シミュラクラ現象(類像現象)とは、人間の目は3つの点が集まった図形を「人の顔」と見るようにプログラムされているという脳の働きのことを言います。
例えば心霊写真だと思うのはこのシミュラクラ現象ということで説明がつくともされています。
ちょっと聞きなれない言葉、シミュラクラ現象ですが、生活の中で感じていることなのです。
ここではシミュラクラ現象やその他の錯覚についてまとめてみましたので、一緒に見ていきましょう。
- シミュラクラ現象とは?
- シミュラクラ現象とパレイドリア現象
- シミュラクラ現象の事例と原因
- パレイドリア現象が起こりやすい人の特徴
- フレゴリの錯覚とカプグラ症候群は妄想
- その他の錯覚について
- まとめ
1. シミュラクラ現象とは?
物、植物を見た時に人の顔のように見える時がないでしょうか。
逆三角形上に3つの点があると、人の顔として認識する現象が起こります。
このことをシミュラクラ現象と言います。
検索してみますと、数々のシミュラクラ現象の面白い画像を見ることができます。
実は物であり、人ではないとわかっていても、人の顔として見えてしまうのは面白い現象ですが、要するにシミュラクラ現象とは一種の錯覚のようなものです。
シミュラクラ現象を理解すれば心霊写真の謎も大体わかると言います。
ここではシミュラクラ現象やその他の錯覚について詳しくまとめて解説していきます。
一緒に不思議な現象の謎解きをしていきましょう。
2. シミュラクラ現象とパレイドリア現象
逆三角形状の3つの点があれば人の顔として見えてしまうことをシミュラクラ現象と言いますが、それと同列に語られることが多いパレイドリア現象についても紹介しましょう。
2-1. パレイドリア現象とは?
逆三角形状の3つの点があれば人の顔に見えてくる現象がシミュラクラ現象のことですが、もっと広義の意味を持つもので、パレイドリア現象があります。
パレイドリア現象は「そこにはないもの」「本来とは異なるもの」を、自分の脳が知っているパターンに当てはめて錯覚してしまう現象を言います。
例えば空に浮かぶ雲があります。
もちろん脳では「これは雲である」とわかっているわけです。
しかし、動物の形、食べ物の形などに見えたりすることがあります。
これこそがパレイドリア現象なのです。
同じような例で言えば、イタリアの地図があります。
脳ではイタリアの地図とわかっているのに「ブーツ」のように見えたりします。
一回ブーツだと思うと、次に見てもまたブーツに見えるようになります。
もちろん、脳では「ブーツではない、イタリアの地図の形」とわかっていてもです。
この二つの例は「視覚による錯覚」となります。
パレイドリア現象は聴覚によるものもあります。
例えば猫の鳴き声だとわかっているのに、人の声のように感じるといったことがあります。
これは「聴覚による錯覚」です。
このような錯覚を起こすのは脳が「知っている」からなのです。
もしも、動物やブーツ、猫の鳴き声の存在を知らなければパレイドリア現象は起こらないというわけです。
2-2. 心霊写真は錯覚?
さて、これまでお伝えしてきました、シミュラクラ現象とパレイドリア現象ですが、この二つは心霊写真と関わりがあります。
霊の存在を信じている人からすれば、心霊写真は霊的なものを表していると解釈することでしょう。
しかし、ほとんどの心霊写真はシミュラクラ現象とパレイドリア現象で説明がつくと言われているのです。
つまり心霊写真は「錯覚」であるということになります。
心霊写真の多くはぼんやりと人の顔のように見えるものです。
「見ようによっては顔と思える」といった感じではないでしょうか。
心霊写真ではないかと思って見るから、そう思えてしまうということなのかもしれません。
これらはシミュラクラ現象やパレイドリア現象が起こっているということで説明がつきます。
3. シミュラクラ現象の事例と原因
シミュラクラ現象の事例やシミュラクラ現象が起こる原因を見ていきましょう。
3-1. 脳にプログラムされている
顔を持つ生物は、ほとんど目が二つ、口が一つといった逆三角形の配置ではないでしょうか。
そして私たち人間の目は3つの点があると「顔」と認識する働きがあります。
そして相手の目を見るというのも本能です。
つまりシミュラクラ現象というのは脳にプログラムされていて、誰でも起こることなのです。
起こる人と起こらない人がいるのではないのです。
心霊写真などを見るとほとんどの人が恐怖するのもそういうわけなのです。
3-2. 乳児期早期に備わるものと考えられている
シミュラクラ現象は、人の脳にプログラムされていることで起こる錯覚ですから、大人だけでなく子供でも同じことが起こります。
小さい子供であっても顔と認識すれば、その後シミュラクラ現象は起こるでしょう。
比較的早い時期、乳児期頃から備わるのではないかと考えられています。
3-3. 顔文字はシミュラクラ現象を応用している
シミュラクラ現象を応用しているのが、私たちが普段何気なく使っている顔文字ではないでしょうか。
メール、文章などに顔文字を使いますと和んだり、相手が何を伝えようとしているかわかるのは、まさにシミュラクラ現象が起こっているからでしょう。
記号が顔のように見えるからわかるのです。
もしもシミュラクラ現象が起こっていなければ意味がわからないでしょう。
4. パレイドリア現象が起こりやすい人の特徴
誰にでもパリドリア現象は起こるものですが、特に起こりやすいとされる人の特徴を見ていきましょう。
4-1. 神経質な人
パレイドリア現象が起こりやすいのは、神経質、不安を感じやすい人であるという実験の結果が出ているのだそうです。
個人的な性格はさほど関係がないようですが、要するに、神経質、不安を感じやすい人ほど「何か感じやすい」とも言えます。
「影が幽霊のように見える」とおびえたりするのもそのせいなのかもしれません。
あまり気にしない人、鈍感な人はパレイドリア現象に気がつきにくいのでしょう。
確かに、心霊写真なども「言われればそう見えるけど」と気づきにくい人もいますし、敏感に「顔が見える」と言う人もいます。
4-2. 女性の方が起こりやすい
パレイドリア現象は男性に比べて女性の方が起こりやすいとされています。
これは一般的に女性の方がこまやかであったり、小さいことに気がつきやすいということが関係しているのかもしれません。
とはいえ、男性であっても細かいタイプもいますし、女性でも豪快で小さなことは気にしないというタイプもいますので、あくまでも傾向ということですべての人に当てはまるわけではありません。
5. フレゴリの錯覚とカプグラ症候群は妄想
シミュラクラ現象とパレイドリア現象はどちらも「錯覚」であり、誰にでも起こる現象ということがわかりました。
では錯覚繋がりでフレゴリの錯覚についても説明しましょう。
これは名前は錯覚ですが実は妄想の一種とされています。
似たような妄想でカプグラ症候群についても併せて紹介します。
5-1. フレゴリの錯覚の内容
フレゴリの錯覚とは、誰を見ても、それを特定の人物と見なしてしまう現象のことを言います。
また、全くの見知らぬ他人を、自分がよく見知った人と取り違えてしまうことでもあります。
錯覚と名前がついていますが、実際は妄想の一種なのです。
1927年にフランスの精神科医によって報告されました。
早変わりとモノマネを得意としたイタリアの喜劇俳優、レオポルド・フレゴリ(1867-1936)の名にちなんでいます。
5-2. カプグラ症候群
カプグラ症候群とは、家族、恋人、親友が瓜二つの替え玉に入れ替わっているという妄想を抱いてしまうことを言います。
精神疾患の一つであり、よく見知った人物が、見知らぬ他人に入れ替わっていると感じてしまう現象のことです。
以前は珍しいと思われていましたが、現在においては、それほど珍しいものでないことが分かっています。
1923年、フランスの精神科医ジョセフ・カプグラらによって報告されました。
6. その他の錯覚について
シミュラクラ現象、パレイドリア現象は「錯覚」で、フレゴリの錯覚とカプグラ症候群は「妄想」ということがわかりました。
さてこれ以外にも「錯覚」は種類があります。
錯覚を利用してマーケティングの手法とすることもありますし、錯覚を理解すれば心霊写真を見破ることもできるのです。
それではその他の錯覚についても紹介しましょう。
特に心霊写真というのはほとんどがシミュラクラ現象、パレイドリア現象で思い込んでいるとされています。
本物か偽物か霊能者はどうやって見極めているのでしょうか。
では見ていきましょう。
6-1. シャルパンティエ効果
人の脳は様々な錯覚を起こします。
シャルパンティエ効果とはコゼレフの錯覚、あるいは大きさ=重さの錯覚とも呼ばれています。
これは重さの感覚が視覚的に見える大きさの影響を受けて、重さが同じであっても、体積が小さい方が重く感じられる現象を言います。
大きさ、重さの錯覚
例えば良く言われるのが、鉄のかたまり1キロと綿のかたまり1キロがあったとすれば、同じ重さであっても綿の方が軽く見えるというものがあります。
同じ重さであっても見た目のイメージから重い、軽いと感じてしまうことは、大きさ、重さの錯覚なのです。
マーケティングに応用
シャルパンティエ効果は、マーケティングに応用されています。
普段買い物をしていて良く目にしているのです。
980円、1980円という価格設定
商品の値段設定で、980円や1980円はよく見かけます。
1000円や2000円と20円しか変わらないのですが、なぜか「買いやすい」「お得」と感じてしまうのではないでしょうか。
これもシャルパンティエ効果を応用しているのです。
「全品50%オフ、レジにてさらに20%オフ」という言葉
セールなどで「全品半額、さらにレジで20%引きです」といった誘い文句を聞いたことはないでしょうか。
実はこれはシャルパンティエ効果を応用しているのです。
実際には60%オフということになります。
しかし、割引を二段階にすることで「とてもお得」と感じさせたり、まるで「70%オフ」のような勘違いを引き起こさせるのです。
これも「錯覚」を利用した手法と言えるでしょう。
6-2. クロノスタシス
クロノスタシスとは、サッカードと呼ばれる速い眼球運動の直後に目にした最初の映像が長く続いて見えるという錯覚のことを言います。
サッカードとは
人間の目というのは、常に眼球運動をしています。
物を見ている時、目は一時も止まることはなくて、短時間に視点を動かしているのです。
この動きによって、目の中心部分で視力や色を見分けたり、多くの物を見ることができるのです。
普段意識することはないのですが、実は目まぐるしく視野が変化しているということになります。
脳は情報を無視する
視野が目まぐるしく変わっていることに、気がつかないのは脳がそれを無視しているからとされています。
無視しないと視野が不安定になり物を落ち着いて見ることができなくなるからなのです。
しかし無視した視野の分は時間が空いてしまいます。
その空いた部分を埋めるのが後から来た情報なのです。
時計の秒針が止まって見える理由
しばらく目を隠しておき、それから時計を見ますと秒針が止まってしまう(ように見える)ことがあります。
これこそがクロノスタシスと呼ばれる現象なのですが、視覚だけでなく聴覚や触覚でも起こる場合もあるとされています。
6-3. 心霊写真の見破り方
人間の脳に、様々な錯覚があることがわかってきますと、心霊写真というのも結局は錯覚なのかもしれないと思うことでしょう。
実際のところシミュラクラ現象とパレイドリア現象で、心霊写真は錯覚であると説明がつくとも言われています。
心霊写真が本物なのか、もしくは錯覚なのか見破り方、見分け方を見ていきましょう。
心霊写真とは
心霊写真とは、霊(地縛霊、浮遊霊、生霊など)や、エクトプラズム、死神、神仏といった霊的な存在が写りこんでいると主張される写真のことを言います。
また写るはずの被写体の一部、あるいは全部が写っていないものなども心霊写真と呼ばれることもあります。
例えば、誰もいないはずなのに、手が見えるとか、足が一本多いとかそのような不思議な写真も心霊写真とされています。
心霊写真には偶然撮った写真に何かが写り込んでいる場合と、霊能者が降霊術などを行って意図的に写したものとあります。
一般的には、事故現場、人が多い場所、自殺が多い場所といった場所で心霊写真は写りやすいとされています。
心霊写真ブームといったものも一時期はあり、心霊本の発売などビジネスになったりもしました。
霊感のある人は触った時にわかる
霊能者、霊感がある人は、心霊写真なのか錯覚なのかどうやって見分けているのかと言えば、実際に写真を見たり触った時の感覚でわかるのだそうです。
例えば、写真から嫌な「気」を感じたり、念のようなものも見えるのだと言います。
触った時にぞくっとしたり、不調が起こるといったこともあるので、違和感があるかどうかが判断基準となっているのでしょう。
ちなみに霊感がある人はそのような違和感を感じた場合はすぐに手放した方がいいとのことです。
心霊動画の90%以上は偽物とされる
現在、心霊写真ではないかと出回っているものに関しては、プロの霊能者に言わせれば、ほとんどが偽物とのことです。
特に心霊動画に関しては90%以上が偽物ではないかとされています。
心霊写真が本物かどうかを見分けるコツとしては
- もやもやとした念のようなものが見える
- 触るとよくないものを感じる(電気のような感じがする場合も)
- 負の感情にとらわれるもの
といったことだと言われています。
霊感がある人は何となくわかるかもしれません。
しかし、霊感がない場合は何も感じないということがほとんどでしょう。
どちらかと言えば「脳の起こす錯覚」と思っておく方が精神的にもいいでしょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
シミュラクラ現象や、その他の錯覚について紹介しました。
逆三角形で3つの点があると、顔だと認識してしまうということが、人の脳にプログラムされているということが興味深いことでした。
この錯覚があるので、心霊写真ではないかと思ったりするということもわかりました。
怖がりの人にとっては、今まで怖かった心霊系の画像や動画も今後は「錯覚かもしれない」と落ち着いて見ることができるかと思います。
特に心霊写真においては、霊感のない人の場合はほとんどはシミュラクラ現象かパレイドリア現象のどちらかではないでしょうか。
身近に「心霊写真かもしれない」と不安になっている人がいましたら、錯覚の可能性もそっと伝えてあげるといいかもしれません。
シミュラクラ現象(類像現象)とは、人間の目は3つの点が集まった図形を「人の顔」と見るようにプログラムされているという脳の働きのことを言います。
例えば心霊写真だと思うのはこのシミュラクラ現象ということで説明がつくともされています。
ちょっと聞きなれない言葉、シミュラクラ現象ですが、生活の中で感じていることなのです。
ここではシミュラクラ現象やその他の錯覚についてまとめてみましたので、一緒に見ていきましょう。
1. シミュラクラ現象とは?
物、植物を見た時に人の顔のように見える時がないでしょうか。
逆三角形上に3つの点があると、人の顔として認識する現象が起こります。
このことをシミュラクラ現象と言います。
検索してみますと、数々のシミュラクラ現象の面白い画像を見ることができます。
実は物であり、人ではないとわかっていても、人の顔として見えてしまうのは面白い現象ですが、要するにシミュラクラ現象とは一種の錯覚のようなものです。
シミュラクラ現象を理解すれば心霊写真の謎も大体わかると言います。
ここではシミュラクラ現象やその他の錯覚について詳しくまとめて解説していきます。
一緒に不思議な現象の謎解きをしていきましょう。
2. シミュラクラ現象とパレイドリア現象
逆三角形状の3つの点があれば人の顔として見えてしまうことをシミュラクラ現象と言いますが、それと同列に語られることが多いパレイドリア現象についても紹介しましょう。
2-1. パレイドリア現象とは?
逆三角形状の3つの点があれば人の顔に見えてくる現象がシミュラクラ現象のことですが、もっと広義の意味を持つもので、パレイドリア現象があります。
パレイドリア現象は「そこにはないもの」「本来とは異なるもの」を、自分の脳が知っているパターンに当てはめて錯覚してしまう現象を言います。
例えば空に浮かぶ雲があります。
もちろん脳では「これは雲である」とわかっているわけです。
しかし、動物の形、食べ物の形などに見えたりすることがあります。
これこそがパレイドリア現象なのです。
同じような例で言えば、イタリアの地図があります。
脳ではイタリアの地図とわかっているのに「ブーツ」のように見えたりします。
一回ブーツだと思うと、次に見てもまたブーツに見えるようになります。
もちろん、脳では「ブーツではない、イタリアの地図の形」とわかっていてもです。
この二つの例は「視覚による錯覚」となります。
パレイドリア現象は聴覚によるものもあります。
例えば猫の鳴き声だとわかっているのに、人の声のように感じるといったことがあります。
これは「聴覚による錯覚」です。
このような錯覚を起こすのは脳が「知っている」からなのです。
もしも、動物やブーツ、猫の鳴き声の存在を知らなければパレイドリア現象は起こらないというわけです。
2-2. 心霊写真は錯覚?
さて、これまでお伝えしてきました、シミュラクラ現象とパレイドリア現象ですが、この二つは心霊写真と関わりがあります。
霊の存在を信じている人からすれば、心霊写真は霊的なものを表していると解釈することでしょう。
しかし、ほとんどの心霊写真はシミュラクラ現象とパレイドリア現象で説明がつくと言われているのです。
つまり心霊写真は「錯覚」であるということになります。
心霊写真の多くはぼんやりと人の顔のように見えるものです。
「見ようによっては顔と思える」といった感じではないでしょうか。
心霊写真ではないかと思って見るから、そう思えてしまうということなのかもしれません。
これらはシミュラクラ現象やパレイドリア現象が起こっているということで説明がつきます。
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