まだまだ寒い季節、公園の花壇や庭先で冬から春にかけて賢明に咲くスイセンを見かけることがあります。
スッと伸びた葉、ちょこんと咲かせた花、少し花が重いのかかしいでいるようにも見えはかなげです。
早いものでは12月には咲き始め、品種も多いので春先まで楽しませてくれます。
イギリスの国花であり、福井県の県花でもあるスイセンですが、どのような花でしょうか。
- スイセンとはどんな花?
- スイセンの花言葉
- 由来となったギリシャ神話
- スイセンの花が咲かない原因
- スイセンの名前の由来
- スイセンの開花時期
- スイセンの育て方や注意点
- 種類(原種、園芸品種)など
- スイセンの鑑賞スポット
- スイセンの香り
- まとめ
1. スイセンとはどんな花?
1-1. 種目
スイセンは、キジカクシ目ヒガンバナ科スイセン属の花で、スイセン属に属するものを総称してスイセンと呼ばれています。
スイセン属には秋の終わり頃に咲く二ホンズイセンや春先に咲くラッパスイセンなど、色や形がそれぞれ異なり品種も多いです。
1-2. 原産地
原産地は、地中海沿岸地域、特にイベリア半島を中心としたエリアです。
イギリスやヨーロッパ、北アフリカなどの地中海沿岸地域に30種ほど自生しています。
日本へは、平安時代の末期に中国からもたらされたと言われ、日本でも野生で生育しているものもあります。
野性化している場所としては、本州の関東地方以西、四国、九州の海岸に多く見られます。
1-3. 花姿
英国王立園芸協会には1万以上の品種が登録されており、種類は12系統に分かれます。
代表的な種類は、ラッパズイセン、房咲スイセン(二ホンズイセンなど)、八重咲スイセン、口紅ズイセンなどです。
系統によって開花時期が異なり、スイゼン全体では秋の終わりから春先まで楽しむことができます。
花は、花弁とがく片6枚、基部につくラッパ状の副冠(花びらの内側にある弁状の付属物)からなります。
花びらのみならず、副冠の色や形も様々な形があります。
白・黄色・オレンジ、ピンクなど多彩で豊富です。
2. スイセンの花言葉
2-1. 自己愛・うぬぼれ
ギリシャ神話に由来し(4-2. 参照)、自己愛・うぬぼれという花言葉があります。
2-2. 素敵な装い(口紅ズイセン)
副冠の紅色の縁取りが、口紅を付けているように見えることに由来しています。
2-3. 私のもとへ帰って(黄色のスイセン)
冥王ハデスと妻ペルセポネの出会いが書かれたギリシャ神話に由来しています。
連れ去られた娘の帰りを願う母の気持ちから「私のもとへ帰って」という花言葉になりました。
恋人への想いとは多少異なります。
由来となったギリシャ神話
愛と美と性を司る女神アフロディーテの策により恋の矢を撃ち込まれた冥府の神ハデスは、豊穣神デルメルの娘ペルセポネに恋をします。
恋をしたハデスは、谷でスイセンの花を摘んでいたペルセポネを冥界に連れ帰ってしまいました。
連れ去られたペルセポネの手から落ちたスイセンは黄色い花を咲かせたことで、黄色スイセンとなりました。
娘を連れ去られたデルメルは、全知全能の神ゼウスに猛抗議しましたが撥ねつけられ聞いてもらえず、豊穣の神としての仕事を放りだし、姿を隠してしまいました。
2-4. 神秘(白色のスイセン)
白色のスイセンには、神秘という花言葉があります。
白色は希望の象徴ともされています。
2-5. 尊敬(ラッパズイセン)
イギリスの国花でもあるラッパズイセンには、尊敬という花言葉があります。
3. スイセンの花が咲かない原因
3-1. 原因
球根の成長不足が原因です。
スイセンは球根植物で、花が終わると球根が成長し次の花を咲かせる準備をします。
前の年に多くの花を咲かせたスイセンでも、花の後の球根の成長が悪いと、次の年に花を咲かせることができません。
3-2. 対策
植え替え
3年を目安に分球し、植え替えをすることをお勧めします。
分球することで球根が成長しやすくなりますし、球根同士が混みあわないようにします。
毎年同じ場所で分球せずに育てていると、球根が混み合うことで栄養がいきわたらず、結果的に花が咲かなくなります。
切り花などにしない
花が終わった後に、球根の成長を促すのは葉です。
花が終わってから、葉は光合成により養分を作り出し球根に蓄えるという働きがありますが、切り花などとして花が咲いている時に花や葉を切り落としてしまうことで、次の年の養分を作り出す役割を果たせなくなります。
肥料や日光を十分に与える
土の中の養分が不足していると、葉の作り出す養分だけでは不足してしまいます。
適度な肥料を与え、葉が光合成できるよう日当たりの良い場所で育てましょう。
4. スイセンの名前の由来
4-1. 日本名の由来
和名:スイセン
中国経由で伝わった清楚な姿と香りが仙人のようだということで「水仙」と名付けられ、中国名「水仙」を音読みしたことから「スイセン」と呼ばれるようになりました。
中国名の「水仙」は水場で修行する仙人という意味があるようです。
別名:雪中花(せっちゅうか)
雪の中でも咲くことから、雪中花と呼ばれています。
4-2. 学名の由来
スイセンの学名は「Narcissus(ナルサシス)」です。
ギリシャ神話ナルキッソスの姿に由来しています。
由来となったギリシャ神話ナルキッソスはとても美しい青年でした。
その美しさから、多くの女性に慕われていましたが、ナルキッソスは高慢に女性たちをあしらい傷つけてばかりでした。
見かねた復讐伸ネメシスはナルキッソスに「自分自身に恋をする」という呪いをかけたのです。
呪いにかけられたナルキッソスは、毎日水面に自分の姿を映し、恋をした自分の姿を眺めていました。
思いの届かない自分の水面に映った姿に恋をし続け、食事ものどを通らなくなり、最後には動けなくなってしまいました。
その後、ナルキッソスが座っていたところに1歩のスイセンが咲いたのです。
水面に自分を映していたナルキッソスは、スイセンに変わり果ててしまっていました。
ナルキッソスが下を向いて水面を眺めていたように、スイセンもうつむいたように花を咲かせると言います。
5. スイセンの開花時期
スイセンは、11月中旬から4月に開花します。
種類によって開花時期は異なります。
6. スイセンの育て方や注意点
6-1. 栽培環境、置き場所
日当たりの良い場所を好みますので、日当たりの良い場所を選びましょう。
開花後は、西日など強い日差しが当たると地温が上昇し、球根の成長が悪くなります。
開花後は半日陰に移すと良いでしょう。
6-2. 水やり
地植えの場合の水やりは、ほぼ不要です。
土がひどく乾いた場合は、水を与えましょう。
鉢植えの場合の水やりは、土の表面が乾いたらたっぷりと与えるようにしましょう。
6-3. 用土
水はけの良い土を好みます。
中性から弱アルカリ性の土が良いです。
市販の草花用培養土を使うことができます。
腐葉土を3割、たい肥を1割混ぜると良いでしょう。
6-4. 肥料
植え付けの際、緩効性化成肥料を混ぜておきます。
芽が出る頃に、リン酸分の多い液体肥料やチッ素分の少ない液体堆肥を与えます。
ラッパズイセンなどはやや少なめに、房咲スイセンなどはやや多めに追肥すると良いでしょう。
6-5. 植え付け、植え替え
植え付け時期は、秋です。
10月から11月頃が良いでしょう。
それ以降になると、地温が盛りは根の付きがわるくなりますので、注意しましょう。
二ホンズイセンは年内に咲きますので、9月下旬から10月上旬に植え付けると良いでしょう。
植え付け感覚は、15㎝~20㎝程度です。
球根が大きい場合は広めに、小さい場合は10㎝などの間隔でも問題ありません。
深さは、球根が小さい場合は6~7㎝、大きい場合は10㎝程土がかかる深さに植えます。
庭植えの場合は、3年程は植え替えしなくても問題ありません。
6-6. 増やし方
分球で増やします。
花が終わって落ち着く夏ごろ、掘り上げて球根の状態を確認しましょう。
いくつもくっついているようでしたら、手で割って分けます。
球根は大きくなるまで開花しませんが、大きい状態で分球しなくても花がさかなくなりますので、注意しましょう。
分球後小さな球根でも、大きくなるまで根気よく養生しましょう。
6-7. お手入れ
二ホンズイセン以外は、丸い種子果を付けます。
早めに花がら摘みをしましょう。
花が終わると、葉は光合成で球根に養分を蓄えますので、完全に枯れるまで切らないようにします。
例えば、レースカーテン越しの日射しで葉が枯れるまで日を当てると、翌年の開花が良くなります。
地温を上げないことがコツです。
6-8. 病害虫
モザイク病に注意しましょう。
ウイルス性のモザイク病は、葉に黄色い筋状の斑が入ることがあります。
一度感染すると治すことができず、悪化した場合枯れ死することもあります。
主にアブラムシ類の媒介によって感染しますので、春から秋にかけてアブラムシの防除をしっかりと行いましょう。
7. 種類(原種、園芸品種)など
7-1. リプリート(八重咲スイセン)
開花時期は、3月から4月です。
八重咲のスイセンです。
副冠が徐々に淡いオレンジ色からサーモンピンクへ変わります。
ピンク色の八重咲スイセンが有名です。
芳香もあります。
7-2. ナルキッスス・バルボコディウム
開花時期は、1月から4月上旬で夏には休眠します。
黄色いペチコートのようなラッパ形の花を咲かせます。
1茎に1花が咲きます。
小型原種スイセンの代表的な種類です。
原産地は、フランスやスペイン、ポルトガルなどのヨーロッパ南西部、モロッコなどの北アフリカです。
草丈は10㎝から30㎝ほどまで育ちます。
日当たりの良い草原や岩場によく生えます。
葉が太く花の茎が短い大きなオベススや細く繊細でスリムな雰囲気のコンスピキュアス、小型のニバリスなど豊富なバリエーションです。
7-3. ピンク・パラソル(ラッパスイセン)
開花時期は3月から4月です。
サーモンピンク系のピンク色でラッパ咲きのスイセンです。
草丈は30㎝~40㎝ほどまで育ちます。
水はけの良い場所を好み、日当たりが良いに越したことはありませんが、半日陰でも大丈夫です。
7-4. マウント・フット(ラッパスイセン)
開花時期は、3月から4月です。
ラッパスイセンの中でも白色の品種で、遅咲きです。
草丈は30㎝から40㎝ほどまで育ちます。
7-5. ベラ・エステラ
開花時期は3月~4月です。
白色花弁とレモン色の副冠で、バタフライ咲きです。
優しい花色香りで、1茎から数輪の花を咲かせます。
ヨーロッパではとても人気の品種です。
7-6. ラインベルト・アーリー・センセーション(ラッパスイセン)
開花時期は1月から3月です。
ラッパスイセンの中では極早生品種です。
草丈は30㎝から60㎝まで育ちます。
日当たりが良いに越したことはありませんが、半日陰でも育ちます。
耐寒性に優れますので、屋外でも十分育てられます。
7-7. 黄房スイセン
開花時期は、2月から3月です。
二ホンズイセンよりも少し遅れて咲き始めますが、二ホンズイセンによく似ている花姿をしています。
黄色とオレンジの房咲で、上品な芳香があります。
原産地は、フランスやスペインで、大正時代に日本へ渡ってきました。
7-8. 二ホンズイセン
開花時期は、12月から4月です。
古くから日本で親しまれ、野生化しているものもあります。
観賞用として栽培されているのは、草丈20㎝から40㎝ほどまで育ちます。
1茎に5~7個花を横向きに咲かせます。
芳香もあります。
7-9. アイスフォーリス(大盃スイセン)
開花時期は3月から4月です。
白色花弁にレモンイエローの花を咲かせます。
花径が約10㎝ほどで、大きな花です。
草丈は、30㎝から50㎝ほどまで育ちます。
8. スイセンの鑑賞スポット
8-1. 静岡県下田市「水仙まつり」(静岡県下田市)
爪木崎 野水仙群生地 http://www. shimoda-city. info/event/suisen. html
須崎半島の景勝地である爪木崎は、野水仙の群落地があります。
ピーク時は300万本もの水仙が甘い香りを漂わせています。
例年の最盛期は1月上旬から2月上旬末頃です。
それに合わせて水仙まつりが開催され、期間中は楽しいイベントもあり、多くの来園者でにぎわっています。
8-2. 信州国際音楽村公園「すいせん祭り」(長野県上田市)
長野県上田市 https://www. city. ueda. nagano. jp/kanko/event/002. html
3月下旬から4月中旬頃(開花時期により異なります)千曲川のほとりの小高い丘に位置する場所に、約3000平方メートルに10万本の色鮮やかな黄色いすいせんが咲きそろいます。
入場無料、切り花、球根および地元特産品の販売、スイセンの摘み取り体験などイベントもあり、自宅に帰ってもスイセンを楽しむことができるイベントです。
8-3. 柏原水仙郷(大阪府柏原市)
鐸比古鐸比売(ぬでひこぬでひめ)神社から登った先、大阪府と奈良県の境にある「柏原水仙郷」です。
水仙郷は、登山道は花を目にする前から甘酸っぱい香りで満たされています。
高尾山中腹の白っぽく見える斜面には一面の水仙で埋め尽くされているのを見ることができます。
2月上旬ころが見ごろです(開花時期により異なります。)柏原水仙郷は、自生の水仙ではありません。
市民の方々が下草を刈り植えつけた、とても手間がかけられているものです。
谷の一番低い部分まで下りて見上げる景色は圧巻です。
8-4. 男木島灯台(香川県男木島)
開花時期は1月から3月上旬です。
男木島灯台も人気の観光地ですが、その遊歩道では1,100万本もの甘い香りを放つスイセンが見頃を迎えます。
黄色と白のコントラストが美しいスイセンと男木島灯台や瀬戸内海の景色のコラボレーションは圧巻です。
8-5. 角島灯台(山口県角島)
1月下旬から2月中旬にかけて、角島灯台のふもと周辺でスイセンの花が咲きます。
花の中にそびえ立つ石造りの灯台は価値ある美しさです。
また、日が沈み周辺が暗くなってくると、灯台の灯りが点灯しますので、水仙の甘い香りの中輝く灯台を見上げるのも良いです。
8-6. 水仙の里公園「のもざき水仙まつり」(長崎県長崎市野母崎)
水仙の里 https://www. nagasaki-tabinet. com/event/51739/
長崎半島の先端にある水仙の里で行われる「のもざき水仙まつり」では、野母崎の海と軍艦島を望む小高い公園に、約1,000万本の水仙が見事に咲きます。
環境省の「かおり風景100選」にも長崎県内で唯一選ばれており、美しい花と香りが楽しめるイベントです。
9. スイセンの香り
スイセンは品種によっては香りも強く、とても香しい香りです。
香料業界では、スイセンは天然香料として知られており、シャネル5番やナルシスソワールなど有名な香水が多く作られているのもスイセンの特徴です。
香りの特徴として、甘くもありながらすっきりとしたジャスミンやヒヤシンスのような香りのなかに、葉などグリーン系の香りがあります。
江戸時代頃二ホンズイセンは、春の到来を知らせるめでたい花としても親しまれており、新しい出会いや門出にピッタリの縁起物で、スタートを切るにふさわしい花であり香であるとも言えます。
まとめ
スイセンの名前の由来は、ギリシャ神話によるものでとても恐ろしくもあり面白い由来を持っています。
かしいだように咲く花姿も、水面に映る自分自身を見る姿ということがあらわされています。
スイセンの歴史は古く、園芸品種も多いことがからガーデニングでも人気です。
栽培難易度も高くはなく、初心者でも比較的挑戦しやすい花と言えます。
耐寒性もありますので、さほど手はかかりません。
分球に気を付ければ、毎年美しい花を楽しむことができるでしょう。
また、観賞スポットも全国各地に多くありますので、春を先取りして感じたいときにはおすすめです。
4. スイセンの名前の由来
4-1. 日本名の由来
和名:スイセン
中国経由で伝わった清楚な姿と香りが仙人のようだということで「水仙」と名付けられ、中国名「水仙」を音読みしたことから「スイセン」と呼ばれるようになりました。
中国名の「水仙」は水場で修行する仙人という意味があるようです。
別名:雪中花(せっちゅうか)
雪の中でも咲くことから、雪中花と呼ばれています。
4-2. 学名の由来
スイセンの学名は「Narcissus(ナルサシス)」です。
ギリシャ神話ナルキッソスの姿に由来しています。
由来となったギリシャ神話ナルキッソスはとても美しい青年でした。
その美しさから、多くの女性に慕われていましたが、ナルキッソスは高慢に女性たちをあしらい傷つけてばかりでした。
見かねた復讐伸ネメシスはナルキッソスに「自分自身に恋をする」という呪いをかけたのです。
呪いにかけられたナルキッソスは、毎日水面に自分の姿を映し、恋をした自分の姿を眺めていました。
思いの届かない自分の水面に映った姿に恋をし続け、食事ものどを通らなくなり、最後には動けなくなってしまいました。
その後、ナルキッソスが座っていたところに1歩のスイセンが咲いたのです。
水面に自分を映していたナルキッソスは、スイセンに変わり果ててしまっていました。
ナルキッソスが下を向いて水面を眺めていたように、スイセンもうつむいたように花を咲かせると言います。
5. スイセンの開花時期
スイセンは、11月中旬から4月に開花します。
種類によって開花時期は異なります。
6. スイセンの育て方や注意点
6-1. 栽培環境、置き場所
日当たりの良い場所を好みますので、日当たりの良い場所を選びましょう。
開花後は、西日など強い日差しが当たると地温が上昇し、球根の成長が悪くなります。
開花後は半日陰に移すと良いでしょう。
6-2. 水やり
地植えの場合の水やりは、ほぼ不要です。
土がひどく乾いた場合は、水を与えましょう。
鉢植えの場合の水やりは、土の表面が乾いたらたっぷりと与えるようにしましょう。
6-3. 用土
水はけの良い土を好みます。
中性から弱アルカリ性の土が良いです。
市販の草花用培養土を使うことができます。
腐葉土を3割、たい肥を1割混ぜると良いでしょう。
6-4. 肥料
植え付けの際、緩効性化成肥料を混ぜておきます。
芽が出る頃に、リン酸分の多い液体肥料やチッ素分の少ない液体堆肥を与えます。
ラッパズイセンなどはやや少なめに、房咲スイセンなどはやや多めに追肥すると良いでしょう。
6-5. 植え付け、植え替え
植え付け時期は、秋です。
10月から11月頃が良いでしょう。
それ以降になると、地温が盛りは根の付きがわるくなりますので、注意しましょう。
二ホンズイセンは年内に咲きますので、9月下旬から10月上旬に植え付けると良いでしょう。
植え付け感覚は、15㎝~20㎝程度です。
球根が大きい場合は広めに、小さい場合は10㎝などの間隔でも問題ありません。
深さは、球根が小さい場合は6~7㎝、大きい場合は10㎝程土がかかる深さに植えます。
庭植えの場合は、3年程は植え替えしなくても問題ありません。
6-6. 増やし方
分球で増やします。
花が終わって落ち着く夏ごろ、掘り上げて球根の状態を確認しましょう。
いくつもくっついているようでしたら、手で割って分けます。
球根は大きくなるまで開花しませんが、大きい状態で分球しなくても花がさかなくなりますので、注意しましょう。
分球後小さな球根でも、大きくなるまで根気よく養生しましょう。
6-7. お手入れ
二ホンズイセン以外は、丸い種子果を付けます。
早めに花がら摘みをしましょう。
花が終わると、葉は光合成で球根に養分を蓄えますので、完全に枯れるまで切らないようにします。
例えば、レースカーテン越しの日射しで葉が枯れるまで日を当てると、翌年の開花が良くなります。
地温を上げないことがコツです。
6-8. 病害虫
モザイク病に注意しましょう。
ウイルス性のモザイク病は、葉に黄色い筋状の斑が入ることがあります。
一度感染すると治すことができず、悪化した場合枯れ死することもあります。
主にアブラムシ類の媒介によって感染しますので、春から秋にかけてアブラムシの防除をしっかりと行いましょう。
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