グレイグー問題は、人間が利便性を追求するあまり起きてしまう問題だといえます。
世界に終焉をもたらすと言われるグレイグー問題について詳しく解説していきます。
- グレイグー問題を簡単に説明!
- グレイグー問題が起きる背景とは?私達は生活に利便性を求めすぎている
- ナノマシンに期待していること
- よくある勘違い!ナノマシンは機械ではない
- グレイグー問題はありえないとする意見も!
- グレイグー問題によって引き起こされる問題とは
- ナノマシンの実用化によって起きる問題
- まとめ
1. グレイグー問題を簡単に説明!

グレイグー問題とは、簡単にいうと、ナノマシンが無限に増殖することで世界を終焉に導いてしまうのではないかとする問題です。
ここでナノマシンとは何のことだろうと疑問が生じることでしょう。
ナノマシンとは0. 1〜100nmサイズの装置のことです。
0. 1〜100nmサイズのサイズといわれても、大きさがピンこない人は多いでしょう。
0. 1〜100nmサイズとは、世の中に存在するウィルスよりも小さいサイズだと理解しましょう。
ウィルスとは目に見えないサイズですが、それよりもさらに一回り小さいサイズだと言われています。
つまり、ナノマシンは、人間が目視できないほど小さなサイズの装置だといえます。
さて、このナノマシンですが、ナノマシンが無限に増殖するとはどういった状況なのでしょうか。
そしてそれが世界の終焉を導くとは一体どのようなことなのでしょうか。
1-1. ナノマシンが無限に増殖する理由

ナノマシンが無限に増殖すると言われているのは、ナノマシンが制御不可能になった場合を想定してのことです。
人間のコントロール下においては人間の命令通りに動くので何の問題にもならないのですが、それが何らかのエラーによって制御不可能になった場合、ナノマシンは暴走し始めると言われています。
あらゆる生物を攻撃し始め、分解すると言われています。
例えば、ガン治療の目的でナノマシンを活用しようと考えられていますが、この場合も、順調に体内でガン細胞を攻撃してくれているのなら問題ないのですが、これが何らかのエラーによって暴走してしまった場合、人間の良い細胞まで攻撃するという弊害が生じることになります。
また、その暴走したナノマシンがさらに増殖することで、ウィルスと同様、周りに飛散し、あらゆる生物の体内に潜り込み、細胞を破壊すると言われています。
つまり、ナノマシンが一度エラーを起こし、暴走し始めれば、世界中のあらゆる生き物がナノマシンの手によって死に至らされ、世界の終焉をもたらしてしまうという訳です。
2. グレイグー問題が起きる背景とは?私達は生活に利便性を求めすぎている

グレイグー問題が起きる背景として、私達が利便性を求めすぎている点が挙げられます。
私達は地球の一員として、他の生物とうまく共存すべきなのですが、近年の科学の発達により、その共存関係がうまく機能しなくなっている面があります。
例えば、工場排水による汚染や大気汚染による温暖化現象などにより、海や川の生き物の生態系を崩したり、絶滅させるなどの問題を起こしてきた過去があります。
私達は、自分達の利益ばかりを追求し、地球や他の生物に対する配慮が欠けていたのです。
そして、ナノマシンという機械装置を生み出すことによって、さらに地球を汚染させようとしています。
確かにナノマシンが登場すれば、ガンに侵されても手術することなく、体内にナノマシンを取り込むだけでガン細胞をやっつけられるようになるので、便利なものになるのは間違いありません。
しかし、そういった利便性と引き換えに、地球環境をナノマシンの脅威にさらすことになります。
今、私達は、化学の進歩とともに、どこまで利便性を求めるべきか、考えなくてはいけないときにきているのかもしれません。
3. ナノマシンに期待していること

私達がナノマシンに期待していることとは何でしょう。
3-1. ガン治療に効果的!

ナノマシンに期待できることは、なんといってもガン治療です。
これだけ科学が進んだ今でも、ガンはなかなか治らない死をもたらす病気として恐れられています。
そして、ガンに侵された場合、その治療は体の負担が大きく、辛い治療となります。
手術をするといっても年よりなどの体力のない人には、手術をするだけの体力がないのでできませんし、かといって放射線治療をするといっても良い細胞まで攻撃してしまうため、治療を施す回数には限界があります。
しかし、ナノマシンなら、手術することなく体内に取り入れるだけで、自動的にガン細胞を排除してくれます。
負担なく、辛い思いをせずにガン治療ができるので、人間にとって明るい希望の星となることでしょう。
3-2. 検査をする必要がない

ナノマシンが実用化されれば、煩わしい検査などをする必要がなくなります。
胃カメラを飲んで胃の中を覗くといった検査をすることなく、造影剤などにカプセルを入れて体内に取り込んでおけば、わざわざ検査をしなくても、勝手にナノマシンがガン細胞をやっつけてくれることでしょう。
また、検査をする必要がなくなるということは、本人の体の負担を減らすだけでなく、わざわざ都会の大病院に行って検査を受ける必要がなくなるということです。
これなら田舎に住んでいても安心です。
3-3. 人類に不都合なあらゆるウィルスを撃退してくれる

ナノマシンが開発されると、ガン細胞だけでなく、人類に不都合なあらゆるウィルスを撃退してくれることが期待されます。
新種のインフルエンザが発見されても、その抗体さえ分かれば、ナノマシンを取り込んで蔓延するのを防ぐことができます。
そのため、ナノマシンはガン細胞だけでなく、治療不可能な、あらゆる難病にも有効だといえます。
また、手術不可能な場所に疾患があったとしても、ナノマシンを取り込めば、その部位を集中的に治療するということも可能です。
極小サイズだからこそ、人体の隅々まで行き届き、あらゆる疾患を治療することができます。
近い将来、病気で亡くなる方がほとんどいなくなるかもしれません。
4. よくある勘違い!ナノマシンは機械ではない

ナノマシンとはウィルスよりも一回り小さい、極小サイズの装置だと説明しましたが、勘違いしないでほしいのは、決してロボットではないというところです。
どうしても名前に「マシン」とつくので、機械で動くロボットのイメージが強いですが、実際のナノマシンはロボットではありません。
ナノマシンは肉眼では見えませんが、外見としては、カプセル状の装置となります。
そして、このカプセル状の装置とは、抗ガン剤を特殊なポリマーでコーティングしたものです。
ガン細胞をこのカプセル状の装置がどう攻撃するのかというと、血管の異常を感知し、そこからガン細胞に取り込まれることで、ガン細胞だけを攻撃するようにプログラミングされています。
ガン細胞がある血管は、そこだけ血管の目が粗くなっているため、それによって細胞の異常を感知するという仕組みのようです。
5. グレイグー問題はありえないとする意見も!

ナノマシンが有効に実用できるように研究が進められている一方で、グレイグー問題という懸念が浮かび上がっています。
しかし、このグレイグー問題自体を、単なる杞憂にすぎないとする声もあります。
なぜ、グレイグー問題が杞憂にすぎないのかというと、ナノマシンが増殖機能を持つことを前提に考えられているからです。
今のところ、ナノマシンに増殖機能はありません。
また、実際にナノマシンに増殖機能をもたらすとなると、必要とする資源やエネルギーは膨大な量となり、それを自然環境から取り出すのは難しいことです。
そのため、グレイグー問題では、自己複製機能を持ったナノマシンが暴走することを前提で取り上げられていますが、自己複製が難しい現状では単なる杞憂にすぎないと言われています。
しかし、まるでSF映画のようなナノマシンの実用化が目前に迫る今、自己複製機能をナノマシンに持たせることは、そう遠い将来でもないかもしれません。
現段階ではナノマシンに増殖機能はないため、人類にとってメリットでしかありませんが、増殖機能がもたらされた未来を考えると、心配になる人も多いことでしょう。
6. グレイグー問題によって引き起こされる問題とは

グレイグー問題によって引き起こされる問題とは何でしょう。
いくつか挙げてみます。
6-1. 環境破壊

グレイグー問題によって懸念されるべきことは環境破壊です。
自己複製プログラムをプログラミングされたナノマシンは、エラーが一度起きれば、地球上のあらゆる物質を分解し、それを基に自己複製を繰り返していくことになります。
地球上にある全ての木々や森、岩や山なども分解し、飲み込んでいくことでしょう。
そうすると、問題になるのが地球上の酸素がなくなってしまうということです。
酸素がなくなれば、呼吸ができないだけでなく、酸素によって作られるオゾン層もなくなるため、紫外線を直に皮膚に浴びてひどいやけどを起こす危険性もあります。
グレイグー問題とは、地球上のありとあらゆる物質を分解するだけでなく、環境を破壊し、人類を滅亡に追い込む危険性があります。
6-2. 生態系の破壊

グレイグー問題で指摘されるのは環境破壊だけではありません。
地球上のありとあらゆる生物をも分解し、自己複製機能のエネルギーとして利用するようになるので、生態系を崩す恐れが考えられます。
地球上のあらゆる生物を飲み込む前に、なんとかその増殖を抑えることができたとしても、絶滅した動物たちが戻ってくることは二度とありません。
一度、ナノマシンが暴走すれば、ある地域の生態系を崩し、それが地球環境へ悪影響を及ぼすことになるかもしれません。
今まで均衡に保っていた生態系を狂わすと、再び元の姿に戻すのは容易ではありません。
ある特定の動物たちが増殖しすぎて害を及ぼしたり、私達が食糧にしている動物や魚介類の生態系にも影響を及ぼし、食糧難に陥る可能性があります。
6-3. 人類の細胞を食いつぶす

ナノマシンが暴走すると、まず考えられるのは、人類の細胞を食いつぶすことです。
ナノマシンとは医療用として用いられるものであるため、通常の場合、使用されるのは人体の中ということになります。
そのため、このナノマシンの自己複製機能にエラーが生じるという事故は、まずは人間の体内で起きることだと考えられます。
となると、心配なのはナノマシンを取り入れている体です。
自己複製機能にエラーがあれば、ガン細胞だけでなく、健康的な細胞までも攻撃し、人体が跡形もなくなるまで攻撃し続ける可能性もあります。
7. ナノマシンの実用化によって起きる問題

ナノマシンの実用化によって懸念すべき問題があります。
いくつか紹介しましょう。
7-1. 犯罪が横行

ナノマシンが実用化され、医療現場で活躍してくれることは人類にとっては、非常に明るい未来だといえます。
しかし、ナノマシンに内包されたものが抗がん剤ではなく、殺人ウィルスだとしたらどうでしょう。
いとも簡単に人を殺すことが可能となります。
今は自己複製機能がないので、注射によってナノマシンを取り入れるしかないので、実際にナノマシンで殺人が起きても、注射を打った者が誰かを突き止めれば、犯人を断定することは可能でしょう。
しかし、ナノマシンに増殖機能がつき、ウィルスのように飛散することが可能となれば、注射ではなく、空気感染によって殺人を犯すことが可能となります。
そうすると、もともとの病気の疾患で亡くなったのか、あるいはナノマシンによる殺人なのかの見分けがつきにくくなり、犯人を突き止めることが容易ではなくなります。
世界の要人などが次々と殺されたり、テロ組織などに悪用されてしまうことが簡単に起きてしまうかもしれません。
7-2. 人口問題

ナノマシンが実用化されると、極端な話になりますが、病気が原因で死亡することはまずないといってよいでしょう。
そうすると、事故や事件に巻き込まれて亡くなる以外、死ぬことができなくなります。
そうすると、問題になるのは人口問題です。
今でさえも、地球上の人口は爆発的に増え続け、食糧不足に陥ることが懸念されているのに、病気で亡くなる人が減るということは、今まで以上に人口が増えることが予想されるということです。
人口が増えることで、食糧不足や使う燃料が増えることによって起こる温暖化の進行など、様々な人類への影響が予想されます。
7-3. 超高齢化社会

人口が増えることで地球上の人類が迎える社会は、超高齢化社会となります。
本来ならば死んでいてもおかしくない人も、ナノマシンの実用化により、健康的な細胞を保ち続けることが可能になるからです。
通常なら、年老いていくごとに細胞の再生がうまくいかず、それがガンを発症させて死に至らせるはずですが、ナノマシンが実現されればそういった異常を素早く感知し、本人も気付かないうちに治してくれます。
そのため、老化による細胞再生のエラーがなく、いつまでも不死鳥のように生き続けることが可能となります。
そうすると、老人が極端に増え、超高齢化社会及び超少子化社会を生み出すことになるでしょう。
まとめ

グレイグー問題が起きる前提として、ナノマシンに増殖機能があることが前提となります。
今はまだ増殖機能がないので心配しない声もありますが、これが増殖機能をもつことになれば、一気にグレイグー問題が起きる可能性が高くなります。
何らかの手立てを考えておかないと、悪夢が現実のものになってしまいます。
私達はたとえこの問題が杞憂だと主張されても、真剣に向き合うべき問題なのかもしれません。
グレイグー問題は、人間が利便性を追求するあまり起きてしまう問題だといえます。
世界に終焉をもたらすと言われるグレイグー問題について詳しく解説していきます。
1. グレイグー問題を簡単に説明!

グレイグー問題とは、簡単にいうと、ナノマシンが無限に増殖することで世界を終焉に導いてしまうのではないかとする問題です。
ここでナノマシンとは何のことだろうと疑問が生じることでしょう。
ナノマシンとは0. 1〜100nmサイズの装置のことです。
0. 1〜100nmサイズのサイズといわれても、大きさがピンこない人は多いでしょう。
0. 1〜100nmサイズとは、世の中に存在するウィルスよりも小さいサイズだと理解しましょう。
ウィルスとは目に見えないサイズですが、それよりもさらに一回り小さいサイズだと言われています。
つまり、ナノマシンは、人間が目視できないほど小さなサイズの装置だといえます。
さて、このナノマシンですが、ナノマシンが無限に増殖するとはどういった状況なのでしょうか。
そしてそれが世界の終焉を導くとは一体どのようなことなのでしょうか。
1-1. ナノマシンが無限に増殖する理由

ナノマシンが無限に増殖すると言われているのは、ナノマシンが制御不可能になった場合を想定してのことです。
人間のコントロール下においては人間の命令通りに動くので何の問題にもならないのですが、それが何らかのエラーによって制御不可能になった場合、ナノマシンは暴走し始めると言われています。
あらゆる生物を攻撃し始め、分解すると言われています。
例えば、ガン治療の目的でナノマシンを活用しようと考えられていますが、この場合も、順調に体内でガン細胞を攻撃してくれているのなら問題ないのですが、これが何らかのエラーによって暴走してしまった場合、人間の良い細胞まで攻撃するという弊害が生じることになります。
また、その暴走したナノマシンがさらに増殖することで、ウィルスと同様、周りに飛散し、あらゆる生物の体内に潜り込み、細胞を破壊すると言われています。
つまり、ナノマシンが一度エラーを起こし、暴走し始めれば、世界中のあらゆる生き物がナノマシンの手によって死に至らされ、世界の終焉をもたらしてしまうという訳です。
2. グレイグー問題が起きる背景とは?私達は生活に利便性を求めすぎている

グレイグー問題が起きる背景として、私達が利便性を求めすぎている点が挙げられます。
私達は地球の一員として、他の生物とうまく共存すべきなのですが、近年の科学の発達により、その共存関係がうまく機能しなくなっている面があります。
例えば、工場排水による汚染や大気汚染による温暖化現象などにより、海や川の生き物の生態系を崩したり、絶滅させるなどの問題を起こしてきた過去があります。
私達は、自分達の利益ばかりを追求し、地球や他の生物に対する配慮が欠けていたのです。
そして、ナノマシンという機械装置を生み出すことによって、さらに地球を汚染させようとしています。
確かにナノマシンが登場すれば、ガンに侵されても手術することなく、体内にナノマシンを取り込むだけでガン細胞をやっつけられるようになるので、便利なものになるのは間違いありません。
しかし、そういった利便性と引き換えに、地球環境をナノマシンの脅威にさらすことになります。
今、私達は、化学の進歩とともに、どこまで利便性を求めるべきか、考えなくてはいけないときにきているのかもしれません。
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