あなたの周りにもいませんか・ストックホルム症候群のジレンマに苦しめられている人。
特に女性は、ストックホルム症候群に陥りやすいといった心の弱さがあるようです。
今回は、そんなストックホルム症候群の例やストックホルム症候群に陥りやすいタイプについて解説していきます。
- ストックホルム症候群とは?
- ストックホルム症候群の例
- ストックホルム症候群に関連する事件
- ストックホルム症候群になる心理
- ストックホルム症候群の恋愛での例
- ストックホルム症候群になったときの対処方法
- まとめ
1. ストックホルム症候群とは?
ストックホルム症候群とは、誘拐事件や監禁事件の被害者が犯人と共に時間を過ごしていくうちに、犯人と共感意識が生まれて、好意的な感情が芽生えてしまうといった現象の事です。
犯人もそういった点を熟知しているから、協力者が欲しくてわざと被害者を孤立化させて、自分の思いのままに利用したりする事があります。
2. ストックホルム症候群の例
2-1. 誘拐犯と被害者が恋愛する
ストックホルム症候群の例としては、誘拐犯と被害者が一緒に何日も過ごしていくうちに恋愛感情が芽生えていくといったパターンです。
そうなってくると今度は誘拐された人質が、犯人に協力してしまうから、犯人をかばって逃してしまう事もあります。
2-2. 監禁の犯人に依存していく
ストックホルム症候群で多いのが、監禁もしくは軟禁している犯人に被害者が依存していくパターンです。
監禁や軟禁の犯人は、他人である事もありますが、たまに夫や親兄弟といった家族である場合もあります。
家族であった場合には、何年も何十年も周りには気付かれずに監禁もしくは軟禁され続けていたといった事件も多いです。
特に家族が監禁や軟禁の犯人の場合には警察も立ち入りにくい状況になるので注意が必要です。
2-3. 家庭内ストックホルム症候群
家庭内で育児放棄、暴力、暴言などの被害に遭っている女性や子供は多いようです。
でも、女性や子供が自分で生活費を稼ぐ事ができない場合には、どれだけ暴力や暴言を振るわれても、食べていくためにとじっと我慢し続けないといけない状況に追い込まれてしまいます。
食料を与えてくれるから、どれだけ暴力を振るわれてもひどい言葉でののしられたとしても、親や夫を悪者だと見えなくなってしまうのです。
それはこの人がいなければ、自分は生活していけないといった切り札を相手が握っているからです。
3. ストックホルム症候群に関連する事件
3-1. ノルマルム広場強盗事件
ノルマルム広場で起きた強盗事件が、ストックホルム症候群という語源の由来になった人質立てこもり事件です。
当時刑務所から仮釈放中であったヤン・エリック・オルソンが、サブマシンガンで武装してストックホルム中心街にあるクレジットバンケンという銀行に押し入った事件です。
その際に事件に駆けつけた警官に発砲して軽症を負わせてから、9人の銀行員を人質に取りました。
そのうち5人は警察との交渉によって釈放しましたが、その後も4人の人質を拘束し続けました。
オルソンは、当時の首相に人質から電話をさせ、脱出できるようにと交渉をさせました。
不思議なのは、人質達がオルソンに脅迫されているにも関わらずに、警察に敵対したり人質同士で敵対する事がなかった点です。
そしてなんと人質解放後の捜査中に、犯人のオルソンが寝ている間に、人質が警察の方へ銃を向けて攻撃してきたのです。
警察が人質達に事情聴衆を行う際にも、人質達は、オルソンをかばって警察に非協力な態度を示していました。
どうしてこのような事が起きてしまったのかというと、人質達がオルソンと数日間共に時間を過ごす事によって、オルソンという犯人との間に心理的なつながりができてきた様子が伺えます。
3-2. オーストラリア少女監禁事件
オーストラリアで当時10歳の少女がヴォルフガング・プリクロピルという男に監禁されて、ある日男の家から脱出した事件です。
その後にヴォルフガング容疑者は、列車に飛び込み自殺しました。
監禁されていた少女が、ヴォルフガング容疑者の自殺を同情していることから、3096日も加害者と一緒に生活をしていくうちに、親近感が芽生えてきた事が伺える事件です。
3-3. よど号ハイジャック事件
よど号ハイジャック事件は、1970年に共産主義同盟赤軍派が日本航空便をハイジャックした有名な事件です。
赤軍派の犯人グループは、北朝鮮へと亡命する事を要求してきました。
機内は緊迫した状況であったはずなのに、犯人グループが北帰行の唄を合唱したら、人質の乗客達が手拍子で盛り上げたりといった風に、共感意識が芽生えていたようです。
4. ストックホルム症候群になる心理
4-1. 依存心
軟禁もしくは監禁されている状態の中で、この人がいなければ、自分は食べたり飲んだりできない、生活していく事ができないといった緊迫状況に立たされると、自分を軟禁もしくは監禁している人が、自分にとって大切な存在として位置づけられていきます。
例えば、束縛心の強い夫が、妻を束縛するために、外部の人間と一切接触させないように手下や探偵などに見張らせるといった状況もストックホルム症候群の例です。
監禁とまではいかないにしても、妻が外に出て働いて活躍したり、いろいろな人と出会うのが許せない、習い事に出かけて誰か友達になって仲良くなるのが許せないといった風に思って、妻を軟禁している家庭もあります。
生活能力のない妻にとって、たとえ軟禁されていたとしても、生活費を稼いできてくれる夫は自分にとって大切な存在となるので、ストックホルム症候群のような関係が成り立っていくのです。
4-2. 心的外傷後ストレス障害
何故、ストックホルム症候群になるかというと、被害者が心的外傷後ストレス障害に陥る事が原因のようです。
心的外傷後ストレス障害とは、戦争や災害、事故、犯罪、虐待といった風に、自分の命に危機が及んだ際に、強い精神的衝撃を受け、その精神的衝撃が起きるようになった原因から、回避したいといった気持ちが発生するのです。
だから自分を軟禁、監禁したり、暴力を振るった人に対して責任追及すると恐ろしいといった心理が働き、我慢し続けたり、加害者をかばってしまうようになるのです。
5. ストックホルム症候群の恋愛での例
5-1. 暴力
ストックホルム症候群で多いパターンが、恋愛や結婚相手に暴力を振るわれても、それは私が悪いのだから暴力を振るう彼は弱い人なのだからとじっと耐え続ける事です。
彼が暴力を振るうから怖くて逃げられない、きっと逃げてもどこまでも追いかけてくるはずだと思ってしまい、今のこの恐ろしい現状を我慢していこうと思ってしまうのです。
5-2. 軟禁、監禁
恋人やパートナーが自分を束縛しようとして、外出を禁じたり、外部の人と接するのを禁じて軟禁、監禁するといった場合があります。
軟禁、監禁されて、無収入な状態になった時に、食べたり飲んだりして生活していけるのは、恋人やパートナーが食べ物や飲み物を運んできてくれるからだといった心理が働いて、彼なしでは自分は生きていけないと思い込んでしまうのです。
軟禁や監禁生活が長引くに連れて、恋人やパートナーにだけ愛情が沸いてくるようになります。
5-3. ダメ男にはまってしまう
ギャンブル漬け、女漬け、借金漬け、薬漬け、暴力的なダメ男にはまってしまい、その人だけが自分の運命の人だと思い込んでいらぬ苦労ばかり抱え込む女性もいるようです。
何故、そういった心理が働くのかといった事を調査してみると、自分の父がダメ男だった人は、同じタイプの男性に惹かれてしまう傾向が強いようです。
それは何故かというと、どこかで自分には愛情を注がずに、ギャンブルやよその女などにはまって、いつも暴力ばかり振るっていたダメ男である父に本当は愛情を注いでもらいたかったといった心理が働いているからです。
それで大人になってからもダメ男と自分のダメ父親を重ねてしまい、必至で認めてもらおうと努力するのです。
5-4. ヒモやホスト
ヒモやホストと付き合うタイプの女性は、たいていストックホルム症候群です。
ヒモやホストがあなたの事をお金や体だけが目的で付き合っていたとしても、「彼には私しかいないのだから」と汗水垂らして働いて貢いでいきます。
そして散々ヒモやホストに貢いだお金は、実は彼らが女遊びをしたり、ギャンブルやアルコールといった遊びのために浪費されていくのです。
それでもやはり「この人には私しかいない」と思い込んでどんどん貢いでいってしまうのが、ストックホルム症候群の怖いところです。
5-5. 運命の人になれる
ストックホルム症候群に陥る女性が好きになるのは、たいていダメ男です。
ダメ男なのに、何故かばってしまいはまっていくのかというと、世間から見放されたダメ男には、自分しかいないと勘違いしてしまうからです。
彼みたいなダメ男は、私ぐらいしか助ける事ができない、私は彼のヒロインであり運命の人だと勝手に妄想を膨らませていきながら、ダメ男をかばってさらにダメにしていくのです。
でも、ダメ男はやっぱりダメ男なので、どれだけあなたが尽くしてもあなたを幸せにはしてくれません。
5-6. 恋人でなくお母さん役
ストックホルム症候群の恋愛に陥りやすい関係が、彼にとってあなたは恋人でなくお母さん役という状況です。
彼には恋人が別にいて、あなたはずっとお母さん役でしかないので、彼のために洗濯や掃除、料理をしてあげたり、お小遣いをせびられてもずっと本当のお母さんみたいに奉仕してあげないといけなくなります。
彼はあなたの事を大切なお母さんだと言っては、少しでも長い期間自分に奉仕させようと試みます。
その癖、必ず彼には他にも女がいる場合が多いので、何故自分が恋人でなくお母さん役なのか?といった点に注意しましょう。
6. ストックホルム症候群になったときの対処方法
6-1. 冷静になって情況を把握する事
ストックホルム症候群になったときには、まずは冷静になって情況を把握する事が大事です。
加害者が怖いからといって加害者をかばってしまっても、状況は何も変わらないどころか加害者に力を与えてしまう事になるので、さらに状況が悪化する事も予測されます。
冷静になって考えていくと自分に暴力を振るったり、軟禁、監禁している人が悪いといった結論にたどり着くはずなので、怖くても勇気を振り絞って解決策を導いていって下さい。
6-2. マインドコントロールから抜け出す
軟禁、監禁、暴力といった状況に長くさらされながら、加害者にマインドコントロールされている場合には、その状況からなかなか抜け出せなくなってしまいます。
洗脳のために、軟禁、監禁、暴力、過酷で退屈なルーチンワーク、非難、自己否定といった屈辱的な体験をこれでもか、これでもかといった風に繰り返し味わわされる事によって、人は生まれたての赤ちゃんみたいに加害者の事を親のように慕い、依存していくようになります。
加害者は、いかに束縛できるか?といった事を重視しているので、ありとあらゆる方法を使ってでもあなたの事を拘束し続けるでしょう。
もしも自分の自由が奪われ、外部と遮断され加害者だけしか接触できないような状況に立たされていると気が付いたら、それはストックホルム症候群になるようにと、あなたをマインドコントロールしているサインなので注意して下さい。
そんな時にはできるだけ他の人と多く触れ合って楽しい時間を作る努力をすると、加害者の束縛から脱出できます。
6-3. 環境をがらりと変えてみる
もしも今加害者である誰かにあなたの生活が脅かされているのであれば、思い切って環境をがらりと変えてしまうと良いでしょう。
例えば夫に軟禁されているとしたら、夫が昼間仕事に出ている間に、自分もこっそり働きに出たり習い事を始めてみるといった風に、知り合いを増やしていくのです。
そうすると夫だけしか頼る人がいないからと、夫の暴力や軟禁、監禁、暴言を我慢し続けていた状況が、変だったと気が付くはずです。
あなたが社会に出てみたら、周りの人達があなたの事を素敵だと褒めてくれた場合には、夫が今まであなたの事をダメな人間だとののしっていた事が、全て?であったと気づくでしょう。
夫に限らずに、誰かがあなたの自由を奪い暴力的な態度に出ているのであれば、その環境からいかに抜け出せるか?といった事を重視していきましょう。
きっと新しい世界には、自由や希望が待っているはずだから。
まとめ
今回は、ストックホルム症候群の事件例や状況について解説していきました。
自分ではストックホルム症候群に陥っていると気が付かずに、長年苦しい環境に耐え続けている人も多いようです。
人間は過度なストレスにさらされ続けると、その現実から回避したいといった心理が働くので、現実から目を反らさずに適切な解決策を導き出していけるように頑張って下さい。
あなたの周りにもいませんか・ストックホルム症候群のジレンマに苦しめられている人。
特に女性は、ストックホルム症候群に陥りやすいといった心の弱さがあるようです。
今回は、そんなストックホルム症候群の例やストックホルム症候群に陥りやすいタイプについて解説していきます。
1. ストックホルム症候群とは?
ストックホルム症候群とは、誘拐事件や監禁事件の被害者が犯人と共に時間を過ごしていくうちに、犯人と共感意識が生まれて、好意的な感情が芽生えてしまうといった現象の事です。
犯人もそういった点を熟知しているから、協力者が欲しくてわざと被害者を孤立化させて、自分の思いのままに利用したりする事があります。
2. ストックホルム症候群の例
2-1. 誘拐犯と被害者が恋愛する
ストックホルム症候群の例としては、誘拐犯と被害者が一緒に何日も過ごしていくうちに恋愛感情が芽生えていくといったパターンです。
そうなってくると今度は誘拐された人質が、犯人に協力してしまうから、犯人をかばって逃してしまう事もあります。
2-2. 監禁の犯人に依存していく
ストックホルム症候群で多いのが、監禁もしくは軟禁している犯人に被害者が依存していくパターンです。
監禁や軟禁の犯人は、他人である事もありますが、たまに夫や親兄弟といった家族である場合もあります。
家族であった場合には、何年も何十年も周りには気付かれずに監禁もしくは軟禁され続けていたといった事件も多いです。
特に家族が監禁や軟禁の犯人の場合には警察も立ち入りにくい状況になるので注意が必要です。
2-3. 家庭内ストックホルム症候群
家庭内で育児放棄、暴力、暴言などの被害に遭っている女性や子供は多いようです。
でも、女性や子供が自分で生活費を稼ぐ事ができない場合には、どれだけ暴力や暴言を振るわれても、食べていくためにとじっと我慢し続けないといけない状況に追い込まれてしまいます。
食料を与えてくれるから、どれだけ暴力を振るわれてもひどい言葉でののしられたとしても、親や夫を悪者だと見えなくなってしまうのです。
それはこの人がいなければ、自分は生活していけないといった切り札を相手が握っているからです。
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