人は本来恐怖を感じる事が嫌なはずなのに、わざわざお金を払ってジェットコースターに乗ったり、お化け屋敷に入ったり、ホラー映画を観たりして怖い体験をしようとします。
なぜそんな矛盾した行動を取ってしまうのでしょうか。
今回はホラー映画が好きな人の心理についてお話ししたいと思います。
今は"ホラ女""ホラ男"と呼ばれる方が定期的に"ホラ活"をしてストレスを発散している事をご存知ですか。
どんな心理でホラ活しているのかみていきましょう。
- 怖いと分かっていても観たくなる理由
- 強制的に心に負荷を掛けている
- 人工的な恐怖だから安心する
- 恐怖心が弱まる
- 生きていることを実感できる
- ホラー映画を観ている時の心理状態
- 何気に勇気をもらっている
- 冷静に捉える事が出来る
- 非現実的な事を望んでいる
- 想像力が高い
- まとめ
1. 怖いと分かっていても観たくなる理由
なぜわざわざ恐怖を感じるモノをみる必要があるのでしょう。
人には防衛本能が備わっているので目に見えないものや理解できないもの、理由が分からないものに対して嫌悪感を感じ忌み嫌う性質があります。
それに対し大切なお金をはたいて観にいくのですから正気の沙汰ではありません。
ですがこんな行動にもちゃんとした心理的な意味があり、矛盾している訳ではないのです。
まずそもそも人は恐怖対象物に対して興味や好奇心を持っている生き物です。
嫌悪感を抱くと言いましたが、それは何か分からないから抱くのであって、同時にその正体を知りたいという気持ちも芽生えます。
つまり恐怖と興味は表裏一体であり必ずセットになっているのです。
よく映画で夜中に家の中で物音がして、その部屋に見に行くシーンがありますが、何で行くんだと突っ込みたくなる時はないですか。
今わざわざ動く必要ないだろと言いたくなるものですが、これがいわゆる怖いもの見たさであって、得体の知れないものに対して触れてみたい感じてみたいと思うのは、サディストでありマゾヒストになっている瞬間と言えるでしょう。
そしてその恐怖が大きい程人の好奇心は大きくなります。
2. 強制的に心に負荷を掛けている
スポーツでもどんどん負荷を掛けて自分に厳しくしていきます。
レベルを上げたり、やり方を変えたり、どれだけ耐えられるのか、限界を超えていけるかを試そうとして身体が辛さや苦しみを感じてもやめず、もっともっととお代わりをしていきます。
もちろん怪我をしたり痛めてしまうような事はしませんが、ギリギリの快感を一定の時間、期間を決めて追求していきます。
つまりホラー映画も同じで、一定の時間内と決まっているからストレスを掛けても平気な訳で、終わりがわからないものだとただのストレスになり心を痛めてしまうのです。
制限があるから安心もできて効果もあり、それが自分にあった方法だから定期的に取り入れようと思うのです。
3. 人工的な恐怖だから安心する
当然映画は誰かが作った作品なので監督がいて、俳優がいて、セットや演出、そして脚本などがあるわけですが、要はその作られたものに対して、叫んだり息を飲んだりしている事になるのです。
更にホラー映画を観るぞと思って観ているので、内容を知っていなくても心構えが出来ており、無意識のうちに防衛本能が働き受け入れ体制に切り替えが出来ているのです。
結果的にしっかりと頭の中では"作品"だと認識しているのでわざわざ観るのですし、観終わった後に、取り乱したり憑依してる人を見かけた事がないのも、頭のどこかでは作り物だと把握しているからだと思います。
ですからその間は集中して安心しながら怖がる事ができるのです。
4. 恐怖心が弱まる
面白いテレビやコメディ映画を他人と一緒に観ると、笑いが二倍になったり共感度が増す事はないですか。
ポジティブな感情は人数が多い程広がっていき一人で見ている時よりも喜びが増す事になります。
逆にホラー映画や心霊恐怖体験などをテレビで観る事は、一人で観るには勇気が要る人もいるのではないでしょうか。
もしくは観たいけど一人なら観ない人もいるでしょう。
この場合も一緒に鑑賞する人数が多い程、恐怖感は分散され連帯感を生む事になります。
楽しい事は二倍になり怖い事は分散されていくのですが、一人で観る事が平気な人は好奇心が強く恐怖心より勝ってしまうので、怖さを一緒に感じたいと思う事も、感情を分かち合いたいと思う事も少ないのかもしれません。
5. 生きていることを実感できる
ホラー作品の多くは亡くなった人が蘇って人を殺したり、呪ったりする事が多いのですが、それを観て人は自分の温かさを感じたり自分の存在意味を確信する事もあるようです。
血の気も引く・身の毛もよだつという表現がありますが、それだけ温かい血がサッと引く事を感じられるのは自分が生きている事を感じられる瞬間でもあります。
ホラー好きな人の特徴として、安定や安心を人一倍求める傾向がある事も分かっています。
他人の不幸や悲惨な姿を見て自分はまだいける、恵まれていると潜在意識で思い、生きていける事を実感するようです。
ただこれは他人の不幸を喜んでいる訳でも望んでいる訳でもないので間違えないようにして下さい。
単純に自分を鼓舞する要素が強いと言えます。
6. ホラー映画を観ている時の心理状態
人は怖く恐ろしい経験をするとストレスが溜まります。
なのに今はホラー映画を皆で鑑賞するホラ活をする方がいらっしゃいます。
自分の感情の為にする活動には他にも"涙活"や"笑活"なるものがありますが、これらは全てストレス発散の目的の為に活動するものになります。
言い換えれば、同じような感覚の知らない人達が集まって活動するモノを作る程ストレス社会であるという事になります。
もちろんそれはそれで人脈も広がり共感性も深まるのですがホラーとなると何となくネガティブなイメージを持たなくもありません。
ホラ活は恐怖心を煽ってストレス発散する活動ですが、ではホラー作品を観てストレスを溜め、それによってストレスを発散させる考え方はどういう事なのでしょうか。
まずそもそも、この二つのストレスは種類が違うのです。
まず生活で出来たストレスは、日常の事が山積みになっていて蓄積されて慢性化している状態です。
そこに全く種類の違う突発性のストレスを感じるとそのもの自体はストレスでも、心理作用としては刺激や興奮になり一時的に非現実社会にワープしている錯覚に陥るのです。
ですから日頃体験しないような経験をしているのと同じであり、ストレス発散に繋がっていくのだと言えるでしょう。
7. 何気に勇気をもらっている
ホラー作品に出てくるゾンビや幽霊、悪魔に対し必ず立ち向かっていく登場人物が居ますが、その人物に自分を投影して闘ったり、勇気をもらっている場合があります。
現実社会でゾンビや幽霊と闘う事は皆無に等しいですが、途中バタバタと死に絶えていく人物を背に生き残った人物を、生き馬の目を抜くような現在を生き抜いている自分に重ねて観ているのでしょう。
ストレスが溜まっている程激しい内容に興奮しますし、惨くてショッキングな程、自分の中の戦士が疼くのではないでしょうか。
そして現実にはいない生物に対し、やっつけたいという正義感が生まれる事もあるようです。
得体の知れないものに対し立ち向かったり正体を暴いていく姿も、日頃の自分の立場や環境、やるせない思いなどに重なってヒートアップしていくのかもしれません。
8. 冷静に捉える事が出来る
ホラー作品や心霊番組を観ていても、恐怖心より興味や関心、好奇心が勝つ人がいます。
怖さというよりもストーリーや演出に重きをおくため、非常に冷静に分析し、登場人物の心理状態や脚本や構成の仕方、伏線の回収など本来の見方とは違った事に興味が湧くようです。
基本的に怖さを感じないので、感覚としては他のアクションや恋愛映画と変わらないのですが、あまりにも簡単に内容が分かってしまうと退屈になり、映画のセットや衣装、特殊メイクなどに興味が移ってしまいホラーでも何でも関係ない時間を過ごすようです。
また実際に恐怖体験を経験した事がある場合も比較的冷静にホラー作品を観る傾向にあります。
感情移入をするよりも、どうしても現実と比べたりそんな訳ないと思ってしまうようなのですが、やはりホラー作品にしかない醍醐味があり観ずにはいられなくなるようです。
9. 非現実的な事を望んでいる
映画に限らず芸術には沢山の分野があります。
演劇やミュージカル、歌舞伎など演じているのは俳優さんであって実際に存在しない人物を演じる場合も多々あるでしょう。
またその作品の世界観や時代背景なども架空のものや想像のものがあるので、実在する建築物や歴史的な出来事ばかりとは限りません。
そうなると観る方は想像で作られた物だと認識するので内容に対してももっと非現実的な物を求めていきます。
絶対にあり得ないような設定や容姿、そもそもなぜ無関係の人々を次々に殺したり呪うのか、冷静に考えると不思議だらけなのですが、一旦作品を見出すと世界に入ってしまってそんな不思議な事などすっ飛んでしまいます。
なんならもっと激しく不可思議な事を望みだし、終いには自分が納得するような激しさやスリルではないと、スッキリしない気分になるのです。
エグさやグロテスクさは普段そう味わえるものではなく、絶対に味わいたくないものです。
定期的に非現実的な事を体験する事で精神のバランスを取っているのです。
10. 想像力が高い
感情を高める活動には他にもある事をお伝えしましたが、ホラー作品は先程も述べたように架空のものや想像上の生き物が出てきて何の繋がりもない人に対してコンタクトを取ってきます。
つまり現実にはあり得ない事を受け入れたり、展開を期待する事は想像力が高くないと本気で楽しめない事になります。
そして実際に研究を行った機関が『人は幸せを感じている時よりも恐怖を感じている時の方が感覚が研ぎ澄まされ創造力が高まる』というデータを報告しています。
もちろん人にもよりますが、恐怖を感じるという事は何かが起こる前に怖い事を想像出来ているからなので、経験値からきている幸せや感動とは少し違うかもしれません。
まとめ
過剰な描写が好きで堪らないくらい好きになると考えものですが、人間は恐ろしいものを観ると防衛本能が働き、運動能力が高まるとも言われています。
ホラー映画を観る事で心のバランスが取れるのであれば、どんどん鑑賞してストレス発散に繋げていけばいいと思います。
5. 生きていることを実感できる
ホラー作品の多くは亡くなった人が蘇って人を殺したり、呪ったりする事が多いのですが、それを観て人は自分の温かさを感じたり自分の存在意味を確信する事もあるようです。
血の気も引く・身の毛もよだつという表現がありますが、それだけ温かい血がサッと引く事を感じられるのは自分が生きている事を感じられる瞬間でもあります。
ホラー好きな人の特徴として、安定や安心を人一倍求める傾向がある事も分かっています。
他人の不幸や悲惨な姿を見て自分はまだいける、恵まれていると潜在意識で思い、生きていける事を実感するようです。
ただこれは他人の不幸を喜んでいる訳でも望んでいる訳でもないので間違えないようにして下さい。
単純に自分を鼓舞する要素が強いと言えます。
6. ホラー映画を観ている時の心理状態
人は怖く恐ろしい経験をするとストレスが溜まります。
なのに今はホラー映画を皆で鑑賞するホラ活をする方がいらっしゃいます。
自分の感情の為にする活動には他にも"涙活"や"笑活"なるものがありますが、これらは全てストレス発散の目的の為に活動するものになります。
言い換えれば、同じような感覚の知らない人達が集まって活動するモノを作る程ストレス社会であるという事になります。
もちろんそれはそれで人脈も広がり共感性も深まるのですがホラーとなると何となくネガティブなイメージを持たなくもありません。
ホラ活は恐怖心を煽ってストレス発散する活動ですが、ではホラー作品を観てストレスを溜め、それによってストレスを発散させる考え方はどういう事なのでしょうか。
まずそもそも、この二つのストレスは種類が違うのです。
まず生活で出来たストレスは、日常の事が山積みになっていて蓄積されて慢性化している状態です。
そこに全く種類の違う突発性のストレスを感じるとそのもの自体はストレスでも、心理作用としては刺激や興奮になり一時的に非現実社会にワープしている錯覚に陥るのです。
ですから日頃体験しないような経験をしているのと同じであり、ストレス発散に繋がっていくのだと言えるでしょう。
7. 何気に勇気をもらっている
ホラー作品に出てくるゾンビや幽霊、悪魔に対し必ず立ち向かっていく登場人物が居ますが、その人物に自分を投影して闘ったり、勇気をもらっている場合があります。
現実社会でゾンビや幽霊と闘う事は皆無に等しいですが、途中バタバタと死に絶えていく人物を背に生き残った人物を、生き馬の目を抜くような現在を生き抜いている自分に重ねて観ているのでしょう。
ストレスが溜まっている程激しい内容に興奮しますし、惨くてショッキングな程、自分の中の戦士が疼くのではないでしょうか。
そして現実にはいない生物に対し、やっつけたいという正義感が生まれる事もあるようです。
得体の知れないものに対し立ち向かったり正体を暴いていく姿も、日頃の自分の立場や環境、やるせない思いなどに重なってヒートアップしていくのかもしれません。
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