梅雨時、しとしとと雨で煙る中、人の目を楽しませてくれるアジサイ。
薄紫色が美しいアジサイですが、白やピンクの種類もあります。
これがアナベルです。
アジサイは育てやすい花ですが、アナベルはどのように育てればよいのでしょうか。
また、花言葉もアジサイと異なる部分があり、花束にして喜ばれるシーンも違います。
今回は、アナベルをご紹介します。
- アナベルとはどんな花?
- アナベルの花言葉
- アナベルの育て方や注意点
- アナベルの名前の由来
- アナベルの開花時期
- 種類(原種、園芸品種)
- ドライフラワーにするときは
- まとめ
1. アナベルとはどんな花?
アナベルはユキノシタ科アジサイ属の植物です。
別名をアメリカノリノキといい、北アメリカ東部が原産とされています。
ワイルドハイドランジアと呼ばれる品種の園芸品種で、何年も楽しめる多年草です。
アジサイ特有の細かな花がブーケのように集まった咲き方が特徴で、大きい塊は30センチほどにもなります。
花の色はいわゆるアジサイと異なり、白かピンクの品種があります。
その花が開花後緑~薄緑、白へと変化していくさまが美しく、「秋色アジサイ」とも呼ばれます。
樹高は1. 5メートルどまりとあまり高くなりませんが、生命力に富み花もアジサイと比べ大きなドーム型にまとまります。
寒さにも暑さにも強く、特別気を付けなくてもスクスク成長します。
また日があまり差さない場所でも育てることができます。
2. アナベルの花言葉
アナベルは形はアジサイですが、アジサイとは決定的に色味が違います。
アジサイは色により、様々な花言葉を持っています。
マイナスのイメージを持つ花言葉もありますので、花束などで使う場合は注意が必要です。
2-1. ひたむきな愛
その小さく細かな花が寄り添い、固まり合っている様からイメージされた花言葉です。
穢れの無い純白の花を持つアナベルにぴったりの花言葉です。
2-2. 辛抱強い愛情
これも、雨の時期に咲くアナベルのための花言葉でしょう。
雨露に打たれ、それでも美しく咲いている様子が辛抱強さを連想させます。
2-3. ピンクのアナベルの花言葉「寛容な女性」
美しいピンク色のアナベルは、華やかで大らかなイメージでとらえられています。
普通のアジサイより大きめの球状にまとまるピンクのアナベルには、確かにゆったりとした雰囲気が漂っています。
2-4. アジサイの花言葉
青、あるいは薄紫のいわゆるアジサイには、実はマイナスイメージのある花言葉がたくさんあるのです。
「冷淡」「高慢」「美しい無情」など、高貴なブルーゆえの冷たいイメージの花言葉が並んでいます。
また、育成途中で花の色が変わることから「移り気」という不名誉な花言葉も持っています。
しかし、その花が寄り添い集っている様子から「家族団らん」という花言葉もあります。
もし花に詳しい人に贈るのであればアジサイも良いのですが、白、あるいはピンクのアナベルは単純に祝福の意味になるのでお勧めです。
3. アナベルの育て方や注意点
アジサイより簡単に育てられるアナベル。
しかし、数点気を付けることはあります。
3-1. 苗植えの時期と環境
アナベルは3月から4月の春、あるいは10月から11月の秋ごろ苗を植えます。
鉢植えの場合は苗より大きめの鉢を用意します。
大きく育ちますので、プランターがお勧めです。
庭植えであれば、直射日光が当たりすぎない場所を選びます。
その際、水はけのよい土を用意してあげるようにしましょう。
庭に植えた場合は特に水やりの必要はありません。
あまりに雨が降らない日が続くなどして、ぐったりしている様子が伺えたら水をあげましょう。
鉢植えの場合は土が乾いたことを目安にたっぷりと水を与えます。
肥料は、1月から2月ごろに油粕などの緩効性有機肥料を与えることがお勧めです。
また、花が咲き終わった7月から8月ごろにも肥料を与えると、翌年の花つきも良くなります。
3-2. 気を付ける病気、虫
アナベルは比較的強い植物ですが、かかりやすい病気やつきやすい虫もいます。
かかりやすい病気はうどんこ病・モザイク病などです。
うどんこ病もモザイク病もベーシックな病気ですが、放っておくと全体に広がってしまうため剪定が必要です。
風通しを良くすることで防ぐことができますので、その意味でも枝を間引いて空間を作るようにしましょう。
つきやすい虫はカミキリムシやハダニなどが挙げられます。
カミキリムシは幼虫があけた穴に薬剤ノズルを直接入れて殺処分します。
ハダニも、見つけ次第殺虫剤で駆除しましょう。
4. アナベルの名前の由来
アナベルとは、欧米での女性名に由来しています。
「愛すべき人」という意味の「アマビリス」という男性名があるのですが、この女性形が「アマベル」です。
愛すべき人という名を戴いたアナベルは、結婚式などのブーケにもふさわしいですね。
5. アナベルの開花時期
アナベルの開花時期は6月から7月くらいです。
正に日本の梅雨時に咲く花というイメージですね。
しかし実は、アナベルの色を楽しむためには期間に注意しなければいけません。
というのも、アナベルは開花直後はグリーン、その後淡いグリーンへと変化し、最後に白へと変わっていきます。
そのため、真っ白なアナベルを見たければ6月開花すぐよりは少々時間が経ってからと言えます。
また、本来7月中までの開花時期が終わった後も、剪定せずに花を取っておくことができます。
すると、枝についたままなのにドライフラワーのようなシックでレトロな色合いへ変化していきます。
この状態になったアナベルは秋色アジサイとも呼ばれ、アンティークのような雰囲気から人気が高まっています。
6. 種類(原種、園芸品種)
アナベルは改良品種のため、他の品種はそこまで多くはありません。
しかし美しさのため人気があるので、今後ますます増えていくことでしょう。
6-1. ピンクアナベル
白いアナベルの品種改良されたものです。
存在感のある桃色の花房はまるでボールか手毬のよう。
花を剪定せず残しておくと、花の色がグリーンなど様々に変化します。
美しいのに栽培も簡単で、白いアナベル同様人気のあるアジサイです。
6-2. ヘイズスターバースト
寒い土地でも育てられるアナベルの品種のひとつ。
八重咲の花が咲きます。
花の色は薄い緑から始まり白を経て、最後にグリーンに戻る経過をたどります。
重なり合う花弁が繊細で美しい品種です。
6-3. ガクアジサイ
アジサイの原種です。
丸く大きな花房を持つアナベルやアジサイに対し、謙虚でかわいらしいと人気があります。
7. ドライフラワーにするときは
美しいアナベルはドライフラワーでも楽しめる花です。
その理由は開花時期と色にあります。
ドライフラワーを作るときは、当然高温で日照時間の多い時期が望ましいです。
アナベルが開花を終えるのは丁度7月ごろ。
生花で楽しんだ後、枯れかけた花を切り取れば、しばらく放置するだけで簡単にドライフラワーになります。
その頃は茎にも水分が少ないですから、切り取る作業自体も手間がありません。
また、アナベルは咲き終わりごろに秋色アジサイとしてアンティークな赤銅色に変化します。
切り取った時の色味をほぼそのまま楽しめることが人気の要因の一つです。
そのままドライフラワーとして飾るのもいいですが、レジンなどで固めれば長く楽しめるうえ、小さい物はアクセサリーにすることもできます。
自然の繊細な造形が美しいアクセントになるはずです。
まとめ
移り変わる花の色や、咲いた後にドライフラワーにするなどして永く楽しめる花。
育て方も簡単で手間いらず、初心者にもぴったりの花です。
梅雨時は気持ちが下がりがち。
美しいアナベルを窓辺から眺めて太陽を待てば、長い雨も気にならなくなるかもしれませんね。
5. アナベルの開花時期
アナベルの開花時期は6月から7月くらいです。
正に日本の梅雨時に咲く花というイメージですね。
しかし実は、アナベルの色を楽しむためには期間に注意しなければいけません。
というのも、アナベルは開花直後はグリーン、その後淡いグリーンへと変化し、最後に白へと変わっていきます。
そのため、真っ白なアナベルを見たければ6月開花すぐよりは少々時間が経ってからと言えます。
また、本来7月中までの開花時期が終わった後も、剪定せずに花を取っておくことができます。
すると、枝についたままなのにドライフラワーのようなシックでレトロな色合いへ変化していきます。
この状態になったアナベルは秋色アジサイとも呼ばれ、アンティークのような雰囲気から人気が高まっています。
6. 種類(原種、園芸品種)
アナベルは改良品種のため、他の品種はそこまで多くはありません。
しかし美しさのため人気があるので、今後ますます増えていくことでしょう。
6-1. ピンクアナベル
白いアナベルの品種改良されたものです。
存在感のある桃色の花房はまるでボールか手毬のよう。
花を剪定せず残しておくと、花の色がグリーンなど様々に変化します。
美しいのに栽培も簡単で、白いアナベル同様人気のあるアジサイです。
6-2. ヘイズスターバースト
寒い土地でも育てられるアナベルの品種のひとつ。
八重咲の花が咲きます。
花の色は薄い緑から始まり白を経て、最後にグリーンに戻る経過をたどります。
重なり合う花弁が繊細で美しい品種です。
6-3. ガクアジサイ
アジサイの原種です。
丸く大きな花房を持つアナベルやアジサイに対し、謙虚でかわいらしいと人気があります。
7. ドライフラワーにするときは
美しいアナベルはドライフラワーでも楽しめる花です。
その理由は開花時期と色にあります。
ドライフラワーを作るときは、当然高温で日照時間の多い時期が望ましいです。
アナベルが開花を終えるのは丁度7月ごろ。
生花で楽しんだ後、枯れかけた花を切り取れば、しばらく放置するだけで簡単にドライフラワーになります。
その頃は茎にも水分が少ないですから、切り取る作業自体も手間がありません。
また、アナベルは咲き終わりごろに秋色アジサイとしてアンティークな赤銅色に変化します。
切り取った時の色味をほぼそのまま楽しめることが人気の要因の一つです。
そのままドライフラワーとして飾るのもいいですが、レジンなどで固めれば長く楽しめるうえ、小さい物はアクセサリーにすることもできます。
自然の繊細な造形が美しいアクセントになるはずです。
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