オランダの公園の絶景映像で有名になった青紫の花、ムスカリ。
小さな花をたわわに咲かせる姿は今やガーデニングではお馴染みとなっています。
そんな小さな青紫色の花の魅力や育て方など、ムスカリについて解説します。
- ムスカリとはどんな花?
- ムスカリの花言葉
- ムスカリの名前の由来
- ムスカリの開花時期
- ムスカリの名所
- ムスカリの育てる時のポイント
- ムスカリの品種と、よく似ている花について
- まとめ
1. ムスカリとはどんな花?
ムスカリ(学名:Muscari )は、地中海沿岸地方、西アジアを原産地とするキジカクシ科 ムスカリ属の多年草です。
科名は、ヒアシンス科、ユリ科で分類されること合もあります。
草丈は10~30cm程です。
壺状の小さな花が、ブドウの房のように咲く姿が可愛らしく、人気があります。
中には、羽毛状の花を咲かせる変わった品種もありますグレープヒヤシンスという別名を持っています。
ヒヤシンスに近い仲間で、水栽培でも育てることができます。
ムスカリは、耐寒性が強く、寒冷なヨーロッパでもよく育つことから、1500年代の終わり頃から栽培が始まっています。
暑い夏は休眠し、寒さにも強く丈夫で育てやすいことから、初心者にもおススメの植物です。
1-1. 花色
青、紫、白、黄、ピンク花の色はコバルトブルー、白、青紫色、群青色、水色などなど。
春らしい淡い色から濃い青や紫までいます。
白色や香りの強い品種も。
また、花房の上部と下部で色が異なる2色咲きなど、淡いピンクや水色、黄色の花の品種などもあります。
色は青系の他に桃色や白色、部分的に黄色のものもあります。
40~50種もの品種があります。
1-2. ガーデニングの名脇役
ムスカリの色鮮やかな青紫の花は、花壇の寄せ植えによく利用されています。
周りの花を引き立ててくれる名脇役と言われています。
群生させると色鮮やかな青色の絨毯を敷き詰めたようになり、ぱっと目を引きます。
毎年よく花を咲かせるので、グラウンドカバーとしても利用されています。
色とりどりのチューリップやスイセンと一緒に紫青色のムスカリが植えられているオランダの公園の写真が日本で紹介されたことで、ムスカリの人気が高まりまり、輸入量が激増したといわれています。
赤や黄色や白色の花に、鮮やかな青紫色の花がアクセントとなって咲く光景はとても美しく、多くの人が心を奪われました。
2. ムスカリの花言葉
2-1. 「寛大な愛」
ムスカリの花は、ガーデニングの名脇役と呼ばれていることからもわかるように、周りの花を引き立ててくれます。
わがままで自己中心的な愛ではなく、広い心で相手を受け入れる愛を連想させることから、この花言葉がつけられたと考えられています。
英語の花言葉に1つに、有益という意味の「usefulness」があります。
これは、ムスカリが名脇役として実用性が高い植物であるというところから付けられた言葉だと考えられています。
2-2. 「通じ合う心」
可愛らしい花を咲かせるムスカリですが、その青紫色は、どこか寂しさを感じさせる色でもあります。
周りの色とりどりの花を引き立てるように控えめな姿で咲いています。
周囲の花々を気遣い、また気遣われているように見える姿から、この花言葉がつけられたと考えられています。
2-3. 「明るい未来」
寂しさを感じさせる青紫色の花を咲かせるムスカリですが、幸せに満ち溢れたような花たちに囲まれて、控えめだけれど胸を張って美しく元気に咲いています。
とても強い性質を持つ植物であることから、未来を明るくする強さのイメージに結び付き、この花言葉がつけられたと考えられています。
2-4. 「絶望」「失望」「失意」
ムスカリは、6万年前から埋葬花として使われていました。
イラク北部のネアンデルタール人の遺跡から、埋葬時にムスカリの花が供えられていた跡が発見されており、世界最古の埋葬花として知られています。
大切な人を亡くした悲しみを数えきれないほど見てきたことから、この花言葉がつけられたと考えられています。
又、ムスカリと近縁種であるヒヤシンスには、ギリシャ神話の中で悲しいエピソードが登場します。
ギリシャ神話では、美少年ヒュアキントスが死んだ時に流れた血から、紫のヒヤシンスが咲いたとされています。
そのことから、青紫色のムスカリにも悲しい花言葉が付いたと言われています。
3. ムスカリの名前の由来
ムスカリの名前は、その香りがムスクに似ていることに由来しています。
香水の原料として人気があるムスクは、ジャコウジカの雄に由来する原料です。
英名はグレープヒヤシンス(Grape hyacinth)といい、これはヒヤシンスと近縁種のムスカリが、青紫色の小さな花をブドウの房のように咲かせることに由来しています。
4. ムスカリの開花時期
ムスカリは、3月~5月中旬頃に花を咲かせます。
群生したムスカリが満開になった景色は色鮮やかな青い絨毯を広げたようで、一度見たら忘れられなくなる美しい光景です。
5. ムスカリの名所
5-1. キューケンホフ公園(オランダ)
一生に一度は訪れたい世界の絶景スポットとして紹介された花畑は、あまりにも有名です。
世界一大きい花畑には、約700万本の球根が植られています。
チューリップやムスカリ、ユリなどが咲いています。
限りなく広がる色とりどりの花畑は圧巻で感動的です。
まるで夢の中にいるかのような美しい風景は、日本でムスカリの人気が高まるきっかけを作りました。
一度はこの目で見ておきたい花畑です。
5-2. 国営昭和記念公園(東京都)
国内屈指のチューリップの名所です。
世界一の絶景花畑で名高いキューケンホフ公園OBの監修による本場オランダの景観を楽しめます。
暖色系のチューリップとブルーのムスカリのコントラストが圧倒的な美しさを作り出しています。
渓流広場と呼ばれるエリアで、その景色を見ることができます。
桜の名所として名高い公園ですが、カラフルなチューリップとブルーのムスカリを一面に敷き詰めたような風景も、大変人気があります。
花の写真を撮影する愛好家も多く訪れます。
昭和記念公園は、東京ドーム約40 個分の広大な公園です。
日本を代表する国営公園として知られています。
季節ごとに違った花を楽しめます。
レンタサイクルで広大な公園を巡ることもできます。
手入れの行き届いた日本庭園も人気があります。
子供から大人まで楽しめるこの公園は、休日には多くの人で賑わっています。
5-3. とっとり花回廊(鳥取県)
世界一のチューリップ畑であるキューケンホフ公園のデザイナーがデザインした本格的オランダ風ガーデンがあります。
鮮やかな青いムスカリの滝「ムスカリフォール」は見応えがあります。
木立に囲まれたせせらぎの中で、オランダにいる気分を味わうことができます。
迫力のある大輪のチューリップが咲く、華やかなヨーロピアンガーデンや、秀峰大山をバックに見渡す限り広がるビオラの花畑もおススメのスポットです。
とっとり花回廊は敷地面積50ヘクタールの日本最大級のフラワーパークです。
ユリをメインフラワーとしており、日本に自生する野生ユリ全15品種をすべて保有・展示している国内唯一の施設です。
約80,000㎡もの庭園を、約14,000個もの灯りがライトアップする夜間庭園はとても幻想的でロマンチックです。
フラワートレインで広大な園内を1周することもできます。
5-4. 木曽三川公園 木曽三川公園センター(岐阜県)
川をイメージした大花壇は、青いムスカリで木曽三川の流れを、カラフルなチューリップで波紋が表現されています。
園内にある高さ65mの展望タワーから見下ろす大花壇は絶景。
109品種、21万球のチューリップと10万球のムスカリが同時期に開花します。
木曽三川公園センターには、大花壇と、広い芝生公園があります。
夜は園内のライトアップも行っており、昼間とはまた違った幻想的な景色を楽しむことができます。
5-5. 百合が原公園(北海道)
ムスカリは、北海道では5月中旬頃に咲きます。
「ムスカリの道」と名付けられた花畑があり、約10万株のムスカリと約40種類のチューリップを見ることができます。
約80メートルもある花畑は、幅も約15メートルとても広く、青い絨毯のようなムスカリと、色とりどりのチューリップのコラボレーションを堪能することができます。
百合が原公園は、昭和58年に開園した25. 4ヘクタールの敷地面積を誇る総合公園です。
園内にある世界の百合広場には、この公園のシンボルである約100種類のユリが植えられています。
四季折々の花を楽しむことができる、札幌を代表する花の公園です。
5-6. 豊平公園(北海道)
青紫色の小さなムスカリと、色とりどりのカラフルなチューリップが咲く「ムスカリの小径(こみち)」は、まるで御伽の世界に迷い込んだかのようにファンタジックな景色が広がっています。
そんな小路をのんびり散歩しながら、春爛漫な絶景を楽しむことができます。
新緑が美しい白樺並木もおススメです。
ムスカリの見ごろは5月中旬頃です。
豊平公園は、1977年に開園した公園です。
約7. 4ヘクタールの広大な園内は、バラ等を栽培している「花木園」、「針葉樹見本園」などの美しい花壇や庭園の他、子ども向けの「遊具広場」、「テニスコート」などもあります。
園芸教室などのイベントも開催されています。
5-7. ゆにガーデン(夕張)
グローリーオブザスノー、クロッカス、ムスカリなど春の花をはじめ、秋のコスモスまで四季折々の美しい花を楽しめる英国風ガーデンです。
15か所のガーデンエリアがあります。
園内にあるレストランでは、新鮮な食材を使った料理が大人気です。
5-8. 国営ひたち海浜公園(茨城県)
園内にある森の中の花壇、たまごの森フラワーガーデンには約200種25万本の色とりどりのチューリップが植えられており、4月中旬にはほとんどの品種のチューリップが見頃を迎えます。
カラフルなチューリップ畑を流れる川のように青いムスカリが植えられ、チューリップとムスカリの共演を楽しむことができます。
開園面積約200ヘクタールにも及ぶ園内には、幾つもの大規模な花畑があります。
春にはスイセン、チューリップ、初夏にはネモフィラ、バラ、夏にはジニア、秋にはコキアやコスモスと、季節ごとに魅力的な草花を見ることができます。
多くの人が季節の花を目当てに訪れます。
茨城県を代表する人気観光スポットです。
6. ムスカリの育てる時のポイント
6-1. 植えつけ
庭植え
ムスカリの球根は、10~11月頃に植え付けるのが最適です。
植え付け時期が早すぎると、葉が長く伸びすぎるので注意しましょう。
庭植えにする場合は、水はけが良く日当たりの良い場所に植えましょう。
球根と球根との間隔は5~6cm空けます。
球根ひとつ分の厚さの土がかかる程度の深さに植えます。
鉢植え
鉢植えにしてコンパクトに育てる場合は、腐葉土が3割くらい含まれている、水はけの良い培養土を使いましょう。
鉢を日当たりの良い所に置いて、葉が小さく育つようにします。
11月下旬頃の遅い時期に植え付けをすると、葉を5~6cmの長さに抑えることができます。
球根の頭部が3~4mm出るようにして植えると、株がコンパクトになります。
鉢は12~15cm鉢に球根を5~7個植えるのを目安にしましょう。
球根に子球がついている場合は、子球を取り外して植え付けます。
子球を付けたまま植え付けると、母球の養分が取られてしまい、花穂が大きく育たなくなります。
6-2. 発芽後の管理
ムスカリは寒さに強い植物なので、屋外で越冬しをさせます。
葉が出た後、日当たりの悪い環境で育ててしまうと葉が徒長しやすくなり、花の付く柄の部分も長く伸びて曲がってしまうことがあります。
日当たりの良い場所でよく日に当て、ガッチリとした株に育つようにします。
庭植えの場合は、雨が降った後で土壌に水が溜まっているようなら、土い溝を掘って余分な水が流れ出るようにします。
鉢植えの場合は、土の表面が白く乾いてから水を与えます。
水をやり過ぎは根腐れの原因になりますので、鉢の中が過湿状態にならないように注意しましょう。
花が咲くまでは日当たりの良い環境に置いてよく日を当てましょう。
開花後は午前中の半日ほど日の当たる所に置いて育てましょう。
日に当てすぎると、花が色あせてしまい、花もちも悪くなってしまいます。
6-3. 肥料
ムスカリは球根内に養分を貯えていますので、肥料を与えなくても育ちます。
ほんの少し肥料を与えると生育が良くなり、ひと回り大きな花を付けます。
開花の時期も早まります。
庭植えの場合は、球根を植え付けた後、土の上に化成肥料をまいておきます。
鉢植えの場合は置き肥として化成肥料を与えます。
翌年も花を咲かせるために、花が咲き終わったら月に2度程度、水の代わりに液体肥料を与えましょう。
6-4. 花後の管理
庭植え
庭植えにした球根を休眠させるために堀り上げる時は、葉がまだ残っているうちに掘り上げて冷暗所に保存します。
庭植えにした球根を掘り上げずに2~3年間植えっぱなしにする場合は、最後の花が2~3輪残っているうちに、柄の部分を引き抜いてしまいましょう。
鉢植え
鉢植えの場合は、葉が黄ばんできたら水やり休止して、土を完全に乾かします。
鉢のまま雨に当たらない涼しい場所に移動させて夏越しをさせましょう。
6-5. 病害虫
ムスカリは害虫の活動が活発になる前の涼しい時期に花をさかせますので、害虫の心配はほとんどありませんが、水はけが悪い環境で育てていると白絹病が出やすくなります。
必ず、水はけの良い環境で育てるようにしましょう。
6-6. 水栽培
ムスカリは、ヒヤシンスと同じように水栽培で育てることができます。
水栽培の開始は10月~11月が最適です。
水栽培で育てた球根は、土植えの球根ほど養分を作ることができませんので、翌年も花を咲かせることはできません。
球根を水栽培するための専用容器に水を入れ、球根のお尻が水に浸かるように置きます。
根が伸びてくるまでは暗い所に置いておきます。
根が伸びてきたら、水位をすこしだけ下げて、明るい場所で育てます。
7. ムスカリの品種と、よく似ている花について
7-1. 品種
ムスカリ・アルメニアカム
公園や花壇に植えられているムスカリの多くはこの品種です。
一般にはムスカリと言えば、この品種を指します。
ムスカリ・ボトリオイデス
小型のこの品種も、よく見かけるムスカリの1つです。
白い花を咲かせる変種、アルブムもあります。
ルリムスカリとも呼ばれています。
ムスカリ・ラティフォリウム
ムスカリとしては大きな葉を付ける品種です。
濃いブルーと紫色
花の先端は淡い青ですが、下にいくにつれて濃い青になるグラデーションが美しいのグラデーションが美しい、花色が2色になる品種です。
コモ―サム・プルモ―サム
紫がかったピンク色の、鳥の羽毛の様な花を咲かせるのが特徴です。
ハネムスカリとも呼ばれています。
その他にも、大変香りが良いのが特徴カンタブ、八重咲のブルースパイクといった品種もあります。
7-2. ムスカリに似ている花
ユリ科ヒヤキンテラ属の「ヒヤキンテラ・アクティロバ」は、ムスカリと良く似た姿をしています。
岩場の傾斜地で見ることができます。
トルコ、ヨーロッパ東部~南部、イラン北部に分布しています。
ムスカリよりも小型で、口の開いたベル型の花を咲かせます。
8. まとめ
ガーデニングの名脇役、ムスカリ。
その花姿は花壇のアクセントになります。
丈夫で育てやすい植物ですので、鮮やかな青紫色の魅力的な花を庭の彩りに加えてみましょう。
水栽培で育てた小型の品種をお部屋にちょこんと置いておけば、いつもの場所が癒しの空間に変わります。
5. ムスカリの名所
5-1. キューケンホフ公園(オランダ)
一生に一度は訪れたい世界の絶景スポットとして紹介された花畑は、あまりにも有名です。
世界一大きい花畑には、約700万本の球根が植られています。
チューリップやムスカリ、ユリなどが咲いています。
限りなく広がる色とりどりの花畑は圧巻で感動的です。
まるで夢の中にいるかのような美しい風景は、日本でムスカリの人気が高まるきっかけを作りました。
一度はこの目で見ておきたい花畑です。
5-2. 国営昭和記念公園(東京都)
国内屈指のチューリップの名所です。
世界一の絶景花畑で名高いキューケンホフ公園OBの監修による本場オランダの景観を楽しめます。
暖色系のチューリップとブルーのムスカリのコントラストが圧倒的な美しさを作り出しています。
渓流広場と呼ばれるエリアで、その景色を見ることができます。
桜の名所として名高い公園ですが、カラフルなチューリップとブルーのムスカリを一面に敷き詰めたような風景も、大変人気があります。
花の写真を撮影する愛好家も多く訪れます。
昭和記念公園は、東京ドーム約40 個分の広大な公園です。
日本を代表する国営公園として知られています。
季節ごとに違った花を楽しめます。
レンタサイクルで広大な公園を巡ることもできます。
手入れの行き届いた日本庭園も人気があります。
子供から大人まで楽しめるこの公園は、休日には多くの人で賑わっています。
5-3. とっとり花回廊(鳥取県)
世界一のチューリップ畑であるキューケンホフ公園のデザイナーがデザインした本格的オランダ風ガーデンがあります。
鮮やかな青いムスカリの滝「ムスカリフォール」は見応えがあります。
木立に囲まれたせせらぎの中で、オランダにいる気分を味わうことができます。
迫力のある大輪のチューリップが咲く、華やかなヨーロピアンガーデンや、秀峰大山をバックに見渡す限り広がるビオラの花畑もおススメのスポットです。
とっとり花回廊は敷地面積50ヘクタールの日本最大級のフラワーパークです。
ユリをメインフラワーとしており、日本に自生する野生ユリ全15品種をすべて保有・展示している国内唯一の施設です。
約80,000㎡もの庭園を、約14,000個もの灯りがライトアップする夜間庭園はとても幻想的でロマンチックです。
フラワートレインで広大な園内を1周することもできます。
5-4. 木曽三川公園 木曽三川公園センター(岐阜県)
川をイメージした大花壇は、青いムスカリで木曽三川の流れを、カラフルなチューリップで波紋が表現されています。
園内にある高さ65mの展望タワーから見下ろす大花壇は絶景。
109品種、21万球のチューリップと10万球のムスカリが同時期に開花します。
木曽三川公園センターには、大花壇と、広い芝生公園があります。
夜は園内のライトアップも行っており、昼間とはまた違った幻想的な景色を楽しむことができます。
5-5. 百合が原公園(北海道)
ムスカリは、北海道では5月中旬頃に咲きます。
「ムスカリの道」と名付けられた花畑があり、約10万株のムスカリと約40種類のチューリップを見ることができます。
約80メートルもある花畑は、幅も約15メートルとても広く、青い絨毯のようなムスカリと、色とりどりのチューリップのコラボレーションを堪能することができます。
百合が原公園は、昭和58年に開園した25. 4ヘクタールの敷地面積を誇る総合公園です。
園内にある世界の百合広場には、この公園のシンボルである約100種類のユリが植えられています。
四季折々の花を楽しむことができる、札幌を代表する花の公園です。
5-6. 豊平公園(北海道)
青紫色の小さなムスカリと、色とりどりのカラフルなチューリップが咲く「ムスカリの小径(こみち)」は、まるで御伽の世界に迷い込んだかのようにファンタジックな景色が広がっています。
そんな小路をのんびり散歩しながら、春爛漫な絶景を楽しむことができます。
新緑が美しい白樺並木もおススメです。
ムスカリの見ごろは5月中旬頃です。
豊平公園は、1977年に開園した公園です。
約7. 4ヘクタールの広大な園内は、バラ等を栽培している「花木園」、「針葉樹見本園」などの美しい花壇や庭園の他、子ども向けの「遊具広場」、「テニスコート」などもあります。
園芸教室などのイベントも開催されています。
5-7. ゆにガーデン(夕張)
グローリーオブザスノー、クロッカス、ムスカリなど春の花をはじめ、秋のコスモスまで四季折々の美しい花を楽しめる英国風ガーデンです。
15か所のガーデンエリアがあります。
園内にあるレストランでは、新鮮な食材を使った料理が大人気です。
5-8. 国営ひたち海浜公園(茨城県)
園内にある森の中の花壇、たまごの森フラワーガーデンには約200種25万本の色とりどりのチューリップが植えられており、4月中旬にはほとんどの品種のチューリップが見頃を迎えます。
カラフルなチューリップ畑を流れる川のように青いムスカリが植えられ、チューリップとムスカリの共演を楽しむことができます。
開園面積約200ヘクタールにも及ぶ園内には、幾つもの大規模な花畑があります。
春にはスイセン、チューリップ、初夏にはネモフィラ、バラ、夏にはジニア、秋にはコキアやコスモスと、季節ごとに魅力的な草花を見ることができます。
多くの人が季節の花を目当てに訪れます。
茨城県を代表する人気観光スポットです。
6. ムスカリの育てる時のポイント
6-1. 植えつけ
庭植え
ムスカリの球根は、10~11月頃に植え付けるのが最適です。
植え付け時期が早すぎると、葉が長く伸びすぎるので注意しましょう。
庭植えにする場合は、水はけが良く日当たりの良い場所に植えましょう。
球根と球根との間隔は5~6cm空けます。
球根ひとつ分の厚さの土がかかる程度の深さに植えます。
鉢植え
鉢植えにしてコンパクトに育てる場合は、腐葉土が3割くらい含まれている、水はけの良い培養土を使いましょう。
鉢を日当たりの良い所に置いて、葉が小さく育つようにします。
11月下旬頃の遅い時期に植え付けをすると、葉を5~6cmの長さに抑えることができます。
球根の頭部が3~4mm出るようにして植えると、株がコンパクトになります。
鉢は12~15cm鉢に球根を5~7個植えるのを目安にしましょう。
球根に子球がついている場合は、子球を取り外して植え付けます。
子球を付けたまま植え付けると、母球の養分が取られてしまい、花穂が大きく育たなくなります。
6-2. 発芽後の管理
ムスカリは寒さに強い植物なので、屋外で越冬しをさせます。
葉が出た後、日当たりの悪い環境で育ててしまうと葉が徒長しやすくなり、花の付く柄の部分も長く伸びて曲がってしまうことがあります。
日当たりの良い場所でよく日に当て、ガッチリとした株に育つようにします。
庭植えの場合は、雨が降った後で土壌に水が溜まっているようなら、土い溝を掘って余分な水が流れ出るようにします。
鉢植えの場合は、土の表面が白く乾いてから水を与えます。
水をやり過ぎは根腐れの原因になりますので、鉢の中が過湿状態にならないように注意しましょう。
花が咲くまでは日当たりの良い環境に置いてよく日を当てましょう。
開花後は午前中の半日ほど日の当たる所に置いて育てましょう。
日に当てすぎると、花が色あせてしまい、花もちも悪くなってしまいます。
6-3. 肥料
ムスカリは球根内に養分を貯えていますので、肥料を与えなくても育ちます。
ほんの少し肥料を与えると生育が良くなり、ひと回り大きな花を付けます。
開花の時期も早まります。
庭植えの場合は、球根を植え付けた後、土の上に化成肥料をまいておきます。
鉢植えの場合は置き肥として化成肥料を与えます。
翌年も花を咲かせるために、花が咲き終わったら月に2度程度、水の代わりに液体肥料を与えましょう。
6-4. 花後の管理
庭植え
庭植えにした球根を休眠させるために堀り上げる時は、葉がまだ残っているうちに掘り上げて冷暗所に保存します。
庭植えにした球根を掘り上げずに2~3年間植えっぱなしにする場合は、最後の花が2~3輪残っているうちに、柄の部分を引き抜いてしまいましょう。
鉢植え
鉢植えの場合は、葉が黄ばんできたら水やり休止して、土を完全に乾かします。
鉢のまま雨に当たらない涼しい場所に移動させて夏越しをさせましょう。
6-5. 病害虫
ムスカリは害虫の活動が活発になる前の涼しい時期に花をさかせますので、害虫の心配はほとんどありませんが、水はけが悪い環境で育てていると白絹病が出やすくなります。
必ず、水はけの良い環境で育てるようにしましょう。
6-6. 水栽培
ムスカリは、ヒヤシンスと同じように水栽培で育てることができます。
水栽培の開始は10月~11月が最適です。
水栽培で育てた球根は、土植えの球根ほど養分を作ることができませんので、翌年も花を咲かせることはできません。
球根を水栽培するための専用容器に水を入れ、球根のお尻が水に浸かるように置きます。
根が伸びてくるまでは暗い所に置いておきます。
根が伸びてきたら、水位をすこしだけ下げて、明るい場所で育てます。
7. ムスカリの品種と、よく似ている花について
7-1. 品種
ムスカリ・アルメニアカム
公園や花壇に植えられているムスカリの多くはこの品種です。
一般にはムスカリと言えば、この品種を指します。
ムスカリ・ボトリオイデス
小型のこの品種も、よく見かけるムスカリの1つです。
白い花を咲かせる変種、アルブムもあります。
ルリムスカリとも呼ばれています。
ムスカリ・ラティフォリウム
ムスカリとしては大きな葉を付ける品種です。
濃いブルーと紫色
花の先端は淡い青ですが、下にいくにつれて濃い青になるグラデーションが美しいのグラデーションが美しい、花色が2色になる品種です。
コモ―サム・プルモ―サム
紫がかったピンク色の、鳥の羽毛の様な花を咲かせるのが特徴です。
ハネムスカリとも呼ばれています。
その他にも、大変香りが良いのが特徴カンタブ、八重咲のブルースパイクといった品種もあります。
7-2. ムスカリに似ている花
ユリ科ヒヤキンテラ属の「ヒヤキンテラ・アクティロバ」は、ムスカリと良く似た姿をしています。
岩場の傾斜地で見ることができます。
トルコ、ヨーロッパ東部~南部、イラン北部に分布しています。
ムスカリよりも小型で、口の開いたベル型の花を咲かせます。
スポンサーリンク