個性的な美しい花が人気の熱帯植物トケイソウ(時計草)。
日本でも馴染みのあるトロピカルフルーツが収穫できます。
熱帯植物ですが、寒さに強い品種もあり、ガーデニングでも人気が高まっています。
- トケイソウ(時計草)とはどんな花?
- トケイソウ(時計草)の花言葉
- トケイソウ(時計草)について解説
- トケイソウ(時計草)の名前の由来
- トケイソウ(時計草)の見ごろ時期
- トケイソウ(時計草)の種類(原種、園芸品種の花言葉や特徴)
- トケイソウ(時計草)に似た花(花言葉や特徴)
- まとめ
1. トケイソウ(時計草)とはどんな花?
トケイソウ(学名:Passiflora )は、トケイソウ科 / トケイソウ属(パッシフロラ属)に分類される植物の総称です。
狭義にはPassiflora caeruleaという品種を指します。
熱帯地域に約500程が分布しており、主につるを伸ばして育つ、つる性植物です。
花を観賞する品種と、果実を栽培する品種があります。
果実はパッションフルーツと呼ばれ、トロピカルフルーツとして流通しています。
花色には白、赤、ピンク、黄、薄い紫、濃い紫、などのものがあります。
非常に個性的な花姿をしており、独特な美しさを持つ花です。
その造形は芸術的ともいえます。
日本へは江戸時代中期に渡ってきたと伝えられています。
ジャノメソウ(蛇の目草)、ハナトケイソウ(花時計草)の別名があります。
2. トケイソウ(時計草)の花言葉
「聖なる愛」「信仰」「宗教的熱情」
トケイソウはその花の形がキリストの受難を表していると言われており、passion flower(パッションフラワー)という英名を持ちます。
そのことから、これらの花言葉がつけられたと考えられています。
英語の花言葉は、「holy love(聖なる愛)」「faith(信頼、信仰)」「religious fervour(宗教的熱情)」です。
3. トケイソウ(時計草)について解説
3-1. 英語での呼び名
英名はPassion flower(パッションフラワー)です。
このpassion(パッション)は「情熱」ではなく、「受難」を意味します。
イエズス会の宣教師が、この花をflos passionisと呼んでいたことに由来していると言われています。
かつて中南米でこの花を見たイエズス会の宣教師は、この花が聖フランチェスコが夢に見た「十字架上の花」であると信じて、キリスト教の布教活動に利用したとされています。
花の子房柱を十字架に見立て、3つの雌しべを釘に、副冠を茨の冠に、5枚の花びらと5枚のがくを10人の使徒に、巻きひげをムチに、葉を槍に見立てて、キリストの受難を象徴している花であるとしていました。
3-2. 原産地
熱帯アメリカ、アジア、オーストラリアの熱帯地域が原産です。
日本でも夏に気温が高くなってきたことで、一般家庭でも栽培できるようになり、ガーデニングでも人気が出てきました。
3-3. 効能
トケイソウの果実には美容と健康に良い栄養素が豊富に含まれています。
主な栄養素としては、皮膚や粘膜を健康な状態に保ち、肌が角質化するのを防止する「βカロテン」、炭水化物の代謝を促進する「ビタミンB1」、脂質の代謝を促進する「ビタミンB2」、タンパク質・脂質の代謝を促進して脂肪肝予防にもなる「ビタミンB6」、コラーゲンの生成を促進し、メラニン色素の生成を抑制する「ビタミンC」、抗酸化作用、血行促進効果があり、肌のバリア機能を正常に保つ「ビタミンE」、新陳代謝を促進して、疲労回復効果がある「クエン酸」、血行促進効果があり、肝機能の働きをサポートする「ナイアシン」、体内の余分な水分の排出を助ける「カリウム」です。
健康に嬉しい効果が期待できます
豊富なビタミンやクエン酸によって、新陳代謝が活発になることで血行が促進されます。
そのことで、肩凝り、冷え性、むくみの解消が期待されます。
さらに、高い抗酸化作用があるビタミンEには免疫力を高めてがんや老化の防止に、カリウムは高血圧や貧血防止の効果が期待できます。
美容に嬉しい効果が期待できます
果実には、アンチエイジングに嬉しい美容効果が期待できる成分が豊富に含まれています。
ビタミンCやβカロテンにはコラーゲンの生成を促進する効果や、メラニン色素の生成を抑える効果があり、肌の調子を良好な状態に整え、シミを防いで透き通るような美肌へと導いてくれるとされています。
ビタミンEの高い抗酸化作用はアンチエイジング効果が高いとされています。
果実に豊富に含まれるビタミンやミネラルは肌の新陳代謝を促す効果があります。
肌のターンオーバーが理想的な状態で行われると、肌の抵抗力も高まり、肌のトラブル改善が期待できます。
種に含まれるポリフェノール
果実の種には、ポリフェノールの一種で特に抗酸化作用が高いピセアタンノールが豊富に含まれています。
アンチエイジング効果の高い美容成分として注目されています。
コラーゲンの生成を促進する効果で、肌のシワやたるみを防いでハリのある若々しい肌に導いてくれます。
メラニン色素の生成を抑制する効果でシミを防いでくれるとされています。
血流を改善させる効果で血行が促進され、肌のくすみの改善が期待できます。
ハリのある明るい肌へと導いてくれるとされ、美肌に大きな効果が期待される美容成分です。
ピセアタンノールには、エストロゲンを活性化させる効果もあるとされています。
女性ホルモンの働きをサポートして、肌や髪をきれいに保つ効果が期待できます。
3-4. トケイソウ(時計草)の実
トケイソウ(時計草)の実はパッションフルーツと呼ばれ、日本でもトロピカルフルーツとして人気があります。
甘みと酸味のバランスが良いゼリー状の果実で、種も食べられます。
フレッシュフルーツで食べたり、ジュースやスイーツなどに加工して利用されています。
トケイソウの仲間であるクダモノトケイソウ(果物時計草)の果実が流通しています。
緑のカーテンとしても利用されています。
3-5. 緑のカーテンとは
ゴーヤー、キュウリ、ヘチマ、アサガオ類などのつる性植物をネットに絡ませて、カーテン風に仕立てたものです。
グリーンカーテンとも呼ばれ、暑さの厳しい夏には欠かせない人気のガーデニングアイテムです。
生育旺盛な植物がつるを伸ばして葉を茂らせて、夏の強い日差しを遮ってくれます。
緑のカーテンを設置していると、周囲の気温や室温が下がる効果があることが実証されています。
3-6. 緑のカーテンの管理のポイント
設置場所
苗の植えつけ初期は、株に十分に日光を当てます。
つるが伸びてきたら、葉に十分に日が当たるようにします。
真夏には、乾燥や暑さで根が傷むのを防ぐために、プランター自体に直射日光が当たらないようにしておきましょう。
肥料
緑のカーテンには、短期間に成長するタイプの植物が利用されます。
生育が旺盛な分、養分も必要とします。
肥料が不足しないように管理しましょう。
植え付けの際に元肥を施したら、液体肥料などを1~2週に1回程度、定期的に与えます。
水やり
緑のカーテンに周囲の気温や室温が下げる効果があるのは、葉の蒸散作用によって輻射熱が抑えられるためです。
気温の上昇い伴って蒸散が活発に行われ、植物は水を沢山吸収します。
庭植えのものでも、真夏は葉がしおれるようなら朝晩に水やりをしましょう。
プランター植えのものは、土の表面が乾いたら水を与えます。
水やりをする時は、朝や夕方などの涼しい時間帯にしましょう。
暑い時間帯に与えた水はすぐに温度が上がってしまい、お湯を与えるのと同じ状態になってしまいますので注意しましょう。
病害虫
春や秋にアブラムシが付くことがあります。
特に新芽や蕾はよくチェックして、見つけたらすぐに駆除しましょう。
ヨトウムシ、スズメガの幼虫などが葉を食べることがあります。
見つけたらすぐに駆除しましょう。
昼夜の気温差が大きい晩春は、うどんこ病が発生しやすくなりますので、風通しよくしておきましょう。
3-7. パッションフルーツの育て方
栽培環境
日当たりの良い場所で育てます。
日当たりが悪いと果実の収穫用が減ります。
果実も大きく育ちません。
日本国内でよく流通している果実が紫色の品種は、室内に取り込めば冬越しさせられます。
水やり
鉢の土が乾いたら水を与えます。
果実を付けている時期は特に水分を必要としますので、十分に水を与えるようにしましょう。
ただし、水やりのし過ぎは、鉢の中が過湿状態になり根腐れを起こす原因になりますので注意しましょう。
肥料
成長期にあたる春~秋には、チッ素、リン酸、カリの三要素が等量か、リン酸がやや多めの化成肥料を置き肥として与えます。
肥料が強すぎると根を痛めますので、用量を守って与えましょう。
病気と害虫
病気:疫病、立枯病
過湿な環境や、風通しの悪い環境で育てると、疫病や立枯病が発生することがあります。
風通しの悪い場所で育てたり、枝が混み過ぎて風通しが悪くなると、アブラムシやカイガラムシが発生することがあります。
用土
鉢植えで育てる場合には、鹿沼土7:腐葉土3の割合の配合土など、水はけのよい用土を使いましょう。
市販されている果樹用の培養土でも大丈夫です。
植え付け、植え替え
鉢植えの場合は、1~2年に1度を目安に、一回り大きな鉢に植え替えましょう。
鉢の中が根でいっぱいになると根詰まりを起こし、生育が悪くなります。
庭に植えつける時には、深植えしないようにします。
根が少し出るくらい地際より少し高めに植え付けます。
ふやし方
パッションフルーツは、挿し木でにふやすことができます。
4月~9月が挿し木の適期です。
枝を2~3節ずつ切り取って、バーミキュライトや赤玉土などの清潔な用土に挿します。
枝を切る時は、良く切れる園芸バサミを使いましょう。
手入れ
つるは横か下向きに伸ばすように誘引すると、花芽が付きやすくなります。
伸びすぎた枝は切り戻しますが、強い剪定は、果実を収穫した後で行います。
開花したら、刷毛などを使って人工授粉をしましょう。
人工授粉をすると、結実率が上がります。
4. トケイソウ(時計草)の名前の由来
トケイソウ(時計草)の名前は、花の雌しべが時計の長針、短針、秒針のように見えることから名づけられました。
学名のPassiflora caeruleaは、ラテン語のflor della passione(受難の花)に由来しています。
caerulea には青色のという意味があります。
5. トケイソウ(時計草)の見ごろ時期
開花の時期は品種によって異なりますが、主に5月~10月です。
開花した花の個性的な形と配色は独特の美しさがあり、自然の造形の素晴らしさには思わず目を見張ってしまいます。
6. トケイソウ(時計草)の種類(原種、園芸品種の花言葉や特徴)
トケイソウ(時計草)は、大きく分けると花を楽しむ観賞用の品種と、実を楽しむ品種があります。
6-1. パッションフルーツ(学名:Passiflora edulis)
トケイソウ科トケイソウ属(パッシフロラ属)のつる植物です。
和名はクダモノトケイソウ(果物時計草)。
ブラジルを原産とします。
果実は6月~8月に収穫します。
6-2. トケイソウ(パッシフローラ・カエルレア)
学名:Passiflora caerulea
アルゼンチン、チリ、パラグアイ、ウルグアイ、ブラジルに分布する品種です。
日本には江戸時代に渡ってきており、この品種に時計草の和名が付けられました。
現在でも広く栽培されており、寒さに強く-15度くらいまで耐えられるため、庭植えで育てることもできます。
つるは10m以上に伸び、10㎝程の大変に美しい花を咲かせます。
この品種の果実も食べることができます。
6-3. クリア・スカイ(学名:Passiflora caerulea ‘Clear Sky’)
学名:Passiflora caerulea ‘Clear Sky’)">
パッシフローラ・カエルレアの園芸品種です。
10~12㎝程の大輪で美しい花を咲かせます。
丈夫な性質の品種で、寒さに強く-15度くらいまで耐えられるため、庭植えで育てることもできます。
6-4. コンスタンス・エリオット(学名:Passiflora caerulea ‘Constance Eliott’)
学名:Passiflora caerulea ‘Constance Eliott’)">
パッシフローラ・カエルレア種の園芸品種です。
8~9㎝程の涼し気な白い花を咲かせます。
丈夫な性質の品種で、寒さに強く-15度くらいまで耐えられるため、庭植えで育てることもできます。
6-5. アメジスト(学名:Passiflora ‘Amethyst’)
トケイソウとケルメシアナとの交配種で、非常に美しい青紫色の花を咲かせます。
開花の期間が長いのが特徴で、美しい花の姿を長い間楽しむことができます。
-5度くらいまで耐えられるため、温暖な地域では庭植えで育てることもできます。
6-6. インセンス(学名:Passiflora ‘Incense’)
10㎝~12㎝程の薄い青紫色の美しい花を咲かせます。
花には香りがあります。
夏咲きの品種の代表とも言える品種で、とても育てやすく人気の品種です。
冬の寒さは-15度くらいまで耐えられます。
6-7. ピレシー(学名:Passiflora ‘Piresii’)
熱帯植物らしい情熱的な赤い色の花が美しい品種です。
10~12㎝の見応えのある花を咲かせます。
耐寒温度は10℃程と寒さには弱いため、冬は室内で育てます。
室内であれば、特に加温しなくても冬越しさせることができます。
6-8. キトリナ(学名:Passiflora citrina)
トケイソウの仲間では珍しい黄色い花を咲かせる品種です。
半つる性で、3~5cm程の小さな花を付けます。
花付きが良いのが特徴です。
耐寒温度は5℃程と寒さには弱いため、冬場は室内の暖かい場所で育てます。
7. トケイソウ(時計草)に似た花(花言葉や特徴)
クレマチス(学名:Clematis )
キンポウゲ科センニンソウ属(クレマチス属)の多年草です。
つる性植物の女王と呼ばれています。
見事な大輪の花を上向きに咲かせる品種や、中輪の花を沢山咲かせる品種、ベルのような形の可愛らしい花を咲かせる品種などがあります。
花言葉は「美しい精神」「旅人の喜び」
まとめ
トケイソウは個性的で美しい花を楽しめて、果実には美容と健康に良い栄養素が豊富に含まれています。
緑のカーテンとしても活用できるなど、沢山の魅力があり、増々人気が高まっています。
自家栽培をすれば収穫したてのパッションフルーツを楽しむことができます。
3. トケイソウ(時計草)について解説
3-1. 英語での呼び名
英名はPassion flower(パッションフラワー)です。
このpassion(パッション)は「情熱」ではなく、「受難」を意味します。
イエズス会の宣教師が、この花をflos passionisと呼んでいたことに由来していると言われています。
かつて中南米でこの花を見たイエズス会の宣教師は、この花が聖フランチェスコが夢に見た「十字架上の花」であると信じて、キリスト教の布教活動に利用したとされています。
花の子房柱を十字架に見立て、3つの雌しべを釘に、副冠を茨の冠に、5枚の花びらと5枚のがくを10人の使徒に、巻きひげをムチに、葉を槍に見立てて、キリストの受難を象徴している花であるとしていました。
3-2. 原産地
熱帯アメリカ、アジア、オーストラリアの熱帯地域が原産です。
日本でも夏に気温が高くなってきたことで、一般家庭でも栽培できるようになり、ガーデニングでも人気が出てきました。
3-3. 効能
トケイソウの果実には美容と健康に良い栄養素が豊富に含まれています。
主な栄養素としては、皮膚や粘膜を健康な状態に保ち、肌が角質化するのを防止する「βカロテン」、炭水化物の代謝を促進する「ビタミンB1」、脂質の代謝を促進する「ビタミンB2」、タンパク質・脂質の代謝を促進して脂肪肝予防にもなる「ビタミンB6」、コラーゲンの生成を促進し、メラニン色素の生成を抑制する「ビタミンC」、抗酸化作用、血行促進効果があり、肌のバリア機能を正常に保つ「ビタミンE」、新陳代謝を促進して、疲労回復効果がある「クエン酸」、血行促進効果があり、肝機能の働きをサポートする「ナイアシン」、体内の余分な水分の排出を助ける「カリウム」です。
健康に嬉しい効果が期待できます
豊富なビタミンやクエン酸によって、新陳代謝が活発になることで血行が促進されます。
そのことで、肩凝り、冷え性、むくみの解消が期待されます。
さらに、高い抗酸化作用があるビタミンEには免疫力を高めてがんや老化の防止に、カリウムは高血圧や貧血防止の効果が期待できます。
美容に嬉しい効果が期待できます
果実には、アンチエイジングに嬉しい美容効果が期待できる成分が豊富に含まれています。
ビタミンCやβカロテンにはコラーゲンの生成を促進する効果や、メラニン色素の生成を抑える効果があり、肌の調子を良好な状態に整え、シミを防いで透き通るような美肌へと導いてくれるとされています。
ビタミンEの高い抗酸化作用はアンチエイジング効果が高いとされています。
果実に豊富に含まれるビタミンやミネラルは肌の新陳代謝を促す効果があります。
肌のターンオーバーが理想的な状態で行われると、肌の抵抗力も高まり、肌のトラブル改善が期待できます。
種に含まれるポリフェノール
果実の種には、ポリフェノールの一種で特に抗酸化作用が高いピセアタンノールが豊富に含まれています。
アンチエイジング効果の高い美容成分として注目されています。
コラーゲンの生成を促進する効果で、肌のシワやたるみを防いでハリのある若々しい肌に導いてくれます。
メラニン色素の生成を抑制する効果でシミを防いでくれるとされています。
血流を改善させる効果で血行が促進され、肌のくすみの改善が期待できます。
ハリのある明るい肌へと導いてくれるとされ、美肌に大きな効果が期待される美容成分です。
ピセアタンノールには、エストロゲンを活性化させる効果もあるとされています。
女性ホルモンの働きをサポートして、肌や髪をきれいに保つ効果が期待できます。
3-4. トケイソウ(時計草)の実
トケイソウ(時計草)の実はパッションフルーツと呼ばれ、日本でもトロピカルフルーツとして人気があります。
甘みと酸味のバランスが良いゼリー状の果実で、種も食べられます。
フレッシュフルーツで食べたり、ジュースやスイーツなどに加工して利用されています。
トケイソウの仲間であるクダモノトケイソウ(果物時計草)の果実が流通しています。
緑のカーテンとしても利用されています。
3-5. 緑のカーテンとは
ゴーヤー、キュウリ、ヘチマ、アサガオ類などのつる性植物をネットに絡ませて、カーテン風に仕立てたものです。
グリーンカーテンとも呼ばれ、暑さの厳しい夏には欠かせない人気のガーデニングアイテムです。
生育旺盛な植物がつるを伸ばして葉を茂らせて、夏の強い日差しを遮ってくれます。
緑のカーテンを設置していると、周囲の気温や室温が下がる効果があることが実証されています。
3-6. 緑のカーテンの管理のポイント
設置場所
苗の植えつけ初期は、株に十分に日光を当てます。
つるが伸びてきたら、葉に十分に日が当たるようにします。
真夏には、乾燥や暑さで根が傷むのを防ぐために、プランター自体に直射日光が当たらないようにしておきましょう。
肥料
緑のカーテンには、短期間に成長するタイプの植物が利用されます。
生育が旺盛な分、養分も必要とします。
肥料が不足しないように管理しましょう。
植え付けの際に元肥を施したら、液体肥料などを1~2週に1回程度、定期的に与えます。
水やり
緑のカーテンに周囲の気温や室温が下げる効果があるのは、葉の蒸散作用によって輻射熱が抑えられるためです。
気温の上昇い伴って蒸散が活発に行われ、植物は水を沢山吸収します。
庭植えのものでも、真夏は葉がしおれるようなら朝晩に水やりをしましょう。
プランター植えのものは、土の表面が乾いたら水を与えます。
水やりをする時は、朝や夕方などの涼しい時間帯にしましょう。
暑い時間帯に与えた水はすぐに温度が上がってしまい、お湯を与えるのと同じ状態になってしまいますので注意しましょう。
病害虫
春や秋にアブラムシが付くことがあります。
特に新芽や蕾はよくチェックして、見つけたらすぐに駆除しましょう。
ヨトウムシ、スズメガの幼虫などが葉を食べることがあります。
見つけたらすぐに駆除しましょう。
昼夜の気温差が大きい晩春は、うどんこ病が発生しやすくなりますので、風通しよくしておきましょう。
3-7. パッションフルーツの育て方
栽培環境
日当たりの良い場所で育てます。
日当たりが悪いと果実の収穫用が減ります。
果実も大きく育ちません。
日本国内でよく流通している果実が紫色の品種は、室内に取り込めば冬越しさせられます。
水やり
鉢の土が乾いたら水を与えます。
果実を付けている時期は特に水分を必要としますので、十分に水を与えるようにしましょう。
ただし、水やりのし過ぎは、鉢の中が過湿状態になり根腐れを起こす原因になりますので注意しましょう。
肥料
成長期にあたる春~秋には、チッ素、リン酸、カリの三要素が等量か、リン酸がやや多めの化成肥料を置き肥として与えます。
肥料が強すぎると根を痛めますので、用量を守って与えましょう。
病気と害虫
病気:疫病、立枯病
過湿な環境や、風通しの悪い環境で育てると、疫病や立枯病が発生することがあります。
風通しの悪い場所で育てたり、枝が混み過ぎて風通しが悪くなると、アブラムシやカイガラムシが発生することがあります。
用土
鉢植えで育てる場合には、鹿沼土7:腐葉土3の割合の配合土など、水はけのよい用土を使いましょう。
市販されている果樹用の培養土でも大丈夫です。
植え付け、植え替え
鉢植えの場合は、1~2年に1度を目安に、一回り大きな鉢に植え替えましょう。
鉢の中が根でいっぱいになると根詰まりを起こし、生育が悪くなります。
庭に植えつける時には、深植えしないようにします。
根が少し出るくらい地際より少し高めに植え付けます。
ふやし方
パッションフルーツは、挿し木でにふやすことができます。
4月~9月が挿し木の適期です。
枝を2~3節ずつ切り取って、バーミキュライトや赤玉土などの清潔な用土に挿します。
枝を切る時は、良く切れる園芸バサミを使いましょう。
手入れ
つるは横か下向きに伸ばすように誘引すると、花芽が付きやすくなります。
伸びすぎた枝は切り戻しますが、強い剪定は、果実を収穫した後で行います。
開花したら、刷毛などを使って人工授粉をしましょう。
人工授粉をすると、結実率が上がります。
4. トケイソウ(時計草)の名前の由来
トケイソウ(時計草)の名前は、花の雌しべが時計の長針、短針、秒針のように見えることから名づけられました。
学名のPassiflora caeruleaは、ラテン語のflor della passione(受難の花)に由来しています。
caerulea には青色のという意味があります。
スポンサーリンク