地面を絨毯のように埋め尽くす花の映像を、ニュースなどで見たことがあるかと思います。
なだらかな丘や平野を敷き詰められたようにピンクの花が咲いているのであれば、シバサクラの可能性は高いです。
地平線までを覆う鮮やかな色の斜面が、見る人の心を和ませてくれます。
観光地でよく見る花ではありますが、実は育て方が簡単で丈夫なため、個人の観賞用としても優れた品種なのです。
今回は、そんなシバサクラの知らなかった側面を紹介します。
- シバサクラとはどんな花?
- シバサクラの花言葉
- シバサクラの育て方や注意点
- シバサクラの名前の由来
- シバサクラの開花時期
- シバサクラの種類
- シバサクラの有名な観光地
- まとめ
1. シバサクラとはどんな花?
シバサクラとは、さくらに似た形の花を咲かせる植物です。
形が似ているだけで生態系として桜とは関係はなく、ツツジの仲間です。
ハナシノブ科の多年草で、原産は北アメリカ。別名をハナツメクサとも言います。
特徴としては、匍匐性が挙げられます。
茎が枝分かれして地表に沿って伸びていく植物で、密集した花を咲かせるため広範囲の育成になるとまるで絨毯のように大地を染め上げます。
乾燥や暑さ、寒さにも強く、育てやすい傾向があります。
また常緑種のため、花が枯れた後にも緑を維持することから芝代わりに植えられることもよくあります。
花の色は薄ピンクや赤、紫などの色が有名です。
また白い花や、珍しい種類では青い花を咲かせる品種もあります。
2. シバサクラの花言葉
シバサクラは可憐で小さな花を咲かせる植物です。
更に、その小さな花たちが密集し寄り添っているイメージの花言葉が多いです。
しかし、その儚さを裏切るような強い言葉も持ち合わせています。
また色によっても全く違う花言葉を持っています。
2-1. 「合意」「一致」
小さな花たちがさざめくように一同に揺れるさまは、まるで大観衆が同じ思いを抱いているかのような印象を受けます。
2-2. 「臆病」
これも、花が密集して寄り添っているところからのイメージでしょう。
はかなげなピンクの花が身を寄せ合っている様子は、なるほど臆病と取ることもできる風情です。
2-3. 「燃える恋」「きらめく愛」
こちらは、青や白のシバサクラの花言葉です。
大地を覆うシバサクラは、欧米では溶岩や火炎のようなイメージで捉えられています。
そのため、青や白と言った炎=静かな情熱という連想なのでしょう。
火は、火力が高くなると赤やオレンジなどの暖色系から、むしろ青や白などの寒色系へと色が変わります。
分かりやすい情熱よりも更に高まった感情と言うこともできますね。
2-4. 「希望」「誠実な愛」
これは、シバサクラの育ち方からイメージされた花言葉です。
シバサクラは繁殖力が強く、寒暖の厳しい環境でも育つことができます。
また、匍匐性により葉が地を這う様も粘り強く、へこたれない印象を与えます。
ハードな状況下を這ってでも生き抜く、一本芯の通った姿を表した花言葉です。
3. シバサクラの育て方や注意点
シバサクラは大変丈夫で強い植物です。
寒さ、暑さ、乾燥には強いですが、湿度にはやや弱いため水のやりすぎに気をつけましょう。
地面に植えても鉢に植えても楽しむことができますが、鉢の場合は水の与えすぎに特に注意が必要です。
地面に植えた場合、気にすることはほぼ無いと言ってしまってもいいくらいです。
かかりやすい病気は特になく、つきやすい害虫も特にいません。
大変育てやすく手軽に緑を楽しめるシバサクラですが、その繁殖力ゆえ刈り込みはきちんと行うようにしましょう。
大体5月から6月を目安に開花を終えた花と一緒に葉を刈り込みます。
そうすることにより密集を防ぎ湿気がこもるのを避けることができます。
湿気が強いと株の内部が枯れてしまいますので、花が少々残っていても刈り込んでしまうのがお勧めです。
また、芝の代わりに使われることもありますが、踏まれることに強いわけではありませんので、あくまで人が歩かない場所でのグラウンドカバーとして利用するようにしましょう。
4. シバサクラの名前の由来
シバサクラは学名を「フロックス」と言います。
語源としてはギリシャ語の火炎という意味であるという説が有力です。
赤やピンクが地面から燃え盛るようだったのでこの名前になったのでしょう。
英語名は「モフロックス」と言い、コケ状のフロックスという意味があります。
日本ではコケの代わりに芝のイメージを、そして良く似た桜の花からシバサクラと言われるようになりました。
5. シバサクラの開花時期
シバサクラは4月頭から5月終わりくらいまでの春にその花を咲かせます。
その後は花が落ち、蔦状の葉が残ります。
この葉は常緑ですから、開花シーズン以外でも緑を楽しむことができます。
6. シバサクラの種類
シバサクラは観賞用として様々な種類があります。
多数に渡りますので、その色別にご紹介します。
6-1. ピンク系
一番種類が多いのがこのピンク系です。
ダニエルクッション、オータムローズ、アトロプルプレア、多摩の流れなどの品種があります。
特徴的なのは多摩の流れで、花は白地にピンクの縞が入っています。
そのかわいらしさから「キャンディーストライプ」という別名もあるほどです。
比較的育てやすいのはダニエルクッションです。
病気や暑さに大変強いため、始めてシバサクラにトライしたい方にお勧めの品種です。
6-2. 白系
白系はモンブラン、リトルドット、アメージンググレースなどの種類があります。
リトルドットは真っ白な花が可憐な品種ですが、実はとても育てやすく、生命力も旺盛です。
お庭を真っ白に埋め尽くすこともできるでしょう。
アメージンググレースは珍しい品種で、手に入れるのが難しい品種です。
その上シバサクラとしては少々育て方に慣れが必要となるため、美しい花ではありますが上級者向きと言えます。
6-3. 赤系
スカーレットフレームなどの品種があります。
少々湿度に弱さに難がありますが、他は育てやすく華やかな花です。
冬場には葉も紅葉することがあります。
6-4. 青系
オーキントンブルーアイなどの品種があります。
少々管理に難しい部分もありますが、その涼やかな青の花には代えがたい魅力があります。
開花時期他の芝桜と比べると少し長めで、長く花を楽しめる種類とも言えます。
7. シバサクラの有名な観光地
シバサクラは個人で育て楽しむこともできますが、その美しさは広大な場所で一番発揮されるもの。
広範囲にシバサクラを植えた観光地をご紹介します。
7-1. 埼玉県秩父市 羊山公園
広大な敷地面積に9種類、40万株以上のシバサクラが咲き誇る公園です。
シバサクラはデザイン化されて植栽されています。
大地のアートとしての見ごたえも抜群です。
7-2. 群馬県高崎市 みさと芝桜公園
26万株のシバサクラが植栽されている公園です。
「織姫が置き忘れた桃色のはごろも」をイメージした植栽が見事です。
7-3. 千葉県袖ケ浦市 東京ドイツ村
25万株のシバサクラが植えられている公園です。
その面積は東京ドームの敷地とほぼ同じくらい。
白やピンクのシバサクラが咲き乱れます。
まとめ
観光地のシバサクラは見事で美しいですが、丈夫で病気などにも強く、個人で育てるのも難しくはない植物です。
もし広い庭があるようでしたら庭を縁取るようにシバサクラを這わせるのもいいでしょうし、鉢で小さく楽しむこともできます。
つく虫もあまりいませんので、室内で楽しむのもいいでしょう。
手軽に簡単に、シバサクラのある風景を楽しみましょう。
3. シバサクラの育て方や注意点
シバサクラは大変丈夫で強い植物です。
寒さ、暑さ、乾燥には強いですが、湿度にはやや弱いため水のやりすぎに気をつけましょう。
地面に植えても鉢に植えても楽しむことができますが、鉢の場合は水の与えすぎに特に注意が必要です。
地面に植えた場合、気にすることはほぼ無いと言ってしまってもいいくらいです。
かかりやすい病気は特になく、つきやすい害虫も特にいません。
大変育てやすく手軽に緑を楽しめるシバサクラですが、その繁殖力ゆえ刈り込みはきちんと行うようにしましょう。
大体5月から6月を目安に開花を終えた花と一緒に葉を刈り込みます。
そうすることにより密集を防ぎ湿気がこもるのを避けることができます。
湿気が強いと株の内部が枯れてしまいますので、花が少々残っていても刈り込んでしまうのがお勧めです。
また、芝の代わりに使われることもありますが、踏まれることに強いわけではありませんので、あくまで人が歩かない場所でのグラウンドカバーとして利用するようにしましょう。
4. シバサクラの名前の由来
シバサクラは学名を「フロックス」と言います。
語源としてはギリシャ語の火炎という意味であるという説が有力です。
赤やピンクが地面から燃え盛るようだったのでこの名前になったのでしょう。
英語名は「モフロックス」と言い、コケ状のフロックスという意味があります。
日本ではコケの代わりに芝のイメージを、そして良く似た桜の花からシバサクラと言われるようになりました。
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