丑の刻参りとは・用意するもの・やり方・注意点をまとめました。
- 丑の刻参りとは?
- 丑の刻参りで効果があると言われているもの
- 丑の刻参りのやり方
- 丑の刻参りをやる時の注意点
- 丑の刻参りで有名な場所
- まとめ
1. 丑の刻参りとは?
丑の刻参りというと、白衣を着た長い黒髪の女性が髪を振り乱して、一心に人形の心臓に釘を刺している様子を思い浮かべます。
なんとも不気味で恐ろしい光景です。
丑の刻参りとは、昔から日本に伝わる呪術のことで、呪いたい相手を殺すことができます。
丑の刻参りというように、丑三つ時と言われる午前2時にこれらの呪術を行うと効力があると言われていることから、このように呼ばれているものと推測されます。
今ではすっかり相手を呪い殺す術だと思われている丑の刻参りですが、もともとは心願成就という願い事を叶える術であり、オカルト的な要素は持っていませんでした。
それが、いつしか相手を呪い殺す恐ろしい術へと変化してしまったようです。
2. 丑の刻参りで効果があると言われているもの
丑の刻参りをする上で、これをすると効果がかなり上がると言われるものがあります。
それは呪い殺したい相手の髪の毛や血を採取し、藁人形の中にそれらを入れることです。
髪の毛や血といったものは、相手の身体の一部であり、相手そのものでもあります。
それらを藁人形の中に入れることで確実に相手を死に至らせることができると言われています。
しかし、呪い殺したい相手の身体の一部を採取するのは実際に困難であり、無理があります。
何かの機会に恵まれない限り、この方法を取るのは困難でしょう。
3. 丑の刻参りのやり方
丑の刻参りは、丑の刻に術を行うと、神仏に願いを叶えてもらえると言われており、行うのは丑の刻、つまり午前1時~午前3時に行います。
場所は神社の御神木になります。
用意するものとして、白衣、ロウソクを突き立てた鉄の輪、釘、トンカチ、呪い殺す相手に見立てた藁人形が挙げられます。
方法としては、白衣をまとい、頭に鉄の輪をかぶり、鉄の輪に突き立てたロウソクには火を灯しておきます。
そして、丑の刻になるのを待って、神社の御神木の場所に行き、呪い殺す相手に見立てた藁人形に釘を打ち込むのです。
そして、七日間、この術を続けると、七日目で満願となって相手が死ぬと言われています。
4. 丑の刻参りをやる時の注意点
4-1. 手順を間違えたら自分に呪いが倍返し
丑の刻参りの注意点として挙げられるのは、決して術の手順を間違えてはいけないということです。
もし、手順を間違えたら、そのあなたが相手に向けられた呪いは全て自分に降りかかってきます。
さらに失敗した場合、その呪いは自分に倍になって返ってくると言われ、相手を呪い殺す術を使うのは、相当に高いリスクが付きまといます。
古来より人を呪い殺すことができるような強い術は、素人がむやみに手を出してはいけないと言われています。
修行を積んだ僧侶でも、まだ若い修行中の僧には禁じられている呪術が存在し、40歳をすぎないと伝承できないとされる呪術なども存在します。
なぜ、このように言われているかといえば、若い僧侶では手順を間違える恐れがあるからです。
修行を積んだ僧侶でも、命がけで呪術を行っていたことを思えば、素人が手出しするのは相当に危険な行為であることが分かるかと思います。
4-2. 人に見られたら効力ゼロ
丑の刻参りは、人に見られたら効力がなくなると言われています。
手順を間違えずに全て執り行うことができたとしても、一目誰かに見られたら、その呪術は失敗となり、相手を呪い殺すことができなくなります。
そして、ただ相手を殺せなかったというだけで済めば良いですが、問題なのは呪術の失敗は自分にその呪いが倍返しされてしまうというところです。
丑の刻参りは、誰かに見られた時点で、自分に災いが降りかかることが必須となります。
ただし、一つだけ、誰かに見られてもなんとか丑の刻参りを成功する方法があります。
それは、その見た相手をこの世から消す、つまり殺すことです。
今では考えられない話ですが、昔は丑の刻参りを見てしまったがゆえに殺された人もいるかもしれません。
丑の刻参りをする人も必死ですが、見てしまった人も何の罪もないのに迷惑な話です。
逆に丑の刻参りを見てしまったような場合は、自分の存在に気付かれると襲われる危険があるため、逃げましょう。
4-3. 不法侵入の罪で神社に訴えられることも
昔は丑の刻参りは、メジャーな呪術であり、神社で「カーン カーン」と釘を打ち付ける音が聞こえてきたのかもしれませんが、現在でこのような行為を行うのは、かなり難しいでしょう。
というのも、神社に夜に侵入することは不法侵入の罪に問われるからです。
今は電気も開通しており、夜といえども明るいので、白衣を着た姿で歩いていたら目立ちます。
車も通りますし、まず家から神社までたどり着くまでが大変です。
不審者だと思われて、警察に通報されることは必須でしょう。
それに釘を打ち付けていたら、近隣の人が打ち付ける釘の音に気付かないわけがありません。
昔はみんなが寝ている時刻であっても、今はこの時間帯に起きている人は多いのです。
それを考えたら、この丑の刻参りを実行するのは現代では難しいでしょう。
5. 丑の刻参りで有名な場所
丑の刻参りとして有名な神社はどこでしょう。
いくつか挙げてみます。
5-1. 京都の貴船神社
丑の刻参りといえば、有名なのは、京都の貴船神社です。
丑の刻参りの元祖ともいえる神社となります。
もともと丑の刻参りは、この貴船神社に端を発していると言われ、貴船神社に伝わる「丑の年の丑の月の丑の日の丑の刻」に参拝すると心願成就するという謂れからきているとされています。
また、この神社には「宇治の橋姫」という伝説が残っており、この伝説では、橋姫が相手を呪い殺すために鬼神になることを貴船神社に願うという場面があります。
貴船神社はもともと心願成就を達成するために利用された神社でしたが、こうした伝説などにより、いつしか呪い殺すための術として世の中に認識されるようになったのでしょう。
現在、貴船神社は24時間開門していないため、実際に丑の刻参りはできませんが、昔はこの神社が丑の刻参りを代表する神社であったことは想像に難くありません。
5-2. 京都の安井金毘羅宮
京都の安井金毘羅宮(やすいこんぴらぐう)も丑の刻参りをするのにうってつけの神社だと言われています。
というのも、この神社には日本三大怨霊とされる崇徳天皇が祀られているからです。
この神社には、縁切り縁結び石と言われる石があり、この石に参拝すれば、嫌いな相手や縁を切りたい相手から遠のくことができると言われています。
安井金毘羅宮とは、縁切りで有名な神社なのです。
こうした神社に丑の刻参りがうってつけであることは間違いないでしょう。
何しろ、日本三大怨霊と言われ、人々に恐れられた崇徳天皇が祀られている神社です。
この神社の呪いのパワーは強大であることに間違いありません。
5-3. 京都の地主神社
京都の地主神社も丑の刻参りで有名な神社です。
ここの神社では21世紀に入った現代においても、まだ丑の刻参りが行われているようで、御神木に打ち付けられた釘の後が生々しく残っています。
ここの神社の御神木は「いのり杉」と呼ばれていますが、通称「呪い杉」と呼ばれており、いかにこの神社が呪いの神社として有名なのかが分かります。
もともとこの神社は、良縁を結ぶ神社として成り立っていましたが、この縁のご利益が派生して、いつしか悪縁を断つすなわち、丑の刻参りをするにはうってつけの場所として認識されてしまったようです。
今日でも、この神社で丑の刻参りをする人が後を絶たないため、深夜に訪れるのはやめましょう。
まとめ
丑の刻参りはやらないほうがいい
丑の刻参りは、大変危険な呪術であり、自分の身を危険にさらすことになるため、おすすめしません。
もともとは法律が整っていない時代、無法地帯だった日本において、派生した文化です。
今では、呪いたい相手がいたら、法律によって裁くことができますし、しっかりとした救済措置がとられているため、わざわざこのような危険をおかす必要はありません。
現代は深夜といっても明るいですし、たくさんの人が起きており、目撃される可能性も高いです。
そして、目撃されたからといって襲うようなことがあれば、あなたは殺人未遂の罪に問われ、社会的立場を失うことでしょう。
現代においては、何のメリットもない呪術だと言えます。
3. 丑の刻参りのやり方
丑の刻参りは、丑の刻に術を行うと、神仏に願いを叶えてもらえると言われており、行うのは丑の刻、つまり午前1時~午前3時に行います。
場所は神社の御神木になります。
用意するものとして、白衣、ロウソクを突き立てた鉄の輪、釘、トンカチ、呪い殺す相手に見立てた藁人形が挙げられます。
方法としては、白衣をまとい、頭に鉄の輪をかぶり、鉄の輪に突き立てたロウソクには火を灯しておきます。
そして、丑の刻になるのを待って、神社の御神木の場所に行き、呪い殺す相手に見立てた藁人形に釘を打ち込むのです。
そして、七日間、この術を続けると、七日目で満願となって相手が死ぬと言われています。
4. 丑の刻参りをやる時の注意点
4-1. 手順を間違えたら自分に呪いが倍返し
丑の刻参りの注意点として挙げられるのは、決して術の手順を間違えてはいけないということです。
もし、手順を間違えたら、そのあなたが相手に向けられた呪いは全て自分に降りかかってきます。
さらに失敗した場合、その呪いは自分に倍になって返ってくると言われ、相手を呪い殺す術を使うのは、相当に高いリスクが付きまといます。
古来より人を呪い殺すことができるような強い術は、素人がむやみに手を出してはいけないと言われています。
修行を積んだ僧侶でも、まだ若い修行中の僧には禁じられている呪術が存在し、40歳をすぎないと伝承できないとされる呪術なども存在します。
なぜ、このように言われているかといえば、若い僧侶では手順を間違える恐れがあるからです。
修行を積んだ僧侶でも、命がけで呪術を行っていたことを思えば、素人が手出しするのは相当に危険な行為であることが分かるかと思います。
4-2. 人に見られたら効力ゼロ
丑の刻参りは、人に見られたら効力がなくなると言われています。
手順を間違えずに全て執り行うことができたとしても、一目誰かに見られたら、その呪術は失敗となり、相手を呪い殺すことができなくなります。
そして、ただ相手を殺せなかったというだけで済めば良いですが、問題なのは呪術の失敗は自分にその呪いが倍返しされてしまうというところです。
丑の刻参りは、誰かに見られた時点で、自分に災いが降りかかることが必須となります。
ただし、一つだけ、誰かに見られてもなんとか丑の刻参りを成功する方法があります。
それは、その見た相手をこの世から消す、つまり殺すことです。
今では考えられない話ですが、昔は丑の刻参りを見てしまったがゆえに殺された人もいるかもしれません。
丑の刻参りをする人も必死ですが、見てしまった人も何の罪もないのに迷惑な話です。
逆に丑の刻参りを見てしまったような場合は、自分の存在に気付かれると襲われる危険があるため、逃げましょう。
4-3. 不法侵入の罪で神社に訴えられることも
昔は丑の刻参りは、メジャーな呪術であり、神社で「カーン カーン」と釘を打ち付ける音が聞こえてきたのかもしれませんが、現在でこのような行為を行うのは、かなり難しいでしょう。
というのも、神社に夜に侵入することは不法侵入の罪に問われるからです。
今は電気も開通しており、夜といえども明るいので、白衣を着た姿で歩いていたら目立ちます。
車も通りますし、まず家から神社までたどり着くまでが大変です。
不審者だと思われて、警察に通報されることは必須でしょう。
それに釘を打ち付けていたら、近隣の人が打ち付ける釘の音に気付かないわけがありません。
昔はみんなが寝ている時刻であっても、今はこの時間帯に起きている人は多いのです。
それを考えたら、この丑の刻参りを実行するのは現代では難しいでしょう。
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