クルクマの根茎をすりおろし、染料や着色料として利用することは、平安時代あたりから、すでに、行われていたようです。
カレーや沢庵の色づけに利用するだけでなく、食物の消化を助け、健康な胃を保つことにも、効果があるとされるクルクミンを多く含むこの植物が、最近は、鑑賞用の植物として脚光を浴びてきています。
そんなクルクマについて今回は解説していきます。
- クルクマとは、どんな花
- クルクマの花言葉
- クルクマを育てる時の注意点
- クルクマの名前の由来
- クルクマの開花時期
- クルクマの種類
- まとめ
1. クルクマとは、どんな花
分類上は、ショウガ科ウコン属に位置する花で、蓮の花に似た薄いピンクないしは、薄い紫色のとても幻想的な花を咲かせます。
しかし、この一見花びらに見える部分は、実は、花の構造上では、「苞」と呼ばれる花のつぼみを包んでいた葉の部分にあたります。
ドクダミの白く広がって花のように見える部分も、実は、苞の部分です。
ミズバショウの白く壁のように大きく立ち上がって花びらのように見える部分も、同じように苞の部分です。
クルクマも本当の部分は、この大きな苞の下部に、ひっそりと咲いています。
初夏から夏の間にかけて開花する、文字どおり炎天下に咲く、暑さにはめっぽう強い花です。
2. クルクマの花言葉
2-1. 「あなたの姿に、酔いしれる」
全般的な花言葉は、「あなたの姿がすてき」程度ではなく「酔いしれる」という、あなたに、身も心も奪われて、陶酔するということを表しています。
花言葉の根拠は、蓮の花に似た、この花の幻想的な美しさにあるのでしょうが、この意味を知って、花を受け取った人は、最高の気分でしょう。
逆に、見れば、軽々に差し上げられる花ではないようです。
2-2. 「乙女の香り」
何とも象徴的な花言葉ですが、「乙女」という、純粋で、汚れのない、いわゆる純粋無垢な女性のそれも、多種多様なものを含む「匂い」ではなく、心地よい快く感じるものだけを感じる「香り」というのですから、非常に、ピュアな雰囲気を感じさせる女性を指す花言葉です。
それほど、また、この花が幻想的であることが感じられます。
2-3. 「忍耐」
本当の花の部分は、大きく生育した苞の陰に、ひっそりと咲いている訳で、極論すれば
その存在すら気付かれずに、終わるかもしれません。
それでも、けなげに花を付けている様子は、「忍耐」の二文字に集約されます。
また、ギラギラと照りつける真夏の太陽の下で開花し、焼け付くような空に向かって、幻想的な花を真っ直ぐに咲かせている様には、「忍耐」の文字がぴったりです。
2-4 「強い個性」
個性を全面に出すのは、わがままや自分勝手など、あまりよいイメージがわきませんが、SMAPの「世界に一つだけの花」の大ヒットによって、個性の伸長が大事にされる時代になりました。
その意味からすると、独特の色合いと、苞が花に見える、特異な構造から成るこの植物の特徴を捉えた花言葉だと言えます。
2-5. 「因縁」
あまりよいイメージをもたない言葉ですが、蓮の花に似た花を付けるところから、「縁」が連想された言葉だろうと思われます。
3. クルクマを育てる時の注意点
暑さには、めっぽう強い花ですが、逆に、寒さには、めっぽう弱い花なので、冬越しを注意することが、ポイントです。
堀り上げた球根も、暖かい部屋に保管するような気配りが必要です。
3-1. 柔らかな土壌作り
露地植えにする際にも、鉢植えにする際にも、土壌づくりが、大きなポイントとなります。
露地植えをする場合には、日当たりがよく、乾きにくい場所で、しかも、通気性のよい腐植質の土でおおわれているような場所を選ぶことが大切で、腐葉土やピートモス、牛糞などが混じり合った、腐植質な土地づくりをしましょう。
鉢植えの場合も露地植えと同様ですが、特に、水切れのよさや通気性のよさに、気を付けつ必要があります。
3-2. 発芽を促進させる
うまく発芽させるには、球根の特徴を知っておくことが大事です。
クルクマの球根は、発芽をする発芽体と、養分を蓄える養分貯蔵体とに分かれています。
発芽体の上に4、5㎝の土がかぶるように植えますので、養分貯蔵体は、さらにその下に埋めることになり、全体としては、かなり深く掘し必要があり、鉢植えにする場合は、細長い鉢を準備しましょう。
また、露地植えをした場合には、日本では、梅雨から初夏にかけて、なかなか外気温が上がらないので、1ヶ月立っても発芽しないことが、多いので、ビニール袋などを利用して、簡易温室を作り、球根を植えた場所の地温や気温をあげてやるのも、発芽を促進させる有効な手立てです。
3-3. 肥料を効果的に与える
どちらかと言えば、多肥傾向の環境の中で、より大きく生育していく植物で、肥料を好む性質をもっていますので、植え付けの時から開花中まで、計画的に、肥料を与えることが大切です。
まず、植えつけの際に、完熟堆肥、腐葉土、ピートモスを混ぜた土壌を作り、元肥として、緩行性の効果がある化成肥料を入れます。
発芽から成長する時期には、固形の化成肥料を与え、生育旺盛期には、液体肥料を与えて、発芽体や養分貯蔵体を大きくさせます。
4. クルクマの名前の由来
ウコン属の学名(Curcuma)とアラビア語で、黄色を意味する(Kurkum)からとったのが、クルクマの名前の由来であり、語源とされています。
また、英国では、タイのことをシャムとも呼ぶことから(Siam tulip)「シャムのチューリップ」とも言います。
5. クルクマの開花時期
開花の時期は、8月から9月の中頃ぐらいまでを中心に、次々に開花していきます。
また、花持ちもよく。
長く楽しめる花です。
6. クルクマの種類
クルクマ属に属するものは、約50種にもおよぶ種類がありますが、観賞用に栽培されている代表的なものは、クルクマ・ペティオラタとクルクマ・シャロームです。
その他にも、改良されたものがあり、現在も改良され、発売されているものがあります。
この花は、根茎をウコンとして食用にしているので、ウコンとした方が、分かりやすいかもしれませんが、その姿が美しいので観賞用に改良し、切り花や鉢花にしたのがクルクマの花というわけです。
6-1. クルクマ・アリスマティフォリア
通常は、「クルクマ・シャローム」の名前で流通し、販売されていることの方が多い花です。
タイの原産で、根茎は、スパイスや薬用に利用されます。
初夏から秋にかけて、茎の先に蓮のような色合いの花を咲かせます。
大阪花の博覧会で輸入され、観賞用に広く栽培されるようになりました。
60㎝から70㎝ぐらいの背丈に、蓮に似た紫がかったピンクの花を付けた様子が、ヒットしました。
6-2. クルクマ・ペティオラータ
マレーシアが原産の花で、楕円形の幅広い葉っぱが特徴的です。
時期になると、淡いピンク色の花を咲かせます
6-3. レッドゼブラ
2011 年に発表された、ごく新しい新種です。
濃いピンクの花を付けるのですが、刀のさやや馬に付ける鞍のふちなどを、金銀でふちどって飾り付けたように、茶色の覆輪がついているという新しい感覚の花です。
6-4. エメラルドパコダ
茎から花まで鮮やかな緑色をした、何とも気持ちの良い、ある意味では、潔い花です。
背丈は20㎝から50㎝と他と変わりはありません。
同じような花で、淡いピンク色をしたその名も「ピンクパール」という花もあります。
この他にも、「クルクマ・ブルームーン」だの「クルクマ・チェリープリンセス」「クルクマ・ロータスピンク」だのと、新しい品種が、次々に、発売されています。
まとめ
食用だったショウガ科ウコン属の植物が、花の姿があまりにも美しいので、観賞用に変身したおもしろい例だと言えるでしょう。
そこで花言葉も「あなたの姿に、酔いしれる」と、この花の姿そのものを表したかのようです。
ただし、暑さにはめっぽう強くても、寒さには、めっぽう弱い植物故に、栽培には、手がかかりそうです。
3. クルクマを育てる時の注意点
暑さには、めっぽう強い花ですが、逆に、寒さには、めっぽう弱い花なので、冬越しを注意することが、ポイントです。
堀り上げた球根も、暖かい部屋に保管するような気配りが必要です。
3-1. 柔らかな土壌作り
露地植えにする際にも、鉢植えにする際にも、土壌づくりが、大きなポイントとなります。
露地植えをする場合には、日当たりがよく、乾きにくい場所で、しかも、通気性のよい腐植質の土でおおわれているような場所を選ぶことが大切で、腐葉土やピートモス、牛糞などが混じり合った、腐植質な土地づくりをしましょう。
鉢植えの場合も露地植えと同様ですが、特に、水切れのよさや通気性のよさに、気を付けつ必要があります。
3-2. 発芽を促進させる
うまく発芽させるには、球根の特徴を知っておくことが大事です。
クルクマの球根は、発芽をする発芽体と、養分を蓄える養分貯蔵体とに分かれています。
発芽体の上に4、5㎝の土がかぶるように植えますので、養分貯蔵体は、さらにその下に埋めることになり、全体としては、かなり深く掘し必要があり、鉢植えにする場合は、細長い鉢を準備しましょう。
また、露地植えをした場合には、日本では、梅雨から初夏にかけて、なかなか外気温が上がらないので、1ヶ月立っても発芽しないことが、多いので、ビニール袋などを利用して、簡易温室を作り、球根を植えた場所の地温や気温をあげてやるのも、発芽を促進させる有効な手立てです。
3-3. 肥料を効果的に与える
どちらかと言えば、多肥傾向の環境の中で、より大きく生育していく植物で、肥料を好む性質をもっていますので、植え付けの時から開花中まで、計画的に、肥料を与えることが大切です。
まず、植えつけの際に、完熟堆肥、腐葉土、ピートモスを混ぜた土壌を作り、元肥として、緩行性の効果がある化成肥料を入れます。
発芽から成長する時期には、固形の化成肥料を与え、生育旺盛期には、液体肥料を与えて、発芽体や養分貯蔵体を大きくさせます。
4. クルクマの名前の由来
ウコン属の学名(Curcuma)とアラビア語で、黄色を意味する(Kurkum)からとったのが、クルクマの名前の由来であり、語源とされています。
また、英国では、タイのことをシャムとも呼ぶことから(Siam tulip)「シャムのチューリップ」とも言います。
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