ハナビシソウ(花菱草)は、ケシ科ハナビシソウ属(エッショルツィア属)の一年草です。
北アメリカ西部が原産で、カリフォルニアの州花にもなっています。
ネバダ州からテキサス州まで広範囲に自生しています。
カリフォルニアポピーとも呼ばれています。
- ハナビシソウとはどんな植物?
- ハナビシソウの花言葉
- ハナビシソウの育て方や注意点
- ハナビシソウの名前の由来
- ハナビシソウの名所
- ハーブとしてのハナビシソウ
- ハナビシソウの品種
- まとめ
1. ハナビシソウとはどんな植物?
花はカップ状に大きく開きます。
花びらは薄くてつやがあります。
野生種は一重咲きでオレンジ色をしていますが、園芸品種には赤・白・ピンク・黄色もあり、八重咲の品種もあります。
花の時期が長く丈夫なことから、公園などの花畑にもよく使われています。
2. ハナビシソウの花言葉
2-1. 「富」「成功」
原産地の北アメリカ西部では、毎年春になるとハナビシソウの大きな群生が一斉に開花し、一面が黄金色になります。
黄金色の見事な光景が「富」「成功」を連想させることから、この花言葉がつけられたと考えられています。
2-2. 「希望の持てる愛」「願いをかなえて」「私の願いを聞いて」
太陽に向かって茎をまっすぐに伸ばし、儚げで繊細な薄い花びらを力いっぱいに広げて花を咲かせる様子から、このような花言葉がつけられたと考えられています。
太陽に向かって一生懸命に咲いている姿は、人の心に響くものですね。
2-3. 「私を拒絶しないで」
ヨーロッパでは黄色い花には不吉なイメージがあるといわれています。
しかし、この植物には薬草の効能があり、嫌わずに薬効を活用しましょうという意味合いを込めてこの花言葉がつけられたと考えられています。
英語の花言葉も「Do not refuse me(私を拒絶しないで)」です。
3. ハナビシソウの育て方や注意点
3-1. 種まき
ハナビシソウは移植を嫌う植物ですので、花壇や鉢に直接種をまきます。
種が完全に隠れる程度に土をかぶせます。
発芽したら、混みあっている芽を間引きましょう。
混みあっていると風通しが悪くなり、病気が出やすくなります。
3-2. 苗
ハナビシソウは直根性といって、根が枝分かれせずに太い根が下に伸びていく性質があります。
直根性の植物は太い根を傷つけてしまうと根付かなくなりますので、苗をポットから抜いたら根をほぐさずにそのまま植え付けましょう。
3-3. 苗の選び方
芽・葉の数が多く葉の色が濃いしっかりとした苗を選びましょう。
根元がぐらつく苗は根の張りが悪いので、根元のぐらついていない苗を選ぶと良いでしょう。
病気や害虫がついていないかしっかりとチェックして購入するようにしましょう。
3-4. 用土
ハナビシソウは酸性の土壌を嫌います。
花壇に植える場合は、用土に苦土石灰を混ぜて中性の土壌にしておきましょう。
水はけを良くするために、腐葉土をたっぷり混ぜておきます。
鉢植えの場合は赤玉土6:腐葉土4の配合土を用意するか、市販の草花用培養土を使いましょう。
3-5. 栽培環境
ハナビシソウには日当たりが良く、乾燥した気候が適しています。
高温多湿な環境には弱いので注意しましょう。
日当たりと水はけが良く風通しが良い環境で育てていれば、種がこぼれて自然に増えてくれます。
耐寒性はあります。
3-6. 水やり
花壇に植えてある場合は、水やりの必要はほとんどありません。
鉢植えの場合は、用土が乾いたら鉢底から水が出てくるまでたっぷりと水を与えます。
水やりをしすぎて土が湿っている状態が長く続くと根腐れをおこしてしまいますので注意しましょう。
3-7. 肥料
花壇に植えてある場合は、肥料はほとんど必要ありません。
もともと養分が乏しい土地でも育つ植物です。
養分が多すぎるとかえって花付きが悪くなってしまいます。
鉢植えの場合は、月に1~2回液体肥料を与えるようにしましょう。
3-8. 病気と害虫
ハナビシソウは、病気や害虫には強い性質を持っていますが、発芽したばかりのうちは、立枯病が出ることがあります。
水の与えすぎ、肥料の与えすぎには注意しましょう。
風通しを良くしておくことも病気を発生させないための重要なポイントです。
3-9. お手入れ
二番花を咲かせたい場合は、花が終わったら実をつける前に茎を切り戻しておきましょう。
多湿には弱い性質がありますので、梅雨時は注意が必要です。
花壇に植えてある場合は、雨除けを行います。
鉢植えの場合は、雨の当たらない場所へ移動させましょう。
4. ハナビシソウの名前の由来
4枚の花弁を持つ花の形が、古来より家紋に用いられている花菱紋に似ていることから、花菱草と名付けられたと言われています。
属名のエッショルツィア属は、ロシア系ドイツ人の医師で自然科学者のヨハン・フリードリッヒ・エッショルツの名前に由来しています。
5. ハナビシソウの名所
5-1. 埼玉県長瀞「花の里」
5月上旬頃~6月中旬頃にかけてハナビシソウの花を見ることができます。
見頃は5月中旬頃~6月上旬頃。
一面に咲く満開のハナビシソウが、オレンジ色の絨毯を敷きつめたように見える光景を楽しみに訪れる観光客も多いスポットです。
5-2. 山梨県山中湖「花の都公園」
6月下旬~7月中旬頃が見頃です。
約20万本のヤマビシソウが一面を埋め尽くします。
オレンジ色のお花畑越しに望む富士山は、一見の価値があります。
晴れている日には、空のブルーとハナビシソウのオレンジ色とのコントラストの中に名峰富士が浮かび上ります。
5-3. 宮崎県「花の駅 生駒高原」
4月中旬~5月下旬が見頃です。
霧島連山の麓にある約12万㎡という広大な花畑に、約25万本のハナビシソウが咲きます。
見渡す限りオレンジ色に染まった花畑は、人気の観光スポットになっています。
開花時期に合わせて「生駒高原ポピーまつり」が開催されます。
5-4. 埼玉県鴻巣「ポピー・ハッピースクエア」
5月中旬から下旬が見頃です。
125,000㎡広大な敷地に約3,000万本のハナビシソウやシャーレ―ポピーが咲き揃う花畑は日本一広いポピー畑で、遠方からの観光客も訪れる、花の名所となっています。
開花時期には「ポピーまつり」が開催されます。
5-5. 神奈川県横須賀「くりはま花の国」
4月中旬~6月上旬頃が見頃です。
100万本のハナビシソウ、シャーレ―ポピー、アイスランドポピーが咲き誇ります。
5月上旬~6月上旬まではハナビシソウとシャーレ―ポピーがメインになります。
花の摘み取り放題ができる日もあります。
6. ハーブとしてのハナビシソウ
ハナビシソウにはリラックス効果のある成分が含まれて。
中毒性がないため、今でも不安、緊張、不眠症の改善を目的として利用されています。
有機栽培のハナビシソウを主原料としたハーブティーは、安眠を誘うと言われ愛用者も少なくありません。
7. ハナビシソウの品種
7-1. オレンジ・キング Eschscholzia californica ‘Orange King’
ハナビシソウを改良した園芸品種で、通常のハナビシソウよりも大輪でオレンジ色が濃く鮮やかなのが特徴です。
花は春~初夏にかけて長い期間咲き続けます。
花つきがとても良い品種です。
初夏以降は花がやや小ぶりになります。
7-2. バレリーナ・ミックスEschscholzia californica ‘Ballerina Mix’
セミダブルと呼ばれる半八重咲の品種です。
通常のハナビシソウよりも華やかで優雅な花の姿と色鮮やかな花色が魅力です。
丈夫品種で栽培が簡単、短期間で花が咲きますので、初心者にもおススメです。
背丈は25cm程に育ちます。
7-3. ローズ・シフォンEschscholzia californica ‘Rose Chiffon’
セミダブルと呼ばれる半八重咲の品種です。
非常に優雅な印象の花を咲かせます。
花の色はピンク色で、薄いピンク色から濃いピンク色まで色の幅があります。
耐寒性があり丈夫で育てやすいので、初心者にもおススメの品種です。
7-4. ミルクメイドEschscholzia californica ‘Milkmaid’
セミダブルと呼ばれる半八重咲の品種です。
淡い黄色の花を咲かせます。
ふんわりと優しい色合いが美しく、可愛らしい印象です。
背丈は20~30cm程に育ちます。
耐寒性があり丈夫で育てやすいので、初心者にもおススメの品種です。
7-5. アイボリーキャッスル
一重咲きの素朴で優しい印象の品種です。
花びらはクリーム色を帯びた白色で、雄しべの黄色とのコンビネーションがとても可愛らしい花です。
背丈は30cm程に育ちます。
大変育てやすい品種ですので、初心者にもおススメです。
7-6. ヒメハナビシソウ(姫花菱草)
ハナビシソウよりも草丈が低くコンパクトに育ちます。
2cm程のやや小ぶりな花を咲かせます。
色は淡い黄色です。
花はハナビシソウよりも小ぶりですが、まとまって咲きますのでとても賑やかになります。
ハナビシソウと比べると流通量が少なく、種が入手しにくい品種です。
まとめ
ハナビシソウは、儚げな薄い花びらをひらひらさせて懸命に上を向いて咲いている様子が可憐で健気な印象を与えますが、性質はとても丈夫です。
初心者でも栽培を始められる品種も多くありますので、一度育ててみてはいかがでしょうか。
又、広大なハナビシソウ畑へ出かけてみてはいかがでしょう。
見渡す限りのオレンジ色の花たちから元気をもらえますよ。
3. ハナビシソウの育て方や注意点
3-1. 種まき
ハナビシソウは移植を嫌う植物ですので、花壇や鉢に直接種をまきます。
種が完全に隠れる程度に土をかぶせます。
発芽したら、混みあっている芽を間引きましょう。
混みあっていると風通しが悪くなり、病気が出やすくなります。
3-2. 苗
ハナビシソウは直根性といって、根が枝分かれせずに太い根が下に伸びていく性質があります。
直根性の植物は太い根を傷つけてしまうと根付かなくなりますので、苗をポットから抜いたら根をほぐさずにそのまま植え付けましょう。
3-3. 苗の選び方
芽・葉の数が多く葉の色が濃いしっかりとした苗を選びましょう。
根元がぐらつく苗は根の張りが悪いので、根元のぐらついていない苗を選ぶと良いでしょう。
病気や害虫がついていないかしっかりとチェックして購入するようにしましょう。
3-4. 用土
ハナビシソウは酸性の土壌を嫌います。
花壇に植える場合は、用土に苦土石灰を混ぜて中性の土壌にしておきましょう。
水はけを良くするために、腐葉土をたっぷり混ぜておきます。
鉢植えの場合は赤玉土6:腐葉土4の配合土を用意するか、市販の草花用培養土を使いましょう。
3-5. 栽培環境
ハナビシソウには日当たりが良く、乾燥した気候が適しています。
高温多湿な環境には弱いので注意しましょう。
日当たりと水はけが良く風通しが良い環境で育てていれば、種がこぼれて自然に増えてくれます。
耐寒性はあります。
3-6. 水やり
花壇に植えてある場合は、水やりの必要はほとんどありません。
鉢植えの場合は、用土が乾いたら鉢底から水が出てくるまでたっぷりと水を与えます。
水やりをしすぎて土が湿っている状態が長く続くと根腐れをおこしてしまいますので注意しましょう。
3-7. 肥料
花壇に植えてある場合は、肥料はほとんど必要ありません。
もともと養分が乏しい土地でも育つ植物です。
養分が多すぎるとかえって花付きが悪くなってしまいます。
鉢植えの場合は、月に1~2回液体肥料を与えるようにしましょう。
3-8. 病気と害虫
ハナビシソウは、病気や害虫には強い性質を持っていますが、発芽したばかりのうちは、立枯病が出ることがあります。
水の与えすぎ、肥料の与えすぎには注意しましょう。
風通しを良くしておくことも病気を発生させないための重要なポイントです。
3-9. お手入れ
二番花を咲かせたい場合は、花が終わったら実をつける前に茎を切り戻しておきましょう。
多湿には弱い性質がありますので、梅雨時は注意が必要です。
花壇に植えてある場合は、雨除けを行います。
鉢植えの場合は、雨の当たらない場所へ移動させましょう。
4. ハナビシソウの名前の由来
4枚の花弁を持つ花の形が、古来より家紋に用いられている花菱紋に似ていることから、花菱草と名付けられたと言われています。
属名のエッショルツィア属は、ロシア系ドイツ人の医師で自然科学者のヨハン・フリードリッヒ・エッショルツの名前に由来しています。
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