複数人が参加をして、霊を呼び出しお告げを聞く「こっくりさん」は1970年代に漫画の影響もあり、大流行しました。
しかし、こっくりさんをした後に具合が悪くなったりする人もいたので、学校でこっくりさんは絶対にしてはいけないと言われた記憶がある人もいるのではないでしょうか。
こっくりさんは自動書記の一種です。
自動書記はオートマティスムとも呼ばれていますが、どのような種類があるのか、また原因なども調べてみました。
それでは一緒に見ていきましょう。
- 自動書記とは?
- 自動書記の種類
- かつて大流行したこっくりさんも自動書記の一種
- 自動書記(オートマティスム)が起こる原因
- 主な自動書記(オートマティスム)の例
- 自動書記は占いの一種
- まとめ
1. 自動書記とは?
自動書記とは、心霊現象としてとらえている人も多いのではないでしょうか。
こっくりさん、イタコなども自動書記の一種と言われています。
自動書記は自分の意思とは関係なく手が動いたり、字を書いたり、しゃべったりといったことを言いますが、昔から霊能者が降霊術や占いの一種として取り入れていた方法でもあります。
かつて自動書記は、イギリスで「交霊会(降霊会」と呼ばれていて、霊と交信する会が行われていました。
テーブルを囲んで座る参加者と霊との交信を霊能者が行っていたのですが、その場で頻繁に用いられていたのが自動書記という方法だったのです。
中には自分の意思で操る、いわゆるインチキ霊能者もいたかもしれませんが、霊能者自身が知らない言語や内容であったり、古代文字が表れる場合は不思議な力だと言うしかありません。
日本においては、自動書記のことを「お筆先」「神がかり」と言っていました。
2. 自動書記の種類
自動書記にはいくつかの種類があるとされています。
それでは、自動書記の種類と内容をまとめてみましたので見ていきましょう。
2-1. 受動書記
受動書記とは、何らかの霊的存在が霊能者の手を動かし、文字や図形などを書かせることを言います。
乱暴に書きなぐる、すごい速さで沢山のことを書くという場合は一般的には低級な霊がさせることだと言われています。
日本で言えば、かつて大流行した「こっくりさん」がこの受動書記にあたります。
本来であれば遊び感覚でありますが、低級な霊であっても感受性が強い、霊感が強い人の場合は具合が悪くなってしまうこともあったかもしれません。
その為学校などで「こっくりさん」は禁止するとなったりもしたようです。
現在においても、安易な気持で行うことは止めておきましょう。
2-2. 霊感書記
霊感書記とはその時、頭に浮かんできたメッセージ、イメージを書きつづるというタイプの自動書記です。
自然的な力を借りているので、文章を書き続けることもあれば、何も出てこなくなり書けないということも起こるでしょう。
小説家、発明家、芸術家といったクリエイティブな仕事をしている人たちがある時、突然「アイデアが湧き出てきた」といった状態になり、一心不乱になって作品を作り出す時があります。
これは本人が無自覚であるだけで霊感を使っているものとも考えられます。
もともと何かを創り出す人というのは、そうでない人に比べて感受性、直感、霊感といったものがある人が多いのではないでしょうか。
2-3. 直感書記
直感書記とは、受動書記のように霊が直接霊能者の手を動かさせるのではなく、霊能者自身が霊と一体になることを感じながら、頭の中に浮かんだことを書いていきます。
つまり霊能者も、自分が霊の意思を書き綴っているということを自覚しながら、頭に浮かぶ言葉を書き綴るというケースです。
直感書記は、霊に与えられた情報を、自らの頭の中で整理しながら、理論的に書いて行くということです。
いわば、霊と一体化した共同作業といったようなイメージになります。
3. かつて大流行したこっくりさんも自動書記の一種
今の小学生は、こっくりさん遊びなどはしないかもしれませんが1970年頃こっくりさんが大流行した時があります。
1980年代に小学生だった人ぐらいまではこっくりさんの存在を知っている人は多いのではないでしょうか。
こっくりさんという呼び名だけでなく「キューピッドさま」「エンジェルさま」「守護霊さま」など様々な呼び名があったようですが、内容はどれも同じようなものです。
それではこっくりさんについて説明しましょう。
3-1. こっくりさんとは
こっくりさんとは、紙にはい、いいえ、数字、ひらがななどを書き、数人で硬貨を指で押さえて、呪文をとなえ霊を呼び出すというものです。
「はい」か「いいえ」で答えられる質問をすると硬貨が動き、お告げを得られるというものでした。
こっくりさんが日本に入ってきたのは、かなり昔のことで、もともとは明治時代に日本に漂着したアメリカの船員たちがウィジャ盤などの「テーブルターニング」を村人たちに見せた、伝えたのが始まりとされています。
ブームになったきっかけは1970年代に流行った漫画の影響とのことです。
子供は漫画やアニメの真似をしたがるものですから、こっくりさんは小学生の間で流行ったのですが、これが大問題となることに繋がるのです。
3-2. こっくりさんによる悪影響とは
こっくりさんが大問題となったのは、こっくりさんのルールにあります。
こっくりさんとは降霊術であり、霊を呼び出すわけですから、最後に帰ってもらう必要があります。
しかし「お帰り下さい」と言っても「はい」とならず「いいえ」となり続けると、小学生ですからパニックになってしまいますし、だんだん夕方になり暗くなることで恐怖心がつのったことでしょう。
「霊が帰ってくれなかった」と心配したまま帰宅してそのまま自己催眠のような形になり、情緒不安定になったり、放心状態になったりということもあったのだそうです。
感受性の強い子供であればあるほどそのような危険性はあることでしょう。
その為、こっくりさん遊びはしてはいけないと学校で注意されるようになりました。
1970〜1980年代に小学生、中学生だった人はそのような記憶があるのではないでしょうか。
もちろん、今でもこっくりさん遊びは気軽にするものではありません。
遊び半分で低級な霊を呼び寄せてしまったり、またそう思い込んで情緒不安定になってしまう危険性はあるのです。
3-3. こっくりさんの真相
さて、問題となったこっくりさんですが、真相はどういったことだったのでしょうか。
本当にみんながみんな、狐の霊を呼び出していたのでしょうか。
こっくりさんの真相としては、霊が原因と言う説もありますが、自己暗示、集団催眠(ヒステリー)といった説の方がほとんどではないでしょうか。
霊感が強い人、怖がりの人がいればその思いは周りに伝染することが考えられますし、狐の霊ではなく低級な霊を呼び込んでいる可能性もあるかもしれません。
こっくりさんは遊びととらえている人もいるかもしれませんが、降霊術の一つですから知識、霊感がある人が行うものです。
遊び半分、安易にするものではないという認識でいた方がいいでしょう。
4. 自動書記(オートマティスム)が起こる原因
自動書記(オートマティスムとも言います)が起こる原因はいくつか説があります。
それでは一つずつ見ていくことにしましょう。
4-1. 憑依現象の一種
こっくりさんのように硬貨を使うものもあれば、鉛筆などで書く場合もありますが、原因としては何らかの霊が憑依していると考えられています。
霊能者の場合は霊感が強く、霊を自分の体に降りてこさせて自動書記の現象を起こしているとされています。
4-2. 自己催眠の一種
降霊術というのは複数の参加者を集めてすることが多いのですが、その際、参加している人たちの潜在意識が反映されているという説があります。
自己催眠の一種であり、本当は意図的に動かしているのにそれに誰も気がついてないといった状態もありえるのです。
子供同士で行うこっくりさん遊びなどは自己催眠にかかっている場合がほとんどだったと想像されます。
子供は感受性が大人より強く、また素直であることから自己催眠や集団ヒステリーになりやすいとも考えられます。
それゆえ大問題となり学校ではこっくりさんの類、降霊術は禁止となった事例が多かったのではないでしょうか。
4-3. 病的要因、薬物の使用のケース
心霊主義的には、霊の存在とも考えられる自動書記ですが、科学的には霊の存在ではなく、本人の問題としてとらえられることもあります。
精神的なもの、病的なもの、もしくは薬物を使用しているケースといったことが自動書記を起こす原因として考えられることです。
4-4. 筋肉の無意識の動き
現在では、こっくりさんは硬貨に指を置く体勢を取り続ける時にどうしてもわずかに腕が動いてしまうことも有力な説となっています。
それは同じ姿勢を取り続けることで、すぐに筋肉が疲労する為、不覚筋動が起こるからです。
そのような力が集中して硬貨が動くといった現象を起こしているとされています。
5. 主な自動書記(オートマティスム)の例
自動書記には様々な例があります。
ここでは自動書記と言われている例をいくつか紹介しましょう。
5-1. ウィジャボード
ウィジャボードとは、降霊術や心霊術を一般的な娯楽の為に使う文字盤のことです。
1892年にパーカー・ブラザーズ社が占い用、ゲーム用として発売した商品です。
アルファベットや数字が書かれたボードと、プランシェットという器具からなります。
使用方法は日本のこっくりさんと似ており、参加者全員が文字盤の上に置かれたプランシェットに手や指を添えます。
誰かが質問をすると、プランシェットが動き出し、回答を文字で示すというものです。
ちなみに、プランシェットが動く理由は良く分かっていません。
5-2. ダウジング
ダウジングとは、地下水や貴金属の鉱脈など隠れた物を、棒や振り子状の装置の動きによって発見できるということを言います。
ダウジングで使われる道具は振り子、L字形、Y字形の棒などの種類があります。
今では、占いに使われることも多いようです。
5-3. イタコ
イタコは日本の東北地方で口寄せを行う巫女のことです。
シャーマニズムに基づく信仰習俗上の職業です。
イタコには霊的な力があるとされていますが、実際のところは心理カウンセラー、占い師的な役割が大きいとされています。
亡くなった人の霊がイタコの体に降りてきて会話するといったイメージが強いかと思いますが、すべてのイタコができるわけではなさそうです。
とはいえ、依頼者の心情を理解する能力は必要ですからコールドリーディングは必須とされています。
もともとは、目が弱い、見えないといった女性が修行をしてイタコになっていました。
現在いるイタコはほとんど高齢者だと言われています。
5-4. チャネリング
チャネリングとは特別の能力を使って、霊的、精神的な世界と交流したり、そのメッセージを人に伝えることを言います。
そうした能力を持っている人のことをチャネラーと呼びます。
チャネリングとは通常交流できない存在と交流します。
例えば、宇宙人であったり霊的な存在であったりです。
また過去のことや未来のことなど知りえないことを教えてもらうといったこともチャネリングです。
またスピリチュアルの世界においては、勘が冴えていたり、気づきを得ることをチャネリングと表すこともあります。
誰でも訓練することでチャネリングがある程度できるようになるとも言いますが、能力の個人差は大きいと考えられるでしょう。
また悪いものをチャネリングしてしまうといった場合もあります。
6. 自動書記は占いの一種
自動書記について、大体理解ができてきたでしょうか。
こっくりさんのイメージが強い人にとっては、自動書記そのものが心霊現象として怖いものだと思っているかもしれません。
しかし現代においては心霊現象というよりは、占いとしてとらえている、活用している人の方が多いのです。
それでは自動書記を取り入れた占い、チャネリングについて少し詳しく見ていきましょう。
6-1. 心霊現象ではなく占いとしてとらえる
自動書記はかつて、こっくりさん、降霊術といったように怖いイメージが強かったのです。
しかし、今はチャネリングという言葉で占いやスピリチュアル的な気づきといった意味でとらえることが多くなってきています。
霊感占い、チャネリングという言葉を聞いたことがないでしょうか。
霊感の強い霊能者、占い師たちはチャネリングという方法で依頼者にメッセージを伝えるのです。
そう言われると、特殊な能力と思うかもしれませんが、チャネリングは実は誰でも訓練すればある程度身につくとも言われています。
それではチャネリングを自分で行う方法を説明していきましょう。
6-2. チャネリングは自分でできる?
チャネリングというのは、占いなどで「してもらう」ものだけではなく、自分で行うこともできるのです。
チャネリング&リーディングを練習すれば、自分の運気を上げていったり、悪いものに気づき遠ざけることもできるようになるでしょう。
特別な修行が必要なわけではありません。
例えば夜寝る前に目を閉じて瞑想する、浮かぶイメージを読み取るといった方法でも十分だと言われています。
最初はそのような気軽なことから取り入れていき、徐々に高めていくといった方法がいいでしょう。
そもそもチャネリングは誰にでも備わっている能力だという意見もあります。
つまりチャネリングは訓練次第で誰でもできるようになるということなのです。
6-3. 直感に従うだけ、深く考えない
チャネリングは訓練次第で誰にでもできるとは言いますが、物事、何でもそうですが、人によって能力の差というものがあります。
上手くチャネリングができる人、能力が高い人は、占い師、霊能者として活躍できる人で選ばれた人とも言えるでしょう。
そうでない人は高度なチャネリングは難しいかもしれません。
しかし直感に従う、深く考えない、瞑想をする、イメージを掴むなど、チャネリングを意識して訓練を続けていけばある程度のレベルにはなるでしょう。
「これがチャネリングだ」と確信できるには、自分を信じること、呼吸を整える、瞑想を自在に操るなどができるようになることが必要とされています。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
自動書記(オートマティスム)について詳しく解説しました。
わかりやすい例としては、イタコやこっくりさんといったものがありますが、今は心霊的なとらえ方よりも、スピリチュアル的なとらえ方であったり、占いに活用といった形で自動書記は知られるようになっています。
またチャネリングは訓練次第で誰にでも身に着けることができるとも言われています。
チャネリングがもともと人間に備わった力であるとすれば、自動書記で起こる不思議な現象もある程度理解できるのではないでしょうか。
まったく霊感がない人や不思議なことを信じない人からすれば、自動書記自体が、インチキと思うかもしれません。
しかし霊感や直感を信じる人であれば、自分自身のチャネリングの能力を引き出すことに興味を持たれたのではないでしょうか。
この記事を読んだことをきっかけとして、瞑想やイメージトレーニングなどを試してみてください。
複数人が参加をして、霊を呼び出しお告げを聞く「こっくりさん」は1970年代に漫画の影響もあり、大流行しました。
しかし、こっくりさんをした後に具合が悪くなったりする人もいたので、学校でこっくりさんは絶対にしてはいけないと言われた記憶がある人もいるのではないでしょうか。
こっくりさんは自動書記の一種です。
自動書記はオートマティスムとも呼ばれていますが、どのような種類があるのか、また原因なども調べてみました。
それでは一緒に見ていきましょう。
1. 自動書記とは?
自動書記とは、心霊現象としてとらえている人も多いのではないでしょうか。
こっくりさん、イタコなども自動書記の一種と言われています。
自動書記は自分の意思とは関係なく手が動いたり、字を書いたり、しゃべったりといったことを言いますが、昔から霊能者が降霊術や占いの一種として取り入れていた方法でもあります。
かつて自動書記は、イギリスで「交霊会(降霊会」と呼ばれていて、霊と交信する会が行われていました。
テーブルを囲んで座る参加者と霊との交信を霊能者が行っていたのですが、その場で頻繁に用いられていたのが自動書記という方法だったのです。
中には自分の意思で操る、いわゆるインチキ霊能者もいたかもしれませんが、霊能者自身が知らない言語や内容であったり、古代文字が表れる場合は不思議な力だと言うしかありません。
日本においては、自動書記のことを「お筆先」「神がかり」と言っていました。
2. 自動書記の種類
自動書記にはいくつかの種類があるとされています。
それでは、自動書記の種類と内容をまとめてみましたので見ていきましょう。
2-1. 受動書記
受動書記とは、何らかの霊的存在が霊能者の手を動かし、文字や図形などを書かせることを言います。
乱暴に書きなぐる、すごい速さで沢山のことを書くという場合は一般的には低級な霊がさせることだと言われています。
日本で言えば、かつて大流行した「こっくりさん」がこの受動書記にあたります。
本来であれば遊び感覚でありますが、低級な霊であっても感受性が強い、霊感が強い人の場合は具合が悪くなってしまうこともあったかもしれません。
その為学校などで「こっくりさん」は禁止するとなったりもしたようです。
現在においても、安易な気持で行うことは止めておきましょう。
2-2. 霊感書記
霊感書記とはその時、頭に浮かんできたメッセージ、イメージを書きつづるというタイプの自動書記です。
自然的な力を借りているので、文章を書き続けることもあれば、何も出てこなくなり書けないということも起こるでしょう。
小説家、発明家、芸術家といったクリエイティブな仕事をしている人たちがある時、突然「アイデアが湧き出てきた」といった状態になり、一心不乱になって作品を作り出す時があります。
これは本人が無自覚であるだけで霊感を使っているものとも考えられます。
もともと何かを創り出す人というのは、そうでない人に比べて感受性、直感、霊感といったものがある人が多いのではないでしょうか。
2-3. 直感書記
直感書記とは、受動書記のように霊が直接霊能者の手を動かさせるのではなく、霊能者自身が霊と一体になることを感じながら、頭の中に浮かんだことを書いていきます。
つまり霊能者も、自分が霊の意思を書き綴っているということを自覚しながら、頭に浮かぶ言葉を書き綴るというケースです。
直感書記は、霊に与えられた情報を、自らの頭の中で整理しながら、理論的に書いて行くということです。
いわば、霊と一体化した共同作業といったようなイメージになります。
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