アネモネの和名はボタンイチゲ(牡丹一華)、ハナイチゲ(花一華)、ベニバナオキナグサ(紅花翁草)。
キンポウゲ科の多年草です。
ヨーロッパ南部~地中海東部沿岸地域原産のこの花はギリシャやローマの神話では、愛と美の女神アフロディーテのシンボルで「愛の象徴の花」とされており、西洋では愛する人へのプレゼントとしてとても人気があります。
またアネモネはアルメニアの国花の一つでもあるそうです。
- アネモネとはどんな花?
- アネモネ全般の花言葉
- アネモネの花色別の言葉
- アネモネの名前の由来
- アネモネの開花時期
- アネモネの育て方や注意点
- アネモネに多い病気
- 種類(原種、園芸品種)など
- まとめ
1. アネモネとはどんな花?
アネモネは十字軍の遠征などにより世界中に広がっていったといわれます。
草丈は10cmと小さいものから1mを超える高さになるものまであります。
花色も赤や青、白など数多くあるアネモネですが、実はこの色がついている部分は花びらではなく萼(がく)の部分です。
では花びらはどこかというと…実は花びらはありません。
萼(がく)が花びら状のものになって咲く花は数あれどアネモネほど美しい萼(がく)を持つ花は少ないのではないでしょうか。
またその愛らしい姿からは想像しにくいのですがアネモネには毒があります。
茎を切ったり直接株に触れる時にはゴム手袋をして作業して、素手で花をむやみに摘まないほうがよいでしょう。
また、日本に自生するシュウメイギクやイチリンソウなどもアネモネの仲間です。
2. アネモネ全般の花言葉
西洋ではよく知られるアネモネにまつわるギリシャ神話があります。
「美の女神アフロディーテ(ヴィーナス)はある日息子のキューピッドが誤って放った矢に当たってしまいました。
キューピッドの矢が当たった者は「最初に見た人間に恋」してしまいます。
女神は最初に目に入った美少年アドニスに夢中になってしまいます。
女神アフロディーテの恋人、戦いの神アレス(マルス)は嫉妬のあまり自らの姿をイノシシに変え、狩りにきたアドニスを鋭い牙で突き刺しました。
牙に刺されたアドニスはほどなく息絶えてしまったのでした」
この神話からアネモネは「アドニスの流した血から咲いた花」または「アフロディーテが流した涙から咲いた」と伝えられています。
もうひとつアネモネにまつわるギリシャ神話
「春から初夏にかけてそよ風を運ぶ西風の神ゼピュロスは花と春の女神であるフローラの次女であるアネモネを愛していました。
ところが、自分が愛されていたと思っていたアネモネの母、女神フローラは嫉妬のあまり怒って自分の娘であるアネモネを追放します。
西風の神ゼピュロスは平和を保つためアネモネを見捨てアネモネの花に変えました」
花言葉はその神話に由来しているといわれています。
2-1. 「はかない恋」
アフロディーテのすぐに散ってしまった恋から由来してつけられた花言葉だそうです。
2-2. 「恋の苦しみ」
アドニスを恋焦がれるアフロディーテの苦しみ、また、西風の神ゼピュロスが愛するアネモネを花に変えてしまう苦しみからきているようです。
2-3. 「見捨てられた・見放された」
西風の神ゼピュロスに見捨てられたアネモネに由来します。
2-4. 「無実の犠牲」
キューピッドの誤った矢が当たり恋の病にかかったアフロディーテのために罪もなく命を絶たれたアドニスのことを表しています。
2-4. イギリスでの花言葉「anticipation(期待)」
マイナスな意味ばかりに感じるアネモネですが、そのマイナスはプラス変わる可能性があると「期待」されるようです。
2-6. フランスでの花言葉「清浄無垢(ソリッドプロプ)」
2-6. フランスでの花言葉「清浄無垢(ソリッドプロプル,Solide propre)」「無邪気(イノサンス,innocence)」
風によって種が運ばれる特徴があることから「無邪気」という花言葉がつけられたそうです。
3. アネモネの花色別の言葉
アネモネ全般の花言葉は悲しいものが多いですが、花色別の花言葉はとても素敵なものばかりですのでご紹介します。
3-1. 赤色「君を愛す」
赤色のイメージは「情熱」「愛」。
赤色のアネモネの花言葉はまさに「愛の象徴の花」らしいものですね。
3-2. 白色「真実」「期待」「希望」
白色のイメージは「可能性」「偽りのない」「新しい」など。
純粋な花色からイメージされた花言葉です。
3-3. 青色「堅い誓い」
青色のイメージの「誠実」「信頼」などから「堅い誓い」といういう花言葉たついたようです。
3-4. 紫色「あなたを信じて待つ」「信じて従う」
紫色のイメージは「エキゾチック」「古風」「崇高」などがあります。
凛としたイメージが由来しているようです。
3-5. ピンク色「待望」「待ち望む」
優しい女性らしい色であるピンク色には「エレガント」「幸福」「感謝」のイメージがあります。
また冬が終り暖かくなる春には花が咲きだすピンク色のイメージ。
凍てつく冬が終わり春を「待望」し「待ち望む」思いからつけられたようです。
4. アネモネの名前の由来
ギリシャ語で「風」を意味するアネモス(?νεμο? ,anemos)から名づけられました。
アネモネの種は長い毛を持っていて、それが風に吹かれて飛んでいくことから「風」を語源とした名前がつけられています。
また、アネモネは風通しのよい場所が大好き。
風に吹かれ揺らいでいるアネモネの美しい姿からその名前がつけられたとも言われています。
イギリスでは「風の花(Windflower)と呼ばれているそうです。
5. アネモネの開花時期
早い時期には2月から5月に開花します。
花の見頃は3月から4月ごろ。
アネモネは土の表面から立ち上がって一茎に一花咲かせるのが特徴です。
また開花期が長いため長く花を楽しむことができます。
6. アネモネの育て方や注意点
アネモネは耐寒性はありますが夏の高温多湿に弱いので、夏に植えっぱなしにしていると球根は腐りやすくなってしまいます。
できれば掘り起こして風通しのいい日陰でネットのような通気性がよく湿気のこもらない袋に入れて管理します。
6-1. 場所
アネモネは日光を好むので日当たりのよい場所で管理します。
鉢植えの場合、芽が出てから地上部が枯れる初夏の間までは風通しのよい屋外の日なたに置きます。
庭植えの場合、水はけと風通しのよい日なたの場所に球根を植えます。
真冬の場合は凍らない場所に置きます。
寒さに当たらないと花芽ができないので戸外の日当たりのよい場所でしっかりと寒さに当てましょう。
6-2. 植えつけ
乾燥していないアネモネの球根はそのまま植えつけても大丈夫。
乾燥させたものは10月以降がいいでしょう。
気温が高い時期に吸水させてしまうと腐りやすくなってしまうので注意。
「ゆっくりと吸水させる」のがアネモネの球根の植えつけのコツです。
球根はとがった方が根のはる側で平べったい方が地上に向く発芽する部分です。
とはいえども球根の形は様々です。
どちらが上か下か分からない場合は横向きに植えつけます。
日の当たる場所にやわらかな脱脂綿などに水を湿らせ、その上に球根を置いて根を生やさせることでと上下を確認することができますよ。
もし上下が気になる場合はお試しください。
またアネモネは根が深くはるので十分根をはるスペースを確保してあげます。
鉢植えの場合、軽く湿らせた用土に球根の頭が出ない程度の1cmほどの深さに浅植えします。
6号鉢(直径18cm)で3球くらいが適当です。
庭植えの場合、植えつけ場所に腐葉土を混ぜて有機質をふやしてあげます。
苦土石灰や有機石灰を混ぜて土壌の中和を促してから植えつけます。
6-3. 水やり
水が掛かると花がしおれてしまうので開花中は花に水を掛からないよう気をつけます。
水をやるときは根元にそっと注ぐようにします。
シャワーのように上からジャーッと掛けことは避けましょう。
鉢植えの場合、植えつけ直後は水を与えません。
4~5日たって土が乾いてから水やりします。
アネモネは根が傷みやすいので地上部が枯れていない間は土の表面が乾いたときにだたっぷり水を与えます。
地上部が枯れたら水やりの休止期です。
雨のかからない日陰において土を乾かします。
10月になって涼しくなった頃に再び水やりを開始します。
庭植えの場合は雨水がかかるので水やりをする必要はありません。
6-4. 肥料
鉢植えの場合、肥料が少ないと花つきが悪くなります。
生育期である10月から3月の間は14日に1回薄めの液体肥料をあげます。
晩春まで肥料を与え続けると球根が充実しないので注意します。
庭植えの場合、元肥だけで十分です。
6-5. ふやし方
ふやし方は分球とタネまきの2つの方法があります。
開花期になると芽数の根元がふえて球根は大きくなります。
球根の生育が終了すると地表近くに球根ができます。
6月から8月に球根を掘り上げたとき、大きくなった球根を切り分けて株をふやすことができます。
タネまきの場合、適期は9月から10月です。
25℃以上の気温だとほとんど発芽しません。
タネをまいたあとは日陰におき、できるだけ涼しい状態で管理します。
6-6. 育て方のコツ
アネモネを育てるうえで重要なのは「水やり」と「気温」です。
植えつけの前に球根の処理をしっかり行い、ゆっくり吸水させることで育ちやすくなります。
耐寒性があるアネモネは10℃~15℃位の気温でゆっくり生長し、5~10℃で最も生長します。
鉢植えの場合、開花するまでの間は外の寒い気温で育て、開花直前から花が枯れるまではゆっくり生育させるために室内に入れ10℃~15℃位の環境におけばより長く花を楽しむことができます。
6-7. 害虫
アブラムシ、ハモグリバエ、センチュウなど
アブラムシ:10月から5月ごろ、新芽に発生します。
市販の殺虫殺菌剤を散布して、定期的に予防しましょう。
ハモグリバエ:3月から5月にはの幼虫が葉の中に寄生することがあります。
葉に模様が現れたことに気がついたらその先端に幼虫がいます。
幼虫は葉の上からつまんでつぶしましょう。
センチュウ:3月から10月に発生しやすい害虫です。
土中のアネモネの根に寄生する虫で、球根の栄養を奪います。
センチュウの予防方法は他の土と道具の使いまわしを避ける、センチュウの寄生した植物を持ち込まない、対抗植物を一緒に育てるなどがあります。
センチュウの対抗植物は「マリーゴールド」です。
特にフレンチマリーゴールドが有効だそうです。
一緒に育てるだけでもよいのですが花が咲き終わったあとに花ごと刻んで土に混ぜ込むとよいでしょう。
一度センチュウがついたら駆除することは大変なのでできるだけ予防しておきましょう。
7. アネモネに多い病気
うどんこ病、灰色かび病、立枯病、白絹病など
どの病気も風通しが悪く、過湿が原因になるので花がらをこまめに取り除きます。
株の上に散った花がらもしっかり取り除きます。
7-1. うどんこ病:
3月から5月にはうどんこ病が発生しやすくなります。
菌が付着し全体がうっすら白くなり、次第に濃くなりうどん粉をまぶしたようになることから「うどんこ病」と呼ばれています。
葉の表面が菌に覆われると光合成に支障をきたして花が咲きにくくなったり、症状が重い場合は枯れてしまいます。
気がついたら早めに薬剤を塗布して進行を食い止めましょう。
7-2. 灰色かび病:
11月から5月の室内では灰褐色のカビがつく灰色かび病が発生しやすいです。
葉や茎が溶けるように腐り、病気が進行すると灰色のカビに覆われます。
病気が進行すると花が褐色になり腐ってきて、やがて灰色のカビに覆われます。
湿度を好むのでなるべく風通しをよくします。
枯れた部分にも病原菌が残っているので取り除きます。
7-3. 立枯病:
4月から5月に発生しやすくなります。
土壌感染する病気で最初に根から感染するので生育不良となりしおれてきます。
症状が進むと枯れてしまいます。
農薬はサンケイオーソサイド水和剤80が球根の消毒・苗立枯病などに有効です。
7-4. 白絹病:
土中の菌が付着し、株にカビが生えて腐ってしまう病気です。
一度かかってしまうと有効な方法がないため、株を抜くしかありません。
病気にかかって抜いた株の周りの株は、日光によく当て、風通しを良くします。
7. 種類(原種、園芸品種)など
8-1. アネモネ・ブランダ(Anemone blanda)
バルカン半島東部~トルコなど地中海東部沿岸地域に分布。
宿根草です。
原種系のこの花は3月から5月ごろにイチゲによく似た花を咲かせます。
草丈は15cm程の山野草です。
園芸品種で知っているアネモネとは違って華やかさはありませんが山野草らしい趣きのある可憐な花なので山野草愛好家に好まれているようです。
8-2. アネモネ・シルベストリス(Anemone sylvestris)
ヨーロッパやシベリヤの草原や高山に分布する宿根アネモネ。
別名をバイカイチゲといいます。
楚々とした愛らしい白い花を咲かせます。
宿根性のアネモネは植えっぱなしにしてもよく、寒さには強いのですが夏の暑さに弱いため注意が必要。
このシルベストリスは暑さを耐え抜いてくれる宿根アネモネの中でも比較的育てやすい品種です。
8-3. アネモネ・デカン(Anemone coronaria ‘De Caen’)
コロナリア系アネモネの園芸品種。
19世紀後半に、フランスでつくられた一重から半八重小輪咲きのかわいらしい品種です。
草丈は20cmから30cm程になります。
花色ははっとするほど鮮やかなものが多いです。
代表的な花色はピンク、青、白、赤。
など。
鉢植えにも庭植えにも適しています。
切花としても楽しめます。
8-4. アネモネ・ポルト(Anemone coronaria ‘Porto’)
コロナリア系アネモネの園芸品種。
草丈10~20cm程でとても花つきがよく、春までに1株で15から20花ほどの花も楽しめる一重咲きの品種です。
草丈が低いためまとまりがよく、花上がりのよさで親しまれている一重咲きアネモネです。
鉢植えに向いています。
草丈は短いですが小さめのブーケにしてグラスなどに生けても美しいのでお試しあれ。
8-5. アネモネ・モナ・リザ(Anemone coronaria ‘Mona Lisa’)
コロナリア系アネモネの園芸品種。
草丈50cmから60cmにもなる最も高性の品種です。
切り花として人気があります。
草丈が高いため支柱を添えて育てるとよいでしょう。
鉢植えでも育てられますがどちらかというと庭植えに適しています。
ふやしたい場合、モナ・リザは分球しにくいのでタネから育てるとよいでしょう。
まとめ
華奢な葉に愛らしい花を咲かせる「愛の象徴の花」アネモネは海外の花嫁の間では定番のウェディングブーケだそうです。
日本でもナチュラルな結婚式の人気が高まるにつれ、アネモネの入ったブーケも増えてきてるそうです。
可憐なアネモネの魅力は万国共通ですね。
5. アネモネの開花時期
早い時期には2月から5月に開花します。
花の見頃は3月から4月ごろ。
アネモネは土の表面から立ち上がって一茎に一花咲かせるのが特徴です。
また開花期が長いため長く花を楽しむことができます。
6. アネモネの育て方や注意点
アネモネは耐寒性はありますが夏の高温多湿に弱いので、夏に植えっぱなしにしていると球根は腐りやすくなってしまいます。
できれば掘り起こして風通しのいい日陰でネットのような通気性がよく湿気のこもらない袋に入れて管理します。
6-1. 場所
アネモネは日光を好むので日当たりのよい場所で管理します。
鉢植えの場合、芽が出てから地上部が枯れる初夏の間までは風通しのよい屋外の日なたに置きます。
庭植えの場合、水はけと風通しのよい日なたの場所に球根を植えます。
真冬の場合は凍らない場所に置きます。
寒さに当たらないと花芽ができないので戸外の日当たりのよい場所でしっかりと寒さに当てましょう。
6-2. 植えつけ
乾燥していないアネモネの球根はそのまま植えつけても大丈夫。
乾燥させたものは10月以降がいいでしょう。
気温が高い時期に吸水させてしまうと腐りやすくなってしまうので注意。
「ゆっくりと吸水させる」のがアネモネの球根の植えつけのコツです。
球根はとがった方が根のはる側で平べったい方が地上に向く発芽する部分です。
とはいえども球根の形は様々です。
どちらが上か下か分からない場合は横向きに植えつけます。
日の当たる場所にやわらかな脱脂綿などに水を湿らせ、その上に球根を置いて根を生やさせることでと上下を確認することができますよ。
もし上下が気になる場合はお試しください。
またアネモネは根が深くはるので十分根をはるスペースを確保してあげます。
鉢植えの場合、軽く湿らせた用土に球根の頭が出ない程度の1cmほどの深さに浅植えします。
6号鉢(直径18cm)で3球くらいが適当です。
庭植えの場合、植えつけ場所に腐葉土を混ぜて有機質をふやしてあげます。
苦土石灰や有機石灰を混ぜて土壌の中和を促してから植えつけます。
6-3. 水やり
水が掛かると花がしおれてしまうので開花中は花に水を掛からないよう気をつけます。
水をやるときは根元にそっと注ぐようにします。
シャワーのように上からジャーッと掛けことは避けましょう。
鉢植えの場合、植えつけ直後は水を与えません。
4~5日たって土が乾いてから水やりします。
アネモネは根が傷みやすいので地上部が枯れていない間は土の表面が乾いたときにだたっぷり水を与えます。
地上部が枯れたら水やりの休止期です。
雨のかからない日陰において土を乾かします。
10月になって涼しくなった頃に再び水やりを開始します。
庭植えの場合は雨水がかかるので水やりをする必要はありません。
6-4. 肥料
鉢植えの場合、肥料が少ないと花つきが悪くなります。
生育期である10月から3月の間は14日に1回薄めの液体肥料をあげます。
晩春まで肥料を与え続けると球根が充実しないので注意します。
庭植えの場合、元肥だけで十分です。
6-5. ふやし方
ふやし方は分球とタネまきの2つの方法があります。
開花期になると芽数の根元がふえて球根は大きくなります。
球根の生育が終了すると地表近くに球根ができます。
6月から8月に球根を掘り上げたとき、大きくなった球根を切り分けて株をふやすことができます。
タネまきの場合、適期は9月から10月です。
25℃以上の気温だとほとんど発芽しません。
タネをまいたあとは日陰におき、できるだけ涼しい状態で管理します。
6-6. 育て方のコツ
アネモネを育てるうえで重要なのは「水やり」と「気温」です。
植えつけの前に球根の処理をしっかり行い、ゆっくり吸水させることで育ちやすくなります。
耐寒性があるアネモネは10℃~15℃位の気温でゆっくり生長し、5~10℃で最も生長します。
鉢植えの場合、開花するまでの間は外の寒い気温で育て、開花直前から花が枯れるまではゆっくり生育させるために室内に入れ10℃~15℃位の環境におけばより長く花を楽しむことができます。
6-7. 害虫
アブラムシ、ハモグリバエ、センチュウなど
アブラムシ:10月から5月ごろ、新芽に発生します。
市販の殺虫殺菌剤を散布して、定期的に予防しましょう。
ハモグリバエ:3月から5月にはの幼虫が葉の中に寄生することがあります。
葉に模様が現れたことに気がついたらその先端に幼虫がいます。
幼虫は葉の上からつまんでつぶしましょう。
センチュウ:3月から10月に発生しやすい害虫です。
土中のアネモネの根に寄生する虫で、球根の栄養を奪います。
センチュウの予防方法は他の土と道具の使いまわしを避ける、センチュウの寄生した植物を持ち込まない、対抗植物を一緒に育てるなどがあります。
センチュウの対抗植物は「マリーゴールド」です。
特にフレンチマリーゴールドが有効だそうです。
一緒に育てるだけでもよいのですが花が咲き終わったあとに花ごと刻んで土に混ぜ込むとよいでしょう。
一度センチュウがついたら駆除することは大変なのでできるだけ予防しておきましょう。
7. アネモネに多い病気
うどんこ病、灰色かび病、立枯病、白絹病など
どの病気も風通しが悪く、過湿が原因になるので花がらをこまめに取り除きます。
株の上に散った花がらもしっかり取り除きます。
7-1. うどんこ病:
3月から5月にはうどんこ病が発生しやすくなります。
菌が付着し全体がうっすら白くなり、次第に濃くなりうどん粉をまぶしたようになることから「うどんこ病」と呼ばれています。
葉の表面が菌に覆われると光合成に支障をきたして花が咲きにくくなったり、症状が重い場合は枯れてしまいます。
気がついたら早めに薬剤を塗布して進行を食い止めましょう。
7-2. 灰色かび病:
11月から5月の室内では灰褐色のカビがつく灰色かび病が発生しやすいです。
葉や茎が溶けるように腐り、病気が進行すると灰色のカビに覆われます。
病気が進行すると花が褐色になり腐ってきて、やがて灰色のカビに覆われます。
湿度を好むのでなるべく風通しをよくします。
枯れた部分にも病原菌が残っているので取り除きます。
7-3. 立枯病:
4月から5月に発生しやすくなります。
土壌感染する病気で最初に根から感染するので生育不良となりしおれてきます。
症状が進むと枯れてしまいます。
農薬はサンケイオーソサイド水和剤80が球根の消毒・苗立枯病などに有効です。
7-4. 白絹病:
土中の菌が付着し、株にカビが生えて腐ってしまう病気です。
一度かかってしまうと有効な方法がないため、株を抜くしかありません。
病気にかかって抜いた株の周りの株は、日光によく当て、風通しを良くします。
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