烏合の衆という言葉を聞いたことはありませんか。
集団のことであり、なんとなく落ち着きのない、あまりいいイメージの無い言葉ですね。
しかし、本来の意味を知ることにより、転じて集団をまとめることにも役立てることができますよ。
今回は、烏合の衆という言葉の解説と、そんな集団の対処法をご説明します。
- 烏合の衆とは?
- 烏合の衆の例文や使い方
- 烏合の衆の語源
- 烏合の衆になってしまう会社の特徴
- 烏合の衆をまとめるコツ
- まとめ
1. 烏合の衆とは?
烏合の衆とは、古代中国の後漢書という書物を起源としています。
烏が集団となり、統一性もなくただ騒ぐだけの様から、転じて寄せ集めの集団、規律の無いさまを表す言葉になりました。
2. 烏合の衆の例文や使い方
烏合の衆という言葉には、いい意味合いはありません。
団体、集団、人の集まるところであればいついかなる時にでも起こり得ます。
しかし特に、時間がなかったり考えが甘かったりと、先走った組織手配をした際によく言われる傾向があります。
2-1. 例えば、他者から見て混乱している職場にはこのような感想を持つかもしれません
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「今度担当するベンチャー企業は急ごしらえで人材も玉石混合、悪いが烏合の衆と言わざるを得ない」
2-2. また、自覚はしていてもやむにやまれずその状況になってしまったケースもあるでしょう
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「繁忙期なのに人が辞めてしまい、パートを大量採用。
その結果、烏合の衆の時間帯ができてしまった」
2-3. デメリットを理解しながらも諦めないような、前向きな使い方もできます
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「烏合の衆と言われようが、今度のプロジェクトの成功のために新チームを発足させた」
3. 烏合の衆の語源
言葉の始まりについている「烏」の文字。
これは実は、鳥ではなく、烏(カラス)です。
古代中国では、カラスは同族の集団で集まっているのに、特にコミュニケーションも取らずただ騒ぐだけの愚かな鳥というイメージでした。
そのため、烏合の衆とは無知で無秩序な集まりという、悪意を含んだ揶揄に使用されるようになったのです。
しかし、現代ではカラスの知能の高さが研究され、高度な集団生活を営んでいることが報告されています。
本来のことわざの意味として引用するのであれば、ことさら「カラス」を意識せず、無秩序な鳥の集団としてイメージするのが正しいかもしれません。
4. 烏合の衆になってしまう会社の特徴
次に、そうなってしまう会社の特徴を挙げます。
これは、会社のみならず団体や学校など、人が集まるところすべてに言えることでしょう。
4-1. 時間がない
やることは決まっているけれど人がいない。
そんな時、責任者は慌てて人をかき集めるでしょう。
しかし、その結果はやることの意義や意味をあまり理解せずに参加した集団が出来上がるだけです。
全員が共通認識を持った組織でなければ、内容の統率をはかることはできません。
また時間のない組織では内容も雑、そして作業者の負担も大きくなる傾向があります。
烏合の衆どころか解散してしまうことも少なくないパターンです。
4-2. 統率力に欠ける
しかし、もし時間があったとしても、責任者にビジョンがなく、各セクションへの伝達にブレがあった場合はせっかくの集団が烏合の衆となり果ててしまいます。
集団が同じ方向を向くには、その旗頭が必要です。
リーダーシップをとる人間が右往左往していれば、後ろについていく人間もその通りブレていくでしょう。
そもそも、リーダーがいない場合ということもあり得ます。
議長がその役割を果たさない会議などでは、どんなに優秀な人材が集まっていてもなんの結果も生み出さないでしょう。
4-3. やること・集団そのものに魅力がない
きちんとした時間や手順に則り、確固たる意識を持ったリーダーがいたとしても、その内容に魅力がなければやはり集団はまとまりません。
なぜなら、魅力のない業務や集団は個人のモチベーションを上げることができないからです。
やる気というものは定性で測ることはできませんが、プロジェクトを成しえたり業務を達成したりするのに必要不可欠です。
やる気を出す気になれない業務では業務効率がガクンと落ちます。
また、個々のモチベーションの違いはそのまま個人間の意識の差につながるため、集団の足並みが揃いません。
このように足並みが乱れているさまも、烏合の衆と言っていい状態です。
5. 烏合の衆をまとめるコツ
烏合の衆とは、統率の取れていない集団ということです。
少なくとも人員はそろっているのですから、そこからまとめ上げていけば、普通の集団のパフォーマンスを取り戻すことができます。
逆に言えば、一人一人でもある程度実力のある個人の集まりということもできますので、その力を結束させることができれば期待以上の結果につながることもあります。
5-1. 一人一人の話をよく聞くリーダーを置く
個々の個性が際立つ集団ですから、一人一人の個性を抑え込もうとすることは良策ではありません。
どちらかと言えば、その個性を重視できるリーダーを置き、集団の目的を個人に浸透させること、そしてモチベーションアップを個人対応でリーダーと共に考えるといった面談をするべきです。
圧倒的な指導力を持ったリーダーも良いですが、個人を尊重するリーダーはこと烏合の衆的団体では喜ばれるでしょう。
統制下に置くより、一人一人を自由にはばたかせた方が効率が良いはずです。
5-2. 横の連携を取れるプロジェクトを作る
リーダーとなる人間の役割は極力抑え、集団の結束力に期待するスタイルです。
上の人間から言われたことをやるのではなく、社員同士が連携し、考えて行動することにより必然チームワークが生まれます。
自主的な運用から生まれるモチベーションは計り知れないものがあり、やる気のある社員が数名、リーダーとして立候補して集団を形作っていくことでしょう。
ただし、もちろん、個人を野放しにしていいわけもなく、随時チェックや報告は必須になります。
横のつながりでなあなあになった業務ほど効率の悪いものはありません。
任せる部分と締める部分のメリハリをきちんとつけることで、烏合の衆が大化けする可能性があります。
5-3. 自由度の高い就業スタイルを採用する
こと会社の中で人員を急に集めてきた時、条件が付いた社員しかアサインできない場合があります。
育児や介護、休職明けなど、短時間労働でフルに働けない社員たちです。
また、小売業などでパートタイマーを雇う時にも同じことが言えます。
勤怠がまとまっていないことはお互いの信頼感に影響しますし、不平感を生みます。
組織として結束するには大きなハードルです。
その場合に効果的なのが就業スタイルも個々に合わせてしまうこと。
最初からフレックス制などにしてしまえば個人の都合に合わせた働き方を提案できますし、働く側からすればそのことで困るどころかむしろ感謝されるはずです。
個人の事情に合わせた就業スタイルを提供できれば働き方に制限のある社員はモチベーションもグッと上がりますし、流動的な業務で引継ぎなどを繰り返せばお互いの業務の共通認識もできてきます。
まとめ
カラスが高度なコミュニケーション力を持っていることには触れました。
それを踏まえて、どんな集団でも能力を秘めていることに注目しましょう。
急ごしらえで動き出しはバラバラだったとしても、個人を結びつけ、集団の目的を提示するリーダーを据えることにより、しっかりとした結果を残すことができるかもしれません。
もし自分が所属する、あるいはこれから所属する団体が烏合の衆だと感じられるなら、組織の再編をはかるチャンスとポジティブにとらえることが必要かもしれません。
3. 烏合の衆の語源
言葉の始まりについている「烏」の文字。
これは実は、鳥ではなく、烏(カラス)です。
古代中国では、カラスは同族の集団で集まっているのに、特にコミュニケーションも取らずただ騒ぐだけの愚かな鳥というイメージでした。
そのため、烏合の衆とは無知で無秩序な集まりという、悪意を含んだ揶揄に使用されるようになったのです。
しかし、現代ではカラスの知能の高さが研究され、高度な集団生活を営んでいることが報告されています。
本来のことわざの意味として引用するのであれば、ことさら「カラス」を意識せず、無秩序な鳥の集団としてイメージするのが正しいかもしれません。
4. 烏合の衆になってしまう会社の特徴
次に、そうなってしまう会社の特徴を挙げます。
これは、会社のみならず団体や学校など、人が集まるところすべてに言えることでしょう。
4-1. 時間がない
やることは決まっているけれど人がいない。
そんな時、責任者は慌てて人をかき集めるでしょう。
しかし、その結果はやることの意義や意味をあまり理解せずに参加した集団が出来上がるだけです。
全員が共通認識を持った組織でなければ、内容の統率をはかることはできません。
また時間のない組織では内容も雑、そして作業者の負担も大きくなる傾向があります。
烏合の衆どころか解散してしまうことも少なくないパターンです。
4-2. 統率力に欠ける
しかし、もし時間があったとしても、責任者にビジョンがなく、各セクションへの伝達にブレがあった場合はせっかくの集団が烏合の衆となり果ててしまいます。
集団が同じ方向を向くには、その旗頭が必要です。
リーダーシップをとる人間が右往左往していれば、後ろについていく人間もその通りブレていくでしょう。
そもそも、リーダーがいない場合ということもあり得ます。
議長がその役割を果たさない会議などでは、どんなに優秀な人材が集まっていてもなんの結果も生み出さないでしょう。
4-3. やること・集団そのものに魅力がない
きちんとした時間や手順に則り、確固たる意識を持ったリーダーがいたとしても、その内容に魅力がなければやはり集団はまとまりません。
なぜなら、魅力のない業務や集団は個人のモチベーションを上げることができないからです。
やる気というものは定性で測ることはできませんが、プロジェクトを成しえたり業務を達成したりするのに必要不可欠です。
やる気を出す気になれない業務では業務効率がガクンと落ちます。
また、個々のモチベーションの違いはそのまま個人間の意識の差につながるため、集団の足並みが揃いません。
このように足並みが乱れているさまも、烏合の衆と言っていい状態です。
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