自分が悪いことをしたと感じ、自分を否定する傾向のある「罪悪感」はどんな人が感じやすいのでしょうか。
罪悪感を感じやすい人の特徴について、分かりやすく解説していきます。
- 罪悪感は悪いことばかりではない
- 罪悪感の原因
- 罪悪感を感じやすい人の特徴【生き方・倫理について真面目に考えすぎる】
- 罪悪感を感じやすい人の特徴【幼少期に親から叱責される時に「お前はダメな人間」と刷り込まれた】
- 罪悪感を感じやすい人の特徴【人に気を遣いすぎる】
- 罪悪感を感じやすい人の特徴【人に自己主張ができずに怒りを溜め込む】
- 罪悪感を感じやすい人の特徴【自分に自信がなく悲観的である】
- 罪悪感を感じやすい人の特徴【思いやりがあって物事の本質が見える】
- 罪悪感を感じやすい人の特徴【劣等コンプレックスが強くて自己批判的である】
- 罪悪感を感じやすい人の特徴【人に嫌われることを過度に恐れる】
- 罪悪感を感じやすい人の特徴【我慢・忍耐が美徳だと思っている】
- 罪悪感を感じやすい人の特徴【自分に厳しくて人に甘えられない】
- 罪悪感を感じやすい人の特徴【価値観・考え方に柔軟性がない】
- まとめ
1. 罪悪感は悪いことばかりではない
罪悪感を感じる時には、自分で自分の悪事を責めて「自分の存在価値」がなくなったかのように感じて落ち込んでしまいやすいものです。
しかし、罪悪感は悪いことばかりではなく、「自分自身の生き方や人間関係を見つめ直す機会」を与えてくれるのです。
罪悪感を感じるということは、自分の過去の行動や振る舞いについて何か「ひっかかること・悪いなと感じること」がある証拠ですが、それはあなたがそれだけ自分の人生や人間関係について誠実に真面目に考えている証拠でもあります。
罪悪感から過去の出来事や人間関係を反省してみて、これからの自分の前向きな生き方に生かしていけるというメリットも、罪悪感にはあるのです。
2. 罪悪感の原因
罪悪感を感じる原因は、大きく「実際に悪いことをした・実際に誰かを傷つけたという原因」と「実際にはそんなに悪いことをしていないが、自分で自分が悪いと思いつめているだけの原因」に分けることができます。
罪悪感が生じる原因の一つは、実際に相手を殴ったり蹴ったりして肉体的に傷つけたということ、あるいは実際に相手を騙したり裏切ったり言葉で侮辱したりして精神的に傷つけたということにあります。
もう一つの原因は、自分で自分を否定したり責めたりする「自己否定感・自責感・加害者意識(加害妄想)が強い」ということです。
現実に、他人をそれほど傷つけたり困らせたりしたわけでもないのに、ちょっとした対人トラブルや想定外の出来事があると、「自分が悪いからこんなことになったんだ」と自分を責める人ほど罪悪感を感じやすいのです。
3. 罪悪感を感じやすい人の特徴【生き方・倫理について真面目に考えすぎる】
罪悪感を感じやすい人は、基本的に生き方や善悪を分別する倫理を真剣に考えている人です。
小さな頃は「人間は~のように生きなければならない」という規範的な人生観を持っていることが多いのです。
倫理観についても、「人間は~をしたとしたらもう生きている資格がない」とか「~ができていない人は悪い人間だから価値がない」とかいうような極端にストイックで断定的な倫理観(善悪観)を持っています。
そういった厳しすぎる人生観・倫理観が常に前提になっているので、自分の振る舞いや人生について真面目に考えれば考えるほど罪悪感が強まるのです。
4. 罪悪感を感じやすい人の特徴【幼少期に親から叱責される時に「お前はダメな人間」と刷り込まれた】
罪悪感を感じやすい人は、親の育て方や家庭環境が影響していることもあります。
子供時代に何かちょっと悪いことをした時に、親から「お前はダメな人間(悪い人間)」「こんなことも守れないなんてどうしようもない馬鹿だな」などの暴言めいた叱責を繰り返されたことによって、「否定的な自己イメージ」が刷り込まれてしまったのです。
自分で自分を肯定的に評価できるような「ポジティブな自己イメージ」が確立できなかったことによって、罪悪感を感じやすい人になってしまうことがあります。
5. 罪悪感を感じやすい人の特徴【人に気を遣いすぎる】
罪悪感を感じやすい人は、自分を後回しにして、人に気を遣いすぎる傾向があります。
「自分の行動・発言が何か相手の気に障ったのではないか」とか「自分のせいで相手が不愉快な思いをしたのではないか」とか、いつも心配しているので対人関係でちょっとしたトラブルや諍いが起こった時に、自分ばかりを責めて罪悪感を感じやすいのです。
自分と相手(他者)が「対等の存在」とは思えず、いつも自分が下の立場になって、相手ばかりに気を遣って萎縮しているので、何かトラブルがあるとすぐに「罪悪感」を感じやすくなっているのです。
6. 罪悪感を感じやすい人の特徴【人に自己主張ができずに怒りを溜め込む】
ジークムント・フロイトが創始した精神分析では罪悪感の原因を、「無意識的に内面に溜め込んだ怒り(他者に向けて表現することができない怒り)」であると解釈することがあります。
罪悪感を感じやすい人は、相手(他者)に向かって「言いたいことを言えない引っ込み思案な性格」であることが多く、自己主張できないことによって内面(無意識)に怒りを溜め込みやすくなってしまいます。
内面に鬱積した怒りを自分自身の不甲斐なさに向けることによって、罪悪感を感じやすくなるのです。
7. 罪悪感を感じやすい人の特徴【自分に自信がなく悲観的である】
罪悪感を感じやすい人は、「自分の存在・能力・コミュニケーション」に自信がなくて、社会(世の中)や他者に対していつも萎縮しているという特徴があります。
自分に自信がないだけではなく、自分・他者・社会の未来に対しても悲観的な傾向が強いので、何か良くないことが起こると「この世の終わり」のように思い込んで落ち込みやすいのです。
自分に自信がないので他人からちょっと批判やクレームを受けると、「自分が悪い・申し訳ない」という罪悪感を感じてしまいます。
自分のせいで悪いことばかり起こるという風に将来を悲観しているので、ますます罪悪感が強まるのです。
8. 罪悪感を感じやすい人の特徴【思いやりがあって物事の本質が見える】
罪悪感を感じやすい人は、自己中心的ではなくて他人(相手)の気持ちを第一に考えるという「思いやりの深さ」があります。
自分のちょっとした発言や態度、行動で相手がものすごく傷ついてしまったのではないかと、悪い方向に想像力を働かせやすいのです。
思いやりがあることに加えて、罪悪感が強い人は「人間関係・物事の本質」がよく見えていることが多いのです。
相手の建前と本音の違いを敏感に見分けるだけの洞察力があるので、すぐに相手に対して申し訳ないという形の罪悪感を抱きやすいのです。
9. 罪悪感を感じやすい人の特徴【劣等コンプレックスが強くて自己批判的である】
罪悪感を感じやすい人は、基本的に自分が相手(他人)よりも劣った存在であると考えていて、幼少期からある種の「劣等コンプレックス」に悩んでいることが多いのです。
学校のテストで悪い点数を取った時には、「何でこんなに私は勉強ができない馬鹿なんだ」と自分を批判し、友達関係でケンカになったり縁が切れたりした時には「自分がダメな人間で魅力がないから別れることになったんだ」とまた自分を批判して罪悪感に落ち込みます。
「劣等コンプレックスの強さ+自己批判の強さ」によって、人生で上手くいかないこと(人間関係におけるトラブル)があるとすべてを自分のせいにして罪悪感を感じるのです。
10. 罪悪感を感じやすい人の特徴【人に嫌われることを過度に恐れる】
罪悪感を感じやすい人は、友人知人に嫌われたりコミュニティーから仲間外れにされたりすることを異常に恐れます。
罪悪感を感じやすい人は、自分個人にはほとんど何の価値も魅力もないと思い込んでいるために、「人に好かれること+コミュニティーに所属すること」によって自分の存在価値を確認しているようなところがあるからです。
人に嫌われることを過度に恐れる人は「対人関係のストレス」に対して非常に弱くなりますから、友人知人との間で上手くいかない出来事があると、「自分がダメな人間だからこうなった・自分は完全に嫌われたんだ」とまた自分を責めて罪悪感を感じるのです。
11. 罪悪感を感じやすい人の特徴【我慢・忍耐が美徳だと思っている】
罪悪感を感じやすい人は、嫌なことやつらいことがあっても、「自分の気力体力の限界ギリギリ」まで我慢して耐える人が多いのです。
自分の感情をストレートに表現すれば他人に迷惑がかかると思っているので、どんな嫌なことがあっても弱音を吐いたり怒り・不満をぶつけたりすることがまずできません。
「我慢・忍耐」が美徳だと思っていて、自分の限界ギリギリまで我慢するのですが、その限界が来ると突然、抑うつ的・悲観的になってガクンと落ち込みます。
その結果、「こんな試練にも耐えられない自分は不甲斐ない人間だ」とまた罪悪感を感じてしまうのです。
12. 罪悪感を感じやすい人の特徴【自分に厳しくて人に甘えられない】
罪悪感を感じやすい人は、他人には優しくてかなり甘いのですが、自分自身に対しては非常に厳しい傾向があります。
「自分の行動・能力・人間関係」に対して、常に厳しい基準で「査定・評価」を繰り返しており、少しでもダメな部分があると、「こんな自分では全然だめだ・自分は何の役にも立たない悪い人間だ」と自己否定してしまうのです。
罪悪感を感じやすい人は、自分に厳しいだけでなく、どんな時にも人に甘えたり頼ったりすることができません。
そのことによって、さらに精神的ストレスを溜め込んでしまい、何かつらいことがある度に自己否定をして罪悪感を抱きやすくなるのです。
13. 罪悪感を感じやすい人の特徴【価値観・考え方に柔軟性がない】
罪悪感を感じやすい人は、「人生・物事・人間関係」についてポジティブに解釈する柔軟な思考をすることができません。
罪悪感を感じやすい人は、「自己否定的・自己批判的・将来悲観的・自罰的な傾向」が幼い頃から身についてしまっているので、「物事・行動・人間関係のポジティブな良い側面」に意識を向けることが苦手になっているのです。
「価値観・考え方」に柔軟性がないことによって、何か一つでも悪い出来事が起こると、「自分が原因でこんな悪い結果が起こった・自分のせいでみんなが嫌な思いをすることになった」と一方的に決めつけて罪悪感を感じてしまいます。
「すべて自分が悪い」というネガティブな方向性で、硬直的かつ形式的な決めつけの思考をするのが、罪悪感が強い人の特徴になっています。
まとめ
罪悪感を感じやすい人の特徴には、「生き方や倫理について真面目に考えすぎる・人に気を遣いすぎる・自己主張ができずに怒りを溜め込む・ネガティブな自己イメージを刷り込まれた・自分に自信がなくて悲観的・人に嫌われることを過度に恐れる・我慢を美徳と思っている・自分に厳しくて甘えられない・考え方に柔軟性がない」などがあります。
罪悪感を感じやすい人の特徴について調べたい時には、この記事を参考にしてみてください。
- 罪悪感は悪いことばかりではない
- 罪悪感の原因
- 罪悪感を感じやすい人の特徴【生き方・倫理について真面目に考えすぎる】
- 罪悪感を感じやすい人の特徴【幼少期に親から叱責される時に「お前はダメな人間」と刷り込まれた】
- 罪悪感を感じやすい人の特徴【人に気を遣いすぎる】
- 罪悪感を感じやすい人の特徴【人に自己主張ができずに怒りを溜め込む】
- 罪悪感を感じやすい人の特徴【自分に自信がなく悲観的である】
- 罪悪感を感じやすい人の特徴【思いやりがあって物事の本質が見える】
- 罪悪感を感じやすい人の特徴【劣等コンプレックスが強くて自己批判的である】
- 罪悪感を感じやすい人の特徴【人に嫌われることを過度に恐れる】
- 罪悪感を感じやすい人の特徴【我慢・忍耐が美徳だと思っている】
- 罪悪感を感じやすい人の特徴【自分に厳しくて人に甘えられない】
- 罪悪感を感じやすい人の特徴【価値観・考え方に柔軟性がない】
- まとめ
3. 罪悪感を感じやすい人の特徴【生き方・倫理について真面目に考えすぎる】
罪悪感を感じやすい人は、基本的に生き方や善悪を分別する倫理を真剣に考えている人です。
小さな頃は「人間は~のように生きなければならない」という規範的な人生観を持っていることが多いのです。
倫理観についても、「人間は~をしたとしたらもう生きている資格がない」とか「~ができていない人は悪い人間だから価値がない」とかいうような極端にストイックで断定的な倫理観(善悪観)を持っています。
そういった厳しすぎる人生観・倫理観が常に前提になっているので、自分の振る舞いや人生について真面目に考えれば考えるほど罪悪感が強まるのです。
4. 罪悪感を感じやすい人の特徴【幼少期に親から叱責される時に「お前はダメな人間」と刷り込まれた】
罪悪感を感じやすい人は、親の育て方や家庭環境が影響していることもあります。
子供時代に何かちょっと悪いことをした時に、親から「お前はダメな人間(悪い人間)」「こんなことも守れないなんてどうしようもない馬鹿だな」などの暴言めいた叱責を繰り返されたことによって、「否定的な自己イメージ」が刷り込まれてしまったのです。
自分で自分を肯定的に評価できるような「ポジティブな自己イメージ」が確立できなかったことによって、罪悪感を感じやすい人になってしまうことがあります。
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