花屋さんの店先や園芸店を訪ねてみると、誰でも知っているポピュラーな花の苗に混じって、名前はもちろんのこと、いままでに、見たこともないような花が、並んでいることがあります。
そうした初めて目にするような花の一つに、シザンサスという、南米はチリ産の花があります。
そんなシザンサスについて今回は書いていきます。
- シザンサスとはどんな花?
- シザンサスの花言葉
- シザンサスの育て方や注意点
- シザンサスの名前の由来
- シザンサスの開花時期
- シザンサスの種類
- まとめ
1. シザンサスとはどんな花?
日本では、「コチョウソウ」という別名で呼んでいることから、胡蝶蘭のような花だろうという予想が立ちますが英国では「バタフライ・フラワー」と呼んでいるということからは、蝶のような形の花だろうと想像されます。
別の呼び方で「ムレコチョウ」とも言います。
漢字で書くと「群胡蝶」、まさに、たくさんの蝶が、群れて飛んでいるような賑やかな花が想像され。
事実、この花は、濃いピンクで縁取られた、白い花びらだけでも鮮やかなのに、さらに花びらの中心部分は、真紅の網目模様が入った黄色に彩られていて、南米のカーニバルを連想させるような、どこかエキゾチックな姿をした花です。
こんなにも派手な花ですが、もともとは、雨の少ない乾燥地帯に、自生していた野草を、交配をくり返すことによって、生み出された、ある意味では、人工の花とも言える植物です。
英国で、ピナータス種とレッサス種とを、交配して生まれたウィゼトネンシス種を、ドイツが中心となって、園芸品種用に改良を行っていった結果、大輪で丸い花びらの色も豊富な上に、背丈も手頃で、花姿の良い、現在のようなシザンサスが生まれるに至ったという訳です。
また、「プア-マンズ・オーキッド」と、「貧乏人の蘭」とも言われ「手軽に入手できる蘭」としても知られているようです。
いずれにせよ、高級な蘭の花に、とてもよく似た花であることには、違いありません。
2. シザンサスの花言葉
小ぶりの花がたくさん咲きそろうので、その様子から連想された言葉や、どことなくエキゾチックな花の様子から連想された、花言葉が多く見られます。
2-1. 「あなたと踊ろう」
可憐な中にも、華やかさのある小さな花をたくさん付けている花の姿からは、情熱的なダンスのシーンが連想され、フロアーいっぱいにステップを踏むカップルの姿が、目に浮かびます。
なお、花言葉の結びが、「~踊る」という今現在の様子を切り取るだけのものではなく、かといって、「~踊りたい」という消極的な願いでもなく、「~踊ろう」という言葉が選ばれ、使われていることは、「パートナーに、自分は、あなたを選ぶ」という、強い意志が含まれています。
告白にも使えそうな花言葉です。
2-2. 「あなたと一緒に」
あなたと一緒に、同じ時間や空間を共用したいという心の表れを表現した花言葉です。
「~一緒に」と、と途中で切られている言葉故に、その後に続く、話し手の意志や思いといったものが、感じられます。
この花のもっている、エキゾチックな美しさが、自然とその思いを引き出したのでしょうか。
また、「一緒に」の後に、「これからも」「永遠に」「末永く」といった言葉を、自然とに加えられるのは、この花が、花もちが良く、長い期間、花を楽しめることからくる花言葉です。
2-3. 「よきパートナー」
花が、意外と長くもてるので、長い期間、花を楽しめることから、いつもそばにいるパートナー的な存在であることを強調した花言葉です。
2-4. 「協調」
小さい花が、いっぱいに咲いている様子も、よくよく見ると、お互いが、譲り合い、助け合って、自分を主張しすぎず、協調し合って、一つのシザンサスの花として、見事に咲き誇ることができた事実から連想された精神を表した二文字の言葉です。
3. シザンサスの育て方や注意点
野生で生育していた頃と違い、品種改良されたシザンサスは、暑さにも寒さにもめっぽう弱く、栽培するには、細心の注意が必要な植物です。
一年草ですので、10月から11月にかけて、種をまきます。
もともとは、乾燥地帯に自生していた野草ですので、雨の多い日本では、第一に、戸外での栽培は、まず無理です。
それで、鉢植えをして、播種した鉢には、12月から3月にかけて、薄くした液肥を時々与えて、3月から5月にかけての開花時期を待ちます。
開花は、日照時間が長くなることが、最も大事な条件ですので、日当たりの良いところに、鉢を置くことを抜かっては、なかなか開花しません。
日当たりが良く、涼しくて、水はけのよい所が、最も良い条件となりますので、なかなか栽培をするには、面倒で、難しい面があります。
それで、一般にはあまり出回らず、結果的に、珍しい花となっている要因でもあります。
4. シザンサスの名前の由来
大きく切れ込みの入った花の様子が、名前のもとになっています。
ギリシャ語で、「さける」という意味の(schizerin)スキゾと、「花」を意味する(anthus)アンサスから出来上がった名前です。
小さな、それでいて華やかな、まるで、多くの蝶が飛び交っているようなイメージから、英国では、「バタフライ・フラワー」とも、呼んでいます。
同様に、日本でも、前述したように、胡蝶蘭に似ているところから、見た目の判断で、「コチョウソウ」と名付けています。
さらに、英国と同じ見方をして「ムレチョウソウ」とも呼んでいます。
5. シザンサスの開花時期
3月から5月の、冬場に比べ、日が長くなってくることを条件に開花します。
それで、日当たりがよく、水はけのよい所に、鉢を置くことが大切です。
家の南側にある出窓に置いたり、南向きの窓辺にある机に置いたりするなど、鉢の置き場に気を配ることが、蝶が飛び回るかのように見事な花を開花させる秘訣です。
6. シザンサスの種類
6-1. ウィゼトネンシス”エンジェルウィング”
花の背丈は、30㎝から60㎝くらいで、中輪の花をつける、小ぶりながらも胡蝶蘭のような花をつける最も原種の面影を残している品種だと言われています。
6-2. ウィゼトネンシス”アトランティス”
丸い花びらで大輪の花を付ける品種ですが、おもしろいのは、花の終わる頃に、枝を切り詰めて、いわゆる、切り戻しの作業を行うと、そこにわき芽ができて枝を伸ばすだけでなく、再びそこから開花するという、極めて生育力の強い品種です。
6-3. アトランティス・フォ-ミュラーミックス
花経は4㎝ほどの、赤色や紅色、紫色、それらの複合色などが、ミックスされて群れて咲く、赤や紫の色が、重なり合うことで華やかさを増す品種です。
6-4 シザンサストリコロール”パピヨン”
花経3㎝ほどの小ぶりの花が付く、花の丈60㎝から80㎝くらいのシザンサスですが、スプレー上に枝分かれして花を付けるので、切り花に使うのに適しています。
この他にも、ウィゼトネンシス”ヒットパレード” ウィゼトネンシス”スターパレード”といった品種もあって、聞いただけで、心から楽しくなりそうな、華やかな花が見えてくるような名前です。
一つ一つの花は小さくても、鮮やかな色彩で咲きそろい、エキゾチックな雰囲気をつくりだしてくれる花です。
まとめ
安くて入手できる蘭の花として、日持ちもよくシザンサスの花は人気を増してきていますが、シザンサスが、ラン科に属するのに対して、ムレコチョウは、ナス科に属していて、植物学上は、全くの別物です。
とは言っても、花として鑑賞するには何の支障もなく、十分に楽しむことができます。
日本古来の花とは違う、南米の太陽を思わせるような色使いの花も、時には、楽しみたいものです。
3. シザンサスの育て方や注意点
野生で生育していた頃と違い、品種改良されたシザンサスは、暑さにも寒さにもめっぽう弱く、栽培するには、細心の注意が必要な植物です。
一年草ですので、10月から11月にかけて、種をまきます。
もともとは、乾燥地帯に自生していた野草ですので、雨の多い日本では、第一に、戸外での栽培は、まず無理です。
それで、鉢植えをして、播種した鉢には、12月から3月にかけて、薄くした液肥を時々与えて、3月から5月にかけての開花時期を待ちます。
開花は、日照時間が長くなることが、最も大事な条件ですので、日当たりの良いところに、鉢を置くことを抜かっては、なかなか開花しません。
日当たりが良く、涼しくて、水はけのよい所が、最も良い条件となりますので、なかなか栽培をするには、面倒で、難しい面があります。
それで、一般にはあまり出回らず、結果的に、珍しい花となっている要因でもあります。
4. シザンサスの名前の由来
大きく切れ込みの入った花の様子が、名前のもとになっています。
ギリシャ語で、「さける」という意味の(schizerin)スキゾと、「花」を意味する(anthus)アンサスから出来上がった名前です。
小さな、それでいて華やかな、まるで、多くの蝶が飛び交っているようなイメージから、英国では、「バタフライ・フラワー」とも、呼んでいます。
同様に、日本でも、前述したように、胡蝶蘭に似ているところから、見た目の判断で、「コチョウソウ」と名付けています。
さらに、英国と同じ見方をして「ムレチョウソウ」とも呼んでいます。
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