サンクコストの呪縛とは？恋愛の例 | SPITOPI

サンクコストという言葉を聞いたことがあるでしょうか。

サンクコストというのはすでに支払っているお金、返ってこないお金などの意味を持っています。

サンクコストの呪縛というのは、支払ったお金に見合った単価をもらおうとしてしまい、更に損をしたり無駄な時間を使ってしまうようことを言うのですが、サンクコストの呪縛というのはどのような種類があるのか、サンクコストの呪縛についてご紹介します。

1. サンクコストの種類

1-1. 金銭的

サンクコストの呪縛として、最も多く上げられるのが金銭的なサンクコストの呪縛ではないでしょうか。

例えば、興味を引かれて購入した本が面白くないとします。

そのとき、すぐにやめることで本を読む時間も、つまらないと感じる時間も取られることがないのですが、多くの人が購入した本の代金の分を取り戻すために、つまらないと感じていたとしても読み続けてしまいます。

そうすることで、お金だけではなく、時間までも奪われてしまい、二つのものを失ったことになり、このことがサンクコストの呪縛にとらわれていることになるのです。

1-2. 精神的

サンクコストというのは、お金だけではなく精神的なことも挙げられます。

例えば、親などは自分の親だから何をしても裏切ってはならないと考えている人も多いのではないでしょうか。

例え親が借金を押し付けたり、ネグレクトとして育てられたしても、親だから信じてあげなくてはならないなどのように、どこかで救いようがないと思っていたとしても、精神的に依存のようにしてしまうというのは、精神的なサンクコストの呪縛にとらわれていると言えます。

1-3. 時間的投資

サンクコストの呪縛というのは、時間においても言えます。

試験勉強などをしていて、何度も落ちても挑戦するような人というのは、これまで勉強した時間を無駄にしたくないというような思いがあるからだとされています。

これまで取り組んだ時間を無駄になってしまうと、更に無駄な時間を過ごしてしまうということが、時間的な投資のサンクコストの呪縛に陥っているといような傾向にもあるとされています。

2. サンクコストバイアスの心理

2-1. 損をしたいくない

サンクコストの呪縛に陥った状態のことを、サンクコストバイアスと呼ばれているのですが、サンクコストバイアスの心理というのは損をしたくないというような気持ちが最も強いとされています。

時間でもお金でもかけた分だけ特をしないと意味がないと思っている人も多いのですが、サンクコストバイアスの心理というのは、自分だけは絶対に損をしない、得をするというような思いが強い傾向にあります。

ギャンブルなどにはまってしまう人というのは、完全にサンクコストバイアスになっているとされています。

これまでお金をつぎ込んだのだから次こそはというような思いが強すぎてしまうことから、やめることができずにいるような状態であるとされています。

2-2. 自分の行動を正当化したい

サンクコストバイアスに陥る心理としては、自分のことを正当化したいというような思いが強いとされています。

自分が取り組んだことが無駄ではなかった、経験が役にたったといようなことを表すためにも、途中で投げ出すわけにはいかなくなってしまうのです。

2-3. 引き際が分からない

サンクコストバイアスに陥る人には、引き際が分からないというような傾向にもあるとされています。

本当はやめなくてはならない、手を引くべきであるのかを悩んでいるうちに、ズルズルと引き下がれなくてなってしまっているような人も少なくはありません。

3. サンクコストの呪縛(サンクコストバイアス)から逃れる方法

3-1. 勇気ある撤退

サンクコストバイアスから逃れるためには、勇気のある撤退というのがポイントであるとされています。

サンクコストバイアスに陥る人というのは、手を引くことが逃げていることになるのではないかと思っていたり、これから状況が善くなるのではないだろうかというような思いが強くなるとされています。

しかし、それでは無駄を積み重ねているだけとなりますので、勇気を出して撤退するということが大切であるとされています。

3-2. ネガティブな感情と発想を断ち切る

サンクコストバイアスから逃れるためには、ネガティブな感情を捨てることが大切です。

お金や時間をかけたことというのは、今やめてしまったら全てが無駄になってしまのではないか、自分の行ったこと、決断したことは全て無駄になると考えてしまうと、サンクコストバイアスから逃れることは難しいとされています。

しかし、今やめたらこれ以上損をしない、新しいことに取り組めると、ポジティブに考えることが大切です。

3-3. 諦めることを学ぶ

サンクコストバイアスから逃れるためには、諦めることを学ぶということが大切であるとされています。

サンクコストバイアスというのは、ある意味では物事に対しての未練でもあります。

そのため、サンクコストバイアスから逃れるためには、未練を捨てて諦めることの素晴らしさを理解するようにするということも大切であるとされています。

4. 恋愛におけるサンクコストの例

4-1. 長年付き合った相手

恋愛におけるサンクコストというのは、やはり進展がないのに長年付き合いを続けているからというような理由だけで別れることができなくなった相手というのが多いと言えます。

付き合って長年経ち、結婚する意向もなければ、一緒に住んだり親に会ったりしたこともないというように、望んでいる進展がないとき、別れが思い浮かんだとしても、これまでこんなに一緒にいるのだから、進展がないことを我慢してきたのだから一緒に過ごした時間がもったいないと思い、なかなか別れることができないような人も少なくはありません。

頭ではこの人は結婚する意思がないなと分かっていても、どこかでもしかしたらと期待してしまい、更にはこれまで過ごした時間が無駄ではなかったということを証明したいがためにパートナーに別れを告げることができないような人も少なくはありません。

このような場合、相手は結婚する意思がありませんので、いつでも離れていけます。

そうなったとき、恋愛真盛りの年齢を越えてしまい、後悔してしまうというような人が多く、これが恋愛におけるサンクコストバイアスに陥った状態であるとされています。

4-2. お金や時間をかけた相手

好みの異性を振り向かせるために、プレゼントをしたり、デートに誘ってみたりとお金や時間をかけた相手というのは、なかなか諦めることができないというような人も少なくはありません。

こんなにお金をかけて尽くしてきたのだからと、見返りを求めるような人も少なくはなく、例え付き合っていない場合であっても、お金をつぎ込んだ相手が振り向いてもらえないと分かっていても、諦めることができずに未練タラタラというのが、恋愛におけるサンクコストバイアスにみられます。

まとめ

サンクコストの呪縛というのは、案外身近に感じているような人も多いのではないでしょうか。

損をしたくない、このままでは終わることができないというような思いというのは、すでにサンクコストバイアスに陥っているのかもしれません。

サンクコストバイアスから逃れるためには、意識して諦めることをポジティブにとらえるということも大切であるとされています。

サンクコストバイアスは、お金や時間、さらには恋愛などの精神的なものに見られるものだと言えます。