アケボノソウ(学名:Swertia bimaculata)は、リンドウ科センブリ属の越年草です。
日本では北海道から九州まで幅広く分布している山野草です。
キツネノササゲ、ヨシノソウ、ヨシノシズカという別名を持っています。
センブリ茶のセンブリの仲間です。
- アケボノソウとはどんな花?
- アケボノソウの名前の由来
- アケボノソウの花言葉
- アケボノソウの魅力
- アケボノソウが生えている場所
- アケボノソウは絶滅危惧種?
- アケボノソウの開花時期
- アケボノソウを育てるコツ
- その他の山野草
- まとめ
1. アケボノソウとはどんな花?
花冠には深い切れ込みが5つある、星型の花です。
白やクリーム色をしていて、先端には暗い緑色の斑点が複数あります。
花冠には蜜がしみ出す蜜腺があり、蟻が群がります。
花の中心にはとっくりのような形の雌しべがあり、その周りを5本の雄しべが囲んでいます。
2. アケボノソウの名前の由来
白い花冠に斑点があることから、白々と明けてゆく空に夜明けの星座が輝く様子に見立ててアケボノソウ(曙草)の名前が付けられたと言われています。
ロマンチックな風景をイメージさせる名前を持つ花です。
種名の bimaculata は「2つの斑点がある」という意味を持っています。
3. アケボノソウの花言葉
3-1. 「今日も元気で」
星座が残る夜明けの空。
じきに空が白んで夜が明けていきます。
朝の到来を告げる曙のイメージから、新しい一日の始まりにぴったりなこの花言葉がつけられたと考えられています。
「曙」という言葉は、とてもポジティブな気持ちにさせてくれます。
3-2. 「前向き」
夜が明けて新しい一日が始まったと感じる時には、今日はきっといい日になる。
素敵な出来事がある。
という期待感が自然と沸いてきます。
夜が明けるときにはポジティブな気持ちになるイメージから、この花言葉がつけられたと考えられています。
4. アケボノソウの魅力
アケボノソウ魅力は、なんといっても山野草がもつ素朴は佇まいです。
独特の模様を持つ星型の小さな花をいくつも咲かせる姿には、深い味わいがあります。
健気で奥ゆかしい印象を持つアケボノソウは、古くから多くの人の心を魅了しています。
5. アケボノソウが生えている場所
アケボノソウは、湿地や水辺に自生しています。
高原や山岳地帯の湿地帯に自生している姿を目にすることができます。
その他、たじま高原植物園、京都府立植物園、六甲高山植物園、日光植物園、ひるがの湿原植物園、戸隠自然植物園などの植物園でも見ることができます。
6. アケボノソウは絶滅危惧種?
日本では北多摩、南多摩、西多摩地区、埼玉県で絶滅危惧種に指定されています。
山形県では準絶滅危惧種に、千葉県では要保護生物に指定されています。
従来の生息環境が変化してしまったり、土地開発によって生息地が減少してしまったことが原因と考えられています。
7. アケボノソウの開花時期
アケボノソウは、9月~10月に花を咲かせます。
秋に花咲をかせる山野草として人気があります。
茎の先端から花茎が伸びて、複数の小さな星型の花をまとめて咲かせます。
花が咲き終わった後は、葉を枯らして休眠します。
8. アケボノソウを育てるコツ
8-1. 置き場所
風通しの良い明るい半日陰を好みます。
湿地帯の植物ですので、空中湿度が下がり過ぎないように乾燥には特に気をつけましょう。
高温になる夏場は、雨がかからない場所で育てます。
風通しが悪いと、病気が発生しやすくなりますので注意しましょう。
8-2. 水やり
土の表面が乾いたらたっぷりと水を与えます。
成長期には水を切らさないようにしましょう。
高温になる夏場は雨よけをし、少し乾かし気味に管理します。
休眠期は水の与えすぎには気を付けましょう。
鉢の中が乾燥しきらない程度に控えめに水やりします。
8-3. 肥料
強い肥料は与えない方が良いです。
春と秋に1000倍に薄めた液体肥料を与えます。
1週間~10日に一度位の頻度で与えるようにしましょう。
肥料が強すぎたり、肥料を与えすぎると、根を痛めてしまいます。
十分に気を付けましょう。
8-4. 用土
鉢植えの場合は、水はけが良く、尚且つ水持ちも良い用土が適しています。
鹿沼土・腐葉土・赤玉土の混合用土を用意するか、市販の山野草用用土を使用しましょう。
市販の用土は手軽に使えるのでおススメです。
ホームセンターなどでも購入できます。
9. その他の山野草
山野草には非常に数多くの種類が存在します。
姿形や性質は様々で、それぞれに味わいがあり、魅力があります。
古くから熱心な愛好家が多い種類も沢山あります。
その中で特に栽培しやすく、ガーデニングに向いている山野草をご紹介します。
エビネ(海老根)学名:Calanthe discolor
ラン科エビネ属の多年草です。
日本を代表する山野草で、日本では北海道西南部から沖縄まで広い地域で見ることができます。
赤褐色、褐色、黄褐色、緑褐色、緑など、シックな色合いの花が多く、落ち着いた花の姿は趣があります。
エビネの育て方
4~5月に花を咲かせます。
暑さにも寒さにも強く、育てやすい山野草です。
風通しのよい半日陰で、強い風に当てないように育てます。
株分け・種で増やすことができます。
寒さの厳しい地域では育たない品種もあります。
リンドウ(竜胆)学名:Gentiana scabra var. buergeri
リンドウ科リンドウ属の多年草です。
秋の山野草を代表する花です。
本州、四国、九州で見ることができます。
紫色の気品のある花姿に惹かれる愛好家が多くいます。
胃もたれ・食欲不振など、消化器系の不調を改善する薬草としても知られています。
リンドウの育て方
9月下旬~10月中旬に花を咲かせます。
暑さにも寒さにも強く、育てやすい山野草です。
春~梅雨明けまでは日当たりの良い場所で、梅雨明け以降は明るい日陰で、秋は日当たりの良い場所で、冬は凍結しない場所で冬越しさせます。
乾燥には弱いので、1日1回水やりをします。
桔梗(キキョウ)学名:Platycodon grandifloras
キキョウ科キキョウ属の多年草です。
日本を含む東アジアの広い範囲でみることができます。
星型の花を咲かせます。
花色は白、ピンク、紫があり、万葉集にもその名が出てくるほど古来より日本で愛されてきました。
家紋にも利用されています。
キキョウの育て方
6月~10月花を咲かせます。
暑さにも寒さにも強く、育てやすい山野草です。
開花する期間が長いのが特徴です。
日当たりが良く、風通しのよい場所で育てます。
根が良く伸びるので、鉢植えの場合は毎年植え替えをします。
株分け、さし芽、種で増やすことができます。
ホタルブクロ(蛍袋)学名:Campanula punctata var. punctate
キキョウ科ホタルブクロ属の多年草です。
ベルの形をしたかわいらしい花をたくさん咲かせます。
ガーデニングではお馴染みのカンパニュラの仲間です。
白、ピンク、紫色の花をうつむいたように咲かせる姿が可愛らしく、大変人気があります。
ホタルブクロの育て方
5月下旬~7月に花を咲かせます。
暑さにも強く日陰でも育つため、初心者でも育てやすい山野草です。
日陰でも育ちますが、日当たりの良い場所か、明るい日陰で育てると元気に育ちます。
水はけの良い環境を好みます。
株分け、種で増やすことができます。
スミレ(菫)学名:Viola mandshurica
スミレ科スミレ属の多年草です。
花色は薄い紫、濃い紫、薄いピンク、濃いピンク、白色、花びらに筋が入ったものなど多彩です。
八重咲のものもあります。
可憐な花を控えめに咲かせる姿が可愛らしく、非常に人気があります。
スミレの育て方
4~5月に花を咲かせます。
春を代表する山野草です。
暑さにも寒さにも強く、とても育てやすい山野草です。
日当たりの良い場所で育てます。
夏に葉焼けを起こす場合は、明るい日陰に移動させます。
株分け、根伏せ、種で増やすことができます。
無農薬で育てれば、スミレの花の砂糖漬けを楽しむこともできます。
ユキワリソウ(雪割草)
キンポウゲ科ミスミソウ属の多年草です。
雪割草と呼ばれる植物には、オオミスミソウ、ミスミソウ、スハマソウ、ケスハマソウがあります。
草丈は10~20cmとコンパクトで、白、紫、ピンク、赤などのとても可愛らしい花を咲かせます。
雪の下から茎を伸ばして早春に花を咲かせるのが特徴です。
ユキワリソウの育て方
2月下旬~5月上旬に花を咲かせます。
春は日当たりのよい場所で花が終わったら明るい日陰で、梅雨の時期から開花前までは風通しの良い日陰で育てます。
この時期は直射日光に当てないようにします。
極端な乾燥には弱いので、土の表面が乾いたら、たっぷりと水を与えます。
過湿にも弱いので、水の与えすぎには注意します。
株分け、根伏せ、種で増やすことができます。
フウラン(風蘭)学名:Neofinetia falcate
ラン科フウラン属の多年草です。
花色は白、ピンク、緑などがあり、東洋ラン独特の素朴な雰囲気が味わい深く趣があります。
甘い香りがあり、富貴蘭(ふうきらん)とも呼ばれています。
江戸時代から園芸植物として愛されてきました。
フウランの育て方
6月~7月に花を咲かせます。
風通しの良い、明るい日陰で育てます。
冬は北風が当たらない場所が好ましいです。
水苔に植えている場合は水苔の表面が乾いて1~2日後に水を与えます。
流木などに着生させている場合は毎日水を与えます。
冬は週1回程、霧吹きで軽く湿らせます。
病気や害虫の心配はほとんどありません。
株分けで増やすことができます。
ホトトギス(杜鵑)学名:Tricyrtis hirta
ユリ科ホトトギス属の多年草です。
日本を原産とする山野草で、主に太平洋側に自生しています。
2~3cmの小さな花を咲かせます。
花色は白、黄色、ピンク、紫があり、斑点のある花は独特の雰囲気があり、素朴で可愛らしい姿が人気です。
園芸品種も多く流通しています。
ホトトギスの育て方
8月~9月に花を咲かせます。
風通しの良い、明るい日陰で育てます。
鉢植えの場合は、土の表面が乾いてから水を与えます。
7月から9月の暑く乾燥する時期には1日に2~3回、周囲に打ち水をし、葉水をして湿度を保ちます。
株分け、挿し木、種で増やすことができます。
まとめ
疲れた心を励ましてくれるような素敵な花言葉を持つアケボノソウ。
その素朴な花姿を見ていると、まるで遠くから静かに見守ってくれているような気持ちになります。
他の山野草と一緒に愛情込めて育てて、毎日眺めてみてはいかがでしょうか。
5. アケボノソウが生えている場所
アケボノソウは、湿地や水辺に自生しています。
高原や山岳地帯の湿地帯に自生している姿を目にすることができます。
その他、たじま高原植物園、京都府立植物園、六甲高山植物園、日光植物園、ひるがの湿原植物園、戸隠自然植物園などの植物園でも見ることができます。
6. アケボノソウは絶滅危惧種?
日本では北多摩、南多摩、西多摩地区、埼玉県で絶滅危惧種に指定されています。
山形県では準絶滅危惧種に、千葉県では要保護生物に指定されています。
従来の生息環境が変化してしまったり、土地開発によって生息地が減少してしまったことが原因と考えられています。
7. アケボノソウの開花時期
アケボノソウは、9月~10月に花を咲かせます。
秋に花咲をかせる山野草として人気があります。
茎の先端から花茎が伸びて、複数の小さな星型の花をまとめて咲かせます。
花が咲き終わった後は、葉を枯らして休眠します。
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