的にも精神的にも豊かな人生を満喫していくような「華のある人生」を、ノウゼンカズラのカラフルなオレンジ色(赤色)の花や木が象徴してくれているのです。
2-4. 「女性らしい・愛らしい」
ノウゼンカズラの花言葉は「女性らしい・愛らしい」です。
ノウゼンカズラには権威権力の欲望とも関連した「名誉(名声)」の花言葉がイメージされやすいのですが、ノウゼンカズラの蔓(つる)が柔らかく他の木や建物に絡みついていく姿から「女性らしい・愛らしい」という可愛い花言葉も生まれました。
フェミニンな魅力を持っている愛らしい女性、清楚で優しい雰囲気のある女性らしい女性に、ノウゼンカズラのカラフルなオレンジの花を見せて上げると良いかもしれません。
2-5. ノウゼンカズラの英語の花言葉は「fame(名声)」
ノウゼンカズラの英語の花言葉は「fame(名声)」であり、その形容詞が「有名な・よく知られている」を意味する「famous」になります。
西洋の花言葉においても、ノウゼンカズラの花言葉は社会一般の人たちによく知られていて認められているとか、みんなにその実績・能力・人柄などを賞賛されていて「名誉・名声・人望」などがあるというポジティブな意味合いになっています。
3. ノウゼンカズラについての解説
ノウゼンカズラの基本的な情報(英語の呼び名・原産地)について紹介していきます。
3-1. ノウゼンカズラの英語での呼び名
ノウゼンカズラは英語では、中国原産のつる性植物で花の形がラッパ状・トランペット状にも見えることから、「Chinese trumpet vine、Chinese trumpet creeper」と呼ばれています。
“Chinese trumpet vine”には「中国原産のラッパ状のブドウのようなつる性植物」、“Chinese trumpet creeper”には「中国原産のラッパ状の匍匐性(ほふくせい)・つる性の植物」という意味があります。
3-2. ノウゼンカズラの原産地と開花期
ノウゼンカズラ(凌霄花)の原産地は、中国であり平安時代には日本に渡来していたと考えられていますが、他の家屋(権威権力の中心的人物のメタファー)などに巻きついて勢力を旺盛に伸ばしていくノウゼンカズラの姿は、平安時代最大の権力者である「藤原氏一門(藤原道長の代に最盛期に達した)」をイメージさせることもあります。
中国原産のノウゼンカズラだけではなく、アメリカ原産の「アメリカノウゼンカズラ」もあります。
最近日本で増えているノウゼンカズラは、中国原産のノウゼンカズラとアメリカノウゼンカズラの交配種が多くなっているようです。
ノウゼンカズラの開花期は「7月~9月」で、夏から秋に大きなオレンジ色の花を咲かせることで知られています。
俳句ではノウゼンカズラは「夏の季語」とされています。
明治時代の著名な俳人である正岡子規は、ノウゼンカズラを題材にした俳句として「家毎に 凌霄(のうぜん)咲ける 温泉(いでゆ)かな」を残しています。
4. ノウゼンカズラの名前の由来
ノウゼンカズラ(凌霄花)の名前は、漢名・古名である「凌霄花(りょうしょうか)」に
由来しています。
凌霄を「ノウセウ・ノセウ」と読んでいて、それが「ノウゼン」という呼び方に訛って変化したと考えられています。
凌霄(りょうしょう)の朝鮮語読みの「ヌンソ」が訛って「ノウゼン」になったという説もあります。
つる(蔓)が他の樹木に絡みながらよじ登っていくために、「カズラ(蔓)」と呼ばれていますが、昔はカズラ以外にもマカヤキという呼び方もありました。
漢名の凌霄花には「霄(そら)を凌ぐ花」という意味があり、漢詩では「愛を象徴する植物(他のものに絡み合うことからのイメージ)」とされています。
つる性植物として空(天)を目指して高い場所によじ登っていくことから、「凌霄花」と名付けられました。
花の形がトランペットやラッパに似ているため、英語では「トランペット・ヴァイン(trumpet vine)」や「トランペット・クリーパー(trumpet creeper)」「トランペット・フラワー(trumpet flower)」と呼ばれています。
5. ノウゼンカズラが誕生日花とされている日
ノウゼンカズラが誕生日花とされている日は「7月14日」のみです。
「複数の誕生日」を当てはめられていることが多い他の花・植物と比較すると、「ノウゼンカズラが誕生日花になっている日」は一つだけであり、ノウゼンカズラが誕生日花の人は珍しいと言えるでしょう。
6. ノウゼンカズラの種類(原種・園芸品種の特徴・花言葉)
ノウゼンカズラの色々な種類とその特徴・花言葉について紹介していきます。
6-1. アメリカノウゼンカズラ
アメリカノウゼンカズラは中国原産のものとは異なるアメリカ(北米)原産のノウゼンカズラで、「コノウゼンカズラ」とも呼ばれているメジャーな品種です。
ノウゼンカズラよりもやや樹形が小さくて花の形も細長いものになっています。
花色もノウゼンカズラより赤みが強いオレンジ色(赤橙色)になっていますが、花言葉は同じく「名声・名誉・栄光」になりますが、アメリカノウゼンカズラの場合は、権力・名誉の志向よりも「華のあるロマンティックな人生」というニュアンスが強くなるかもしれません。
6-2. タグリアブアナ
ノウゼンカズラとアメリカノウゼンカズラを交配させた品種で、生命力・繁殖力が強いために現在ではこのタグリアブアナが主流になりつつあります。
花の形はノウゼンカズラと似ていて大ぶりのラッパ状であり、花色はアメリカノウゼンカズラに似ていて赤みが強くなっていますが、花言葉は「名声・名誉・栄光・華のある人生・女性らしさ(愛らしさ)」になります。
タグリアブアナの代表的な品種として「マダム・ガレン」が知られています。
6-3. ピンクノウゼンカズラ
ピンクノウゼンカズラはノウゼンカズラ科ポドラネア属の木・花で、その名前の通り、ピンク色の花を咲かせてくれる珍しいノウゼンカズラです。
原産地は中国でもアメリカでもなく「南アフリカ原産」となります。
熱帯地方の南アフリカ原産であるため、耐寒性に弱いという特徴があり、地植えよりも鉢植えにされることが多くなっています。
夏から秋にピンク色の花を咲かせてくれますが、ピンクノウゼンカズラの花言葉ではその可憐で清楚な見た目から「女性らしさ・愛らしさ・華のある人生」が強調されやすくなっています。
7. ノウゼンカズラに似た木の特徴・花言葉
ノウゼンカズラに似た木の特徴・花言葉について紹介していきます。
7-1. ジャカランダ
南米アルゼンチン原産のジャカランダは、ノウゼンカズラ科・ジャカランダ属に分類される熱帯を代表する花・大木として知られています。
大きな木に咲くクールな美しさに満ち溢れたジャカランダの青紫色の花には、人の心を強く惹きつけるだけの存在感があります。
ジャカランダは大きく生長する木であり、最大15メートルほどにまでつるを伸ばすことがあります。
ジャカランダはその花の見た目が桐の花にも似ていることから、別名を「キリモドキ(桐擬き)」といいます。
青紫色の花からの連想で「紫雲木(しうんぼく)」という別名も持ちます。
ジャカランダは熱帯地方を代表する美しい花木として評価されていて、「世界三大花木(ジャカランダ・ホウオウボク・カエンボク)」の一つに数えられることもあるほどなのです。
ジャカランダの花言葉は「名誉」「栄光」であり、ノウゼンカズラとほぼ同じ花言葉になっています。
7-2. パンドレア
パンドレアはノウゼンカズラ科・パンドレア属に分類されるオーストラリア原産の木・花であり、熱帯性の華やかな植物です。
パンドレアには「ソケイノウゼン」「ナンテンソケイ」という別名もありますが、中心部分が紅色をしたラッパ状の白色・淡いピンク色の花をたくさん咲かせてくれます。
パンドレアは6月4日の誕生日花であり、花言葉は「飾らない美しさ・心の豊かさ」という素晴らしい意味合いを持っています。
熱帯の花であるパンドレアという名前は、古代ギリシャ神話の主神ゼウスが鍛冶神ヘパイストスに作らせた人類初の女性パンドラ(Pandora)に由来しています。
パンドラは人類に「不幸・災厄」をもたらす女性として知られていますが、パンドレアの花言葉は「飾らない美しさ・心の豊かさ」なのでそういった不幸や災厄(絶望)とは無縁でしょう。
まとめ
ノウゼンカズラ(凌霄花,Campsis grandiflora)はノウゼンカズラ科の落葉性のつる性木本であり、夏から秋の季節にかけて「オレンジ色・赤色・黄色」の存在感のある大ぶりなラッパ状の綺麗な花を咲かせます。
ノウゼンカズラはつる性植物なので気根を伸ばして、他の木・家の壁などに付着してつる(蔓)を絡みつけていきます。
ノウゼンカズラの一般的な花言葉は、「名声」「名誉」「栄光」「華のある人生」「女性らしさ・愛らしさ」などになります。
ノウゼンカズラの花言葉や植物・花の特徴、種類について知りたい方は、この記事を参考にしてみて下さい。
3. ノウゼンカズラについての解説
ノウゼンカズラの基本的な情報(英語の呼び名・原産地)について紹介していきます。
3-1. ノウゼンカズラの英語での呼び名
ノウゼンカズラは英語では、中国原産のつる性植物で花の形がラッパ状・トランペット状にも見えることから、「Chinese trumpet vine、Chinese trumpet creeper」と呼ばれています。
“Chinese trumpet vine”には「中国原産のラッパ状のブドウのようなつる性植物」、“Chinese trumpet creeper”には「中国原産のラッパ状の匍匐性(ほふくせい)・つる性の植物」という意味があります。
3-2. ノウゼンカズラの原産地と開花期
ノウゼンカズラ(凌霄花)の原産地は、中国であり平安時代には日本に渡来していたと考えられていますが、他の家屋(権威権力の中心的人物のメタファー)などに巻きついて勢力を旺盛に伸ばしていくノウゼンカズラの姿は、平安時代最大の権力者である「藤原氏一門(藤原道長の代に最盛期に達した)」をイメージさせることもあります。
中国原産のノウゼンカズラだけではなく、アメリカ原産の「アメリカノウゼンカズラ」もあります。
最近日本で増えているノウゼンカズラは、中国原産のノウゼンカズラとアメリカノウゼンカズラの交配種が多くなっているようです。
ノウゼンカズラの開花期は「7月~9月」で、夏から秋に大きなオレンジ色の花を咲かせることで知られています。
俳句ではノウゼンカズラは「夏の季語」とされています。
明治時代の著名な俳人である正岡子規は、ノウゼンカズラを題材にした俳句として「家毎に 凌霄(のうぜん)咲ける 温泉(いでゆ)かな」を残しています。
4. ノウゼンカズラの名前の由来
ノウゼンカズラ(凌霄花)の名前は、漢名・古名である「凌霄花(りょうしょうか)」に
由来しています。
凌霄を「ノウセウ・ノセウ」と読んでいて、それが「ノウゼン」という呼び方に訛って変化したと考えられています。
凌霄(りょうしょう)の朝鮮語読みの「ヌンソ」が訛って「ノウゼン」になったという説もあります。
つる(蔓)が他の樹木に絡みながらよじ登っていくために、「カズラ(蔓)」と呼ばれていますが、昔はカズラ以外にもマカヤキという呼び方もありました。
漢名の凌霄花には「霄(そら)を凌ぐ花」という意味があり、漢詩では「愛を象徴する植物(他のものに絡み合うことからのイメージ)」とされています。
つる性植物として空(天)を目指して高い場所によじ登っていくことから、「凌霄花」と名付けられました。
花の形がトランペットやラッパに似ているため、英語では「トランペット・ヴァイン(trumpet vine)」や「トランペット・クリーパー(trumpet creeper)」「トランペット・フラワー(trumpet flower)」と呼ばれています。
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