「絶望」という言葉を知らない、という方は少ないかもしれませんが、英語でどう表現するのか、どのような類語、対義語があるのかぱっと答えられる人は多くはないでしょう。
ここでは「絶望」という言葉についてご紹介していますので、そういえば曖昧だな、という方はぜひ一読ください。
- 「絶望」の意味とは?
- 「絶望」の読み方
- 「絶望」の英語
- 「絶望」の言葉の使い方
- 「絶望」を使った言葉と意味を解釈
- 「絶望」を使った例文・短文
- 「絶望」の類語や類義表現
- 「絶望」の対義語
- まとめ
1. 「絶望」の意味とは?
「絶望」とは、期待や望み、希望を失うことを意味しています。
過去、現在のうちに起こった出来事などにより、未来に対する期待感、楽しみといった喜びの感情を持てなくなる状態です。
具体的には社会人としての役割を失ったり果たせなくなること、知人、友人など愛する人を喪うこと、いじめに遭う、貧困、戦争、犯罪に巻き込まれるといった出来事に遭遇したとき、人は絶望しやすいといわれています。
2. 「絶望」の読み方
「望み」が「絶える」と書いて「ぜつぼう」と読みます。
「絶」という漢字はほかに、「セツ」「ゼチ」「た-える」「た-やす」など多くの読みをもち、意味もたつこと、へだたり、こばむ、すぐれているなどさまざまなものがありますが、ここではたえる、ほろびるという意味で使われています。
「望」という漢字はほかに、「モウ」「のぞ-む」「もち」「うら-む」といった読みがあり、満月のこと、うらむ気持ち、みわたすこと、などの意味がありますが、ここではのぞむこと、ねがうこと、まちのぞむこと、といった意味で使われています。
3. 「絶望」の英語
「絶望」は英語で表すときには、「despair」(ディスペア)という単語がまず使われます。
ほかにも「lose hope」や「give up hope」のように、望みをなくすこと、諦めること、といった言い方もできますし、「hopeless」という単語も存在します。
どのような出来事に対しての「絶望」かによって使い分けるなどすると、かなり心境を細かく言い表すことができそうです。
4. 「絶望」の言葉の使い方
「○○に絶望した」や「○○は絶望的だ」のように使うこともあれば、「絶望の○○」「絶望するほどの○○」のようにも使えます。
自分や他者の心境を表すときに使われることのほかに、経営、政治、国同士の関係など、生物以外でも、先行きが見えない、希望がない、というときに使われることがあります。
5. 「絶望」を使った言葉と意味を解釈
では、「絶望」を使用した言葉をいくつか挙げておきましょう。
フレーズごと覚えてしまえば、どのようなときに使う言葉なのかよくわかります。
5-1. 「絶望を乗り越える」
現代医学では不治の病とされているものや、奇病、難病にかかったときなど、人は「絶望」を感じることがあります。
しかし、そのような困難な状況を打破し、完治したり、宣告されていた余命よりずっと長く生きることができたり、よい兆候が見られることで、「絶望を乗り越える」人も多数います。
人は未来を見ることができないため、現在の境遇が悪いと「絶望」してしまいますが、未来が本当に「絶望」であるかどうかはわかりません。
「息子が難病とわかったときは絶望したが、長い年月を経て治療が進み、絶望を乗り越えることができた」
5-2. 「絶望死」
貧困、介護疲れ、いじめなどによる「絶望」が原因で起こる死を「絶望死」ということがあります。
どれも、極めて程度がひどく、もはや自分の力では再起することができない状況にまで追い込まれたとき、人は死を考えることがあります。
終わりの見えない疲労や心労からくる「絶望」は命まで奪うことがありますが、自分を助けてくれる制度や、支えてくれる人がいることにどこかで気づくことができれば、状況はすこしずつ変わっていくかもしれません。
「絶望死のニュースを見ていると、だれかに助けを求められなかったのかと悲しく思う」
5-3. 「絶望の淵」
「ぜつぼう(の)ふち」と読み、「ふち」とはよどんだふかみ、というような意味の言葉です。
どんよりと暗く、二度と戻ることのできないような場所を「絶望の淵」ということがあり、「絶望の淵に突き落とされる」「絶望の淵から這い上がる」といった言葉からもその深刻さがうかがえます。
「ある日から急にはじまった壮絶ないじめによって、私は絶望の淵に突き落とされることとなった」
6. 「絶望」を使った例文・短文
次に「絶望」を使用した例文を見ておきましょう。
フレーズだけでなく、文章の中でどのように使われているか見ておくことで、より応用がききます。
6-1. 例文1
「すべりどめのつもりだった大学すら不合格だとわかり、人生に絶望した」
浪人してしっかりと勉強し、立派に働いている方もたくさんいますが、やはり受験生にとって受けるかどうかというのは、人生を大きく左右するものです。
そのような状況下で志望校のみならず、すべりどめの学校まで不合格するというのは「絶望」に値する心境を味わう人が多いでしょう。
しかし、いつまでも「絶望」を味わっているだけでなく、切り替えることを学び、これからの人生を謳歌したいところです。
6-2. 例文2
「彼女が親の都合で海外へ行くと知り、深い絶望におそわれた」
子どものころは親の都合に従うしかなく、どんなに仲のよい友だちがいても、転校するとなんとなく関係が先細りになる、というのはよくあることです。
交際関係にある男女などであっても、顔を見て話せない環境が続くほど、お互いの気持ちをわかりあえなくなり、徐々にズレが表れることが多々あります。
身悶えするような「絶望」の中で、どのように折り合いをつけていくかが重要になります。
6-3. 例文3
「このスコアでは絶望的だ」
技術、能力的な不足があまりにはなはだしいとき、「絶望的」という言葉を使うことがあります。
ここではスポーツや勉強における得点が人並み外れて低く、望みがないほどである、という状況を言い表しています。
何事も努力の積み重ねではありますが、あまりに差が開きすぎていると、すぐれている人と比べてしまい、希望が持てなくなることがあります。
7. 「絶望」の類語や類義表現
「絶望」の類語表現についても見ておきましょう。
類語がわかると、繊細な感情の違いを表すことができるようになり、より気持ちを伝えやすくなりますので、ぜひ見ておいてください。
7-1. 「失望」
「しつぼう」と読み、期待外れなことや、望みを失うこと、という意味の言葉です。
「失望」と「絶望」とでは、「絶望」のほうがより程度がひどく、立ち直るための時間も長くかかるものとされます。
「失望」はがっかり、というくらいで済むこともあり、一時的な場合も多いですが、「絶望」とは「失望」を何度も重ねている場合や、心に度し難いほどの痛みを伴うものも多いです。
類語ではありますが、程度が違う、と考えておきましょう。
「困っている人に対する心無い罵声に心底失望した」
7-2. 「どん底」
最下層、底辺のことで、最低、最悪、という意味でも使われています。
「絶望」と「どん底」は程度についてもかなりに通っており、どちらもかなり深刻な状況を意味しています。
また、「絶望」とくらべるといくぶんかユーモアの混じった言葉として使われる場合もあり、自虐的に「どん底」という言葉を口にする人もいます。
「一時期はどん底まで落ちたが、よく這いあがってきたものだ」
8. 「絶望」の対義語
最後に「絶望」の対義語を見ておきましょう。
類語だけでなく対義語まで把握しておくと、かなり語彙の幅が広がります。
8-1. 「希望」「期待」
「絶望」とは、希望や期待を失うこと、という意味の言葉ですので、対義語には「希望」「期待」という言葉がまず挙げられます。
どちらも未来になにかよいことを望む、という意味の言葉で、「希望の星」「期待の新人」のように、新たにメンバーに加わった、素質を備えた人物に対して使われることもあります。
「祖母は、どんなときでも希望を捨ててはいけない、といった」
「あさっては誕生日なので、献立に期待している」
8-2. 「有望」
「ゆうぼう」と読み、将来、未来に望みがあること、また、望みをかけることを意味する言葉です。
「将来有望な○○」のように使われることがよくあり、持っている能力や潜在能力の高さを見込まれ、望みをかけられている人物などに対してこのように評されます。
「これほど有望な選手なら、これからの水泳界を牽引していってくれるだろう」
まとめ
「絶望」とは、希望を失うこと、望みが絶えること、という意味の言葉でした。
人は人生の間に幾度となく「絶望」を感じることがあるかと思いますが、わからないことにくよくよしたり、未来を決めつけてしまわず、しっかりと今を受けとめ、どこかに希望を見出しながら生きていきたいものですね。
「絶望」という言葉を知らない、という方は少ないかもしれませんが、英語でどう表現するのか、どのような類語、対義語があるのかぱっと答えられる人は多くはないでしょう。
ここでは「絶望」という言葉についてご紹介していますので、そういえば曖昧だな、という方はぜひ一読ください。
1. 「絶望」の意味とは?
「絶望」とは、期待や望み、希望を失うことを意味しています。
過去、現在のうちに起こった出来事などにより、未来に対する期待感、楽しみといった喜びの感情を持てなくなる状態です。
具体的には社会人としての役割を失ったり果たせなくなること、知人、友人など愛する人を喪うこと、いじめに遭う、貧困、戦争、犯罪に巻き込まれるといった出来事に遭遇したとき、人は絶望しやすいといわれています。
2. 「絶望」の読み方
「望み」が「絶える」と書いて「ぜつぼう」と読みます。
「絶」という漢字はほかに、「セツ」「ゼチ」「た-える」「た-やす」など多くの読みをもち、意味もたつこと、へだたり、こばむ、すぐれているなどさまざまなものがありますが、ここではたえる、ほろびるという意味で使われています。
「望」という漢字はほかに、「モウ」「のぞ-む」「もち」「うら-む」といった読みがあり、満月のこと、うらむ気持ち、みわたすこと、などの意味がありますが、ここではのぞむこと、ねがうこと、まちのぞむこと、といった意味で使われています。
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